鹿児島のシンボル、桜島をあしらったトートバッグが、ブームを呼んでいる。火付け役は、史上最年少の五冠を目指す将棋の藤井聡太竜王(19)=王位・叡王・棋聖と合わせ四冠。思わぬ形の「藤井効果」に、製作者もうれしい悲鳴を上げている。 桜島バッグは鹿児島の方言や名物、文化をモチーフにしたグッズを手がける雑貨店「カゴマニア」(鹿児島市西田2丁目)の商品。帆布生地に、煙たなびく桜島を描くシンプルなデザインだ。 店主のもとに地元百貨店から「何かありました?」 「カゴマニア」の店主は1月、地元の有名百貨店「山形屋」から問い合わせを受けました。突然売れ出したものの心当たりはなく、理由を知ったのはマスコミの取材でした。 店主の脇素行さん(54)が… この記事は有料会員記事です。残り796文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クリーピーナッツ松永さん効果 新潟県ツイッターのフォロワー10倍
高橋俊成2022年2月11日 13時07分 ヒップホップユニット「Creepy Nuts(クリーピーナッツ)」のDJ松永さん=新潟県長岡市出身=がアンバサダー(大使)を務める県の魅力発信サイトのツイッターアカウントのフォロワーが急増している。DJ世界一にもなった松永さんがアンバサダーに就任してから約3週間で10倍以上に。県は「松永さんの人気のおかげ」としており、今後もトークライブなどが予定されている。 県広報広聴課によると、移住定住促進キャンペーンが始まった1月19日時点で、県運営のサイト「新潟のつかいかた」(https://howtoniigata.jp/)のツイッターのフォロワー数は3833。松永さんの就任が19日に発表されると、フォロワー数が増加。松永さんも自身のツイッターで大使就任をPRし、話題が拡散。2月10日時点で約4万6千まで増えた。 アカウントをフォローすることで亀田製菓の「ハッピーターン」が当たるキャンペーンが始まったことも後押ししたとみられる。 花角英世知事も9日の記者会見で「フォロワー数が一桁変わったのは驚いた。いつか松永さんにもお会いしたい」とし、「新潟への関心が高まることを期待したい」と歓迎。今後の新潟の知名度向上の可能性について「のびしろしかない」と、クリーピーナッツの代表曲の歌詞にちなんで期待を表現した。 県は3月12日に、松永さんと、松永さんのDJの師匠にあたる駒形宏伸さん=新潟県南魚沼市出身=のトークライブをユーチューブで生配信する。「新潟のつかいかた」サイトでは、松永さんのインタビュー記事の掲載や、県内の主要駅で松永さんが出演するオリジナル動画の放映なども予定している。 松永さんは2019年にDJ世界一を決める大会で優勝し、昨夏の東京五輪の閉会式ではパフォーマンスを披露するなど、高い実力で若い世代からも支持を集める。(高橋俊成) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR九州の無人駅化をめぐる裁判 原告「障害者だけの問題ではない」
倉富竜太2022年2月11日 10時16分 JR九州が駅を無人化したことで移動の自由を制限されて苦痛を受けたとして、車いすを利用する大分市内の3人が損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が10日、大分地裁(府内覚裁判長)であった。JR九州が新たに県内の4駅を無人化することについて原告が意見陳述し「公共交通機関としての役割をいま一度真摯(しんし)に見つめ直してほしい」と訴えた。 意見陳述したのは、重度の障害がある社会福祉法人理事の吉田春美さん(68)。 JR九州は昨年12月23日、九州6県で計29駅を無人化すると発表。県内では日豊線の大神、暘谷(ようこく)、東別府駅と久大線の天ケ瀬駅が対象となった。 吉田さんは「突然の告知はJR九州のホームページと駅に掲示されただけ。説明会の開催を求めたが、開かれることなく1月27日に社長が記者会見をし、推し進めることを明言した」と訴えた。 そのうえで「もはやこの裁判は僕たち障害者のためだけのものではなく、高齢者や女性、子どもなど、地域の足はJRしかない人たちの安全性や利便性の問題だ」と指摘した。 吉田さんによると、無人化反対の署名は7万3113筆に、訴訟を支援する署名は4万筆にのぼる。兵庫や京都、広島、大阪など全国から寄せられているという。 吉田さんは「JRの線路が全国各地につながっているように、駅員を残してほしい気持ちも全国各地一つになってつながっている」と語った。 新たに無人駅が増えることについて、原告側代理人の徳田靖之弁護士は「争点は同じで、訴訟が長引くだけなので追加提訴は考えていない」とした。(倉富竜太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名誉館長は竹下景子さん こども本の森、神戸で3月25日に開館
建築家の安藤忠雄さんが設計・建設した子ども向けの図書館「こども本の森 神戸」(神戸市中央区)が3月25日に開館する。予約制とし、今月16日からネットで受け付ける。名誉館長には俳優の竹下景子さんが就任し、市役所で10日、委嘱式が開かれた。 竹下さんは震災復興支援に関わるなど神戸市にゆかりが深い。委嘱式では「本の森を通じてふるさとや震災のことを知り、心に刻んで育ってほしい。そのお手伝いをしたい」とあいさつした。 安藤さんも出席し、「今でき… この記事は有料会員記事です。残り323文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
続々増えてペンギン58羽 「瞬時に判別」熟練飼育員の見分け方
【動画】鳥羽水族館の58羽に増えたペンギンの見分け方にもコツがある=撮影臼井昭仁 三重県鳥羽市の鳥羽水族館には、「フンボルトペンギンのお散歩」という人気のイベントがある。昨年3月末で廃止された志摩マリンランド(志摩市)から引き取った4羽も加わり、計58羽が毎日、交互に登場している。さてこんなに増えた、姿格好が同じペンギンを飼育員はどうやって見分けているのか? 正午、飼育員たちに囲まれて、十数羽のフンボルトペンギンが登場した。イベント「お散歩」では、ステージを周回したり、小さなハードルを飛び越したりする。 「この子はチャオ、この子はトンボ……」。その際、飼育員たちは集まった来場客に紹介もする。 昨年、鳥羽水族館ではペンギンは3羽が誕生し、1羽が死んだ。一方、マリンランドには7千点超の生き物がいたが、閉鎖に伴い、16都府県の動物園や大学などへ譲渡され、うち鳥羽水族館は4羽のペンギンなど67種1576点を引き取っている。その結果、一昨年末の52羽から計58羽にまで増えた。 マリンランドからの4羽は11歳と26歳の2羽、そして28歳と高齢だったが新しい環境になじみ、他のペンギンと仲良く暮らしている。「アクア」「ラドン」「海」「マリン」と名前も付けられた。 イベント「お散歩」でも紹介… この記事は有料会員記事です。残り511文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「内密出産」戸籍づくりは緊急避難 赤ちゃんの将来に残された課題
国内初の「内密出産」は、現行法の規定で例外的に赤ちゃんの戸籍が作られる見通しとなった。だが、緊急避難的な色合いが濃く、予期せぬ妊娠に悩む女性と生まれた赤ちゃんの安全や権利を守れるかどうかには、依然として課題が残る。病院や自治体側には法整備を望む声が強いが、国に動く様子は見えない。 10日朝、熊本地方法務局から示された「回答」は、慈恵病院の蓮田健院長にとって想定外のものだった。 昨年12月に西日本の10代女性が出産した赤ちゃんの出生届を、院長が母親名を書かずに出すのは犯罪かを問うた病院に対し、法務局はそれには新見解を示さず、逆に赤ちゃんの戸籍記載を優先し、首長職権に基づく手続きに協力するよう求めた。 「戸籍ができれば良いので、赤ちゃんに不利益がなければ出生届は出さなくても良い」。蓮田院長は女性の匿名性を保つため、母親の名前を記さない出生届を14日に提出する予定だったが、法務局が示した方法に従い、熊本市と協議を進める考えを示した。 法整備求められるが、日本政府の本気度は… 戸籍法では、親が分からない… この記事は有料会員記事です。残り1035文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
人数制限緩める「全員検査」、導入は3・5%だけ 飲食店側に不満も
新型コロナの陰性証明を見せることで飲食店の人数制限を緩める「対象者全員検査」が低調だ。感染拡大時の緩和策として今回の「まん延防止等重点措置」で打ち出されたが、都内の飲食店の導入は3・5%にとどまる。検査キット自体が不足する中、飲食店からは実効性に疑問の声が上がる。 2月初旬、東京都北区の「赤羽一番街商店街」。平日の午後8時前、開店中の店舗を50近く確認したが、「対象者全員検査」の導入を示すピンク色のステッカーは見つけられなかった。 「『やっている感』を出すための中途半端な対策に見える」。商店街の一角にあるイタリアンバル「赤バル レッツェ赤羽店」の寄木一真・営業部長(44)は辛口の評価だ。 都は今回の重点措置で飲食店に、①営業を午後9時までとし、酒類提供は同8時まで②営業を同8時までとし、酒類提供はしない、のどちらかを選ぶよう要請。人数制限は「4人以内」だが、政府の基本的対処方針に沿って全員の陰性が確認できれば5人以上も可とした。 対象者全員検査の仕組みは都に登録すれば導入できるが、このイタリアンバルは導入せず、5人以上の客は「2人と3人」「3人と3人」などにテーブルを分けて対応している。寄木部長は「仮に導入しても、同じ空間に証明がある人とない人が混在すれば意味がない」と突き放す。 店の売り上げは忘年会需要の高まった昨年12月、コロナ禍前の8割ほどまで回復したが、1月は感染者の急増で激減。今は約2割まで落ち込んだ。「経営も厳しい中で入店を断るのは現実的に難しい。大人数の客が来れば席を作る努力をする」 銀座で日本料理店を営む男性店主(61)は仕組みを導入したが、「対策として成立していない。陰性証明がない客を断ったら関係はぎくしゃくする」。検査キットそのものが不足し、客がスムーズに検査を受けられるのか自体に疑問をもつ。「現実に対策が追いついていない。ちぐはぐ感しかない」 都内で「対象者全員検査」の仕組みを導入したのは、認証店約10万8千店のうち3831店(3日時点)で全体の3・5%。検査キットの不足が低調の一因とみられる。都の担当者は「店にとっては人数制限を緩和できても、時短は変わらないのでメリットが少ないと判断する可能性がある」と話す。 ワクチン2回接種で緩和、都に誤算も 誤算もあった。都はもともと利用人数を緩和する手段として陰性証明ではなく、ワクチンの2回接種の証明を想定していた。昨年11月には接種歴をスマホに表示できるLINEを使った都独自のサービス「TOKYOワクション」を提供し、40万人が登録した。 だが、オミクロン株による第6波では、ワクチンを2回接種しても感染する「ブレークスルー感染」が続出。政府はワクチンと検査を人数制限を緩和する手段とする「ワクチン・検査パッケージ」を原則、一時停止し、「対象者全員検査」に切り替えた。 都もスマホの接種証明を人数制限の緩和に利用することは停止。10日から3回目接種の登録ができるようシステムを改修し、人数制限に活用できるか今後検討するという。(山口啓太、小林太一) 記事後半では、政府が原則一時停止した「ワクチン・検査パッケージ」を全国で唯一、知事の判断で活用している埼玉県の状況を報告します パッケージ唯一活用の埼玉、周知に課題 「ワクチン・検査パッケージ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「また、明日もやっぺな」 走り続けて逝った復興の旗手、店は後輩へ
ずんぐりむっくりとした体に、ニット帽――。東日本大震災からの復興をめざす岩手県大船渡市で飲食店を営み、商店街の活性化に尽力していた最中(さなか)、昨年6月に交通事故で亡くなった新沼崇久さん(当時50)。その遺志を継ぐ飲食店が11日夕、後輩2人の手で8カ月ぶりに再開する。 新沼さんは大船渡市と盛岡市で三つの飲食店を経営していたが、震災で大船渡市の2店が津波に流された。しかし、すぐに再開する場所を探し、商店主たちに呼びかけて、その年の暮れに仮設商店街をオープンした。 市のまちづくり協議会でも議論を引っ張り、2017年からはJR大船渡駅近くにできた商店街「キャッセン大船渡」の一角で、居酒屋「海山(かいざん)酒場」とイタリア料理店「ノイマーレ」という隣接する2店を経営しながら、商店街をまとめていた。 コロナで客足減、立て直しの矢先に 「今日、試作しよう」。両店の店長・細谷春樹さん(40)は新沼さんに声をかけられた。復興需要が落ち着き、コロナ禍で客が減った店の立て直しは待ったなしだった。昨年6月8日夜、新沼さんと細谷さんら3、4人の店員でピザの新メニューを作り始めた。 細谷さんが新沼さんの店を任されて10年になる。夜通し営業した朝に、支援団体のイベントに呼ばれて屋台を出すなど一緒に休みなく働いた。「うちはブラック企業だ」と新沼さんにこぼしながらも、心の距離をあっという間に縮めて人の輪を広げたり、街の活性化のための催しを次々と企画したりする新沼さんに惚(ほ)れ込んでいた。一方で、「自分の店を二の次にしている。もっと現場にいてほしい」という不満もあった。 「うーん、この味じゃねえなあ」。トマトソースの味を変えるなど3種類のピザを試し、夜半の厨房(ちゅうぼう)で試作品を食べながら首をひねる新沼さんを見て、細谷さんは「やっと自分の店の商売を考え始めてくれた」とうれしくなった。 午後11時近くになった。「… この記事は有料会員記事です。残り696文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
感染最多更新の北海道「医療逼迫の危機」 まん延防止の延長は?
北海道内では10日、新型コロナウイルスの感染者が新たに4098人確認された。5日の4046人を超え、過去最多を更新した。死者は9人だった。1月27日から道に適用されている「まん延防止等重点措置」は2月20日までで、期間はあと10日。感染拡大は止まらず、期間延長の可能性も高まっている。 札幌市の新規感染者数は2204人で、5日ぶりに2千人を超えた。小樽市は80人で過去最多を更新した。 10日の対策本部会議で鈴木直道知事は「感染増加の速度の鈍化が見られるが、厳しい状況が続いている。20日まで基本的な感染防止行動を徹底し、3連休は混雑している場所への外出は控え、高齢者など重症化リスクの高い方と会う場合はさらに対策の徹底を」と呼びかけた。 また道は国の通知を受け、患者の診断を迅速にするため、症状があっても重症化リスクが低い人は、受診前に検査キットで自己診断できるようにする。14日から一部の医療機関でキットを受け取れるようにするという。 道内では重点措置の適用後も、新規感染者数が前週比でプラスが続く。10代以下や高齢者に感染が広がり、医療機関や福祉施設でのクラスター(感染者集団)の発生も相次ぐ。 病床使用率は9日現在で36・2%に上昇している。特に札幌市では9日現在の実質的な病床使用率が57・3%に達した。要介護の高齢者を受け入れられる病床に限れば、使用率は95・6%に達しているという。 札幌市では保健所業務も逼迫(ひっぱく)しているため、陽性者本人が健康状態などをアプリに入力し、軽症者は自宅療養できる仕組みを導入している。 20日が期限の重点措置を延長するかが今後の焦点となる。秋元克広市長は「社会経済活動が立ちゆかなくなる最悪の事態も起こりかねない」と指摘。鈴木知事は対策本部会議後の会見で、「医療への負荷が高まっているとの危機感を持っている。21日以降の対応については、来週の早い時期に判断したい」と述べた。(中野龍三、佐藤亜季) 発熱外来、「40人断る日も」 新規感染者の増加が止まらない中、発熱外来を担う医療機関には診察の依頼や問い合わせが相次ぐ。 「年明けから患者が急増し… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府でコロナ死者増加、東京の総数上回る 高齢者へ感染拡大
大阪府で新型コロナウイルス感染者の死亡が増えている。「第6波」の死者のうち80代以上が7割を占めており、府は高齢者への感染の広がりが影響していると分析する。府内の死者総数は9日発表で3278人となり、東京都(3269人)を再び上回った。 府内の死者は12月はゼロで、1月は25日を除いてゼロか1桁台が続いた。しかし、2月1~10日のうち8日間は13人以上となり、9日は31人にのぼった。30人を超えるのは「第4波」の昨年5月29日以来。10日までの1週間は132人で、前週の1・9倍に増えた。 府によると、「第6波」が始まったとする昨年12月17日~今年2月5日の死者133人のうち69・9%が80代以上で、60~70代も加えると96・2%を占める。 吉村洋文知事は10日、死者… この記事は有料会員記事です。残り207文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル