吉沢英将2022年2月8日 14時02分 トンガ諸島の火山噴火で津波注意報・警報が出されたことを受け、気象庁は8日、海外で噴煙の高さが1万5千メートル以上の大規模な噴火が発生した場合、2時間以内に注意を呼びかけると発表した。噴火による津波情報の出し方が固まるまでの当面の対応だという。 トンガ諸島の海底火山の噴火は1月15日午後1時ごろ発生。気象庁が日本への津波の有無について調査中だと明らかにしたのはその5時間後で、津波注意報・警報を発表したのは日付が変わった16日午前0時すぎだった。 同庁は一連の対応について「注意報・警報の発表までの情報発信が不十分だった」などと説明。迅速な注意喚起のため、当面は海外での大規模噴火を覚知すれば、2時間以内に注意喚起のために「日本への津波の有無について現在調査中」と周知するという。 また、日本への経路上にある海外の複数の検潮所で潮位上昇が確認されれば、観測値を公表し、国内の検潮所で基準以上の潮位の上昇を観測すれば津波注意報・警報などを発表するという。 気象庁は、今回の潮位上昇のメカニズムについて、3月までに有識者らによる分析結果をまとめる方針。新年度には火山噴火に伴う津波への警戒の呼びかけ方法についても、有識者検討会を設ける予定だという。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ごみ減量に「マッタマン」豊明高イラスト部、部活を超えたすごい実力
部活動で地域や社会に貢献しようと、愛知県立豊明高校イラストレーション部(豊明市)が、活動の場を広げている。市広報紙の連載まんがから、交通安全を呼びかけるちらしやお店の看板まで、地域からの依頼が相次ぐ。かわいいイラストと高校生らしいアイデアが人気を呼んでいる。 豊明市のごみ減量を呼びかけるマスコット「マッタマン」。市広報紙に連載している4コマまんがは昨年8月から部員たちが担当している。市環境課が「まんが甲子園」常連の実力を見込んで依頼した。環境課の平野有衣莉さんは「文字だけでは伝わりにくいことも、まんがなら伝わりやすい」と話す。 市防災防犯対策課は今年1月、小学校の低学年向けに交通安全を呼びかけるデジタル紙芝居をつくってもらった。昨年9月には横断歩道のマナーを伝える「ハンドサイン」のちらし制作を頼んだ。松本裕介課長補佐は「高校生の『部活』が地域からこれだけ頼りにされているのは、ほかに例がないのでは」。 愛知署も、高齢者向けに詐欺の電話に注意を呼びかけるイラストを依頼。今月、感謝状を贈った。 地域のお店からの依頼も多い… この記事は有料会員記事です。残り411文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌大雪、JR大規模運休続く 除雪で夜の一部再開目指すが見通せず
札幌での記録的な大雪によるJR北海道の大規模な運休が8日も続いている。JR北は除雪作業の遅れにより、8日の始発以降も札幌駅発着の列車を運休。除雪作業を続けている。札幌と新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」も運休したままだ。 JR北は札幌発着の多くの列車は終日運休し、基幹路線の函館線・千歳線の小樽―札幌―新千歳空港間については夜にも運転再開させたい考えだが、「除雪作業の状況により、運転再開の時間が遅れる可能性がある」としており、まだ復旧の見通しは立っていない。 8日午前5時時点の運休は631本(特急108本、エアポート84本、快速・普通439本)にのぼっている。 通勤時間の午前8時過ぎ、札幌駅の改札口はひっそりと静まり返り、時折、始発からの全面運休を知らせるアナウンスが、構内に響いていた。スキー板を担いだ外国人観光客2人が、駅員に声をかけ、地下鉄への案内をされていた。 空港へ向かう高速バス(北海道中央バス、北都交通)は札幌市中心部からの都心線について、道路除雪による渋滞のため、前日に続き出発地を市営地下鉄福住駅(札幌市豊平区)のバスターミナルに変更している。 福住駅では、7日は一時数百人がバスを待つ行列ができたが、8日のバス待ちの列は数十人程度で、次々に空港へ向かっていた。 福岡県から観光で来た女性(26)は、6日に新千歳空港に着いた時もすでにJRが運休しており、空港からは他の客とタクシーに乗り合う形で札幌に来たという。「旭川に観光に行きたかったが雪で行けなかった。今日午後に帰りますが、早く飛行機に乗れそうです」と話した。 JR北によると、8日午前5時時点で終日運休が決まっているのは、札幌発着のすべての特急列車▽函館線の札幌―岩見沢間▽千歳線の南千歳―苫小牧間▽学園都市線の札幌―北海道医療大学間▽石勝線の南千歳―新夕張間。室蘭線の岩見沢―追分間は始発から19時ごろまで運休する。 函館線の小樽―札幌間、千歳線の札幌―新千歳空港間は始発から夜までの運休とし、夜の運転再開を目指している。 札幌市教育委員会の8日午前9時半現在のまとめによると、同市立学校の雪による臨時休校は小学校、中学校、小中学校、高校、特別支援学校各1校の計5校。始業繰り下げが中等教育学校1校となっている。 北海道教育委員会の午前8時半現在のまとめでは、札幌市や岩見沢市内の公立高校26校が臨時休校となっている。 北海道では札幌など石狩地方で6日に大雪となり、同日午後2時までの24時間降雪量が過去最多の60センチ、同午後1時の最大積雪深が133センチと8年ぶりに1メートルを超えた。大量の雪が線路や道路上に残され、その後も除雪が追いつかずに列車の運休や渋滞が多発している。(榧場勇太、芳垣文子、川村さくら) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
奈良市で夜に住宅4棟が全焼、70代の夫妻が行方不明
2022年2月8日 11時20分 7日午後8時20分ごろ、奈良市学園大和町6丁目の鳥井二郎さん(76)方付近から出火し、木造2階建て同住宅延べ約75平方メートルと、近隣の木造2階建て住宅3棟延べ計約204平方メートルが全焼した。鳥井さんと妻の雅子さん(78)の行方がわからず、奈良県警が確認を進めている。 奈良西署によると、鳥井さんは雅子さんと息子の3人暮らし。出火当時、息子は外出していた。近隣の住人らは避難し、けが人はいなかった。署が出火原因を調べている。 現場から約200メートルのところに住む男性は「火の勢いがすごく、何かが爆発するような音が2回聞こえた。近隣の人もみんな心配して外に出てきていた」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京阪に続きJR西日本も 朝ラッシュ本数削減、判断わかれる関西各社
コロナ禍で鉄道の利用が伸び悩み、混雑が最も激しい朝ラッシュ時も列車運転本数を減らす鉄道会社が出てきた。関西では京阪電鉄が昨秋から踏みきり、JR西日本も今年3月に関西の主要路線のダイヤを見直す。現時点では「ラッシュ時は現状維持」とする鉄道会社がまだ多数派だが、この動きは広がるのか。 JR西日本は3月12日に実施するダイヤ改定で、普通や快速列車の運転本数を1日約200本減らす。運転区間を短くする列車もあり、1日あたりの列車走行距離は約4%減る。1987年のJR発足後では最大規模の削減になるという。 朝のラッシュ時では、京都、神戸、大阪環状、阪和、大和路といった関西圏の主要路線で運転間隔を調整し、一部列車をとりやめる。JR西は一方で、特急列車のダイヤを調整するなどし、より着席で通勤しやすくするとしている。 長谷川一明社長は昨年12月の記者会見で、「生活様式や働き方が変わり、コロナ前の利用水準には戻らないという認識をしている」と述べ、理解を求めた。 関西の大手私鉄では京阪電鉄… この記事は有料会員記事です。残り670文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
増える「無人駅」、災害時の避難誘導は大丈夫? 実態調査はじまる
都市部でも増えつつある「無人駅」。駅員がいない駅で、災害時の避難誘導や情報伝達などの態勢がどう整備されているのか、総務省中部管区行政評価局(名古屋市)が実態調査に乗り出した。南海トラフ巨大地震で浸水が想定される区域にも無人駅は少なくないといい、整備の推進につなげるねらいだ。 鉄道各社の資料を同局がまとめたところ、JR東海、名鉄、近鉄の3社が東海3県に設置する駅のうち、終日または運行時間中に無人になる時間がある駅は384駅ある。 そのうち、JR東海の亀崎(愛知県半田市)や幸田(同県幸田町)など13駅、名鉄の山王(名古屋市中川区)など70駅は、1日の利用者が3千人以上にのぼる。 2000年の東海豪雨では… この記事は有料会員記事です。残り471文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自転車で運ぶタブレット、挙手の代わりの電子音…コロナ下の学校では
新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、子どもらの学びを止めまいと、先生たちが奔走している。感染した担任の穴をみんなでカバーし、オンライン学習の習熟も進む。記者が大阪市と大阪府枚方(ひらかた)市の小学校を訪れ「コロナ下の教室」を取材した。(加藤あず佐) 「今日も先生たちが交代で授業をしていきます」 3日午前8時半、大阪市西部の市立小学校。4年2組の教室では男性講師(35)が児童らにこう話しかけた。この日はコロナ感染や濃厚接触で7人が休み、教室の空席が目立っていた。 その3日前の昼、担任の女性教諭から校長室に電話があった。「陽性でした。こんなときに申し訳ございません」。ガラガラ声で話す教諭は電話口で泣いていた。 「第5波」より多くても…通常授業続ける この小学校ではコロナ感染な… この記事は有料会員記事です。残り1944文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米軍基地周辺をボーリング調査へ PFOS問題で初 沖縄県
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)周辺の河川などで、発がん性が疑われる有機フッ素化合物「PFOS(ピーフォス)」などが高濃度で検出されている問題で、沖縄県は4月以降、基地周辺で初のボーリング調査をする方針を決めた。基地内の調査は、基地の管理権は米国にあると定めた日米地位協定が壁となって実現していない。県は、基地の外で地下水などを調べることで実態解明を目指す。 PFOSは泡消火剤などに使われてきたが、日本では2010年に製造・使用が原則禁止されている。沖縄県内では16年以降、米軍基地周辺の河川や浄水場で高濃度のPFOSなどの検出報告が続いている。県は周辺河川の水質調査などをもとに、基地内が汚染源である可能性が高いことを主張してきた。 県は昨年、汚染源調査に関す… この記事は有料会員記事です。残り367文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
踏切や高架、手作業での除雪に時間 札幌大雪がJR直撃、復旧見えず
記録的な大雪となった札幌市では7日、JR札幌駅発着の全列車が運休する異例の事態となった。市内では大量の雪で狭くなった道路で渋滞が多発。通勤・通学や空港へ向かう人に大きな影響が出た。JR北海道は8日も始発から札幌発着の列車を運休。除雪を急いでいるが、復旧のめどは立っていない。札幌市の秋元克広市長は「非常事態」として、主要幹線道路の除雪を優先して行うと表明。それでもこうした幹線道路の除雪には今後10日間程度かかる見通しだという。 7日は快晴となった札幌市。しかし6日は雪が降り積もり、午後2時までの24時間降雪量が過去最多の60センチ、同午後1時の最大積雪深が133センチと8年ぶりに1メートルを超えた。大量の雪が線路や道路上に残され、除雪が追いつかずに列車の運休や渋滞が多発した。 駅で発車できない列車が続発 7日に札幌発着の全列車を運休したJR北は緊急会見し、宮越宏幸・鉄道事業本部長が「記録的な豪雪で札幌圏の列車が運休し、多大なご迷惑をおかけしたことをおわびする」と謝罪。札幌圏の列車の終日運休は「過去に例がない」という。 JR北によると、6日午後以降に線路に雪が一気に降り積もり、駅から列車が発車できなくなったり駅周辺でポイントが切り替えられなくなったりする事態が多発。「短時間で雪の量が増え、(除雪が)追いつかなかった。列車が動いていれば列車自体が除雪車の役割を果たすが、止まってしまったためさらに線路に雪がたまった」(宮越氏)という。 なぜ除雪が追いつかなかったのか。踏切や高架では手作業による除雪が必要なのだという。 特に踏切では横断する車で雪が踏み固められ、これを手作業でかき出す必要がある。7日はこの作業に時間がかかった。 除雪車の運行でも、札幌駅周辺の高架ではすでに線路脇に大量の雪がたまっており、除雪車両を通すためにまず手作業で雪を高架下に落とす必要があったという。 7日夜からは除雪車両を運行… この記事は有料会員記事です。残り952文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
道後温泉近くに首長竜の歯の化石 愛媛大の学生、石の中から発見
松山市の道後温泉の旅館街付近で愛媛大学の学生が4年前に拾った、石の中に埋もれていた化石が、約8千万~7400万年前の首長竜の歯と見られることがわかった。同大の研究グループが7日、記者会見を開いて発表した。愛媛県内で中生代の大型爬虫(はちゅう)類の可能性がある化石が見つかるのは初めて。 化石は長さ約3センチで、中生代白亜紀後期の地層のもの。同大の理工学研究科などの研究グループが、国内の首長竜研究の第一人者である東京学芸大の佐藤たまき准教授と共に調査した。歯の表面の線状の模様などから、首長竜の一種であるエラスモサウルス科のものである可能性が高いと確認した。 首長竜は中生代に繁栄し、長い首と4枚のひれを持っていた大型の海生爬虫類。恐竜と同時代に生きたが、別のグループに分類される。各国で発掘された化石から、魚やアンモナイトを食べていたことや、胎生だったことなどがわかっている。エラスモサウルス科は大きいもので全長15メートルほどになるが、今回の化石の歯の持ち主は数メートルの小さな個体だったと推測される。 今回化石が見つかったのは… この記事は有料会員記事です。残り775文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル