「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の解散命令請求も視野に入れて「質問権」を行使する必要があるとの提言をまとめ、政府に調査をするかどうか決断を迫った消費者庁の有識者検討会。委員を務めた元衆院議員で弁護士の菅野志桜里さんは幅広い論点を分かりやすい言葉で整理し、提言までの議論の流れを作った一人です。8月末から計7回、ほぼ週1回の公開審議で行われた検討会を振り返ってもらいました。 ――今月17日の衆院予算委員会で、岸田文雄首相が質問権行使を表明しました。岸田首相の決断を率直にどう感じましたか。 「ついに決定的な一歩を踏み出したなと思いました」 「『慎重に判断する必要がある』というこれまでの岸田さんの発言から読み取っていたのは、やらないという意思でなく、本当にこれはやれる案件なのか、やれるとしてもどういうプロセスなのか、政権全体として分からないという感じでした」 「ただ、ここ2週間で答弁が変化していき、急速に理解が進み、覚悟が固まってきたのかなということを率直に感じていました」 ライブ中継で議論加速 みんなとつくった提言 ――検討会の提言が採用された形です。 「検討会からボールは岸田さ… この記事は有料記事です。残り3389文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
イベント参加、公費支出も 四国4県の15県議、旧統一教会側と接点
朝日新聞が全国の都道府県議を対象に「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)や関連団体との関係について尋ねたアンケートで、四国4県では計15人の県議が接点があったと認めた。自民党県議が14人と多数を占めた。大半は今後は関係を見直すとしたが、取材に「悪いことはしていない」と語る県議もおり、危機感の薄さも明らかになった。 アンケートは9月2日までに原則オンラインで行った。愛媛、高知、徳島、香川4県の県議154人のうち、15人が「旧統一教会や関連団体主催のイベントに関し、出席・祝辞・祝電等の関わり」があったと答えた。政党別には自民14人、国民1人だった。 朝日新聞は9~10月、これらの15人に具体的な関わり方や認識について改めて取材した。 目立ったのは、支援者の依頼を受けて、教団の関連団体が主催するイベントに参加したケースだった。 「いつの間にか」教団の友好団体議長に 井川龍二氏(徳島・自民)は今年1月、支援者から誘われて教団の友好団体「徳島県平和大使協議会」が主催する安全保障についてのセミナーに参加した。「中国の脅威や憲法改正がテーマだったと記憶している」という。同会の議長も務めたと話し、「いつの間にか私の名前に変わっていたが、すでに辞意を伝えた」と話した。「入信の誘いも何回か受けたが、お断りした」とも明かした。 野町雅樹氏(高知・自民)は2年ほど前、支援者から頼まれて10人程度の会合に参加し、県が取り組む少子化対策について話をした。その際、信者とみられる参加者から「同性婚に反対だ」との訴えがあったという。「個人的には男女の結婚が当然だ、という話にとどめた記憶がある。ただ、(同性婚を望む人を)否定すべきではないと考えており、議員活動に影響したことはない」と話す。 地方議員に調査研究などのために支給される公費である「政務活動費」で、関連団体に費用を支出した議員もいた。 ■教団側の書籍30冊をまとめ… この記事は有料記事です。残り2350文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広告大手「大広」から1500万円、元理事を3回目の起訴 五輪汚職
東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地検特捜部は18日、広告大手「大広」から約1500万円の賄賂を受け取ったとして、大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者(78)を受託収賄罪で起訴し、発表した。元理事は起訴内容を否認している。 特捜部は、元理事の知人でコンサルタント会社「コモンズ2」代表の深見和政容疑者(73)も受託収賄罪で起訴。大広側は執行役員の谷口義一容疑者(57)を贈賄罪で起訴した。 高橋元理事をめぐっては、大会マスコットのぬいぐるみを製造・販売した「サン・アロー」から約800万円、大会スポンサーの獲得業務を担った広告大手「ADKホールディングス」から約2千万円を受領した疑いもあり、特捜部が詰めの捜査をしている。 組織委はスポンサーの獲得業務を広告最大手「電通」に委託。電通は組織委の承認を得たうえで、一部業務を「販売協力代理店」として他の広告会社に再委託できる仕組みだった。 大広ルートをめぐるこの日の発表などによると、高橋元理事らは2014年1月~21年1月、谷口役員から、大広が協力店として英会話大手のスポンサー契約を担当したいと頼まれたほか、スポンサー就任の後押しや協賛金の減額、迅速な契約手続きを依頼された。そのうえで19年1月~22年2月、4回で計約1500万円の賄賂をコモンズ2に送金させたとされる。 贈賄罪の時効は3年で、谷口役員の起訴額は約600万円となった。 関係者によると、高橋元理事は電通側に「(英会話大手は)大広に回す」と通告。大広はコモンズ2と結んだ「覚書」に沿って、組織委から電通経由で得た委託料の半額をコモンズ2に送金するなどしたという。 高橋元理事の起訴は、紳士服大手「AOKIホールディングス」からの5100万円、出版大手「KADOKAWA」からの約7600万円に続いて3回目で、起訴分の総額は約1億4200万円となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゴーカート死亡事故、なぜ防げなかったのか 同業者が指摘する問題点
有料記事 石垣明真、平岡春人、阿部浩明2022年10月18日 20時00分 制止を振り切って直進するカート。コースと見物客との間には簡単な仕切りだけ。北海道で開かれたゴーカート体験イベントで、小学校高学年の児童が運転するカートが見物客に突っ込み、男児(2)が死亡した事故から18日で1カ月が経った。事故はどのようにして起きたのか。関係者の取材から再現した。 見物客の前、仮設の「仕切り」だけ 事故は9月18日午前11時45分ごろ、森町の宿泊施設・グリーンピア大沼の駐車場につくられた仮設コースで起きた。主催は北海道函館市内のトヨタ自動車系販売会社の函館トヨタ自動車、函館トヨペット、トヨタカローラ函館、ネッツトヨタ函館の計4社で、委託を受けた「新千歳モーターランド」(北海道千歳市)が運営していた。 コースは高速と低速があり、事故が起きたのは1周約200メートルの高速コース。200ccの1人乗りカートで、3分の制限時間内にコースを周回する。利用条件は身長140センチ以上であること。体験希望者は60組ほどで「予想以上の人気」(主催者)だった。 乗降場所のピットレーン前の… この記事は有料記事です。残り1413文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
家族葬にも儀仗隊の姿 政治リーダーの弔いと自衛隊の関係とは?
有料記事 聞き手 編集委員・塩倉裕2022年10月19日 5時00分 故安倍晋三元首相の国葬には千数百人の自衛隊関係者が参加した。7月に執り行われた家族葬にも、自衛隊の儀仗(ぎじょう)隊員の姿があった。政治リーダーの葬儀と自衛隊の関係をどう考えればいいのか。軍隊と国家儀式の関係に詳しい社会学者の粟津賢太さん(上智大学グリーフケア研究所客員研究員)に聞いた。 安倍晋三元首相の国葬の現場には、儀礼を担当する儀仗(ぎじょう)隊員など千数百人の自衛隊関係者が参加していました。会場では、弔意を示すための弔砲や弔銃といった軍隊式の儀礼も執り行われました。 国葬などの国家儀式の場に軍隊が関与すること自体は、諸外国でも見られることです。先日実施された英エリザベス女王の国葬でも、音楽の演奏など様々な場面で軍隊の参加場面がありました。 たとえば弔砲という儀礼は、英国では17世紀の王政復古のころからあります。弔意を示すため21発撃つという英海軍の形式が、英国が世界の覇権国家になる過程で諸外国に踏襲されていきました。日本でも明治期に採り入れられ、明治天皇の大喪では東京・品川湾で軍艦が弔砲を1300発も撃ったとされます。 国家儀式に軍隊 そもそもなぜ? 国家儀式に軍隊が強く関与し… この記事は有料記事です。残り849文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ支援金詐取容疑 旭川の「デパート」運営会社社長を再逮捕
石垣明真2022年10月18日 20時30分 北海道の新型コロナウイルス感染防止対策の協力支援金をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂容疑で逮捕された旭川市の商業ビル「マルカツデパート」の運営会社社長、遠藤大介容疑者(47)について、道警は18日、実際に660万円を詐取したとする詐欺容疑で再逮捕し、発表した。共犯容疑で札幌市豊平区の会社役員、南邦彦容疑者(47)も逮捕。道警は2人の認否を明らかにしていない。 捜査4課によると、2人の逮捕容疑は、昨年8月、マルカツデパート内の貸しスタジオが同年5月16~31日と同6月1~20日に休業したり、時短営業したりしたと虚偽の申請をして、道から協力支援金計660万円をだまし取ったというもの。遠藤容疑者は9月、ビル内の別の貸しスタジオをめぐる支援金計1100万円の詐欺未遂容疑で逮捕されていた。 道の支援金は床面積1千平方メートル以上の大規模施設を対象に、道が定めた期間で休業や時短営業した事業者に支払われる。道の支援金の詐欺容疑での摘発は道内初という。 遠藤容疑者は国の持続化給付金も申請し、受給していたといい、同課は申請内容について詳しく調べている。 マルカツデパートは運営会社の電気料金未納のため送電が止まることになり、今月5日にテナント約20店が一斉に退去し、閉鎖された。(石垣明真) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
同僚を車に押し込み都内から北九州へ 監禁容疑の男「酒でトラブル」
2022年10月18日 20時57分 同僚の男性を車に押し込んで東京都内から北九州市まで監禁したとして、警視庁は建設作業員の男(49)を監禁の疑いで逮捕し、18日発表した。男は容疑を認め、「一緒に酒を飲んでいてトラブルになり顔や頭を蹴った。呼びかけに応じない男性を車に押し込んだ」などと供述しているという。男性は意識不明の状態で、警視庁は傷害容疑も視野に調べる。 捜査1課によると、男は15日午前8時40分ごろ、東京都武蔵村山市内のアパート駐車場で、同じ建設現場で働く同僚の男性(40)を自分の乗用車に押し込んで発進させ、北九州市まで監禁した疑いがある。 2人はこのアパートの別々の部屋で生活しており、前日の14日夜にはアパートで2人で酒を飲んでいたという。翌15日朝、ぐったりした男性を車に押し込む男の姿が防犯カメラに映っていた。 16日に2人の上司らが東大和署に相談し発覚した。男が上司に「男性と一緒に九州に行く」と電話で話していたことや、2人の自宅が北九州市にあることから捜査員を派遣して捜していたところ、17日夜、北九州市内の男性宅で意識のない状態の男性を発見した。男の身柄も同日、大分県別府市内で確保した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5日間連続目撃 札幌市南区のヒグマ ハンターが駆除
佐野楓2022年10月18日 21時00分 札幌市南区の石山地区で18日午前10時50分ごろ、ヒグマ1頭がハンターに駆除された。付近の豊平川河川敷では、14日からヒグマが連日出没しており、駆除を依頼した市は、このヒグマと同一個体と確認した。 市によると、駆除されたのは体長116センチ、体重47キロ、推定年齢1~2歳程度のメス。午前7時55分ごろ、現場周辺をパトロールしていた市職員が、豊平川の河川敷に座り込んでいるヒグマを見つけた。 付近では、先月29日~17日にヒグマが15回目撃された。市はこれまで、花火での追い払いや電気柵の設置などの対応をしてきた。だが、ヒグマは逃げずに人なれした様子だったため、市ヒグマ対策委員会では「さっぽろヒグマ基本計画」に基づいて、問題個体として「銃器または箱なわによる駆除」を決定。ハンターに駆除を要請した。(佐野楓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ちりめんパックにフグ混入 岐阜市のスーパーが自主回収
深津弘2022年10月18日 21時00分 岐阜市は18日、市内のスーパー「ピアゴ長良店」で販売されたちりめんのパックにフグが混入しているのが見つかったと発表した。この店では今月8日から17日までに17パックが販売され、「絶対に食べないで」と呼びかけている。 同市保健所によると、三重県鈴鹿市の「まるかつ」が加工した商品で、混入していたフグは1匹で、全長2~3センチ。17日に購入した客がピアゴ長良店に連絡、18日に加工業者から岐阜市保健所に報告があった。健康被害は確認されていないといい、加工業者が回収を進めている。(深津弘) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大雪時の滞留者、バスで緊急輸送 北海道・新千歳空港
災害級の大雪が降った際に、新千歳空港での滞留者を解消する策として、バス輸送を強化する対策を導入することが18日、決まった。同空港で開かれた連携会議で、国土交通省北海道運輸局や北海道エアポート(HAP)、バス業界などが新たな方策を確認した。 空港連絡バスによる緊急ピストン輸送は、札幌―空港間でJRが終日計画運休する場合に実施する。札幌市内と空港を結ぶ連絡バスを大谷地(札幌市厚別区)―空港間のみに集中し、ピストン輸送する。 貸し切りバスによる緊急乗り… この記事は有料記事です。残り271文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル