ブラジルの国民的漫画家マウリシオ・デソウザ氏(87)の作品を収蔵した電子図書館サービスが今月、日本国内で一般向けに始まる。親交のあった手塚治虫とともに企画した漫画も含まれており、その一部は国内で初めて読めるようになる。 「ブラジルのディズニー」と呼ばれるデソウザ氏は、「モニカ&フレンズ」などの作品で知られる。漫画を通して母国の識字力向上に貢献したとして、昨年10月にユネスコから表彰。妻が日系人で日本との親交も厚く、2013年には文化交流の功績がたたえられ、旭日小綬章を受章した。 デソウザ氏によると、手塚との交流は1984年にさかのぼる。ブラジルで初めて出会い、互いの家や職場を訪れるほどの深い仲になった。「平和を求める冒険映画を一緒につくろう」と約束。89年に来日した際は、末期がんだった手塚から「ポジティブなメッセージを伝え続けて」と言われたという。 ■リボンの騎士ともコラボ… この記事は有料記事です。残り655文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アウトドアな町を宣言し生まれたにぎわい 過疎は食い止められたか
【動画】仁淀ブルーに魅せられて=高橋宣之さん撮影 「仁淀ブルーを見るには、どう行けばいいですか」 仁淀川上流にある高知県仁淀川町の役場には2011年夏、NHKの番組「仁淀川 知られざる青の世界」などをみた人から問い合わせが殺到した。林業と茶栽培が主な産業で、役場の観光担当は産業建設課の2人だけ。それも地域の祭りや神楽のPRが仕事だった。 「川がきれいなのは当たり前。観光資源になるなんて思わなかった」と古味実(こみみのる)町長は振り返る。夏になると川に飛び込み、アユを突いて育った古味には意外だった。 町内にある安居渓谷の「水晶淵」や、中津渓谷の「雨竜の滝」に観光客が押し寄せた。交通整理が必要になった。 県や流域6市町村が参加して「仁淀ブルー観光協議会」が15年に発足した。それにあわせて、仁淀川町観光協議会も作った。 記事後半では、新たな政策を打ち出した自治体と、「人口」をめぐる話題を取り上げます。元アウトドア雑誌編集長は「地産外商」を提言しています。 カヤックなどを楽しませる民間業者が誕生し、河原の利用をめぐる小競り合いも起きた。町は今年3月、観光条例を定め、観光業者に助言や勧告をすることができると明文化した。 アウトドア大手、スノーピー… この記事は有料記事です。残り1033文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自閉症の子もそうでない子も 幼稚園の混合教育が生む「成長の物語」
7月初旬、東京都武蔵野市の幼稚園。10人ほどの年長の子どもたちが机に向かい、傘の絵にカラフルな色を塗っていた。少人数クラスで過ごす自閉スペクトラム症の子どもたちだ。 中でも特に熱心に色を塗っている女の子がいた。「この子にもいろんなドラマがあったんですよ」。加藤篤彦(あつひこ)さん(63)はそう話し、昔の動画や写真を見せてくれた。 入園当初は廊下に寝転がって「ヤダー!」と叫び、大人がどんな声かけをしても耳を貸さない。やっと部屋に入っても無表情で誰とも関わろうとしない。そんな女の子に教職員は根気強く声をかけ続け、周りの子どもたちも遊びに誘った。すると女の子は徐々にクラスの活動に参加するようになり、笑顔を見せるようになった……。 加藤さんが近寄ると女の子はふっと顔を上げ、にまっと笑い、すぐにまた色を塗り始めた。「自閉症の子もそうでない子も豊かな人間関係の中で成長する。笑顔でいられる環境を作ることがとても大事です」 60年近い取り組み 運動会は混合チーム 加藤さんが園長を務める武蔵野東第一・第二幼稚園は、自閉症の子もそうでない子もともに学ぶ「混合教育」を掲げている。今年4月時点で、2園の園児計488人のうち、自閉症の子は66人にのぼる。 きっかけは1964年、幼稚… この記事は有料記事です。残り1587文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「記憶にないとは言わない」 人事介入した元次官が記者に語ったこと
東京地下鉄(東京メトロ)の本社は、JR上野駅のすぐそばにある。 3月23日午後。窓からは上野駅と上野恩賜(おんし)公園を一望できる、高層階の応接室。 元国土交通事務次官で、同社会長(当時)の本田勝氏(70)は、朝日新聞の記者3人と向き合っていた。 「記憶にないとは言わない」 本田氏は、2022年末、東証プライム上場の「空港施設」を訪れ、同社の社長と会長に面会したことを認めた。 国交省OBの副社長(当時)を次期社長にするという方針が固まった――。 会社側にそう告げたことについては、「『方針を固める』というのは言い過ぎだったように思う。そういう考え方がある程度まとまったというだけであって。それを相談に行ったということ」と釈明した。 面会の経緯については、口が重かった。 「いろんな方々から頼まれてというだけで、それ以上はノーコメント」 「幾人かの希望とか考えを伝えに私が行った」 いろんな方々の中に、国交省OBも含むのかと記者が問うと、「いたと想像していただいて構わない」と答えた。 国土交通省OBの人事介入問題の実態や背景に、関係者への取材や入手した記録で迫るA-stories「令和の天下り」の7回目。民間企業に国交省OBを社長にするよう求めた元事務次官の取材時の記者とのやりとりの詳報です。 自身の立場を「有力なOBの… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
死亡連絡の時期を偽って報告 主事「怖かった」 江戸川区の遺体放置
独自 有料記事 高島曜介 笹山大志 大山稜2023年7月11日 6時30分 東京都江戸川区福祉事務所の主事が、生活保護受給者の独居男性(当時65)の遺体を2カ月半にわたって放置していた問題で、男性の死亡の連絡を受けた主事が、死亡を知った時期を偽って区に報告していたことがわかった。報告の1カ月余り前に死亡を把握しながら、報告前日に知ったことにしていた。区が10日、明らかにした。(高島曜介、笹山大志、大山稜) 江戸川区議会は10日、非公開で臨時の全員協議会を開いた。出席者によると、区側が、20代の男性主事が遺体を放置していたことや区に虚偽の報告を行っていたことを説明。有識者による調査を検討しているとも明かしたという。 区によると、主事は1月10日、ケースワーカー(CW)として担当する男性が自宅で亡くなっていると、医師から報告を受けた。だが、3月27日に福祉用具のレンタル業者が男性宅を訪ねて発見するまでの約2カ月半、遺体を放置していた。 主事は2月22日、死亡を理由に男性の生活保護費の振り込みを停止するための報告文書を上司に提出していたが、男性の死亡の連絡を受けた日付を実際の1月10日ではなく2月21日と記していたという。主事はCWとして当時1年目。虚偽報告の理由について「ご遺体がどうなっているか考えると怖かった。放置していることが発覚するのが怖かった」と説明しているという。 区側は当初、朝日新聞の取材… この記事は有料記事です。残り1475文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マイナカード利用で見られるワクチン接種情報 1年以上更新されず
マイナンバーカードを使う「マイナポータル」で参照できる新型コロナウイルスのワクチン接種履歴の情報が、1年以上更新されていない事例があったことが朝日新聞の取材でわかった。約6700人分の情報で、自治体からマイナポータルに転送することになっていたが、自治体が設定を怠っていたという。 専門家は「行政のデジタル化をうたっていても、その過程は手作業によるものが多く、ミスや情報の漏洩(ろうえい)が起きるリスクはある」と指摘する。 コロナワクチン4回接種したのに… マイナポータルは、政府運営… この記事は有料記事です。残り847文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 マイナンバー問題 マイナンバーとひもづける公金受取口座に「家族口座」が登録されるケースが多発しています。問題を多角的にお伝えします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【詳報】九州北部の大雨、氾濫や土砂災害被害 5人死亡、3人不明
【動画】福岡県久留米市で土砂崩れ=読者提供、西田慎介、吉本美奈子撮影 大雨の影響で10日、九州北部各地で大雨特別警報が発表されました。福岡、大分、佐賀には「線状降水帯」が発生し、河川の氾濫(はんらん)や土砂災害が相次いでいます。朝日新聞社のまとめでは、福岡、佐賀、大分3県で5人が死亡し、3人が行方不明となっています。西日本から東日本の日本海側を中心に11日にかけて激しい雨が予想されており、気象庁が警戒を呼びかけています。 20:30 佐賀県唐津市は、浜玉町平原で土砂崩れに巻き込まれた住宅から見つかった70代の女性が、その後に死亡したと発表した。周辺ではほかに、50代と70代の男性計2人が行方不明になっている。佐賀県警などによると、土砂崩れは10日早朝に発生。女性は午後2時半ごろ救出されたが、心肺停止状態だった。 19:00 大雨被害 死亡4人、行方不明3人、心肺停止1人 朝日新聞社のまとめでは、10日午後7時現在、福岡県と佐賀県、大分県で死亡4人、行方不明3人、心肺停止1人の主な人的被害が確認されている。 福岡県では、久留米市の土石流現場で1人の死亡が確認された。同市の田んぼでは男性の遺体が見つかったほか、添田町の土砂崩れ現場で1人、広川町の用水路の軽トラックにいた1人の死亡も確認されている。 佐賀県唐津市では、土砂崩れに住宅が巻き込まれ、2人が行方不明、1人が心肺停止状態。大分県中津市では、「車に水が入ってきている」と通報した女性が行方不明となっている。 18:50 福岡県久留米市の土石流現場、70代男性の死亡確認 福岡県久留米市は、少なくとも住宅7棟以上が巻き込まれた同市田主丸町竹野地区の土石流の被害状況を発表した。 27人が住む計12世帯が土砂に巻き込まれるなど被害に遭い、70代男性が救助されたが、搬送先で死亡が確認された。26人は消防などに救助されるなど、それぞれ安否の確認が取れているが、20代と60代の女性計2人が重症、30~80代の男女計3人が中等症という。 18:00 鉄道は一部で運転再開 JR九州によると、一時運転を見合わせていた九州新幹線は10日午後6時現在、通常ダイヤに戻っている。鹿児島線の門司港―大牟田駅間や、日豊線の小倉―杵築間でも運転を見合わせていたが、午後3時以降、順次再開している。 西日本鉄道は、始発から鉄道全線で一時運転を見合わせていたが、貝塚線で正午に運転を再開した。一方、天神大牟田線は線路の冠水などがあり、復旧や点検に時間がかかっているといい、再開の見通しが立っていない。 17:30 福岡、大分両県の大雨特別警報は大雨警報に 気象庁は、福岡県と大分県の大雨特別警報を大雨警報に切り替えたと発表した。11日にかけて土砂災害の危険度が高い状態が続く見込みだとして、引き続き警戒を呼びかけている。 【動画】福岡県で河川の氾濫(はんらん)相次ぐ=住民ら提供、西田慎介撮影 17:00 福岡県久留米市で男性の遺体発見、流されたか 福岡県警久留米署は、福岡県久留米市の野添川沿いの田んぼのあぜ道で、うつぶせの男性遺体を発見した、と発表した。署によると、10日午前9時53分、目撃者の男性から「(見えている)車が半分冠水している。運転手の男性が車から出る時に見えなくなった。流されたかもしれない」と110番通報があり、署員が下流付近を捜索したところ、午後1時15分ごろ、北西約3・5キロ先で男性遺体を見つけた。 車の所有者と連絡が取れていない。見つかった男性は40~50代、身長約170センチ。白髪まじりの短髪で、黒い半袖Tシャツ、黒のジーンズ姿だった。 17:00 福岡県広川町 水につかった軽トラックの高齢男性が死亡 福岡県警八女署などによると、10日午後1時20分ごろ、福岡県広川町広川の用水路で「白いトラックが流されている」「車内に人が乗っている」といった通報があった。軽トラックに乗っていた70代男性が救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。八女署は当時の状況を調べている。 15:00 高速道路 九州各地で通行止め続く 西日本高速道路(NEXCO西日本)九州支社によると、午後3時現在で、大雨と降雨による高速道路上への土砂の流出により、早朝から主要路線の上下線で通行止めが相次いでいる。 九州道と東九州道でそれぞれ3区間、大分道で2区間、長崎道で1区間でいずれも上下線で通行止めが続いている。解除のメドは立っていないという。 15:00 福岡県久留米市の土砂崩れで8人救助 1人と連絡とれず 福岡県久留米市によると、同… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「嫌気がさした」 父を川に投げ落としたか 長男を殺人容疑で逮捕
甲斐江里子2023年7月11日 2時05分 父親を川に投げ落として殺害したとして、大阪府警は長男で大阪市淀川区新高5丁目の無職、玉井将太容疑者(36)を殺人容疑で逮捕し、11日に発表した。「精神的な病気で仕事ができず、嫌気がさして父を道連れに自殺しようと考えた」と話し、容疑を認めているという。 発表では、玉井容疑者は10日午前1時ごろ、同市淀川区西三国4丁目の神崎川にかかる三国橋から、同居する父の重弘さん(65)を投げ落として殺害した疑いがある。重弘さんは約2時間後に川の中で見つかり、死亡が確認された。府警は司法解剖して死因を調べる。 捜査1課によると、玉井容疑者は調べに「9日夜、父の夕食に睡眠薬を入れた」と説明。10日未明に重弘さんを現場まで連れて行き、「一緒に心中してほしいと伝えたが、断られた」と話しているという。 玉井容疑者は「自分も現場近くの別の橋から川に飛び込んだが、死にきれなかった」とも説明。帰宅後、不審に思った母親が110番通報したという。(甲斐江里子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ウクライナ国家警察来日、研修スタート 指紋採取を学び、福島入りも
吉沢英将2023年7月10日 20時00分 ロシアの侵攻で身元不明のまま埋葬された遺体の確認を進めるため、ウクライナ国家警察の幹部らが来日し、東京都内で10日、研修が始まった。都内や東日本大震災の被災地で14日まで実務を学ぶ。 来日したのはウクライナ国家警察の鑑識部門の幹部10人。10日は日本警察の概要について、警察庁の講義を聴いた。警視庁麻布署の鑑識担当の捜査員からは、指紋採取について研修を受けた。 開幕式で警察庁の筒井洋樹・長官官房審議官は「遺体を一日も早く愛する家族のもとに返すために力を尽くすのは、共通の責務。警察の仲間として経験を共有したい」。ウクライナ視察団の団長を務めるオレクサンドル・シュルハ中佐は、「毎日国民が亡くなるひどい状況に陥っている。(日本警察の)豊富な経験を見せてもらえると期待している」と述べた。 ウクライナでは万単位の身元不明遺体があるとされ、特定は難航。東日本大震災で遺体の身元確認をした日本警察から知見を得ようと、同国側が研修を依頼したという。13日からは福島県に入り、県警から当時の経験を聞く予定だ。(吉沢英将) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
児童養護施設でスマホ所持しやすく 環境整備へこども家庭庁方針
児童養護施設で暮らす子どもたちの生活環境を改善するため、こども家庭庁は、スマートフォンを所持しやすくする環境整備に乗り出す。施設側への財政支援も含めて検討する。小倉将信こども政策担当相は10日、東京都内の児童養護施設を視察後、記者団に「(年末の)予算編成過程の中でしっかりと検討する」と述べた。 スマホの所持は現在、施設の判断に任されている。ただ、財政面の制約もあり、所持しづらい状況が続いていた。同庁によると、友人同士のコミュニケーションに影響が出たり、学校などから必要な情報を直接得られなかったりする現状がある。こうした状況を受け、同庁は、財政措置も含めて検討することにした。 小倉担当相はこの日、水泳など体験型の習い事についても、子どもたちが通いやすくなるような方策を予算編成過程で検討すると表明した。 児童養護施設は現在、最長22歳まで利用でき、全国で約2万3千人が入所している。利用する子どもの平均年齢は上がり、虐待が原因で入所する子どもの割合も増加しているため、よりきめ細かい対応が求められている。国は、家庭により近い環境での養育を推進し、児童養護施設の小規模化や多機能化を図っており、小倉担当相はこの日、先進的な施設として「至誠学園」(東京都立川市)を視察した。(高橋健次郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル