戦後間もなく、やきものの新たな形を追求する前衛陶芸が京都で始まった。中心となった走泥社(そうでいしゃ)に焦点を当てた初の展覧会が京都国立近代美術館(京都市左京区)で開かれている。走泥社が果たした役割や、京都で生まれた背景について、展覧会を企画した同館の大長智広主任研究員(46)に聞いた。 ――走泥社とはどんな団体ですか。 1948年に八木一夫、山田光、鈴木治ら5人が結成した陶芸団体です。全員が京焼の中心地である京都市の五条坂周辺で製陶業にかかわっていました。器などのやきものを作る技術の体系や様式は既にできあがっている場所でしたが、それに乗っかって自動的にモノを作ることをよしとしなかった人たちです。 ――走泥社はメンバーを増やして1998年まで続きましたが、今回の展覧会では、結成から25周年までの活動を紹介しています。初期の活動はどのようなものだったのでしょうか。 既存の価値観にとらわれないで、やきものでなければできない造形を追い求めてきた人たちだといえます。ずっと前を向いて進んで行くことで、やきものの表現を従来の意味での器から広げていきました。 ――会場には、前衛陶芸の記念碑的作品とされる八木一夫の「ザムザ氏の散歩」(54年)が展示されています。この作品がなぜ記念碑なのですか。 ろくろで、いわゆる器ではな… この記事は有料記事です。残り699文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本の謝罪とは…米国出身の言語学者が実感した「申し訳ない」の意味
有料記事 聞き手・池田伸壹2023年9月13日 18時00分 「誤解を与えたとすれば申し訳ない」。責任を認めているとは思えないような、あいまいな「謝罪」を政治家らがするケースが日本では目立ちます。米国出身で北九州市立大学准教授の言語学者、アン・クレシーニさんに両国の違いなどを尋ねると、コンビニやPTAでの体験も踏まえて考察してくれました。 「誤解を与えたとすれば申し訳ない」という言い方を、米国の政治家やリーダーはしないでしょう。ただ、「だから日本はひどい」などと判断するのではなく、謝り方の背景を含めて理解を深めることが大事だと思っています。 私は言語学、特に和製英語や… この記事は有料記事です。残り1124文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
検察事務官を児童ポルノ所持容疑で書類送検 性犯罪捜査資料を撮影か
浅田朋範2023年9月13日 14時00分 18歳未満の少女のわいせつな画像を所持していたとして、埼玉県警は13日、さいたま地検の事務官の男(52)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで、書類送検した。 画像には性犯罪事件の捜査で作成された内部資料を撮影したものが含まれており、写っている少女は事件の被害者とみられる。捜査関係者への取材で分かった。容疑を認めているという。 捜査関係者によると、事務官は、スマートフォンに複数の少女の体を写した画像を保存し、所持していた疑いが持たれている。事件の被害者のほかに、無関係の少女の映像もあったという。 事務官は8月6日昼過ぎ、埼玉県朝霞市の公園で陰部を露出したとして、県警に公然わいせつの容疑で現行犯逮捕され、その後、釈放されていた。県警が逮捕後に押収したスマホを解析し、今回の事件が明らかになったという。(浅田朋範) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国に荒れ放題の無縁墓、管理料滞納も 総務省が初の実態調査
単身者が増加し人口減少が進む中、管理者がいない「無縁墓」が増えている。総務省が初めて全国調査を実施したところ、公営墓地や納骨堂がある市町村の約6割に無縁墓があり、管理費の滞納総額は4億円を超えていた。だが、「無縁」であることの確認には手間や時間がかかり、撤去は進んでいない。 総務省は、1718市町村と東京都を対象に昨年2月から今年9月までの間、調査を実施。13日に発表した。 公営墓地・納骨堂があると回答したのは765市町村。このうち。58・2%が無縁墓があると回答した。雑草や樹木が生い茂ったり、墓石やブロック塀が倒れたり、ゴミが捨てられたりするケースもあるという。 だが、過去5年間(2016~2020年度)で無縁墓の墓石の撤去に着手したと回答したのは6・1%。今後、無縁墓の撤去(改葬)を実施する意向と回答した市町村の割合は22・1%だった。 無縁墓を撤去できない理由とは? 今回の総務省調査で判明した無縁墓は氷山の一角にすぎません。なぜ、多くの自治体は無縁墓を撤去できないのでしょうか? 撤去が進まない理由として、縁故者や墓の継承者などの連絡先がわからず、同意の確認が難しいことがあげられた。無縁墓の遺骨は合葬式施設に移されるケースが多いが、施設がないので対応できない、との回答もあった。遺骨の扱いを「一時保管後処分」や「未定」とした自治体もあった。墓石の保管期間や保管場所について困惑している、との回答も寄せられた。 墓の管理料を徴収していると回答した432市町村のうち滞納が発生したのは55%。滞納総額は約4億4800万円にのぼった(2020年度末時点)。唐津市では5年に1度管理料を徴収していたが、使用者との接触頻度を高めるため、2014年度から毎年徴収するように変更した。 全国には墓地・納骨堂は約8… この記事は有料記事です。残り239文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
襲撃指示認めた工藤会会長、検察側は反論「主張変更には動機がある」
四つの市民襲撃事件に関与したとして、殺人罪などで一審・福岡地裁で死刑判決を受けた特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)のトップで総裁の野村悟被告(76)の控訴審が13日、福岡高裁で始まった。弁護側は「有罪認定の直接証拠が全くないにもかかわらず、『推認』に『推認』を重ねている」などと一審判決を批判、検察側は控訴棄却を求めた。 工藤会トップの裁判で、高裁では厳重な警備態勢がとられた。 午前8時10分、58席の傍聴席を求めた抽選には、385人が並んだ。 午前9時ごろ、野村、田上不美夫(67)両被告を乗せた車両が福岡拘置所(福岡市早良区)を出発した。県警の車両に護衛されながら、計6台の車列をつくり、20分後、福岡高裁(同市中央区)に入っていった。上空には、県警のヘリコプターも飛び、警戒にあたった。 一審で無期懲役の判決を受けたナンバー2で会長の田上被告とともに、午前9時55分ごろ、法廷に入った。 2人とも上下黒のスーツを着用。野村被告は、入廷した際、裁判長に頭を下げた。 開廷前、裁判長に補聴器の調子を確認され、「聞こえづらい」と伝えると、自身が用意した補聴器を右耳に装着した。裁判長から「私の声が聞こえますか」と尋ねられ、「聞こえます」と答えた。 午前10時に開廷すると、裁判長に本人確認のために名前を聞かれた野村被告は「野村悟です」と答えた。 その後、弁護側は控訴審での主張の要旨を読み上げた。冒頭では「有罪認定の直接証拠が全くないにもかかわらず、『推認』に『推認』を重ねている」「客観性を欠落させた、理屈だけの判決だ」と一審判決を批判した。 その上で、1998年に元漁協組合長が射殺された事件については、「組織によるものではなく、被害者に個人的な怨恨(えんこん)を抱く別の組員が首謀したものだ」と説明し、両被告の関与を改めて否定した。 さらに、2012年の元福岡県警警部銃撃事件については、「会ナンバー3の組員が、独断で計画や指示をした。両被告は関与していない」と主張した。ナンバー3の菊地敬吾被告=一審で無期懲役判決、控訴中=は、自らの裁判では関与を否定していた。 一方、残りの二つの市民刺傷事件について弁護側は、田上被告がこれまでの主張をひるがえし関与を認める、とした。 田上被告が個人的な確執や怒りから犯行を指示したと説明。その際に田上被告が野村被告に許可を得る必要はなく、むしろ相談すれば共犯に巻き込むことになると考えたと説明し、野村被告の関与がないことを強調した。 検察側は、「一審の判決に事実誤認はなく、常識にかなっている」と指摘。田上被告が主張をひるがえしたことについては「田上被告には野村被告の刑事責任を免れさせようとする動機があり、信用できない」と断じて、控訴棄却を求めた。 検察官の証拠調べ請求、野村被告が発言 裁判所は弁護側が提出した約… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Au Japon, le premier ministre procède à un vaste remaniement et féminise son gouvernement
Le premier ministre japonais, Fumio Kishida, arrive au siège du Parti libéral-démocrate à Tokyo, mercredi 13 septembre 2023. AP Le gouvernement japonais se féminise. Le premier ministre japonais, Fumio Kishida, a procédé mercredi 13 septembre à un vaste remaniement ministériel, avec des changements, notamment aux affaires étrangères et à la défense, et une augmentation sensible […]
工藤会ナンバー2が主張変更「独断で犯行指示」 市民襲撃事件控訴審
四つの市民襲撃事件で殺人罪や組織犯罪処罰法違反罪などに問われた特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)のトップで総裁の野村悟被告(76)=一審死刑判決=と、ナンバー2で会長の田上(たのうえ)不美夫被告(67)=同無期懲役判決=の控訴審第1回公判が13日、福岡高裁(市川太志裁判長)で始まった。暴力団トップへの死刑という異例の一審判決が二審でどう判断されるかが焦点となる。 両被告は黒のスーツを着て公判に出廷した。法廷と傍聴席の間には、透明な防弾パネルが設置された。 起訴状などによると、両被告は1998年の元漁協組合長射殺事件、2012年の元福岡県警警部銃撃事件、13年の看護師刺傷事件と14年の歯科医師刺傷事件に関与したとされる。 一審では両被告は全ての事件で関与を否認したが、控訴審で田上被告側が二つの刺傷事件について、野村被告にははからず、独断で犯行を指示したと主張を変更した。検察側は控訴の棄却を求めた。 いずれの事件でも両被告が実行を指示したと裏付ける明確な証拠がないなか、一審判決はいずれの犯行も「両被告が意思疎通した上で、野村被告の指揮命令に基づいて組織により実行されたと推認できる」と判断した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京アニに小説を応募、落選 「裏切られたような気分」 青葉被告語る
光墨祥吾2023年9月13日 11時45分 36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人など五つの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第5回公判が13日午前、京都地裁で始まり、弁護側の被告人質問が続いた。 青葉被告は30代で小説を書き始め、16年に京アニに長編と短編の作品を応募し、落選したことが明らかになっている。被告人質問で落選時の気持ちを聞かれ、「がっかりした。裏切られたような気分」「ここに送ったのは間違いだったかなと思った」と述べた。長編作品は、青葉被告が好意を寄せていた京アニの女性監督の誕生日に応募したとし、「(女性監督に作品を)託す気持ちになった」と説明した。 青葉被告は、応募作などから京アニにアイデアを盗用されたと主張している。11日の被告人質問では、京アニ2作品の映像の一部が流され、「Free!」という作品については「(何らかの方法で)すでに流出した原稿からパクられたと考えざるを得ない」、「映画けいおん!」には「(映画を見た)当時はパクられたのかなとの感覚だった」などと述べていた。 検察側は、青葉被告が京アニに盗用されたと思い込むなどし、犯行を「筋違いの恨みによる復讐(ふくしゅう)」と主張。弁護側は、女性監督のブログに「自分が送った小説のアイデアが書かれていた」とし、「闇の人物と京アニが一体となって、自分に嫌がらせをしていると混乱した」とし、事件当時に責任能力がなく無罪だと反論している。 起訴状などによると、青葉被告は19年7月18日、京都市の京アニ第1スタジオの正面出入り口から侵入し、ガソリンを1階中央フロアで社員に浴びせかけるなどして放火。スタジオを全焼させ、当時70人いた社員のうち36人を殺害、34人を殺害しようとし、うち32人を負傷させたとされる。(光墨祥吾) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自宅近くに納骨堂 住民が市に許可取り消し求めた裁判、やり直し開始
森下裕介2023年9月13日 11時55分 大阪市淀川区にある納骨堂の周辺住民6人が、市が出した経営許可を取り消すよう求めた訴訟の差し戻し審が13日、大阪地裁で始まった。この訴訟では、裁判に訴える権利が住民にあるかが争われ、地裁が否定して訴えを却下。その後、大阪高裁と最高裁が認める経緯をたどっており、差し戻し審では改めて市の経営許可の妥当性が争われる。 住民は納骨堂から100メートル以内に居住し、納骨堂によって生活環境が損なわれたことで精神的苦痛を受け、不動産価格に悪影響が出る可能性もあると主張。納骨堂を経営する宗教法人の活動実態は乏しく、市が不十分な調査で経営許可を出したとも訴えている。差し戻し審の弁論で原告の一人は、「市は、全ての市民が安心できる墓地行政をすべきだ」と述べた。 一方の市側は請求の棄却を求めた。宗教法人側が建設前に開いた住民説明会で、住民から生活環境を損ねるとの意見が出なかったほか、市には経営主体の適格性を判断するための調査義務がないと反論した。(森下裕介) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゲレンデに光るキャベツ 嬬恋村のホテルでイルミネーション
前田基行2023年9月13日 7時00分 スキー場を併設する群馬県嬬恋村の「パルコール嬬恋リゾート」で毎夜、村特産のキャベツが、発光ダイオード(LED)によるイルミネーションで浮かび上がっている。 ホテル前のゲレンデの一部で、高さ50センチほどのポールに、緑、赤、黄、青の4色のLEDライト約2800個を飾り付けた。キャベツの断面を描いており、25メートル×23メートルの大きさ。周りには、カボチャやブロッコリーなどの小さなイルミネーションをちりばめている。 宿泊客らに楽しんでもらおうと、初めて企画した。日中は太陽光で充電し、暗くなると自動で点灯する。一部の客室から見下ろせるほか、中は迷路のように歩くことができる。宿泊客らが「きれい」などと、幻想的な光景に見入っていた。スキーシーズン前の10月ごろまで続けるという。(前田基行) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル