有料記事 石垣明真 上保晃平 新谷千布美 野田一郎2023年12月18日 8時30分 北海道八雲町の国道で6月、5人が死亡、12人が重軽傷を負った事故で、対向車線のバスに衝突したトラックは「白ナンバー」だった。事故から18日で半年。専門家は、白ナンバーに対する規制の弱さを指摘している。 バスやトラックのナンバープレートの色は2種類ある。有償で顧客の荷物や旅客を運ぶ運送業の車両は「緑ナンバー」。それ以外は全て、自家用車と同じ「白ナンバー」だ。 全日本トラック協会によると、国内のトラック776万台(2021年度)のうち、8割の626万台は白ナンバーという。 緑ナンバーの事業所には、国家資格の「運行管理者」が必要だ。ドライバーの運転前、対面での点呼や、体調確認、アルコールチェックが義務づけられている。違反すれば事業停止など行政処分もある。 一方で、白ナンバーは、5台以上所有している事業所や、定員が11人以上の車を所有している事業所を対象に、「安全運転管理者」を選んで警察署に届け出るよう義務づけられている。 安全運転管理者の業務としても、ドライバーへ点呼を行うなどして、正常な運転ができる健康状態か確認するよう定められている。しかし、怠ってもすぐに罰則は科されない。所有台数など要件を満たさない場合は、こうした義務はない。 6月に八雲町で事故を起こし… この記事は有料記事です。残り1404文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
最終学歴は…この店 角打ち楽しめるみんなの学校「平興商店」が閉店
【動画】「学校」と呼ばれた盛岡市の老舗酒店が閉店=杉村和将撮影 テーブルに置かれたコップに、お母さんがお酒を注いでくれる。 あふれるほどのお酒が1ミリほど表面張力で盛り上がったところで、「はい、お口からどうぞ」。 揺らすとお酒がこぼれてしまう。コップに口を近づけて、まず軽く一口。 ここは盛岡市紺屋町の酒店「平興商店」。 店内のお酒をその場で飲める「角打ち」ができるお店として知られ、全国から訪ねて来るファンも多い。 角打ちは盛岡では「もっきり」と呼ばれている。 平興商店は、岩手県最古の酒蔵「菊の司酒造」の創業家の親戚筋にあたる。お店で飲める日本酒は、すべて菊の司のお酒だ。 コップ1杯270~470円。蔵直送のお酒を安く飲めるため、夕暮れどきになると、常連さんからいちげんさんまで、いろいろな人でにぎわう。 つまみは、せんべい(25円)やみそ付ききゅうり(50円)、やっこ豆腐(80円)などなど。豆腐はストーブの上のたらいに張った熱湯で温めてくれる。 「ここはね、先代のおじいちゃんのころから『平興学校』って呼ばれてるの。いろんな職業の人たちが集まって勉強になるから。お客さんたちが『学校さいくべ』って飲みに来てくれたのが始まりです」 店の「お母さん」平井美根子さん(78)が話を聞かせてくれる。 創業は戦中の1943年。美… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北朝鮮、弾道ミサイル発射か 北海道・奥尻島の西方沖に落下見込み
防衛省は18日午前8時半ごろ、北朝鮮から弾道ミサイル1発が北東方向に向けて発射されたと発表した。防衛省によると、ミサイルは午前9時37分ごろ、北海道の奥尻島の西方約250キロの日本海に落下すると推定している。日本の排他的経済水域(EEZ)の外になるとみられる。 北朝鮮は17日夜にも短距離弾道ミサイルを発射し、日本のEEZ外の日本海に落下したという。 韓国軍合同参謀本部も18日朝、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射したと発表した。飛行距離などは明らかにしていない。 北朝鮮のミサイルをめぐっては、韓国大統領府の金泰孝(キムテヒョ)国家安保室第1次長が14日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を「12月にも発射する可能性がある」との見方を示していた。発射されたのがICBMであれば、7月以来となる。 7月の発射後、北朝鮮の朝鮮中央通信は固体燃料を使う新型の「火星18」の試験発射だったと報じた。同ミサイルの発射は4月に続いて2度目だった。 一方、北朝鮮は11月、弾道ミサイル技術を使って軍事偵察衛星も打ち上げた。朝鮮中央通信は地球周回軌道に入ったと報道。韓国軍も同様の見解を示し、木原稔防衛相も「北朝鮮が発射した何らかの物体が地球を周回していることを確認した」と述べていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「琵琶湖の水止めたろか!」実は何度も止められていた 滋賀県以外に
関西が徹底してディスられ(けなされ)、話題沸騰中の映画「翔(と)んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」。カギとなるのが、日本最大の湖、滋賀県の琵琶湖だ。「琵琶湖の水を止める」。そんな映画の主人公の決めぜりふも話題になったが、そもそも、実際に水を止めることはできるのか。 琵琶湖は滋賀県の面積の6分の1を占め、貯水量は275億立方メートル。ここから河川として唯一注ぎ出る瀬田川が、京都で宇治川、大阪で淀川となり、流域の約1450万人の生活を支えている。 滋賀県民の決まり文句「琵琶湖の水止めたろか!」はこうした状況を踏まえたものだが、歴史をひもとくと、明治以降、たびたび水が止められたことがあった。 滋賀県で最大の水害被害となった1896(明治29)年9月の大洪水時。琵琶湖の水位が3・76メートルに上昇し、湖岸周辺は200日間以上浸水。死傷者は約100人にのぼった。 洪水時に住民が堰の開放を求めた この際、琵琶湖の水を止めた… この記事は有料記事です。残り996文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「娘返して」「ぬくもりある社会を」 クリニック放火殺人2年で追悼
甲斐江里子 田添聖史2023年12月17日 18時15分 26人が死亡した大阪市北区の心療内科クリニック放火殺人事件は17日、発生から2年となった。いまも立ち入りが禁じられた現場の雑居ビル前では、花を手向けて犠牲者を悼む遺族や元患者の姿が見られた。 「娘は突然殺され、普通の暮らしを奪われた。絶対に許せない」。30代の娘を亡くした両親は口をそろえた。 まっすぐな性格だった娘は、勤め先でしんどさを感じることが増えて通院するようになった。50代の母親は「まだ何十年も生きていられたはずなのに。娘を返してほしい」と涙を流した。60代の父親は月命日に現場を訪れている。「一日たりとも娘のことを忘れたことはない。娘のために何ができるか考えたい」 クリニックの西沢弘太郎院長(当時49)は診察中に事件に巻き込まれ、亡くなった。妹の伸子さん(46)は線香を上げ、「安らかに、穏やかに過ごしてください」との思いで読経した。 クリニックに通っていた元会社員の30代の男性は、この日を自宅で迎えた。西沢院長に勧められて画家として再出発し、他の元患者らとも交流を続けている。「人と人がつながり、ぬくもりを感じられる社会であってほしい」と話した。 事件では、クリニックにガソリンがまかれて放火され、患者や院長、スタッフら20~50代の男女26人が一酸化炭素中毒で亡くなった。患者だった谷本盛雄容疑者(当時61)も死亡し、大阪市内の教会関係者が遺骨を引き取った。(甲斐江里子、田添聖史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山の用地、グーグル関連企業に売却へ 街構想が頓挫していた高台
和歌山県の企業用地の一部が、米グーグルの関連企業に売却される見通しとなった。 長年にわたり売れていなかった土地で、県の担当者は「話が来たときは驚いた」と話す。 企業用地は、和歌山市加太にある「コスモパーク加太」。売却の対象となっているのは、県が県土地開発公社から借り受けている約109ヘクタールのうちの3区画分計37・6ヘクタールだ。阪神甲子園球場の約10個分の広さになる。 県地域プロジェクト対策室によると、グーグル関連企業で、データセンターの保有やサービス提供を手がける「Asa合同会社」(東京都港区)が用地取得に意欲を示し、県や公社などが話し合いを進めていた。 売却額は、59億4千万円になるという。12月の県議会には用地を売却する関連議案が提出されている。 コスモパークは、関西空港建設のために土砂を削り取った跡地だ。 当初は、県土地開発公社が造成した土地に高層マンションなどが立ち並び、新しい街ができるはずだった。 当初の負債は438億円 しかし、バブル崩壊のあおり… この記事は有料記事です。残り745文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ビッグモーター元副社長宅を家宅捜索 街路樹問題、器物損壊容疑で
2023年12月17日 18時30分 中古車販売大手ビッグモーターの各地の店舗前の公道で街路樹が枯れたり切られたりしていた問題で、警視庁と神奈川県警は兼重宏一・元副社長の東京都内の自宅などを器物損壊容疑で家宅捜索した。捜査関係者への取材で分かった。 捜索は15日。警視庁などは、伐採などが本社からの指示で組織的に行われていたかどうか、慎重に調べている。 捜査関係者によると、警視庁などは兼重元副社長の自宅のほか、トランクルームも捜索した。携帯電話やパソコンなどを押収したという。 同社の各地の店舗前では、街路樹が伐採されたり、除草剤の成分が検出されたりしている。警視庁を始め各地の警察は、管内の店舗を同容疑で捜索。警視庁などは9月、東京都港区にあった本社も捜索していた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ブラインドサッカーLIGA.i mejirodaiが5得点で優勝
伊藤進之介2023年12月17日 19時10分 ブラインドサッカーのトップリーグ「LIGA.i」の最終第3節が17日、東京都墨田区のフクシ・エンタープライズ墨田フィールドであり、2連勝で臨んだfree bird mejirodaiが、buen cambio yokohamaに5―0で勝利し、初優勝を決めた。 mejirodaiは前半、この日キャプテンを務めた鳥居健人のゴールで先制。鳥居は後半開始直後にも試合を決める3点目をあげた。 LIGA.iは昨年新設されたリーグ。競技力や組織運営力、競技普及活動への注力度合いなどを評価された4チームが参加している。競技やアスリートの地位の向上も目指し、興行性も重視し、全席有料で開催している。この日は505人の観客が訪れ、選手たちに声援を送った。 鳥居は試合後のインタビューで「試合前にお客さんがたくさんいるぞと聞いていた。特別な試合と思って臨んだ。ゴールしたときの観客の声援は最高の気分だった」と話した。(伊藤進之介) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
聖夜までのライトアップ トラピスト修道院で始まる 北海道北斗市
野田一郎2023年12月17日 20時00分 日本最初のカトリック男子修道院、北海道北斗市のトラピスト修道院のライトアップが17日から始まった。雪景色の静寂の中、柔らかな光をまとった参道の先に修道院の正門が浮かび上がった。 修道院へと通じる約400メートルのポプラ並木と正門手前の坂道が照明具で飾られ、親子連れやカップルが記念撮影を楽しんでいた。 点灯は午後4~8時、クリスマスイブの24日まで。並木道の入り口のブースでは23日までワックスキャンドル作りを体験でき、キャンドルは24日に正門前などでともされる。受付は各日午後7時15分まで。(野田一郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
進む「会社の忘年会」離れ 「ニーズ高くない」コロナ後やめた企業も
有料記事 中村英一郎 宮野拓也2023年12月17日 20時00分 新型コロナが5類になって初めての年末年始。街はにぎわっている一方、企業の忘年会や新年会離れは進んでいるようだ。客足の回復について、飲食店からは「期待には届いていない」との声も聞かれる。 民間信用調査会社「東京商工リサーチ」が、大企業や中小企業を対象に10月に行ったアンケート(4747社が回答)によると、忘年会や新年会を予定していると答えた企業は、全体の54・4%。一方、「コロナ禍前はしていたが今回はしない」という企業は21・8%だった。最多の理由は「開催ニーズが高くないため」(53・8%)。「参加に抵抗感を示す従業員が増えたため」(42・2%)が続いた。 「社員の声に向き合ったのでは」 企業の規模別でみると、開催ニーズや従業員の抵抗感を挙げる割合は、中小より大企業が高かった。一方、中小企業は費用面を理由とする割合が高かった。 「コロナ禍前も今回も実施す… この記事は有料記事です。残り1194文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル