「密」を避けて楽しめると、コロナ禍で加速した登山ブーム。幅広い年代の人が野に山に繰り出しています。周囲に人工物のない大自然が魅力ですが、もしその中で地震が起きたら――。実際の経験談や専門家への取材から考えます。 2021年9月19日午後5時ごろ。神奈川県の会社員の20代男性は憧れていた場所に立っていた。眼下に、うっすら雲をかぶった山の尾根がどこまでも広がって見え、思わず「すげぇ」と声がもれた。 北アルプスを代表する山、槍ケ岳(3180メートル)山頂。学生だった17年に登山を始めて以来、いつか登りたいと思い続けてきた。 この日は山仲間2人と午前6時前に入山。行程は夕方に登頂後、山頂から少し下ったキャンプ地で一晩過ごし、翌日昼に下山するというものだった。安全のためヘルメットをかぶり、十分な食料も用意して登り始めた。 休憩を挟みつつ、10時間以上かけ登った。山頂直下は岩が積み重なった急勾配。鉄製のハシゴを登り終えると、約10畳の開けた山頂で5~6人が写真を撮っていた。その姿を横目にしばらく風景を眺めた。 そして自分たちも記念撮影をしようと思った、その時――。 山頂で激震「もしハシゴを下っていたら」 ドン! 足元から突き上げら… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東福岡高・東福岡自彊館中、佐賀学園など全国へ 九州アンサンブル
第48回九州アンサンブルコンテスト(九州吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)の高校、大学、職場・一般の部が12日、那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで開かれた。2日目は高校、大学、職場・一般の部に九州・沖縄各県の代表51チームが出場。金賞のうち、高校の部は東福岡高・東福岡自彊館中(打楽器三重奏)と佐賀学園(打楽器八重奏)、大学の部は福岡の日本経済(サクソフォン四重奏)、職場・一般の部は佐賀のBlaze Symphonic Brass(金管八重奏)と宮崎のピエドゥプール(サクソフォン四重奏)が3月19日に浜松市で開かれる全日本アンサンブルコンテストに推薦された。 12日の結果は次の通り(◎は全国大会推薦。金=金管 木=木管 打=打楽器 管打=管打楽器 サ=サクソフォン フ=フルート ク=クラリネット ト=トランペット ユ=ユーフォニアム・テューバ ホ=ホルン 数字は重奏の数) 【高校】 ◆金賞 福岡第一(木三)、◎東福岡高・東福岡自彊館中(打三)、北九州市立(ク五)、小倉(打六)=以上福岡、◎佐賀学園(打八)=佐賀、活水(フ三)=長崎、玉名女子(ク五)=熊本、宮崎北(打三)=宮崎、神村学園(ク五)、松陽(打五)=以上鹿児島、コザ(金八)=沖縄 ◆銀賞 九産大九州(ク四)、飯塚(金五)、春日(ク五)、嘉穂(ク四)、西日本短大付(管打八)=以上福岡、龍谷(金八)=佐賀、西陵(ク四)、鎮西学院(金八)、長崎東(ク五)=以上長崎、東海大熊本星翔(金八)、熊本学園大付(サ四)、八代白百合学園(木八)=以上熊本、日本文理大付(ク三)、別府鶴見丘(ク五)、大分中・高(木三)=以上大分、宮崎大宮(ク七)、都城(ト五)=以上宮崎、出水中央(木八)=鹿児島、那覇(金八)、小禄(ホ三)=以上沖縄 【大学】 ◆金賞 ◎日本経済(サ四)、福岡工業(ユ四)=以上福岡 ◆銀賞 活水女子(ユ四)=長崎、熊本(サ四)=熊本、別府(サ四)=大分、宮崎(金八)=宮崎、琉球(サ五)=沖縄 【職場・一般】 ◆金賞 西区市民吹奏楽団(木三)=福岡、◎Blaze Symphonic Brass(金八)=佐賀、アンサンブル・ラフォーリア(ク四)=長崎、Delusion Saxophone Quartet(サ四)、ブラスアンサンブル“SAZ”(金八)=以上熊本、◎ピエドゥプール(サ四)=宮崎、T Win-d Ensemble(打七)=鹿児島 ◆銀賞 春日市民吹奏楽団(サ四)、大野城市民吹奏楽団(木八)=以上福岡、アンサンブルOITA(ク三)=大分、松陽高校OB吹奏楽団「緑」(ユ四)=鹿児島、ウインドアンサンブルティラミス(打五)、沖縄クラリネットカンパニー(ク四)=以上沖縄 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
燃えさかる大たいまつ、次々に飛び込む男たち 鳥羽の火祭り
古沢孝樹2023年2月12日 21時30分 愛知県西尾市の鳥羽神明社で12日夜、国の重要無形民俗文化財「鳥羽の火祭り」があった。 祭りは、1200年ほどの歴史があるとされる。境内の一角には、高さ約5メートルの「すずみ」と呼ばれる大たいまつ2基を設置。午後8時ごろ、たいまつに火がつけられると一気に燃え上がり、水をかぶった男たちが中に入った神木などを取り出そうと、次々と飛び込んでいった。「すずみ」の燃え具合などから今年の天候や豊凶を占う。 新型コロナウイルスの影響で、祭りは3年ぶりの開催となった。(古沢孝樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大売れびっクリ 西日本一の生産地が九州のソウルフードと再びコラボ
西日本一の生産量を誇る熊本県山鹿市の和栗が、九州のソウルフード「ブラックモンブラン」と今年もコラボした。 山鹿のクリは「知っている人は知っているが知らない人は知らない」(市担当者)と、知名度が課題だ。そこで、市物産館連絡協議会がブラックモンブランの製造元である竹下製菓(佐賀県)と手を組み、和栗入りブラックモンブランを企画した。 山鹿産和栗を入れたバニラアイスをクランチ入りチョコレートでくるんだ。和栗を4.3%使い、濃厚な風味に仕立てている。 アルプス山脈のモンブランがプリントされたおなじみのパッケージには、代わりに市内のパワースポット「不動岩」がそびえる。 一昨年秋に2万本限定で売り… この記事は有料記事です。残り267文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「新たな貧困ビジネス」か 生活困窮者で埋まった郊外物件を訪ねた
東京都心から離れた賃貸物件を紹介されて、生活再建が難しくなった――。生活困窮者の支援を掲げる都内の一般社団法人の活動をめぐる相談が、失業者らから相次いでいる。郊外の物件を紹介するのは生活支援なのか、それとも困窮者を利用した「新たな貧困ビジネス」なのか。記者が現地を訪ねた。 取材の入り口になったのは、東京・池袋の公園で会った男性(65)の証言だった。郊外の物件を紹介されて入居したものの、生活が立て直せず、部屋を飛び出した失業者だった。 紹介されたきっかけは、2021年夏、隅田川の河川敷で開かれていた社団法人の炊き出しの列に並んだこと。「いい所がある」と声をかけられた。ホームレス状態で、所持金は千円札1枚と小銭が数枚だった、と明かした。 住んでいたのは、東京都羽村市の中古マンション。男性が手書きでメモしていた住所を頼りに、現地へ向かった。 東京・新宿からJRで約1時間。畑が点在する住宅街の一角に3階建てのマンションはあった。 ドアホンを鳴らした。 出てきたのは40代の男性だった。入居は21年6月、渋谷区の代々木公園での炊き出しで誘われたという。 社団法人に紹介されて入居した住民は、次々と部屋が埋まっていく様子に「変わった」物件だと思ったそうです。その後、どうなったのか。1億円を超える額で物件を購入した家主にも話を聞きました 男性は入居前、日雇い労働者… この記事は有料記事です。残り1541文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
失業者らに郊外の空室紹介 「新たな貧困ビジネス」か、相談相次ぐ
生活困窮者の支援を掲げる一般社団法人に賃貸物件を紹介された首都圏の失業者らが「都心から離れた場所で、約束した就労支援も受けられなかった」などとして、支援団体に相談する事例が相次いでいる。元入居者が近く、社団法人などに損害賠償を求める訴訟を起こす。支援する弁護士らは、困窮者で空室を埋めて物件を転売する「新たな貧困ビジネス」が背景にあるとみている。社団法人側は取材の申し込みに対し、「対応できない」としている。 登記情報によると、社団法人は東京都新宿区にあり、2020年10月、困窮者や高齢者、障害者らの住居確保や就労支援を目的に設立された。ホームページには、住まいの紹介や生活保護の相談などを掲げている。 東京・池袋でホームレス状態の人たちを支援するNPO法人「TENOHASI(てのはし)」、貧困問題に取り組む市民団体「反貧困ネットワーク」(東京)などには21年以降、社団法人が紹介した物件に入居した20~70代の困窮者から、約30件の相談が寄せられている。 てのはしによると、入居先の大半は東京の多摩地域や近県の賃貸物件。都心から電車で1時間ほど離れた場所にあることが多い。生活保護を受給しながら仕事を探しても徒歩圏内に働く場が少なく、生活再建ができないなどと訴えているという。 スマホで日雇いの求人を見つけても、郊外では当日や翌日の早朝といった急な募集に対応するのは難しい。てのはしの清野賢司代表理事は「縁もゆかりもない郊外では自立につながりにくい」と話す。 実際に入居した男性や物件の購入者らに話を聞きました 提訴する男性(62)は22年6月、東京都福生市の賃貸物件を紹介された。弁護団によると、コロナ禍による人員整理で失業し、ホームレス状態になった。ホームページで見つけた社団法人と、就労支援が得られる有償の「生活再建サービス」の契約も結んだが、求職情報の提供などはなかったとしている。 部屋の設備が修繕されなかったことから、男性が家賃の支払いを留保すると外付けの鍵が付けられ、追い出されたという。 男性は就労支援が受けられず、追い出し行為で精神的苦痛を被ったなどとして、社団法人と家主だった東京都品川区の不動産会社に対し、約200万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こす考えだ。 「破格」の満室賃貸物件、購入すると… 困窮者らで空室を埋めて賃貸物件を高く転売しようとしているのではないか――。そう疑う法律家やNPO法人などが今年1月、支援団体「住宅穴埋め屋対策会議」を結成した。社団法人と、物件を持つ首都圏の複数の不動産業者などに関わりがあるともみている。 実例の一つとして挙げるのが… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
土方歳三やらない?新選組まつりのパレード、4年ぶりに復活へ
幕末に活躍した新選組が結成されて160年の今年、東京都日野市の「ひの新選組まつり」で「隊士パレード」が復活する。パレードの開催は4年ぶり。主催者側は、新選組に扮する一般の参加者や、これらの人たちを率いる土方歳三ら幹部クラスを選ぶコンテストへの参加者を募っている。 今年のまつりは5月13、14の両日に予定。コロナ禍以後は中止されたり、規模を縮小して1日だけ催したりするなどしてきた。恒例の隊士パレードは、2019年が最後の開催。新選組ファンからは復活を望む声が寄せられていたという。 感染対策に配慮し、多い時には400人ほどいたパレードの参加者を、今回は86人に縮小する。一方で、隊士に扮した人たちと観客らが一緒に写真を撮れる「屯所」を、市内5カ所に設ける。場所を分けることで密集を避けつつ、交流の場などとしてもらう狙いがあるという。 初日の13日は、高幡不動尊… この記事は有料記事です。残り456文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
拡充予定のNISA、米ITに陰りでも「S&P500」? 注意点は
資産所得倍増を掲げる政府が拡充と恒久化を進めているNISA(少額投資非課税制度)。投資商品で人気なのが、米国内の時価総額の高い代表的な500社の株価指数「S&P500」に連動する銘柄だ。ただ、米国IT企業の成長に陰りも見えつつある。2月13日の「NISAの日」を前に、今後の見通しなどを専門家に聞いた。 サイバーセキュリティの会社に勤める都内の女性(29)は2年前から「つみたてNISA」を始めた。会社で加入する「企業型確定拠出年金(DC)」の投資信託で含み益が出ているため、投信の商品を対象とするつみたてNISAも始めてみることにした。 だが、投信の種類が多すぎて、どの商品がいいか分からない。恋人が勧める「S&P500」を毎月購入できる限度額いっぱい積み立てることにしたという。 人気が続いてきた「S&P500」。その中核だった米国IT企業の勢いに陰りが見えます。記事後半では、専門家に今後の展望を語ってもらいました。 女性は「いまだにどんな銘柄… この記事は有料記事です。残り1591文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
習った英語「話してみて」 ニッポンの不思議と驚き、カルタに込めて
カルタに書かれた言葉たち。 「ねばねば好きだね 日本人」 「元号と西暦 二つもあってむずかしい」 「それ もったいないよ 捨てるのは」 くすっと笑えるものから、日本文化について考えさせられるものまで、46の絵札が並ぶ。 作ったのは外国人の学習支援や交流イベントなどを行っているみどり国際交流ラウンジ(横浜市緑区)。緑区内の九つの日本語教室などに呼びかけ、日本語を学ぶ外国人たちに、日頃の生活で驚いたことや困ったことを書いてもらった。 カルタを作るのはこれで2回目。第一弾は昨年3月の「防災編」。地震や水害など災害が多い日本で暮らす外国人に、防災意識を高めてもらうことが目的だった。座学で学んでも忘れてしまいがちだが、カルタなら、楽しく勉強して記憶にも残るのではと考えた。 169の意見からできた読み札は・・・ 次は何をしようかと考えたと… この記事は有料記事です。残り812文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「いしる」石川県になぜ残った? 各地で廃れた魚醬文化、再び脚光
石川県能登地方に伝わる「いしる・いしり」は、イワシやイカで作る魚醬(ぎょしょう)。しょうゆに似た調味料だが、魚介ならではのうまみを持つ。その製造技術は近々、国の登録無形民俗文化財になる見込みだ。 この地方で生産量が最多という能登町のヤマサ商事。社長の山崎晃一さん(49)は「文化財というと消えかけている印象ですが、そうではないですよ」。倉庫には、材料を仕込んだ大だるがぎっしり並ぶ。スルメをあぶったような、香ばしい匂いが漂う。 たるは繊維強化プラスチック製で、容量は2500リットル。イワシなら丸のまま1500キロ入れ、塩を500キロ加える。発酵を進めるために途中でこうじを少量入れるが、基本は魚介と塩。1年ほど置くと魚が分解され、下に液体がたまる。それを取り出して煮沸し、出荷する。 魚醬は古代ギリシャ・ローマ人も使ったといい、しょうゆの原形の穀醬(こくしょう)より歴史が古い。国内では、平安時代の「延喜式」に魚醬らしい記述がある。かつては各地の沿岸で製造され、明治以降、大豆を使うしょうゆが普及するにつれて廃れたという。 能登のいしるの起源は不明だが、江戸時代には作られていたようだ。元々、輪島などの外浦では主にイワシ、内浦ではイカの内臓を原料にした。秋田県のしょっつる、香川県のイカナゴしょうゆと共に「日本三大魚醬」と呼ばれる。 昭和初めごろの暮らしを記録… この記事は有料記事です。残り1001文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル