中山直樹2023年2月9日 15時03分 福岡県田川市の自宅で1歳4カ月の三男にエアソフトガンを撃ってけがをさせたうえ、低栄養状態のまま放置して死なせたとして傷害と保護責任者遺棄致死の罪に問われた父親の常慶雅則(まさのり)被告(27)に対し、福岡地裁(冨田敦史裁判長)は9日、求刑通り懲役16年の実刑判決を言い渡した。 起訴状によると、常慶被告は妻の藍受刑者(27)=保護責任者遺棄致死罪で懲役8年が確定=と共謀。18年10月下旬までに、三男の唯雅(ゆいが)ちゃんが重度の低栄養状態に陥っているのを認識しながら医療機関に連れて行かず、自宅に放置して同年12月1日に死亡させたとされる。 また、同年11月下旬ごろには、ライフル型のエアガンでプラスチックの弾数十発を発射し、唯雅ちゃんの全身に命中させてけがをさせたとされる。 被告側は無罪を主張。常慶被告は公判で、いずれの質問にも「お話ししません」と黙秘を続けていた。 藍受刑者は昨年10月に最高裁が上告を棄却し、懲役8年の実刑が確定している。 藍受刑者への判決によると、唯雅ちゃんは19年11月以降に手足や肋骨(ろっこつ)など31カ所を骨折。エアガンで撃たれた傷も71カ所あった。肺感染症を発症し、同年12月1日に急性呼吸不全で死亡した。(中山直樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国産トリュフの人工栽培に成功 苦節7年、その味は?
西洋料理の高級食材として知られるキノコのトリュフの人工栽培に成功したと、森林総合研究所(茨城県つくば市)が9日、発表した。商用化にはまだ時間がかかりそうだが、トリュフが国産化され、身近になる日が来るかもしれない。 トリュフは地中で塊状に育つキノコで、マツタケのように香りが珍重される高級食材だ。森林総研によると、世界で200種以上が知られ、欧州では人工栽培もされている。日本には海外から輸入されているが、欧州産で1キロ約8万円と高額だ。 国内でも20種以上の自生が確認されているが希少で、栽培技術は確立していなかった。森林総研は2015年から、日本固有の白トリュフ「ホンセイヨウショウロ」の栽培研究を始めた。欧米の白トリュフと同様の香りがあることや、岩手県から岡山県まで広く分布すること、10センチ以上の大きなキノコが得られることから選んだ。 コナラの根にトリュフの胞子を付けて共生させ、国内4カ所の試験地に植えた。数年後の昨年11月、茨城県と京都府で計22個のキノコの発生を確認した。最大9センチで60グラムほどあり、食材として十分なサイズだった。 試食したところ、西洋の白ト… この記事は有料記事です。残り249文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市民の1%が子どもの「見守り役」 貧困連鎖を断つ事業、5年で拡大
生活困窮者の割合が国内で高水準にある大阪府。大阪市の北東に隣接する門真市は、府内でも貧困率が上位の地域の一つだ。そんな門真市が5年前、貧困の連鎖を断つための事業を始め、拡充させてきている。多くの市民や企業を巻き込み、様々な角度から子どもを「見守る」取り組みだ。 1月28日の土曜日。門真市立総合体育館で、小学生が仕事を体験するイベント「ミライのシゴト EXPO」が開かれた。企業などが16のブースを出展し、児童約360人が参加した。 ドラッグストアを展開する「アカカベ」(本社・大阪府大東市)のブースでは、子どもたちが白衣姿でジュースを使って「薬の調合」を体験した。 同社の青木要樹(よしき)さん(38)は「将来、職業を選ぶ際の選択肢を増やすことにつながれば」と語った。 このイベントは、門真市が2017年10月から実施している子どもの貧困対策「子どもの未来応援ネットワーク事業」の一環だ。 事業では、困窮家庭の子どもの早期支援のほか、無料学習サポート、キャリア教育などを導入し、総合的な対応にあたっている。 この背景には、門真市が抱える貧困の問題がある。 松下電器産業(現パナソニッ… この記事は有料記事です。残り1639文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
審査員が大絶賛した中2のトランペット 父と見たラピュタきっかけに
「中学生でトランペットをこれほど自在に吹けるのは驚きだ」 青森県八戸市立白銀中2年の成田侑愛(ゆめ)さん(14)は、藤崎町で1月28日に開かれた県管楽器ソロコンテストで、出場した小学生から社会人まで計81人の奏者の中から、最優秀グランプリを獲得。審査員に、そう絶賛された。 演奏したのは「フライング・トーナル」。高音が続き、音程を保つのが難しい曲だが、華やかな音色で観客を魅了した。 「高い音もしっかりと当てにいくことができた。緊張したけれど、良い演奏ができてうれしい」と話す。 演奏を始めたのは小学3年の時。アニメ映画「天空の城ラピュタ」を一緒に見ていた父が、主人公の少年がトランペットを演奏する場面で、「このシーン、好きなんだ」と話したのがきっかけで、自分もやってみようと思ったのだ。 初めて吹いた時から自由に音階を奏で、周囲を驚かせた。小、中学校では吹奏楽部に所属してさらに腕を磨き、演奏を褒められることも多かった。 だが、ここ数年はコロナ禍でコンテストが相次いで中止になり、実力を試せない日々が続いた。 ようやく昨年、日本管弦打楽… この記事は有料記事です。残り409文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小澤征爾さんの「OMF」今年も 指揮者にスター・ウォーズの音楽家
遠藤和希2023年2月9日 12時44分 音楽の祭典「セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)」が、今年は8月19日~9月6日に長野県松本市で開催される。9月の公演には、世界的指揮者の小澤征爾さんと交流を深めてきた作曲家で、「スター・ウォーズ」などの映画音楽を手がけたジョン・ウィリアムズ氏を指揮者に迎え、8月の公演では市民ら100人規模の合唱団も舞台に立つ。 OMFは1992年に始まった「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」が前身。小澤さんが総監督を務め、2015年にOMFと改称された。 8月25日と27日の大型公演で「サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)」の指揮を務めるのは、フランス出身の気鋭の指揮者、ステファン・ドゥネーブ氏。実行委員会によると13年のオペラでフェスティバルに初出演したドゥネーブ氏は、20年のOMFに出演予定だったが新型コロナの影響で中止に。満を持しての出演になるという。 続く9月2日には、小澤総監督と半世紀にわたって親交を深めてきた米国のウィリアムズ氏がSKOを指揮する。 実行委広報担当の関歩美さんは「昨年は3年ぶりの開催で、『待っていたよ』と声をかけてもらうなど温かく受け止めて頂いた。今年も国やクラシック音楽界などのコロナ対応指針に沿って運営する」と話した。 今年のOMFの詳細は随時発表され、6月10日からチケットが販売される。(遠藤和希) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
物価高のバレンタイン でも金額「気にしない」 今年のトレンドは…
チョコレートをあげる相手が時代のトレンドとともに変わるバレンタイン。物価高が広がるとともに、コロナ禍が落ち着きつつある今年は、どんなチョコが人気なのか。 東京・銀座の百貨店「松屋銀座」では1日から、催事場に約80ブランドのチョコを集め、特設売り場を設けている。その約半数が、国産の原材料を使用したり、国内のパティシエが作ったりしたものだ。 同店の担当者は「チョコレー… この記事は有料記事です。残り789文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Former Hawks outfielder Yusuke Masago to represent China in WBC
Outfielder Yusuke Masago, who played in 180 games for the Fukuoka SoftBank Hawks, will represent China in March’s World Baseball Classic, his current corporate team, Hitachi, announced Wednesday. The 28-year-old Masago, a native of Kyoto Prefecture and whose father is from China, began his professional career with SoftBank in 2013 […]
「何も終わっていない」知床事故、追悼式に寄せる家族らの思い
北海道斜里町沖で発生した観光船「KAZUⅠ(カズワン)」の沈没事故から1年となる4月23日に、犠牲者の追悼式を開くことになった。地元住民や被害者の家族らはその日に思いをはせるが、いまだ6人の行方がわからず、事故の捜査や原因調査は続く。 1月31日、斜里町内で「4・23 知床遊覧船事故被害者追悼式 実行委員会」が開かれた。この日は最初の会議。町や地元の商工、観光、漁業関係者らが出席した。 「ご家族などと相談しながら進めたい」との委員会側の方針で、会議は冒頭から非公開で進められた。 地元関係者らによると、この日の会議では、式を町と実行委員会が共催することを決めた。参列者は約150人を想定。カズワンの運航会社「知床遊覧船」の関係者ら当事者の参列は見送られる予定で、慰霊碑の建立は追悼式後になる見込みという。 委員会では、犠牲になった人たちに追悼の意を示すことに加え、同じような事故を二度と繰り返してはいけないという決意を示すことを目的に掲げる。事故1年を単なる節目ではなく、風化を防ぎ、原因究明や再発防止を徹底する契機にしたいという。 それだけに、追悼式に対する地元関係者らの思いは強い。 「家族に言われた声が忘れられない」 漁業関係者の男性は「これだ… この記事は有料記事です。残り875文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
協定結ばず運転手に残業させる 北海道のバス会社 労基署が是正勧告
協定を結ばずに従業員に残業させていたとして、千歳相互観光バス(本社・北海道千歳市)が、苫小牧労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。勤務間の休息時間などをめぐり労使が対立し、協定を結ぶメドは立っていない。対立が長引けば、ストライキに発展する可能性もあり、千歳市は「労使できちんと話し合ってほしい」としている。 労働基準法では原則「1日8時間、週40時間」を超えて社員を働かせる場合、会社と労働者の代表との間で「三六協定」を結ぶ必要がある。だが、本社事業所では会社が提案した退職金の大幅削減案などをめぐり労組が反発し、昨春に協定が失効した。 その後も、仕事を終えてから次の始業までに一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル」の拡充や人員不足の解消をめぐり、労使間の対立が続く。 同社は1月、苫小牧労基署から残業をさせる場合は三六協定を結ぶように是正勧告を受けた。だが歩み寄りは見られず、いまも違法な状態のままだ。 札幌地域労組千歳相互バス支… この記事は有料記事です。残り476文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
フィリピンから移送の2人、航空機の座席はシートで遮蔽 記者が同乗
特殊詐欺グループの幹部だった疑いが持たれている渡辺優樹(38)、小島智信(45)両容疑者を乗せたフィリピン発の航空機に記者も同乗した。 日本時間の9日午前0時20分ごろ、マニラのニノイ・アキノ国際空港。襲撃に備えた防弾チョッキとみられる黒いベストを着た2人は、移送のために派遣された警視庁の捜査員らとともに航空機に乗り込んだ。 機内では最後尾にある3列シートとその前列の中央席に縦に並んで座らされ、左右を捜査員が固めた。機体が離陸すると渡辺容疑者はパーカのフードをかぶったまま額を前の席の背もたれにつけ、小島容疑者は自席にもたれかかって前方の様子をうかがっているような状態だった。 しばらくしてこの一角は緑のシートで遮られ、ほかの乗客からは見えなくなった。 同2時18分ごろに機体が日本の領空に入り、その約5分後に警視庁が取得していた窃盗容疑の逮捕状が執行された。逮捕時の様子をうかがうことはできなかったが、大きなトラブルはなかったようだ。 着陸に伴い、緑のシートが取り外された。記者の席から見えた小島容疑者は、他の報道陣や乗客を気にしている様子だった。 航空機は同4時50分ごろに羽田空港に着陸。2人はフィリピンを出国した際に着ていた黒色のパーカ、薄緑色のTシャツのまま捜査員に囲まれながら到着ゲートに現れ、うつむき気味に歩いて空港を後にした。(御船紗子 山口啓太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル