2023年1月20日 20時30分 関東大震災から9月で100年となるのを前に、首都直下地震や南海トラフ地震への備えを考える21世紀減災社会シンポジウム「関東大震災から100年~教訓を継承し、迫り来る大災害にいかす」(ひょうご震災記念21世紀研究機構、朝日新聞社主催)が20日、オンラインで開かれた。 基調講演で平田直(なおし)・東京大名誉教授は、マグニチュード(M)7・9の本震に続き、5分後や翌日にもM7級の余震があった関東大震災の特徴などを説明。首都圏などに残る、火災の恐れがある木造住宅密集地域の現状に触れ、「(被害想定の)数字だけでなく、一人ひとりが身の回りに何が起きるかをきちんと理解することが重要」とした。 パネル討論では、鍵屋一・跡見学園女子大教授、鍬田泰子・神戸大大学院准教授、佐藤唯行・一般社団法人フェーズフリー協会代表理事らが登壇。鍵屋氏は、首都直下地震ではマンション住民が在宅避難するための備えが重要になると強調。マンション住民が地域の避難所に押し寄せることを防ぐために、携帯用トイレなどを家庭で備蓄する必要性を訴えた。(詳報は2月2日付朝刊に掲載する予定です) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
150万円不正受給の江東区主事を懲戒免 偽造診断書のサインで発覚
2023年1月20日 20時30分 東京都江東区は20日、病気休暇の手当約150万円を不正に受給したとして、こども未来部の男性主事(28)を同日付で懲戒免職にし、発表した。 区によると、主事は2021年7月、受診していた医療機関の診断書2通を偽造して区に提出し、7日間の病気休暇を取得した。22年3~11月には、受診していないにもかかわらず二つの医療機関名で計34通の診断書を偽造し、124日間の病気休暇を申請。これにより計131日間の病気休暇分の手当を受給した。区は返還を求めている。 複数回提出された診断書にある医者のサインが似ていたことを区職員が不審に思い、聞き取りに主事が偽造を認め、発覚した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ご長寿祝い1年フライング、春日部市が115人に祝い金など誤発送
佐藤純2023年1月20日 20時30分 米寿(88歳)や百寿(100歳)の祝いの品を送った市民115人は、実は一つ年下でした――。埼玉県春日部市が20日、こうしたミスを発表した。本来の対象者82人は何も受理しておらず、市は発送作業を急いでいる。誤って送った人には謝罪し、回収する方針だ。 ミスがあったのは市の「長寿記念事業」。祝い金として88歳に2万円分、100歳に5万円分、105歳に8万円分、110歳に20万円分の市内共通の商品券を贈り、記念品として101~104歳と106~109歳に1万円相当のカタログギフトを贈るもので、市が毎月、対象者を抽出して発送している。 市によると、昨年12月に米寿として抽出した女性に今月になり商品券を送ったところ、「9月が誕生日の同じ年の夫に届かない」といった問い合わせがあり、市が調べた結果、女性と夫は一つ年下と判明した。 原因は、担当者が専用システムで抽出条件を設定した際、1934年とすべき誕生年を35年としたことだった。 その後、ほかの年齢でも同様のミスが発覚。誤発送した商品券は2万円分が105人、5万円分が5人、8万円分が1人に上った。カタログギフトも4人に誤って送っていたという。 市は再発防止のため、「今後は複数の職員で抽出条件を確認する」としている。(佐藤純) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
件名「仕事」、本文に狛江市の住所 強盗殺人事件、端緒の携帯電話に
東京都狛江市の住宅で19日夕に住人の大塩衣与(きぬよ)さん(90)が手を縛られた状態で死亡する事件があり、この住宅の住所を記したメッセージが別の強盗致傷事件で千葉県警が逮捕した20代の男の携帯電話に残されていたことがわかった。関東周辺では強盗事件が相次いでおり、警視庁は背後に広域の強盗グループが存在する可能性があるとみて、関連を調べている。 捜査関係者によると、千葉県大網白里市で12日に発生した別の強盗致傷事件の容疑者として、県警が13日に三重県内の20代自衛官を逮捕。その携帯電話に大塩さん宅の住所が記されたメッセージが残されており、「仕事」というタイトルだったため強盗の対象になっている可能性があるとして警視庁に連絡したという。 現場に複数種類の足跡 警視庁によると、19日午後2時45分ごろに県警から「(大塩さん方が)強盗などで狙われているのではないか」との情報を受け、同日午後5時10分ごろ、警視庁の警察官が安否確認のために大塩さん方を訪問。帰宅した家族と中に入ったところ、地下1階で手を体の前で縛られて頭部から血を流した状態の大塩さんを見つけた。大塩さんはその場で死亡が確認された。 住宅内の複数の部屋で棚の引き出しが引き出され、中身が室内に散乱していたことから、警視庁は何者かが強盗目的で家に侵入し、大塩さんを襲ったと判断。現場に複数種類の足跡が残されていたことから、複数人による犯行も視野に強盗殺人容疑で捜査している。 神奈川、埼玉、茨城、千葉でも 大塩さん方の情報が見つかった携帯電話を使っていた男が関与したとされる千葉県大網白里市の事件も含め、関東地方では今月、3人組が粘着テープで住人の手足を縛ったりハンマーで脅したりする強盗事件が相次いで発生している。 警視庁は、闇サイトなどで集… この記事は有料記事です。残り692文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「育児放棄のリスク、見直し機会あった」 2歳児熱中症死で対応検証
大阪府富田林市の団地で昨年6月、小野優陽(ゆうは)ちゃん(当時2)が熱中症で死亡した事件で、行政の対応を検証する府の有識者部会が20日、報告書を公表した。養育を担った祖母(46)が負担の大きさを市に伝えた際など、ネグレクト(育児放棄)のリスクを再検討する機会が何度かあったと指摘。状況を総合的に評価していれば、対応を変えられたと結論づけた。 府児童相談所などによると、優陽ちゃんは生後間もなく、保護者による監護は不適当とする「要保護児童」に認定。2020年1月、目の前で父(21)が母(20)に暴力を振るう「心理的虐待」が確認され、祖母に引き取られた。 同年6月、入浴中に祖母が目を離した際に溺れ、一時心肺停止状態になり、児相はネグレクトとみてリスクを「最重度」と評価。保育所に通っていたため、10月にリスク評価を2段階低い「中度」にすると決め、市に対応を引き継いだ。 市には保育所から、11月~翌21年1月に足の水ぶくれなど優陽ちゃんのけがを計4回確認したことや、欠席が目立つことも伝えられた。優陽ちゃんは21年6月に保育所を退所したが、入浴中に溺れるような重大な出来事は起こっていないなどとして、12月に対応を緩める「要支援児童」へ引き下げた。その判断のまま優陽ちゃんは死亡した。市は対応を引き継いだ後の約1年8カ月、家庭訪問をせず、保育所などの関係機関が参加して支援方針を話し合う会議も開いていなかった。 報告書は、優陽ちゃんの身長… この記事は有料記事です。残り829文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
埼玉県川越市の観光地で火災 市の文化財が炎上か
2023年1月20日 23時46分 20日午後9時15分ごろ、埼玉県川越市連雀町の観光地「大正浪漫夢通り」周辺の飲食店から、「建物から出火して炎上している」と119番通報があった。市指定の有形文化財でもあるイタリア料理店が燃えたとみられ、市が確認を進めている。消防によると、同日午後11時時点で逃げ遅れやけが人は確認されていないという。 現場は大正時代や昭和初期などの建物が並ぶ商店街で、同市の人気の観光地。近くで飲食店を経営する男性は店内で仕事をしていた午後9時過ぎ、「火事だ」という声で騒ぎに気付いたという。男性は「延焼が心配だった。とてもびっくりしました」と話した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本製鉄のエックス線被ばく、社員2人書類送検 安全措置怠った疑い
黒田早織2023年1月20日 20時30分 日本製鉄瀬戸内製鉄所広畑地区の工場(兵庫県姫路市)で2021年、社員2人がエックス線を浴びて被曝(ひばく)した事故で、県警は20日、同社設備部の男性班長(59)と男性係長代行(52)を業務上過失致傷容疑で書類送検した。県警は認否を明らかにしていない。 県警によると、同年5月29日、めっきの厚みを測るエックス線の装置で異常が検知され、点検していた係長代行と30代男性社員が被曝し、急性放射線皮膚炎などの重傷を負った。2人は手などに後遺症が残っているという。 係長代行はこの点検の際に装置の電源を切るなどの安全措置を怠り、班長は装置の異常時に電源が落ちる機能を無効化し、そのまま放置していた疑いがある。県警は2人の過失が重なり、事故が起きたと判断した。 姫路労基署は20日、安全管理が不十分だったとして、同社の安全管理責任者の男性(55)と、法人としての同社(本社・東京都)を労働安全衛生法違反容疑で書類送検した。 同社は取材に「再発防止には直後から取り組んできたが、さらなる防止策を徹底していきたい」としている。(黒田早織) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高速道路の深夜割引見直し、国交省が発表 長距離利用の優遇も広げる
国土交通省は20日、高速道路の深夜割引制度を2024年度中に見直すと発表した。適用される時間帯を拡大し、その間に走った距離に応じて料金を決める体系に変更する。割引待ちの渋滞を防ぎ、トラック運転手の労働環境改善につなげるとしている。負担軽減のため、長距離利用の際の割引率などを拡充する。 深夜割引の時間帯は現行の午前0~4時の4時間から、午後10時~午前5時の7時間とする。時間内に少しでも走れば全区間の料金を3割引きとしていたが、見直し後は時間内に走った距離のみ3割引きとする。 これまでの制度下では、午前0時前になると一部の料金所の手前で、割引を受けるために時間調整するトラックなどによる渋滞が常態化しており、トラック運転手の長時間労働につながると指摘されていた。走行距離を基準とすることで利用分散を図る。 長距離利用の負担軽減策として、総走行距離が400キロを超える場合の通常料金の割引率を引き上げる。現行は200キロ超の30%が最高だが、400~600キロは40%、600~800キロは45%、800キロ以上は50%とする。昼間の利用を促す狙いもある。 新制度では急激な料金増が見… この記事は有料記事です。残り119文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新宿御苑に除染土「我々がやるわけでは……」 都が住民申し入れに
武田遼2023年1月20日 21時00分 東京電力福島第一原発事故後の除染で出た除染土を新宿御苑(東京都新宿区内藤町)で再利用する環境省の実証事業について、同区内外の住民が20日、安全が保証されない限り計画を中止することなどを同省に求めるよう、小池百合子知事宛てに申し入れた。 住民でつくる団体の約30人が都庁を訪れた。申し入れでは他に、同省が放射性物質の濃度を幅広く測定することや、誰でも参加できる説明会を開くことなども盛り込んだ。 対応した都環境政策課の神山一課長は団体側に、「我々がやろうとしているわけではなく、環境省が説明すべきこと。申し入れ内容については庁内で対応を検討したい」と話した。 環境省は、福島県内の中間貯蔵施設で保管が続く除染土の処分量を減らすとして、同省が管理する東京、埼玉、茨城の3施設で実証事業を計画している。昨年末に同省が新宿御苑で開いた周辺住民への説明会では、一般の立ち入りが規制されているエリアで除染土を利用した花壇を整備することなどが説明された。(武田遼) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「自分の力で生きる」たどり着いた狩猟生活、一冊の本に導かれた
自然の中で生きたいと思い始めた転機は、旅行中に読んだ本だった。 北海道池田町でエゾシカを狩猟する長谷(はせ)耕平(37)は、東京都内で育った。 父は国家公務員。父の転勤で国内外に住んだが、北海道に縁はなかった。 連載「シカ革の靴をたどって」(全5回) ネットで偶然見つけたエゾシカ革の靴は、北海道池田町が用意したふるさと納税の返礼品だった。履いてみると、あまりの柔らかさと履き心地の良さに驚いた。誰が、どうやってつくったのだろう。池田町を訪ねてみた。 その本と出会ったのは、上智大法学部に在学中、アルバイトでお金をためては旅に出た時だ。 アフリカ、中東、北米、そして、アラスカ……。旅の途中で偶然、バックパッカーと交換して星野道夫の本を手にした。 探検家で写真家、作家でもある星野。1996年にカムチャツカ半島での取材中、クマに襲われて亡くなるまで、アラスカを中心にした環北太平洋地域の野生動物や、そこで暮らす人々の生活を紹介した。 星野が見せてくれた世界に引き付けられた。 「寒冷地で狩猟生活を」 一方で、効率都市化した東京… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル