電気自動車(EV)のF1といわれる市街地レース「フォーミュラE」の世界選手権大会が日本で初めて開催されるのを前に、東京都港区の六本木ヒルズアリーナで21日、日本メーカーから唯一参戦する日産自動車が電気自動車の走行を披露した。 フォーミュラEは3月30日から開催予定。東京ビッグサイト(江東区)周辺の公道がコースとなり、自動車メーカーや新興EVメーカーなど11チームが参加する。 この日のお披露目では、日産のフォーミュラE「GEN2」が、1周約110メートルの特設サーキットを走行した。ゲストとしてイベントに出演した元乃木坂46で俳優の白石麻衣さんは「車と電気と光の演出がエキサイティング」と驚いていた。東京都の小池百合子知事は「2030年までに都内の新車販売の非ガソリン化100%が目標。ゼロエミッション(排出ゼロ)を加速させたい」と大会に期待を寄せた。 日産の増田泰久マーケティング本部長は大会に向けて、「世界で初めて電気自動車を量産し、スポーツカーメーカーでもある日産自動車の技術と加速力を楽しんでほしい」と話した。(中村英一郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海外ツアー客ら11人搬送、食中毒か ホテル到着前の焼き肉が原因?
21日午後8時ごろ、兵庫県西宮市内のホテルの従業員から「10人ほどの利用客に食中毒の症状が出ている」と119番通報があった。 西宮市消防局によると、20~60代くらいとみられる男女11人が腹痛や吐き気の症状を訴え、救急隊員が救急搬送にあたっている。命に別条はないという。 11人は台湾からのツアー客で、前日の20日夕に京都府内で焼き肉を食べた後、21日未明になって数人に腹痛などの症状が出始めたという。21日夜にホテルへ到着後、従業員に通報を依頼した。 市消防局は、ホテル到着前の食事が原因の食中毒の可能性が高いとみている。(杉山あかり) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホーバークラフト訓練中にまた事故 空港フェンスに接触、けが人なし
大分県交通政策課によると、21日午後2時半ごろ、大分空港(大分県国東市)で操縦訓練をしていたホーバークラフトの2番船「Banri(バンリ)」が、空港内の航走路でフェンスに接触した。 ホーバークラフトには当時、運航会社のパイロット2人と、ホーバークラフトを製造したグリフォン社の教官の3人が乗っていたが、けがは無かった。 接触したのは船体後部のスカートと呼ばれるゴム製の部分で、フェンスの支柱が数本倒れた。船体には問題は無く、西大分港の基地に自力で戻ってきたという。 ホーバークラフトは大分県が3隻を導入し、大分市と大分空港を結ぶことを計画している。当初は今年度中の就航を目指していたが、昨年11月に操縦訓練中の1番船「Baien(バイエン)」が航走路で接触事故を起こして航行できなくなるなど、計画が遅れている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
最長3時間の指導で「思考プロセス」多用 空将をパワハラで停職処分
具体性を欠く指導を最長約3時間にわたり繰り返すパワハラをしたとして、防衛省は21日、航空自衛隊の50代の男性空将を停職4日の懲戒処分にし、発表した。「将」は自衛隊で最も上の階級で、陸海空を通じてパワハラで処分を受けたのは初めて。 防衛省によると、空将は昨年8~12月、部下の隊員3人に対して、どういう考え方でその結論に至ったのかを意味する「思考プロセス」「思考過程」という言葉を繰り返し、相手が理解しづらい指導を約1~3時間、20回以上繰り返した。40~50分立たせたままの指導もあったという。 海上自衛隊のセクハラ問題を受け、防衛省が被害申告を呼びかけたハラスメント防止月間の今年1月に申し出があった。空将は「合理的な指導方法と考えており、パワハラと認識していなかった」と話しているという。(成沢解語) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京都大学が入試で「女子枠」新設へ 理学部と工学部で26年度から
京都大学は21日、2026年春の入学者向け入試から、理系2学部の総合型・学校推薦型選抜で「女子枠」を計39人分設けると発表した。 枠の内訳は理学部15人、工学部24人。一般選抜の募集人数を減らし対応する。現在、学部生の女性比率は理学部7・9%、工学部10・1%。女子枠を設けることで、開始数年で15%ほどの比率を目指す。 湊長博総長は記者会見で、「女性が理工系に向いていないというのは幻想」とし、ジェンダー不均衡を解消して学びを深める環境の実現をめざすとした。「人種や性別など特定の集団を教育や就職で優遇する『アファーマティブ・アクション』との見方もあるが、彼女らの希望に応じてチャレンジできる制度を作らないといけない」とも述べた。 国公立大の理工系の学部で女… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駐在所に火炎瓶投げ込み容疑で男逮捕、黙秘 植え込み焼ける 八王子
火炎瓶を投げて駐在所に放火しようとしたとして、警視庁は東京都八王子市下柚木2丁目の職業不詳の男(52)を現住建造物等放火未遂と火炎瓶処罰法違反の疑いで逮捕し、21日に発表した。黙秘しているという。 南大沢署によると、男は17日午後11時半ごろ、同署上柚木駐在所に火炎瓶を投げ放火しようとした疑いがある。植え込みの一部が焼け、駐在所にいた男性警察官と家族にけがはなかった。 付近の防犯カメラには、車が駐在所の前で一時停止し、助手席側から火のついた物が投げられる様子が映っていたという。(宮脇稜平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
刑事だった自分が「駐在さん」に 島民の安全を1人で守り続けた日々
島の安全を1人で守ってきた「駐在さん」が、3月いっぱいで刑事に戻る。 朝は小中学校の前で登校を見守り、昼間は赤いランプを点灯させたパトカーで巡回。夜も何かが起きた時に備え、お酒は少なめに。 そんな毎日を繰り返してきた。 瀬戸内海に浮かぶ豊島(香川県土庄町)は、面積約14・5平方キロに760人ほどが暮らす。瀬戸内国際芸術祭の会場の一つで、2022年は約10万人が来島した。 三谷富貴巡査部長(34)は、その年の4月から豊島駐在所に勤務している。 さぬき市出身。小学校に入る前、交通事故に遭った。その時に優しく対応してくれた警察官が印象に残り、憧れの職業になった。 大学を出て、警察官の採用試験に合格した。13年に県警に入り、交番勤務を経て特殊詐欺などの知能犯捜査を長く担当してきた。 刑事だった自分が、島に駐在するとは思ってもいなかった。豊島を訪れたことはなく、「どんな土地かもよく分からないけど、人事だし、行くしかない」と、妻と2人で島に引っ越してきた。 島で起きること、全て自分の仕事 隣の小豆島にある小豆警察署の地域課に所属しているが、島の警察官は1人だけ。落とし物の処理も、交通事故の対応も、島で起きることは全て自分の仕事だ。 豊島の「駐在さん」となった三谷さん。学校前で毎朝あいさつを続けたら小学生が教えてくれた内緒話、瀬戸芸期間中の奮闘など、島で過ごした2年間を紹介します。 「すごいプレッシャーはあり… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
万博で生まれた北急、ついに延伸 半世紀の時をへて「第2の創業」
北大阪急行電鉄(北急)が23日、千里中央駅から大阪府箕面市方面に延伸する。箕面市内に「箕面船場阪大前」と「箕面萱野」の二つの新駅が設置される。来春開幕の大阪・関西万博を前に、北急幹部が「第2の創業」と言うほど大きな節目となり、期待と課題が交錯する。 北急の成り立ちもまた、半世紀以上前にあった万博がきっかけだった。 中国自動車道上り線にある中国吹田インターチェンジの出口。多くの車が通過する料金所の辺りには54年前、駅があった。 北急の万国博中央口駅。1970年に開催された大阪万博の会場の表玄関として使われた。鉄骨鉄筋コンクリート造り2階建ての駅の名残は見えない。 70年万博で臨時の「会場線」と「万国博中央口駅」 北急の「50年史」などによると、万博の入場者が当初3千万人と予測され、輸送が「最大の課題」となった。会場に直接乗り入れる鉄路が必要になり、北急が設立された。 江坂―千里中央の南北線(約5・9キロ)と、千里中央駅手前から分岐して万博会場に乗り入れる臨時線「会場線」(約3・6キロ)が建設された。営業開始は、万博開幕のおよそ3週間前、70年2月24日。 3月15日から始まった万博は、半年の期間中で、当初予測の2倍を超える約6422万人が訪れた。万国博中央口駅で乗り降りしたのは約4148万人にも上った。 期間中、車掌として勤務した藤田輝幸さん(73)は、車内がすし詰め状態で、ドアを閉めるのに苦労したことを覚えている。多い時で週3、4日、駅で案内係も担った。当時の様子を「ホームにまだ人が多く残っているのに、次から次に電車が入ってきた」と振り返る。 「50年史」などによると、万博があった70年度に約4億4千万円の黒字を出し、累積赤字1億円余りを一掃できた。 だが、南北線と会場線の建設費は計約121億6千万円と巨額。借入金の利子の負担などが「収益向上の圧迫要因」となり、赤字に陥った。不動産事業を手がけるなどした一方、沿線地域の開発も進んで利用客が増え、苦難の時代を乗り越えた。 北急は万博会場へ人々を運ぶことに加え、「豊中市と吹田市にまたがる千里ニュータウンと大阪都心を結ぶ輸送の一翼を担う」という、もう一つの大きな目的があった。 北急は大阪メトロ御堂筋線に直接乗り入れている。今回の延伸で、利用者は箕面市から新大阪、梅田、なんばなど都心に乗り換えなしで行けるようになる。北急総務部の佐伯博史調査役は「北急にとって第2の創業。その場面に立ち会えることは感慨深い」と話す。 延伸構想が初めて登場したのは、箕面市が1968年に策定した市総合計画だった。大阪都心のベッドタウンとして発展を目指す市にとって不可欠の要件として、延伸を挙げた。 財源などが課題だったが、北急と市、府などが2014年、費用負担の割合など事業化に向け基本合意。北急は「鉄道空白地帯の解消や、新御堂筋(国道423号)の混雑緩和などに延伸が必要」(延伸事業部の木村哲也調査役)などとして、市とともに16年度から工事を始めた。 70年万博と違い、北急は今回、万博会場への輸送は直接担わないが、万博を訪れる人たちが観光名所の箕面大滝なども巡るため、北急に乗って箕面市にやって来ることに期待を寄せる。 延伸実現の一方で課題も 一方で課題もある。 総事業費は874億円。このうち110億円を北急が負担する。直近の年間総収入の約2倍にあたる規模だ。基本運賃に上乗せする「加算運賃」などで負担を回収する予定で、完了のめどは延伸からおおむね30年以内としている。木村調査役は「経営への影響を精査しつつ、お客様の運賃負担が大きくなり過ぎないように、負担額を設定した」と説明する。 だが設定当初に想定していなかったことが起きた。 新型コロナウイルスの感染拡大だ。輸送人員は、コロナ前の2018年度は約5938万人だったが、コロナ禍の21年度は約4510万人と、約4分の1も減った。22年度も約4955万人にとどまった。 それでも、これまでのIT活用による経費削減などを考慮して「回収」の目標時期は変えず、延伸区間に乗った場合、普通運賃に上乗せする加算運賃を60円に設定した。 一方で昨年、二つの新駅の乗降予測を、当初の1日あたり計4万5千人から、計4万1千人と1割近く減らした。 鉄道事業部の山内真紀業務課長は「在宅勤務など働き方が変わる中、コロナ前までの数字に戻る想定はせずに、施策を打っていかないといけない」。その中で利用者をいかに増やすかが課題で、箕面大滝などをデザインしたラッピング列車を走らせるなど、箕面市のPRにも力を入れている。山内業務課長は「観光資源が多い箕面市の魅力を、市などと一緒に発信していきたい」と語っている。(瀬戸口和秀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
都市ガス受注調整、中部電力に残る問題 当時の役員が黙認した疑い
東邦ガスと中部電力が、都市ガスの値下げ競争を不当に避ける違法行為をしたと認定された。中部電では当時の役員が黙認した疑いも残り、問題は尾を引いている。 「関係するお客さまにご迷惑をおかけしている。おわび申しあげたい」。東邦ガスの増田信之社長は今月4日に緊急会見を開き、頭を下げた。 問題となったのは、地盤とする東海地区での中部電力との都市ガスの販売競争だ。企業や自治体といった大口の顧客をどちらが受注するか、事前に話しあって決めていたとされ、国の公正取引委員会がこの日に独占禁止法違反(不当な取引制限)だと認定。料金などの競争を避けるために、遅くとも2016年11月以降に始まったと指摘された。 東レ愛知工場、ホンダ鈴鹿製… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
勾留中にがん悪化で死亡、国の責任認めず 大川原化工機事件
起訴を取り消された「大川原化工機」(横浜市)をめぐる事件で逮捕・起訴された同社顧問の相嶋静夫さん(当時72)が亡くなったのは、勾留先の東京拘置所の医師が適切な措置を怠ったためだとして、遺族3人が、国に1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。男沢聡子裁判長は、国の責任を認めず、遺族らの請求を棄却した。 警視庁公安部は2020年3月、同社の「噴霧乾燥機」は軍事転用が可能で、輸出規制の対象だったにもかかわらず、無許可で輸出したとして、外国為替及び外国貿易法違反容疑で社長や相嶋さんら3人を逮捕。東京地検は同月に起訴した。 相嶋さんは東京拘置所に勾留されていた同年10月に胃がんが発覚した。勾留は停止され、翌11月に外部の病院に入院したが、21年2月に亡くなった。地検は同年7月に社長らの起訴を取り消した。 国「治療で延命できたが不明」 相嶋さんの遺族側は訴訟で… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル