室矢英樹2024年3月14日 13時34分 国が2013~15年、生活保護基準額を引き下げたのは違法として、秋田市の受給者12人が減額決定の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁秋田支部は14日、請求を棄却した一審・秋田地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。 原告側の支援団体によると、同種の訴訟は全国29地裁に起こされ、高裁判決は3件目。大阪高裁は請求を退けたが、名古屋高裁は減額決定を取り消して国家賠償も命じ、判断が分かれていた。 国は13年から3回にわけて、生活保護費のうち、食費や光熱費などに充てる「生活扶助」の基準額を平均6・5%、最大10%引き下げた。 22年3月の一審判決は「(基準額を引き下げた)厚生労働相の判断の過程や手続きに過誤、欠落があったとはいえない」などとして、原告側の請求を棄却していた。(室矢英樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佐世保の名物は「せんべい」ではなく「せんぺい」 米国人にも人気
「長崎の菓子」で有名なのはカステラだが、長崎県北部、「佐世保の菓子」として知られているのは「九十九島(くじゅうくしま)せんぺい」。白い文字で「九十九島」と書かれた焼き菓子だ。 九十九島は、佐世保湾の外側から北方の平戸にかけての海域で、複雑に入り組んだリアス海岸と大小の島々からなる雄大な景勝地。佐世保観光コンベンション協会によると、実際の島の数は208で、「九十九」とは「たくさん」との意味の例えだという。 製造する「九十九島グループ… この記事は有料記事です。残り612文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大麻関連で逮捕・送検、未成年が10年で15倍 高1中心に働きかけ
板倉大地2024年3月14日 10時10分 大麻に関連した事件で昨年に警察が逮捕・書類送検した20歳未満の未成年が、前年から34%増えて1222人になり、過去最多を更新した。警察庁のまとめでわかった。特に16歳以上が多く、警察庁は高校生への啓発を強化する方針だ。 警察庁によると、逮捕・書類送検された未成年は増加が続いており、昨年までの10年間で約15倍となった。昨年分の年齢別では、15歳までは10~20人台で、16歳で116人と急増。年齢が上がるごとに人数も増え、19歳は528人だった。前年と比較すると、16歳が6割以上増えた。 警察庁は、大麻はSNSで簡単に入手でき、高校生ら未成年者が安易に手を出しているとみている。薬物乱用防止の教室などを通じ、大麻の身体への危険性や、友人から誘われた際の断り方について、特に高校1年生を中心に教えるという。 大麻使用は大学生でも広がっている。昨年は日本大学アメリカンフットボール部や東京農業大学ボクシング部などで部員による大麻所持が問題となり、逮捕者も出た。昨年摘発された大学生は前年から7割以上増えた。 未成年者の摘発は刑法犯全体で増加している。昨年は前年比27・3%増の1万8949人で、2年連続で増えた。増加が目立つのは非侵入強盗(36・7%増)や自転車盗(41・3%増)、オートバイ盗(37・7%増)といった街頭犯罪だ。警察庁は「新型コロナの制限緩和による人流増加の影響が考えられる」と分析する。(板倉大地) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【そもそも解説】オスプレイの飛行再開、安全性に問題は?
米軍は、鹿児島県屋久島沖で昨年11月末に起きた墜落事故を受けた輸送機オスプレイの飛行停止措置を解除しました。日米両政府は事故原因を「特定の部品の不具合」としていますが、具体的には明らかにしていません。飛行を再開することに問題はないのでしょうか。 Q なぜ飛行を再開するのか。 A 乗員8人全員が死亡した墜落事故後、米軍は初期の調査で、機材の不具合によって事故が起きた可能性があるとみて飛行を停止した。その後の調査で、機体を動かす部品の不具合を事故原因として特定したとして「オスプレイの設計と構造に問題はない」と結論づけた。 Q 構造上の問題ではないと… この記事は有料記事です。残り1041文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
同性婚を認めない現行規定は「違憲状態」 東京地裁判決
同性婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、性的少数者8人が国を訴えた訴訟の判決で、東京地裁(飛沢知行裁判長)は14日、規定は「違憲状態」との判断を示した。1人あたり100万円の賠償請求は棄却した。 同種の訴訟では、昨年6月までに全国5地裁で判決が出ており、今回は東京の第2次訴訟。計6判決の内訳は、「違憲」が2件、「違憲状態」が3件、「合憲」が1件となった。この日の午後には、札幌高裁が高裁として初の判決を言い渡す。 一連の訴訟では、同性婚を認めていない民法や戸籍法の規定が、「法の下の平等」を定めた憲法14条や、「婚姻や家族に関する法律は個人の尊厳に立脚する」とした憲法24条2項などに違反するかが争われた。 今回の原告にはトランスジェンダーも 今回の原告には同性愛者だけ… この記事は有料記事です。残り305文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国に約1600頭の日本在来馬 流鏑馬、介護予防…、活用の道は?
馬と言えば競馬場で疾走するサラブレッドを連想しやすい。ただ、日本には古来より軍事や運搬、農耕に利用されてきた「日本在来馬」が存在する。 馬の遺伝情報を研究している競走馬理化学研究所の戸崎晃明・遺伝子分析課長によると、この馬の起源は4~5世紀ごろ、家畜化された大陸のモンゴル在来馬が朝鮮半島を経由し、飼養する技術を持つ人々とともに日本にやってきたことにあるという。 サラブレッドの体高約160センチに比べ、在来馬は110~135センチと大きくはない。その代わり、骨や蹄(ひづめ)が硬いため蹄鉄(ていてつ)をはかせる必要がない。山道や坂道の歩行も苦にせず、持久力もある。平時は主に荷物の運搬に活用されてきた。東日本では農耕馬として各農家で飼われた。元寇(げんこう)の際や戦国時代には、軍馬としても活躍したとされる。 ただ、その数は減っている… この記事は有料記事です。残り730文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
担任へSOS、その後も続いた性加害 市教委「どこかで話止まった」
黒田早織2024年3月14日 8時00分 兵庫県伊丹市の小学生女子バスケットボールクラブで起きた、複数の児童に対する強制わいせつ事件。神戸地裁伊丹支部は13日、コーチで元校長の相原信也被告(71)に懲役4年6カ月(求刑懲役7年)を言い渡した。 裁判の中では、被害児童の1人が小学校の担任に被害を相談したのに、対応が取られていなかったことも明らかになった。 昨年8月にあった児童の証人尋問によると、児童は21年11月ごろに担任へ「ストレッチだと言って体を触られる」と相談した、などと証言した。担任は「嫌やったら警察に相談したら」と返したという。 だがその後もこの児童は翌年4月ごろまで被害に遭い続けた。他の被害児童2人は、この相談時期の後にも被害に遭っていた。 子どもがSOSを発したのに、なぜ被害を止められなかったのか。 市教委によると、子どもから何らかのトラブルやハラスメントを相談された場合、教員は校長など管理職に報告。管理職の判断で市教委に共有し、関係機関につなぐことになっている。 今回のような学校外の地域スポーツで起きた事案だと、所管する市教委スポーツ振興課に情報共有され、何らかの対応が取られるのが通常の流れだという。 市教委は、取材に「この件は市教委に情報が入っていなかった」とし、「児童が担任に相談していたのならば、どこかで話が止まってしまったということになる」と回答した。 しかし、現時点で事実関係を調査する予定はないという。市教育長は「学校から市教委に連絡がなかったので対応のしようがなかった」などとコメントした。(黒田早織) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
先生はあの元日本代表 小学生向けにサッカー教室 さいたま
子どもにサッカーの楽しさを知ってもらおうと、2月17日、小学生が元日本代表から直接指導を受ける「サッカースクール」が埼玉スタジアム2002第4グラウンド(さいたま市緑区)で開かれた。抽選で選ばれた県内の小学1~4年の子ども約140人が参加し、憧れのスーパースターと一緒にプレーをしたり、サインをもらったりして、貴重な思い出をつくった。 催しは「朝日新聞 野人塾ジュニアサッカースクール」。朝日新聞社と埼玉中部朝日会が主催した。塾長は元日本代表で、浦和レッズでプレーし、「野人」の愛称で親しまれた岡野雅行さん。同じように元日本代表で元浦和の鈴木啓太さんも、ゲスト参加した。 子どもたちは心地よい晴天の下、岡野さんや鈴木さんと一緒にドリブルや、ミニゲームをして楽しんだ。ミニゲームでは、元日本代表の2人が華麗なパスやボールタッチを披露。子どもたちや保護者を驚かせた。子どもたちは笑顔を見せながら、グラウンドで懸命にボールを追いかけ、ゴールを狙った。プレーの前には、岡野さんと鈴木さんのトークショーもあった。川口市の小林遼希さん(10)は「参加できてうれしかった。シュートやパスの精度が高く、これがプロなんだと思った」とはにかんだ。 一方、岡野さんと2人でドリ… この記事は有料記事です。残り250文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
亡き夫の手帳にあった2度の「ありがとう」 見送った妻は筆を取った
三重県とみえ次世代育成応援ネットワークが募集した「ありがとうの一行詩コンクール」で、熊野市井戸町の間部伊佐子さん(78)の「亡き夫へ」など3作品が3部門の各最優秀賞に選ばれた。 「なかなかお互いに伝えられない大切な人への『ありがとう』の気持ち」がテーマ。15回目の今年度は5425作品の応募があった。 家族部門で最優秀賞の間部さんの「亡き夫へ」は、「夫を自宅で介護する日々。あなたから、たくさんの『ありがとう』の言葉をもらって頑張ってこれた私。残された手帳に『ありがとう』の文字が。涙がとまらないよ」 夫の義久さんがめまいで起き上がれず、救急車で病院に運ばれたのは一昨年11月だった。誤嚥性(ごえんせい)肺炎と診断されて22日間入院、ベッドの生活が続き歩くことが難しくなった。義久さんが「家に帰りたい」と訴えたため、自宅で介護を始めた。 間部さんは食事やトイレ、入… この記事は有料記事です。残り632文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
富山交番襲撃、再び裁判員裁判で審理 「地裁に差し戻し」判決確定へ
富山市で2018年に交番が襲撃され、警察官と警備員が殺害された事件で、最高裁第二小法廷(岡村和美裁判長)は、強盗殺人などの罪に問われた元自衛官、島津慧大被告(27)側の上告を棄却した。11日付の決定。被告を無期懲役とした一審・富山地裁判決を破棄し、地裁への審理の差し戻しを命じた二審・名古屋高裁金沢支部判決が確定する。今後、改めて富山地裁で裁判員裁判が開かれる。 被告は18年6月、富山市の交番で男性警部補(当時46)を殺害した後、警部補の拳銃で、近くの小学校にいた男性警備員(当時68)を射殺するなどしたとされる。 地裁は、拳銃を奪う強盗の意思が生じたのは「警部補殺害後の可能性がある」として、強盗殺人罪ではなく、殺人罪と窃盗罪で有罪とした。だが高裁は、被告の襲撃時の行動や供述から、拳銃を奪う意思を持って襲撃したと指摘。強盗殺人罪の成立を前提に審理し直すべきだとして、地裁に差し戻す判決を出した。 被告側が上告していたが、第二小法廷は決定で、上告ができる理由にあたる判例違反などがないとだけ判断した。(遠藤隆史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル