白井伸洋2024年3月12日 15時30分 奈良・東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)(お水取り)で使うたいまつを、三重県名張市から運ぶ「松明調進(たいまつちょうしん)」が12日、行われた。これまでは徒歩などで運んできたが、今年は専用臨時列車で運ぶ。関係者によると、列車を使うのは約35年ぶりという。 たいまつの材料は、同市赤目町一ノ井地区の住民らが山で切り倒した1本のヒノキ。板状に切り分けたヒノキの束を、約1・5メートルの竹の棒の両端にくくりつけて運ぶ。重さは約35キロにもなる。 松明調進は鎌倉時代から続くと伝わる行事。昭和初期からは列車で運んでいたというが、35年ほど前から、奈良県境の笠間峠までを伝統的な徒歩での輸送を取り入れ運んでいた。だが、高齢化による担ぎ手不足などで、列車輸送を復活させた。一般の人にもツアー形式で輸送に参加してもらい、伝統を広く知ってもらう狙いもあるという。(白井伸洋) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「17歳 さき」で美人局か 転落死の大学生、逃げられない場所に?
甲斐江里子 田添聖史2024年3月12日 15時44分 「美人局(つつもたせ)」の手口で脅した大学生をビルから転落死させたとして、中学生3人が強盗致死の疑いで逮捕や児童相談所通告された事件で、当時13歳だった中学2年の少年(14)が大阪府警に「被害者が逃げられない場所に誘い込んだ」という趣旨の説明をしていることが、捜査関係者への取材でわかった。府警は大学生がビルから飛び降りざるを得ない状況だったとみている。 捜査関係者によると、少年と中学2年の少女(14)は2月、SNSで17歳の「さき」という架空の女性になりすましたアカウントで男子大学生(22)と接触。少年が「会いたい。ホテル代だけ持ってきて」などとメッセージを送信したとみられるという。 事件当日の2月12日は、少女が大学生と大阪市中央区の駅のそばで待ち合わせ、「ビルに住んでいる母親に呼ばれた」とうそをつき、近くのビルの6階と7階の間の階段踊り場に誘導。大学生は6階から踊り場に来た3人と対面後、ビルの6~7階付近から隣の4階建てビルの屋上に飛び降り、さらに逃げようとして転落死した。ビルのエレベーターは6階までしかなく、上階には物置と屋上しかなかったという。 捜査関係者によると、少年のスマートフォンには複数のアカウントで他の複数の男性とやり取りした形跡があった。少年と少女は同様の手口で他にも金を奪ったことを認めているという。 府警は6~7日、少女と、当日に参加を持ちかけられた中学3年の少年(15)を強盗致死の疑いで逮捕。中学2年の少年は、刑事責任を問われない「触法少年」として、児童相談所に通告した。(甲斐江里子、田添聖史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「試合がない日」も来てほしい 問われる広島のまちなか活性化策
現場へ! 平和のスタジアム⑤ J1サンフレッチェ広島が、新本拠地「エディオンピースウイング広島」で今季の開幕戦を快勝した翌2月24日。試合日には及ばないものの、この日も新スタジアムはにぎわいを見せていた。広島市中心部の原爆ドームから徒歩10分ほどという好立地もあるだろう、ユニホーム姿のサポーターではなく、老若男女の観光客がスマホを片手に記念撮影していた。 とりわけ人だかりができていたのは、英語で「エディオンピースウイング」と表したモニュメントや、人気漫画「キャプテン翼」の壁画だ。外からでも緑色のピッチ内がのぞけるシャッターに張り付いている人も。気持ちよさそうに外周を走るランナーの姿もみられた。 ただ、この日は3連休の中日の行楽日和。平日はやはりさみしいもので、併設のグッズショップや「広島サッカーミュージアム」も人はまばらだった。 スタジアムの総事業費は、周辺整備を含めて約285億7千万円。法人・個人から約77億円の寄付が集まったが、少なくない税金が投じられた公的施設だ。クラブは、市からスタジアムの指定管理者として運営を受託した立場で、収益を上げる責任を負う。 今後の課題は明白だ。クラブ社長の仙田信吾(68)は「やっぱり一番大きいのは、試合のない日にどうするかだ」と言う。 街なかに建設できたことで… この記事は有料記事です。残り756文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自民・森山派、パーティー収入130万円分を不記載 「事務的ミス」
有料記事 東郷隆 笹山大志2024年3月12日 12時45分 自民党派閥「近未来政治研究会(森山派)」の2022年の政治資金パーティー収入のうち、政治資金収支報告書への記載が義務づけられている130万円分が、不記載になっていることがわかった。 政治資金規正法は、パーティー1回につき20万円を超える券を購入した人や団体について、名前や金額を収支報告書に記載するよう義務づけている。 森山派の22年分の収支報告書に記載されていなかったのは、同派会長の森山裕・党総務会長の地元・鹿児島県の建設関係の政治団体が購入したパーティー券代130万円。団体側の収支報告書には22年4月のパーティー開催前に購入したと記載があったが、森山派側にはその収入の記載がなかった。 森山氏の事務所の担当者は取材に「見落としによる事務的ミスだった。裏金問題で信頼を失っているなかで申し訳ない」と話し、12日に総務省に訂正を届け出たという。 券を購入した団体の代表者は… この記事は有料記事です。残り273文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
覚醒剤を譲渡した疑い、陸上自衛官を逮捕 知人女性が逮捕されて浮上
遠藤美波2024年3月12日 12時50分 知人女性に覚醒剤を譲り渡したとして、警視庁は、陸上自衛隊の1等陸尉の男(32)を覚醒剤取締法違反(譲渡)の疑いで逮捕し、12日に発表した。認否を明らかにしていない。 薬物銃器対策課によると、男は1月、東京都江戸川区内で、20代の知人女性に覚醒剤約1グラムを無償で譲り渡した疑いがある。この女性が覚醒剤を所持した疑いで1月に逮捕され、男が浮上したという。(遠藤美波) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
被災着物を再利用 東北・能登に届ける祈りのコンサート 東京・立川
東日本大震災から13年となった11日、東京都立川市の「立川ステージガーデン」で、東日本大震災と能登半島地震の被災地へ祈りを捧げるコンサートが開かれた。 企画したのは、「できることをできるだけプロジェクト」代表のしおみえりこさん(71)。楽器を被災地へ届けたり、津波で汚れた着物を洗って衣装やパッチワークに再利用したりと、立川市を拠点に東日本大震災の発災直後から支援活動を続けている。 昨年3月に演奏者がそうした衣装を着て、会場をパッチワークで彩るコンサートを開いた。今年も企画していたところ、1月1日に能登半島で地震が起きた。プロジェクトを支えてくれたメンバーが能登に移住していたこともあり、今年は東日本大震災に加え、能登半島地震の被災地へ祈りを捧げることに決めた。 この日は800枚のパッチワ… この記事は有料記事です。残り149文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新築マンション価格は「まだ上がる」 大手不動産幹部が語る市場の今
有料記事 聞き手・橋本幸雄2024年3月12日 9時00分 新築マンション価格の上昇が続いている。不動産経済研究所によると、2023年に東京23区で発売された物件の平均価格は1億1483万円で、初めて1億円を超えた。東京都心だけでなく、郊外や他の都市部でも価格は上昇。利便性が高いマンション適地が減り、建設コストも上昇する中、値上がりが続く新築マンションは、一般の手の届かない存在になってしまうのか。大手ディベロッパー、住友不動産の遠藤毅・執行役員(住宅分譲事業本部営業部長)に、最近の市場動向と見通しを聞いた。(聞き手・橋本幸雄) ――首都圏で新築マンション価格の上昇が続いています。一方、供給戸数は年間約2・7万戸。1990年代半ば~2000年代半ばの年間8万戸の時代から大きく減っています。市場環境にどんな変化があったのでしょうか。 「販売する『供給側』の変化が大きいと思います。(08年の)リーマン・ショックまでは企業の遊休地の放出も多く、マンション用地は豊富で、多くのディベロッパーが販売を競っていました。マンション需要より供給が多く、デフレ基調もあって価格が上がりにくい状況が続いていました」 「転機になったのは、(安倍… この記事は有料記事です。残り1498文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ポツンと一軒家」の男性、安否不明者に それでも守りたい無住集落
能登半島地震で、人が住まなくなった「無住集落」が危機にある。元々の住民が通いで農業をするなどしてきたが、道路が寸断され、復旧の見通しが立たないところもある。専門家は「震災で過疎が進行し、無住集落が増える可能性もある」と指摘する。 発災から1週間後の1月8日、石川県輪島市郊外の山奥に家を持つ宮下米次さん(79)の名前が、県が作成した安否不明者の一覧表に掲載された。 「えっ? 『ポツンと一軒家』に出ていた人が行方不明?」「心配ですね」 X(旧ツイッター)では、宮… この記事は有料記事です。残り1355文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【そもそも解説】震災で避難した福島の子ども 支援は十分だったか
Q 福島の子どもの避難者数は抜き出ているね。 A 原発事故では、11市町村の約8万1千人に国の避難指示が出て、避難生活が長期に及んだ。徐々に解除はされたものの、今も7市町村に帰還困難区域があり、多くの住民が戻れない。 Q 地元の自治体は、どう対応したの? A 原発がある双葉郡の8町… この記事は有料記事です。残り655文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福島の子どもたち、13年癒えぬ心の傷 原発事故で転校の余波なお
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発の事故で、福島県では自治体が把握しているだけで約3万人もの子どもたちが避難した。それから13年がたち、大人になっても、心に傷を抱えたままの人たちは少なくない。 転校先なじめず 24歳の今も引きこもり 震災当時、小学5年生だった男性(24)は、県内の高校を3年生の途中で中退し、今も自宅に引きこもっている。住んでいた町は全域に避難指示が出され、家族で県内の体育館や仮設住宅で避難生活をした。転校先になじめず、地元に早く戻りたいと言い続け、次第に休みがちに。6年後に地元に戻ったが、日中も自室から出なくなったという。一緒に暮らす70代の祖母は「事故さえなければ……」と話す。 避難した当時の子どもたちの、その後の心の健康度がうかがえる数値がある。原発事故の避難区域にいた住民を対象に県が続けている健康調査によると、直近の2021年度、16歳以上で気分障害や不安障害のハイリスクな精神的問題を抱えている割合は、65歳以上が4・8%、40~64歳が7・0%だったのに対し、当時の思春期世代が含まれる16~39歳は8・8%だった。被災していない一般の人は3%とされる。 調査を担当する福島県立医科… この記事は有料記事です。残り1978文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません こどもと被災地 東日本大震災が起きてからの13年という月日は、子どもが大人へと成長するほどの長さです。それぞれの土地で暮らす子どもたちの物語。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル