元日の能登半島地震で、最大となる震度7を記録した観測点は、石川県内で2カ所ある。その一つ、志賀町香能(かのう)は、住民が一組の夫婦のみの地域だ。自宅で揺れに襲われた森徹夫さん(72)は「あんなひどい目にあったのは初めてやった」と振り返る。 半島中西部の丘陵地帯にある香能。徹夫さんによれば、かつて10世帯ほどいた住民は徐々に減り、数年ほど前に徹夫さんと妻の外茂子(ともこ)さん(62)だけになった。自宅から約150メートル離れた場所に、今回の地震で震度7を観測した震度計がある。 1月1日午後4時10分、外茂子さんは外出中で、徹夫さんは1人で茶の間にいた。下から突き上げるような激しい縦揺れに襲われ、とっさにそばの柱をつかんだ。上下に「30センチ」ほど揺さぶられる感覚で、体重90キロの徹夫さんやテレビが宙に浮いたという。強い揺れは1分弱続いたように感じた。 築数十年の自宅は倒壊こそし… この記事は有料記事です。残り531文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
育休中に雇い止め こども園職員「セクハラ耐えても働きたかった」
北海道江別市の認定こども園「若葉幼稚園」(園児約100人)で、同園を運営する江別キリスト教学園の理事長から「セクハラ被害を受けた」と複数の職員が訴えている問題で、職員で結成した札幌地域労組若葉幼稚園支部(組合員15人)の組合員が5日夕方、江別市内で会見した。職員らが「度重なるセクハラ行為で心的被害を受けた」として、理事長を懲戒解雇処分にするように求めた。 会見にはセクハラ被害を受けたという4人の女性職員が出席。「理事長室で握手した手を引っ張られ抱きしめられた。腰までいくこともあった」「階段の踊り場で抱きついてこられそうになった」とセクハラ被害を生々しく証言した。 会見に出た4人の職員のうち3人が雇い止め通告を受けている。労組は席上、職員に抱きついたとして理事長が今年初め、札幌簡易裁判所から10万円の略式命令を受けたことを明らかにした。その直後から相次ぎ雇い止め通告を受けており、会見した職員の1人は「口封じのための解雇ではないか」と語った。 育児休業中にもかかわらず、雇い止め通告を受けたという職員は「子どもが好きなのでセクハラに耐えても働きたいという思いだった」と話す。 これまでに退職者を含め9人がセクハラ被害を訴えており、労組結成を支援した札幌地域労組の鈴木一副委員長は「職員40人ほどの園の9割が女性。被害を受けた人はもっといるのではないか」と話した。 労組によると、理事長によるセクハラ行為は2021年夏ごろから始まり、理事長の親族が園内で働き始めた23年1月ごろまで続いたという。 理事長は退任する意向を園内で表明しているというが、労組は江別キリスト教学園の理事らに対し、理事長の懲戒解雇処分を求めたほか、被害者に対する謝罪と補償、再発防止策を講じることを要求している。 会見の最後に職員の1人は「大切なお子さんを預ける保護者の方には心配をおかけして申し訳なく思っています。子どもたちとの時間を大事に考えています」と話した。(堀篭俊材) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「過激な」水着やポーズもNG 県営公園での水着撮影会新ルール公表
埼玉県営公園のプールを使って民間事業者が開く水着撮影会をめぐり、県公園緑地協会は5日、新しいルールを公表した。18歳未満のモデルと客の参加は禁止。水着やポーズは、乳首や性器が露出したりその可能性があったりするケースに加え、協会が「過激」とみなすものも認めない。ガイドラインでは禁止例を図などで紹介している。 プールがある県営3公園を指定管理する協会は昨年、しらこばと水上公園(越谷市)でルールに反した「過激な撮影」があったなどとして、水着撮影会の一律中止を要請した。 その後、ルールは同公園にしかないことが判明。協会は一部事業者への要請を撤回し、3公園の統一ルールを作ることにした。 今回公表したのは「開催許可条件」と、ガイドラインにあたる「開催の手引き」。有識者らによる提言を踏まえて協会が作った。 それによると、18歳未満の… この記事は有料記事です。残り725文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
能登の被災地で窃盗繰り返した疑い 少年3人を逮捕 愛知県警
能登半島地震で被災した住宅を狙って窃盗をしたとして、愛知県警が16~19歳の少年3人を住居侵入と窃盗の疑いで逮捕したことが捜査関係者への取材でわかった。被災地を狙った組織的な窃盗グループが摘発されるのは初めてとみられる。 捜査関係者によると、3人のうち2人は愛知県内に居住し、もう1人は住居不定。3人は1月5日ごろ、石川県輪島市内の住宅2軒に侵入し、室内から指輪などの金品(計約6万5千円)を盗んだ疑いがある。県警は3人が同様の窃盗を繰り返していたとみて調べる。 被災地では住宅などを狙った窃盗事件が相次いでおり、警察が街頭に防犯カメラを増設するなどして警戒を強めている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市長「廃園方針、撤回せず」 東京・小金井市の市立保育園廃園問題
東京都小金井市の前市長が専決処分した市立保育園2園を廃園する条例をめぐり、東京地裁が専決処分を違法とした判決について、白井亨市長は5日、市議会で正式に「控訴しない」と報告した。一方で、判決が確定しても専決処分で決まった廃園条例は無効にならないとの見解を示し、前市長が決めた廃園方針の撤回を否定した。 2月22日の東京地裁判決は、廃園対象の園への次男の入園不許可処分の取り消しなどを求めた女性の訴えに対し、「(2022年9月に前市長が行った)専決処分は違法で、廃園条例は無効」と判断。女性の次男を入園不可とした処分の取り消しや慰謝料10万円の支払いを命じた。これを受け、市は4日、控訴せず、原告の子どもの入所手続きなどを速やかに行う方針を示した。 白井市長は、5日の議会で「判決をもって廃園条例が取り消された状態ではないと考えている」と言及。前市長が決めた市立保育園の段階的な廃園方針も「現時点で、撤回や見直しはしない」と述べた。また、「(保育士不足で、原告の子ども以外を)受け入れたくても受け入れられる体制ではない」と述べ、2園の0~1歳児の募集再開はできないとの見方を改めて示した。 一方で、判決が「専決処分は… この記事は有料記事です。残り190文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
盛山文科相、旧統一教会・韓総裁らの映像に「感銘」 22年の会合で
独自 有料記事 編集委員・沢伸也 高島曜介2024年3月6日 2時00分 盛山正仁文部科学相が2022年3月、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体の会合に参加した際に撮影されたという映像を、朝日新聞は関係者から入手した。盛山氏自身もこの会合に出席したことは認めている。 関係者や映像によると、会合は教団友好団体「UPF・兵庫県平和大使協議会」の総会で、神戸市内で行われたという。UPFは教団創始者の故・文鮮明(ムンソンミョン)氏と妻で教団総裁の韓鶴子(ハンハクチャ)氏が創設した天宙平和連合という団体。ホームページによると、平和大使協議会はUPFの付設機関という。 記事後半では入手した映像をご覧頂けます。映像には来賓代表としてあいさつする盛山氏の様子も映っています。 最初にUPFの活動として同… この記事は有料記事です。残り482文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会側との推薦確認書に盛山氏署名の写真 21年衆院選
独自 編集委員・沢伸也 高島曜介2024年3月6日 2時00分 盛山正仁文部科学相が2021年衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体と事実上の「政策協定」にあたる推薦確認書に署名していたとされる問題で、朝日新聞は「盛山正仁」と署名された推薦確認書の写真を入手した。盛山氏はこれまで推薦確認書への署名について「記憶にない」と繰り返している。 関係者によると、21年10月の衆院選公示直前、教団の友好団体「世界平和連合」主催の盛山氏の国政報告会が神戸市であった。教団信者ら約60人が見守るなか、壇上横の机で盛山氏が推薦確認書に署名し、その後推薦状が渡されたという。 朝日新聞は、この国政報告会に参加していた30代男性から推薦確認書の写真を入手した。別の参加者から写真がLINEで送られ、当時パソコンに保存していたという。 推薦確認書には「憲法を改正し、安全保障体制を強化」「家庭教育支援法、青少年健全育成基本法の制定に取り組む」「LGBT問題、同性婚合法化は慎重に扱う」「日韓トンネル実現の推進」など教団側が掲げる政策が列挙されている。「趣旨に賛同し、平和大使協議会および世界平和議員連合に入会する」とも記され、「盛山正仁」と署名があった。 推薦状は、推薦確認書への署名を条件に授与され、推薦確認書に記された政策の実現に取り組むという条件で教団側が選挙支援をしたと、複数の関係者が証言している。 盛山氏の事務所にこの写真を送付し、事実確認や認識を求めたが、期限までに回答はなかった。(編集委員・沢伸也、高島曜介) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡公立高入試、難易度は前年並み 進学塾が各教科を分析
県内の公立高校の一般入試が5日にあり、101校で計約1万4900人が受験した。合格発表は15日午前9時。 福岡県教育委員会によると、全体の問題数は前年と変わらず150問。論述式問題は数学で1問増えたが、国語で3問、社会で3問減った。県教委は「受験生が十分考えられるよう、1問あたりに割ける時間を多くした」と説明した。各教科60点満点で計300点満点。県教委は各教科の平均点について国語36・3点、数学32・7点、社会33・6点、理科33・5点、英語34・6点、合計170・7点(得点率56・9%)と予想。難易度は前年並みとしている。 県教委によると、糸島高校で試験監督者が入室合図の予鈴を試験開始と間違え、予定より5分早く試験を始め、10秒後に中断させるトラブルがあった。他の会場と合わせるため試験を10秒早く終了させ、影響はなかったとしている。 合格発表は全ての学校で掲示するほか、県教委のホームページでも確認できる。(椎木慎太郎) ■各教科の分析 <国語> 今年度も、例年通り<一>説明的文章、<二>文学的文章、<三>古典、<四>作文の4題構成だった。作文を除いた論述問題の配点が、昨年度の17点から、今年度は9点と、大幅に減っている。 <一>では、文章問題のほかに、「国語の特質に関する事項」が出題され、読解力・表現力だけでなく、漢字や語句、文法についての基礎知識も問われた。<二>では、表現技法名を書かせる問いが出題されたのが目新しい。また、主人公の心情を読み取り、簡潔にまとめて論述する力が問われた。 <三>では、「貞観政要」の古文と現代語訳を比較して読み、登場人物の発言内容・考えを的確に理解する力が求められた。<四>は、読書量を増やす取り組みについて、【資料】から適切な項目を選び、自分の知識や経験と結びつけて書く出題だった。条件通りに書くことができたかどうかがポイントだ。 <数学> 今年度は全領域から出題され… この記事は有料記事です。残り1449文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アマゾン「影響は見込まれない」 長崎の配達員が8日にスト計画
寿柳聡2024年3月5日 22時00分 ネット通販大手アマゾンの荷物の配送を取り扱う運送会社間のトラブルをうけ、職を失う恐れがあるとして、長崎県内の担当配達員らが就業継続を求めて8日にストライキを計画していることについて、アマゾンジャパンは朝日新聞社の取材に、「現状、お客様への配送に対する影響は見込まれません。通常通り、お届け予定日を守ってお届けするように努めます」などとコメントした。 配達員は、アマゾンから配送業務を請け負っている運送会社(横浜市)の下請けである埼玉県川口市の運送会社と個人事業主として契約している約80人。運賃の架空請求を巡るトラブルをきっかけに、昨年12月に川口市の運送会社が契約終了の通告を受けたのに伴い、長崎の配達員が失職する可能性が浮上した。 川口市の運送会社によると、ストで影響をうける長崎市と諫早市の拠点は1日計約8千個の荷物を配送している。長崎県内のアマゾンの配送は、大手運送会社を含め複数の業者が担っているという。(寿柳聡) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
6年前に姉にも不凍液、殺害容疑で6日再逮捕へ 次女殺害容疑の両親
有料記事 遠藤美波 長妻昭明 増山祐史2024年3月5日 23時00分 東京都台東区の自宅マンションで昨年3月、次女(当時4)に不凍液などを飲ませて殺害したとして両親が逮捕された事件で、警視庁は5日、2018年に父親の姉に不凍液を飲ませて殺害したとして殺人容疑で2人の逮捕状をとった。6日にも再逮捕する。捜査関係者への取材で分かった。 実子に対する虐待殺人事件は、家族に対する連続殺人事件に拡大する見通しとなった。 捜査関係者によると、再逮捕されるのはいずれもホテル運営会社役員の細谷健一(43)、妻の志保(37)の両容疑者。2人は共謀して18年4月ごろ、健一容疑者の姉で会社員の細谷美奈子さん(当時41)に不凍液「エチレングリコール」を摂取させ、同月29日午後ごろ自宅で中毒により殺害した疑いがある。 美奈子さんは当時、両容疑者と同じマンションの別の部屋に住んでいた。勤務先に2日ほど出勤せず、親族の女性が不審に思って110番通報。警察官らが室内で倒れている美奈子さんを見つけ、その後に死亡が確認された。行政解剖され、死因に不審な点は見つからなかったという。 5年経った23年3月、次女の美輝(よしき)ちゃんが死亡し、体内からエチレングリコールの成分が検出された。保存されていた美奈子さんの腎臓を調べると、エチレングリコールを摂取した際に体内で確認される代謝物質「シュウ酸カルシウム」が確認された。美輝ちゃんと美奈子さんが亡くなるそれぞれ数日前、両容疑者のどちらかがネットでエチレングリコールを買っていたという。 部屋に自由に出入り 経営めぐるトラブルも 美奈子さんの部屋の鍵は、健… この記事は有料記事です。残り751文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル