愛知県では25日、78人が新型コロナウイルスに感染したと発表があり、2月以降の感染者数は1千人を突破し1019人となった。7月半ばから感染者が急増。独自の緊急事態宣言を再び出す場合を想定した3指標に該当する勢いだが、大村秀章知事はこの日の臨時記者会見で、以前とは感染状況が違うとして再宣言に慎重な考えを示した。
愛知県内の感染者は2~6月の5カ月で延べ528人で、7月の1カ月足らずでこれに匹敵する感染者が確認された。
大村氏は「大変厳しい状況だ。第2波の大きな山がやってきたと受け止めざるを得ない」と述べた。
県によると、7月の感染者のうち6割は名古屋市。感染経路不明は県全体で5割を超えるという。大村氏は「名古屋市内だけでなく、県内全域で名古屋の繁華街で感染していると思われる方が非常に多い」と強調。特に感染者の7割を占める20~30代の若者に、感染リスクが高い場所の利用自粛などを求めた。
県は5月、社会経済活動を制限するか判断するための3指標(新規感染者数、陽性率、入院患者数)を設定。「注意領域」と「危険領域」の2段階で数値を設定し、3指標とも危険領域を超えたら再び独自宣言を出すとしていた。
24日までで新規感染者数が危険領域を超え、陽性率と入院患者数も迫る勢いだが、大村氏は軽症・無症状の若い世代がほとんどで、中等症以上の患者が3・9%にとどまっていると指摘。中等症以上が3割にのぼった2~4月の感染状況とは明らかに様相が異なると強調し、3指標ともに危険領域を超えた場合でも「状況を注視したい。正確に見て対応しないと間違う」と述べ、再宣言には慎重な姿勢を示した。
岐阜県では、岐阜市と関市のいずれも20代の男性4人の感染を確認。うち3人は大学生で、24日に感染が確認された男子大学生と同じ部活動に所属していた。三重県では、紀北町の20代男性、桑名市の10代男性の感染を確認。10代男性は、すでに感染が確認された四日市市の家族の濃厚接触者として検査を受けていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル