自民党総裁選が9月14日、行われ、菅官房長官が377票、石破元幹事長が68票、岸田政調会長が89票という結果となり、新総裁に菅義偉官房長官が選出された。 こうしたなか、キャスターの辛坊治郎氏はこの日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に生出演、この自民党総裁選の結果と背景について分析した。
9月16日に「菅総理大臣」が誕生
辛坊)自民党総裁というのは自民党という党のなかでトップを決めるプロセスではありますが、日本は議院内閣制です。アメリカの大統領選というのは党のトップだからといって大統領になれるとは限りませんけれども、日本の場合は議会の多数派が議員のなかから総理大臣を決めるという仕組みですから、最大与党の自民党のトップはイコール日本国総理大臣に決まるという構図になっています。 その自民党のトップを決めるプロセスが、14日行われて、菅義偉さんが自民党総裁に選ばれました。あとは国会で国会議員が集まって、16日にそのプロセスが行われるわけですけれども、野党は枝野さんを候補として立ててくるだろうと思いますから、国会議員のなかでは菅義偉さん対枝野さんという対立で投票が行われます。ですけれどもこれはもう、多勢が与党に決まっていますから、与党の多数で17日に菅さんが総理大臣に決まるということが、14日の自民党の投票で確定したということなのです。
公表していない「地方票」の内訳がわかるわけ
辛坊)投票結果は有効投票534票だったのですが、そのうちの377票、圧倒的に菅さんが取ってぶっちぎりですね。2番手がどうなるかというのが非常に注目されていたのですが、「地方票」141票と「国会議員票」を合わせて534が有効投票だったわけですけれども、2位の岸田さんが89票、3位の石破さんが68票。その差は21票。これは予想よりだいぶ差がつきました。 増山さやかアナウンサー)辛坊さん的にはどう読んで いらっしゃったのですか。 辛坊)まず、「地方票」の開票ですが、自民党は公式には票の内訳は公表していないわけですけれども、基本的にはマスコミがそれぞれの都道府県に行って「お宅、どこに入れました?」と聞くと、取材で積み上がってくるわけです。「地方票」141票の行方というのは明らかになっていまして、菅さんが89票です。全体の63%で、「地方票」でもぶっちぎりですね。だから、「もし党員投票をしていたら」という話がよくあるじゃないですか。今回は石破茂氏を絶対当選させたくないという大きな陰謀が働いて、石破さんが絶対にトップにならないように「地方票」と「国会議員票」が同じだけのウェイトを持つ正式な総裁選ではなく、臨時のときに採用される方式になりました。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース