洋服屋の前にマネキンが立っている。でも、何か様子が変だ。通行人が足を止めてのぞきこむ。もしかして人間?
広島市中区の本通商店街で活動するスタチューパフォーマー。大道芸の一種で、その名の通り「彫像」に扮する。赤いジャケットに茶色のアイマスク。高さ約30センチの台の上で6時間、動きを止める。
閉店後の店の前に立ち続けて12年。週末を中心に週4回、夕方から深夜まで、移りゆく商店街を見守ってきた。
高校を卒業し、一度は広島市役所へ。人間関係に悩み、うつ病と診断された。28歳で退職し、2年間アルバイトをしながら「自分が一番得意なこと」を考えた。思い浮かんだのがパントマイムだった。
自分が一番得意なことを考えた
中学時代に見たテレビの映像…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル