杉山圭子
都営地下鉄の馬込車両検修場(東京都大田区)で3日、場内を公開する「都営フェスタ」が催された。コロナ禍でオンライン開催が続き、実際の開催は3年ぶり。応募は9800人を超し、抽選で約300人が普段は入れない場所での撮影や工場見学を楽しんだ。
参加者の多くがカメラを向けたのは、浅草線で残り1編成となった5300形車両。導入は1991年で、2018年以降は5500形に切り替えられ、大半が役目を終えた。
家族で訪れ、新旧の車両の前で記念写真を撮っていた大田区の会社員、横山夏子さん(39)は「子どもが電車好きで申し込みました。抽選に当たり、車両運行の裏話も聞けてよかったです」。長男の晴己君(4)は撮影時に本物の制帽をかぶせてもらい、「楽しかった」と声を弾ませた。
東京都交通局は1911年8月に「東京市電気局」として路面電車事業を始め、今年で111周年だ。地下鉄の運行は60年からで、浅草線が最初。「都営フェスタ」は、都営地下鉄計4路線のうち地上に車庫のある浅草線、三田線の各拠点施設が交互に舞台となっている。(杉山圭子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル