「『うちの子どもがおたくのクラスの生徒ににらまれた』と日付が変わるまで電話で怒鳴られた」
「子どもが家で壁を蹴って穴を開けたことを『学校によるストレスだ』と。家に呼び出された」
「年度末の大掃除。『まだ寒い時期に教室の雑巾掛けをさせる意味がわからない』と1時間半にわたり詰められた」
あなたが理不尽と感じた保護者からのクレームとは――。
奈良県天理市が昨秋実施した市立小中学校の教職員アンケート(回答120人)には、悲鳴のような訴えが多数つづられていたという。
市によると、保護者対応が直接・間接的な原因となって今年度に退職した教員は6人、休職も8人を数えた。
この現状を目の当たりにして、教育実習生が教職の道をあきらめてしまわないか。教員が責任の重い管理職を避けてしまうのではないか。そんな懸念があったそうです。
「先生は矢面に立ちません、立たせません」
天理市の並河健市長は昨年11月の会見で、こう宣言した。
「保護者の満足度も高まる」 なぜ?
明らかにしたのは、保護者対…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル