防犯グッズ売上5倍の店も 担当者「防犯意識高まり」 広域強盗で

 強盗事件が広域で相次ぎ、防犯対策への関心が高まっている。在宅時に襲われる点が共通し、殺人に発展する事件も起きているだけに、防犯グッズの売り上げが急伸するホームセンターも出ている。 さいたま市のホームセンター「スーパービバホームさいたま新都心店」では1日、防犯グッズが並ぶコーナーに次々と客がやってきていた。「窓からの侵入を防ぐ防犯対策」と大きく書かれた紙が目を引く。 埼玉県内の50代女性は、一連の強盗事件を伝えるニュースを見て来店した。「強盗が怖い。窓ガラスを割られないためのフィルムシートを買いに来ました」 運営するアークランズ(本社・新潟県)によると、1月31日までの10日間に同店で販売した防犯グッズの売上額は前年同期の5倍に達した。「防犯用品の売り上げがこれほど急激に増えるのは、この10年間なかった」と担当者は驚く。 特に売れているのは、窓ガラスを割られにくくする特殊なフィルム。数百円から購入できる手軽さも加わって、売上額は前年同期の10倍以上という。 さらに窓が割られて解錠されても、窓が開かないよう固定する「補助錠」の売り上げも同5倍に増えている。 主に戸建てに住む人が求める防犯カメラや屋外用のセンサーライトの売上額は同1・5倍に伸びた。乾電池や太陽光で動き、導入に工事が不要な商品の売れ行きが良いという。担当者は「強盗事件への注目が集まるなか、防犯意識が高まっているように感じる」。 ホームセンター大手「カインズ」(本部・埼玉県)でも、1月29日までの1週間で、防犯用のアラームなどを中心に販売数が前年同期の約6倍に。防犯カメラは同2倍に増えているという。 大手警備会社「セコム」には家庭用防犯システムに関する問い合わせ(1月20~31日)が通常の5倍以上寄せられている。(渡辺洋介)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

強盗の侵入どう防ぐ? 防犯ジャーナリスト「個人情報も注意を」

 強盗事件が広域で相次いでいる。在宅時に襲われる点が共通し、殺人に発展するケースも起きている。強盗に入られないためにはどうすればいいのか。防犯ジャーナリストで一般社団法人「日本防犯学校」学長の梅本正行さん(72)に聞いた。 梅本さんは「防犯グッズなども採り入れながら対策してほしい」と訴える。 東京都中野区と稲城市で起きた事件は、宅配業者を装って男らが住宅に押し入ったとされる。防犯性能の高さがわかる目印は 梅本さんは「犯人は宅配業者…この記事は有料記事です。残り1001文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

無人の救命いかだ発見 愛媛・今治沖の貨物船事故、不明者の捜索続く

戸田拓2023年2月4日 11時34分 愛媛県今治市沖の来島海峡で2日夜に貨物船同士が衝突し、三重県鳥羽市の貨物船「せいりゅう」(総トン数716トン)が沈没した事故で、今治海上保安部は4日朝、来島梶取鼻灯台の西約6キロの沖合で救命いかだを発見した、と発表した。人は乗っていなかったという。 午前6時50分ごろ、捜索中の海上自衛隊の潜水作業支援船が、半分沈んだ状態で漂流していた無人のいかだを発見。周辺にも人や漂流物は確認できなかったという。海保によると、発見場所は衝突現場から南西に約7キロ離れた海域で、船名などの表記はなく、事故との関連を調べている。 事故ではせいりゅうの船長・北井宗祐さん(63)=三重県志摩市=、1等航海士・渡辺侑樹さん(24)=福岡県福津市=の2人が行方不明になっており、海保などは4日も、船艇11隻とヘリコプター1機で捜索を続けている。(戸田拓)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

華やかに彩る「雛のつるし飾り」 飛躍の願い込めた「うさぎ雛」も

溝脇正2023年2月4日 8時00分 名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)で3日、「雛(ひな)のつるし飾り」がお目見えした。高さ3・8メートル、直径5・2メートルの回廊型の枠組みに、古い着物や帯などの布を材料に手作りした動物や花など約1万個の「細工物(さいくもの)」がひもにつるされ、ロビーを華やかに彩っている。3月3日まで。 同ホテルでの展示は13回目。今年のテーマは「飛躍の年」。卯(う)年にちなんでウサギの細工物を多く飾っている。また、世界平和を願ってツルを新たに加えた。 制作したのは、愛知県大治町の愛好会「大治町雅(みやび)の会」。会員約60人が1年がかりで一つひとつ願いを込めて作った。代表の伊藤加代子さん(75)は「大治町の新たな魅力を発信し、町づくりの役に立てれば。つるし飾りのまち大治になるのが目標です」と話した。 ロビーではほかに、ホテルマスコット「マリオットラビット」に、つるし飾りと同じ素材で作った衣装を着せた展示も行っている。 「雛のつるし飾り」は、初節句を迎える娘が健やかに成長し、良縁に恵まれることを願う江戸時代後期発祥の伝統文化工芸品で、段飾りと一緒につるして飾られる。(溝脇正)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

強制不妊訴訟で国が控訴、熊本地裁判決を不服 原告「本当に残念」

吉田啓2023年2月4日 8時00分 旧優生保護法の下で、特定の疾患や障害がある人らを対象に不妊手術を強制したのは憲法違反として、熊本県内の男女が国にそれぞれ3300万円の損害賠償を求めた訴訟で、国は3日、原告の訴えを認めた一審の熊本地裁判決を不服として、福岡高裁に控訴した。 1月23日の一審判決は原告2人が旧法による不妊手術をされたことや、旧法の違憲性を認め、男性に1500万円、女性に700万円を支払うよう国に命じた。 国側は一審で、原告2人が手術を受けてから20年以上が経過して除斥期間を過ぎており、損害賠償請求権が消滅しているとして、訴えは無効と主張していた。 原告の渡辺数美さん(78)は「国が控訴したことは本当に残念。私の命がどこまで持つか分かりませんが、国が責任を認めるまで頑張ります」、女性(76)は「解決までどれだけ時間がかかるかが分からず、大変残念です」とのコメントを、弁護団を通じて出した。(吉田啓)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

サポートされる側からする側に 高齢者もみんなで「推し活」のすすめ

 「がんばってください 川崎ふろんたーれ」 「フレイ~フレイ~」 昨年、J1川崎フロンターレの練習場にこんな横断幕が登場した。作成したのは川崎市内の高齢者施設。幕には、達筆な文字が躍った。 この施設では昨年から、定期的にフロンターレの試合をテレビなどで観戦している。おそろいのユニホームを着て、ゴールが決まればタオルを回す。 この施設だけではない。同市麻生区にある高齢者施設「金井原苑」でも利用者が選手の応援うちわやチームのキャラクター「ふろん太」のちぎり絵などのグッズ作りに取り組んでいる。 高齢者施設で地域のサッカークラブを応援する「推し活」。この取り組みを推進しているのは、健康食品などの販売を手がけるサントリーウエルネス(東京)の吉村茉佑子さん(28)だ。「幸福寿命も伸ばしたい」 吉村さんは大学院でアルツハ…この記事は有料記事です。残り822文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

山口県上関町長が西村経産相と6日に面会へ 原子力政策について要請

川本裕司2023年2月3日 20時41分 中国電力が原発建設を計画している山口県上関町は3日、原子力政策に関して要請するため、西哲夫町長が6日に経済産業省を訪ね、西村康稔経済産業相と面会すると発表した。 上関原発の計画は1982年に浮上。西氏は昨年10月の町長選で、原発推進派として過去最高の70%の得票率を獲得し初当選した。西氏は民意が示されたとしており、今回の経産相との面会では「原発による町づくりを国として支援、協力してほしい」と伝えると取材に対し明らかにした。国の方針も示してもらいたい意向だという。 面会は町が申し入れていた。午前11時5分から15分間の予定で、岩木和美町議会議長も同席する。 西氏は町長選直後から「民意を国に伝えたい」と話しており、「人口減少で町は疲弊しており、原発の賛否が選挙の争点となる構図を私の代で終わらせたい」としている。(川本裕司)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

石川テレビが馳知事に謝罪「質問が不適切」 プロレス映像提供拒否で

 石川県の馳浩知事が石川テレビ(フジテレビ系列)に対し、プロレスイベントに参加した際の映像提供を拒否した問題で、同社は3日、その理由を問うた質問状を撤回し、謝罪したと発表した。「私的な映像の場合、権利者に提供の可否を判断する権限がある」として、質問そのものが不適切だったと判断したという。 プロレス映像提供の拒否をめぐっては、1月27日の馳知事の定例会見で、石川テレビの記者が、同16日付で同社が提出した質問状の回答を求めた。 馳氏は、同社制作で、昨年10月に公開されたドキュメンタリー映画「裸のムラ」で、馳知事や県職員の映像が無断で使用されたことなどを拒否の理由に挙げ、「肖像権の取り扱いについて、倫理的に納得できていない」としていた。 馳知事の発言を受け、石川テ…この記事は有料記事です。残り299文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

恩知らずの息子夫婦と絶縁したい私 北斗晶さん「あなたの本心は…」

ウチのお悩み相談室 相談者(60代 女性) 恩知らずの息子夫婦と縁を切りたいと思っています。 2人の結婚前、私の夫は夜遅くまで、2人の不動産や保険などの相談にのっていました。そんな時、私がふと息子の前の彼女の名前を出したのが息子の妻の気に障ったらしく、後で2人から怒鳴られました。恩知らずだと思います。 その後、結婚式には出席しましたが、それから5年間、全く連絡を取っていません。孫も生まれ、1歳の時に夫がこっそりお祝いを送ったのに、戻ってきたとか。今はもう、その孫は私たちに何の親しみもないでしょう。 私たちには、シングルマザーの娘とその子どもがおります。毎週のように会っていて、心の支えになっています。私たちも70歳間近。この子たちに遺産を全てのこしたいと思います。 私は仮に向こうが謝ってきても、会うつもりはないです。連絡を一切絶ち、冠婚葬祭にも呼びません。娘も賛成していますが、夫は向こうの孫が可愛いのか、踏ん切りがついていないようです。夫の説得の仕方も含め、どうすればきっぱり縁が切れるか聞きたいです。(60代 女性)回答者 タレント・北斗晶さん すごく重い相談ですね。 私は「家族」と「家庭」は違…この記事は有料記事です。残り827文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

築百年の駅舎がバス停同然に JR四国進める駅の簡素化 反対運動も

 四国各地で「地域の顔」として歴史を刻んできた木造の鉄道駅舎が次々と取り壊され、アルミ製の簡素な施設へと姿を変えている。鉄道事業の赤字が続くJR四国がコスト削減策として進めており、すでに13駅が建て替えられ、さらに61駅について自治体と協議中だ。反対運動が起きるなど、地元の駅のあり方をめぐって議論が起きている。 「町の玄関口が寂れたら、町のにぎわいがなくなる」 昨年12月22日、徳島県東みよし町役場で、徳島線阿波加茂駅の駅舎の取り壊しに反対する846人分の署名を、住民有志らが松浦敬治町長に提出した。 阿波加茂駅は人口約1万3千人の東みよし町を代表する駅で、特急「剣山」やトロッコ列車も停車する。山小屋を思わせる木造駅舎は1914年の建築だ。 築百年を超える駅舎を撤去し、簡素な施設に建て替えるJR四国の計画を住民らが知ったのは昨年2月。代表の不動産業、三宅聡さん(83)によると、一昨年、同様に百年以上の歴史を持つ近くの阿波半田駅の木造駅舎が撤去され、バス停のように三方囲いと屋根だけの待合室に姿を変えたことから、反対が広がったという。 阿波加茂駅は2010年から駅員が配置されない無人駅だが、駅事務室を町がJRから無償で借り受けて改修。生け花や刺繡(ししゅう)などサークル活動の場として提供してきた。三宅さんは「駅舎がなくなると地域住民の生きがいの場もなくなる」と訴える。一方、松浦町長は取材に「建て替えはJRの事業なので、やむを得ないと思う」と話した。 駅舎の簡素化は、故郷を離れた人たちにも衝撃を与えている。■帰省して言葉を失う人も…この記事は有料記事です。残り1214文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル