弦楽器の弓、国際取引の規制強化で合意 材料が絶滅危機のおそれ

 中米・パナマで開かれたワシントン条約締約国会議は最終日の25日、バイオリンなど弦楽器の弓の材料に使われるブラジル産の木が絶滅するおそれがあるとして、国際取引に輸出国の許可が必要になる現行の「付属書Ⅱ」を維持した上で、材料のほか、完成品や部品も新たに輸出の規制対象とする修正で合意した。 ペルナンブコ(別名・ブラジルボク)と呼ばれる木で、弦楽器から優れた響きを引き出す弓の材料としてプロ奏者の間で広く使われている。ブラジル政府は当初、「楽器パスポート(音楽許可証)」を持つ演奏家以外、国際取引をほぼ全面的に禁止する「付属書Ⅰ」への格上げを提案。事務手続きの煩雑さなどから、国境を越えた演奏活動に支障が出かねないとの懸念がオーケストラや演奏家らの間で広がっていた。 日本政府の会議関係者らによると、ブラジル政府が、付属書Ⅱを維持した上で、新たな注釈として「すべての部品、派生品、および完成品(を規制の対象とする)。ただし、完成した楽器、完成した楽器の付属品、完成した楽器の部品の再輸出を除く」との内容の修正案を提出し、25日、コンセンサスで合意された。 ブラジルから完成品が輸出される場合には、新たに許可証が必要になるが、すでに海外に存在する製品については対象外となる。関係者によると、ブラジル国内の在庫登録や完成品の弓のトレーサビリティー(生産、流通過程を追跡可能にする)システムの構築、植林支援などが今後の課題になるという。 演奏活動への影響を懸念する…この記事は有料記事です。残り423文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

丹沢が人気、神奈川の遭難件数は全国4位 初心者向き登山に潜む危険

 山岳遭難件数が全国ワースト4位の神奈川では、紅葉シーズンである11月の遭難者数が1年で最も多いという。高い山がある印象のない県内で、なぜ山岳遭難が多いのか――。遭難の約3割を占める大山(標高1252メートル)で行われた県警山岳救助隊のパトロールと訓練に記者(23)が同行した。 紅葉が見頃を迎え始めた16日の午前8時半。晴れ渡る空の下、丹沢山系の大山のふもとに着き、ひんやりと透き通った空気に心地よさを感じた。 お土産屋が並び、色づいた山は風光明媚(めいび)で、険しそうに見えない。気軽に登山を体験するにはうってつけの山なんだと思わせる。 大山は東京都内からも近く、標高約700メートルまでケーブルカーで上ることができるため、ビギナーの登山客に人気だ。 この日は平日にもかかわらず、多くの人が集まっていた。十分な装備で固めた高齢者のグループや、犬を連れた人、乳児を背負った人まで。県警山岳救助隊の北條保徳警部補の指導のもと、準備体操をしてから入山した。 ごつごつとした大きな岩や木の根が四方に張った登山道が続く。1年前まで大学の野球部で活動していた記者は体力に自信があり、意気揚々と足を進めた。山の中で転倒してけが。痛くて自力では歩けない。そんなときに頼りにするのが山岳救助隊です。記事後半では、入社1年目の記者がロープを使って急斜面を降りる訓練を体験した様子を紹介します。絶景の山頂で襲ってきたものは しかし、登り始めて数十分…この記事は有料記事です。残り2048文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

博報堂など4社を新たに家宅捜索 業界全体で談合か 五輪テスト大会

 東京五輪・パラリンピックのテスト大会業務をめぐる入札談合事件で、東京地検特捜部と公正取引委員会は28日午前、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、新たに広告大手の「博報堂」(東京都港区)など4社に家宅捜索に入った。博報堂は、25日に捜索を受けた最大手「電通」に続く広告業界2位。業務を受注した9社のうち、捜索が入った企業は計6社となり、事件は業界全体に広がった。 このほかに28日に捜索を受けたのは、広告大手「東急エージェンシー」(港区)、イベント制作会社「セイムトゥー」(千代田区)、番組制作会社「フジクリエイティブコーポレーション(FCC)」(江東区)。 談合が疑われているのは、各競技のテスト大会の実施計画を立案する業務で、東京五輪・パラ大会の組織委員会が発注した。 2018年5~8月に計26件の競争入札があり、9社と1共同企業体が落札。捜索を受けた企業はいずれも落札企業だった。1件あたりの契約額は約6千万~約400万円で、総額は約5億4千万円だった。 関係者によると、テスト大会の発注を担った組織委大会運営局の次長(当時)、組織委に電通から出向していた職員、電通本体の担当者の3人が、各社の意向をふまえて受注調整を主導した疑いがあることが判明している。特捜部と公取委は、発注者と受注者が一体となって談合したとみて調べている。 博報堂はメディア事業のほか、スポーツや文化イベントの運営を幅広く手がける。今回の入札では、自転車とホッケー会場の2件を約4千万円で落札した。 東急エージェンシーは東急グループの一つで、テレビやラジオなどの広告制作を中心に事業を展開する。ウェートリフティング、テニスの会場など3件を約6500万円で落札した。 セイムトゥーは主にスポーツの国際大会を運営し、競泳とトライアスロン会場の2件を約6500万円を受注した。 FCCはテレビ番組やイベントの企画制作などを手がけ、柔道・空手とビーチバレー会場の2件を約4千万円で落札。25日に捜索を受けたイベント制作会社「セレスポ」と構成する共同企業体としても1件(約1300万円)契約した。 メールなどでの事前調整の結果、26件の競争入札の大半は1社しか参加しなかったことも判明している。 捜索前の取材に対し、談合への関与について、博報堂は「調査中で、現時点ではお答えできない」、東急エージェーンシーは「回答を差し控える」、FCCは「事実ではない」と回答した。セイムトゥー幹部は「(談合は)なかったと把握している」と話した。五輪テスト大会の計画立案業務(26件)を落札した企業(※1件は入札が不調。金額は合計、10万円以下は四捨五入)セレスポ       5件 1億1600万円電通         5件 8千万円アサツーディ・ケイ  3件 1億400万円東急エージェンシー 3件 6500万円セイムトゥー     2件 6500万円博報堂        2件 4千万円フジクリエイティブコーポレーション(FCC) 2件 4千万円FCC・セレスポ   1件 1300万円電通ライブ      1件 1100万円大広         1件 400万円          計25件 5億3800万円Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Entre impatience et résignation, Kyoto attend le retour des touristes

LETTRE DE KYOTO Dans l’une des ruelles touristiques menant au temple Kiyomizu-dera de Kyoto (Japon),…

東京都のスピーキングテスト、中学生約7万人が受験 遅刻の生徒も

有料記事本多由佳、土舘聡一2022年11月28日 6時30分 東京都教育委員会が全国で初めて民間企業と共同実施し、結果を都立高校入試に活用する英語スピーキングテストが27日に都内であった。都内の公立中3年生の95%にあたる約7万6千人が受験を申し込んでおり、円滑に運営されるか注目されていた。テスト後、都教委は「大きなトラブルは確認されていない」とした。 テストは都立高校や民間施設など都内197カ所で行われ、公立中3年生を中心に約6万9千人が受験した。テスト後に都教委は、欠席連絡を受ける電話回線が一時つながりにくかったり、複数の生徒が会場を誤って遅刻したりするトラブルを確認したと発表した。 テストは、同じ会場内の生徒が2組に分かれ、時間差で同じ問題を解く形式だった。テスト後にSNS上で、受験生とみられる「隣の教室の解答の声が聞こえた」という投稿が見られたが、都教委は「報告を受けていない」と説明した。 テストの運営は、都教委から…この記事は有料記事です。残り529文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

小金井市長選で元市議の白井亨氏が初当選 市立園廃園「撤回」を訴え

 東京都小金井市長選は27日投開票され、無所属新顔で元市議の白井亨氏(47)が、無所属新顔で共産党地区委員長の小泉民未嗣(たみじ)氏(44)=共産推薦=を破り、初当選を果たした。当日有権者数は10万2093人。投票率は35・59%(前回40・89%)で、1995年の39・26%を下回り、過去最低となった。 白井氏はJR東小金井駅前の事務所で開票状況を見守り、その様子を応援してくれた人たちに向けてオンライン中継。午後10時半、当選が確実になると、支援者から花束を贈られ、ガッツポーズをした。当選の理由について、白井氏は8年余の市議としての活動を挙げ、「評価と期待をしてもらったのだと、ひしひしと感じる」と述べた。 西岡真一郎前市長の辞職につながった、市立保育園2園を廃止する条例改正の専決処分への対応について報道陣に問われると、「12月市議会に元の条例に戻す条例改正案を出したいが、議会側との調整も必要」と話した。 白井氏は市議時代に市民との対話に力を入れ、市政の課題解決につなげてきたと政治家としての実績をアピール。政党などの支援を受けない「完全無所属」を強調して「みんなでつくる街にしよう」と訴え、支持を集めた。選挙中には、保坂展人・世田谷区長らが街頭での応援に駆けつけた。 長年の懸案である新市庁舎建設については、「早期建設」を打ち出した。現在、福祉会館との複合施設とする計画が実施設計までほぼ完了している。着工に至らない状況に対し、「混迷に終止符を」と訴えた。 野川沿いの自然が残る地域を通る予定の都市計画道路については、「今止めなければ取り返しがつかない」と主張。事業化の凍結とともに、廃止も含めた都市計画の検証や見直しをするよう都に要望した上で、協議を求めていく姿勢を示した。 小泉氏は市立園廃止の専決処分の「撤回」に加え、市立園5園すべてを維持・発展させていくと主張。新市庁舎建設については「約10億円のコストダウン」などが可能な別のプランがすでにあると、白井氏との違いを強調。現計画から変更することで生まれる財源を使い、困窮する市民の生活支援の充実を図るなどと訴えたが、及ばなかった。 前市長の唐突な辞職に端を発した市長選。小泉氏の出馬表明は告示の2日前。難航した候補者探しの末の立候補だった。自民党も候補者を立てようと動いたが、擁立には至らず、保守層からは「投票先がない」との声も上がっていた。 また27日は新顔3人が立候補した同市議補選(被選挙数2)も投開票された。(井上恵一朗)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

違法薬物持ち込み急増、水際対策緩和後 体内に102個カプセル男も

 新型コロナウイルスの水際対策が大幅に緩和された先月11日以降、来日時に違法薬物を持ち込んだとして摘発されるケースが相次いでいる。羽田空港(東京都大田区)では、緩和から約1カ月半で昨年1年間の摘発件数を超えた。知らない間に「運び屋」にされるケースもあるとして、警視庁が注意を呼びかけている。 1日あたりの入国者数の上限をなくすなどの緩和が行われた9日後の同月20日。羽田空港で、東京税関職員が税関の手荷物検査を受けずに通り過ぎようとしたスペイン国籍の男(49)を呼び止めた。男は英ロンドン・ヒースロー空港から来たという。体をX線検査したところ、胃や直腸などから多数の不審物が見つかった。 下剤を使い16回にわたって…この記事は有料記事です。残り443文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「待ったかいあった」 愛知県の誕生記念でブルーインパルスが飛行

戸村登2022年11月27日 10時00分 愛知県の誕生150周年を記念して、航空自衛隊の「ブルーインパルス」が26日、県内6カ所で展示飛行を披露した。6機の機体はスモークをたきながら、犬山、長久手、岡崎、新城、豊橋各市の上空を通過し、名古屋城周辺では、桜やハートなどが描かれた。 豊橋市今橋町の吉田城址(じょうし)周辺では、通過するブルーインパルスを一目見ようとする人たちでにぎわった。豊川に架かる吉田大橋の上に見物客がずらりと並び、吉田城址の石垣にはいくつもの人垣ができた。市内の会社員女性(49)は「そろって飛んでいく姿がすごくかっこよかった。待ったかいがありました」。同市の折原奏多君(7)は「近くで見られて楽しかった」と笑顔で話した。(戸村登)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「座敷わらしになりたい」 伝承残る温泉郷で祭り、参加者が仮装披露

小幡淳一2022年11月27日 10時45分 幸せを呼ぶ「座敷わらし」が出るといわれる岩手県二戸市の金田一温泉郷で26日、「座敷わらし祭り」が開かれた。今回が初開催で、会場の宿泊温泉施設「カダルテラス金田一」(同市金田一湯田)では参加者が妖怪や座敷わらし姿を披露した。 座敷わらしはおかっぱ頭の男の子のかわいらしい神霊。幽霊ではなく、大切な家の守り神とされている。金田一温泉郷の「緑風荘」は座敷わらしが住むとされ、奥座敷に泊まってその姿を見ると出世するという言い伝えがある。 過去には原敬元首相が東北遊説の際に宿泊したり、盛岡市出身の国語学者金田一京助もしばしば訪れたりした。「柔道の神様」と言われた久慈市出身の三船久蔵十段は座敷わらしと渡り合い、軽くあしらわれたという逸話もある。 会場には二戸市のマスコットキャラクター「亀麿くん」と「浄法寺のねこ」たちも駆けつけた。直前に雷雨に見舞われたが、会場では座敷わらし姿でインタビューを受けるコンテストや妖怪たちのファッションショーが開かれ、大きな拍手に包まれた。 「座敷わらしになりたい」と参加した同市石切所の戸来佑衣さん(6)は「くまさんのお人形さんが欲しいと座敷わらしにお願いしました。楽しかった」とニッコリ。ファッションショーでポーズを決めていた相田一成さん(42)は全国各地のイベントに妖怪の格好で登場しているといい、「金田一温泉はぜひ訪れてみたかった場所。妖怪で二戸も盛り上げたい」と話していた。(小幡淳一)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

警察の電話から77日母は信じた 残された手紙「恩返しできてる?」

有料記事宮坂知樹、友永翔大2022年11月27日 11時00分 筆まめな娘だった。 再婚して出産したとき、「お母さん、お疲れさま」と手紙を書いてくれた。 小学校、中学校を卒業したとき、母の日……。節目のたびに手紙をくれた。 そして迎えた成人式。 「直接だと爆笑して話にならないから手紙に書くね。ここまで育ててくれてありがとう。成人式に今日無事に参加することができました」 その手紙は思いもよらない形で届いた。 2014年1月17日。 女性の携帯電話が鳴った。 「娘さんの車が放置されているので取りに来て下さい」 娘が暮らす新潟県新発田市の警察署からだった。 携帯を何度鳴らしても娘は出…この記事は有料記事です。残り2331文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル