15年がかりでコーヒー豆収穫 「喫茶店王国で広める」、店主の覚悟

 全国有数の喫茶文化を誇る高知県で、コーヒー豆の栽培に成功した女性がいる。「食べ物がおいしい高知の土で作るコーヒーは絶対おいしい」と思い続けて15年。ついに今春、収穫にこぎつけた。 四万十市や高知市で約40年にわたり喫茶店を営んできた多和昌子さん(77)。現在は高知市大津甲の「コーヒー研究所・M」で、中南米を中心に世界中の豆を焙煎(ばいせん)し提供している。コーヒーそのものの味を楽しんでほしいと、ミルクや砂糖は用意しない、ブラックコーヒーの専門店だ。 多和さんが50歳を過ぎたころ、高知産コーヒー豆の生産を考え、国内で栽培している沖縄や長崎を視察した。15年ほど前に苗を育て始めた。 しかし、温度管理が難しく…この記事は有料会員記事です。残り471文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

冷凍カツオ、窃盗容疑で6人逮捕 漁協職員も近く書類送検へ

 焼津港(静岡県焼津市)での冷凍カツオ窃盗事件で、静岡県警は30日、神奈川県の運送会社の元社長や大手水産会社「マルハニチロ」のグループ企業の社員ら5人を窃盗容疑で再逮捕したほか、新たに焼津市の会社員を同容疑で逮捕し、発表した。県警は焼津漁協職員(当時)も関与した疑いがあるとして、近く同容疑で書類送検する。 逮捕された6人は、神奈川県の運送会社元社長、北村祐志(48)=神奈川県南足柄市=、マルハニチロのグループ企業「大洋エーアンドエフ」焼津営業所長、市原竜一(46)=焼津市=、鹿児島県の水産会社元幹部、鶴窪勝広(65)=鹿児島県指宿市=、北村容疑者の運送会社に勤務していた大石幸慶(34)=焼津市=の各容疑者ら。県警は6人の認否を明らかにしていない。 焼津署などによると、6人は…この記事は有料会員記事です。残り224文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Angels’ Shohei Ohtani homers twice during loss against Blue Jays

Anaheim, California – The Los Angles Angels’ Shohei Ohtani hit a home run in each…

障害者支援施設で入所者に暴行容疑、職員を再逮捕 繰り返し暴力か

2022年5月30日 11時51分 東京都青梅市の障害者支援施設の職員が入所者への傷害容疑で逮捕された事件で、警視庁は30日、この職員が同じ入所者に別の時期に暴力を振るったとして暴行容疑で再逮捕し、発表した。同庁は、職員がほかにも繰り返し暴力を加えていたとみている。 再逮捕されたのは、落合大丞(だいすけ)容疑者(41)=傷害罪で起訴。捜査1課によると、昨年12月3日午前11時25分ごろ、青梅市新町3丁目の施設内で、入所者の男性(当時30)を2回足蹴りする暴行を加えた疑いがある。同課が施設内の防犯カメラの映像を復元したところ、事件当時の様子が映っていたという。 落合容疑者は今年3月、入所者同士のトラブルの仲裁に入った際、この男性の顔などを殴ってけがを負わせたとして傷害容疑で逮捕された。男性はその後死亡が確認され、顔、胸、腹にあざが見つかったが、死因は特定されていない。 捜査関係者によると、今回の暴行容疑について「今まで何度となく被害者をたたいたり蹴ったりしているので、どの行為か思い出せない」と話しているという。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

バルブひねると「命の水」 枯れた田に農業用水、4日に1度給水へ

 愛知県豊田市の取水施設「明治用水頭首工(とうしゅこう)」で起きた大規模漏水で、明治用水土地改良区は30日、農業用水の供給が止まっている地域に対し、給水を始めた。農業用水の供給量を十分に保てないため、水を送る地域を四つに分け、4日に一度の頻度で農業用水を供給するという。県は、大雨時に備えて、仮設ポンプ以外の取水方法も検討する。 土地改良区によると、送水エリアは四つの地域に分けられ、この日は愛知県の安城や刈谷などの各市で農業用水の供給が始まった。給水は午前9時~午後4時で、通水した地域はその後の3日断水となる。取水量が増えれば、エリアを二つか三つに再編し、給水の頻度を増やす。三つの場合は2日通水後、4日断水。二つの場合は3日通水後、3日断水する。今月25日からは、試験的な給水を行い、水が供給できるか確認していた。 給水が始まった田んぼでは30日朝から、給水バルブからの水の出を確認したり、田植えの作業をしたりする農家の姿があった。 「ようやく田植えができて良かった」。刈谷市の農家の男性は、給水にあわせて田植えを始めた。 安城市の兼業農家の山口保男さん(65)は、給水バルブから勢いよく水が流れる様子に笑顔を見せた。「百姓は水がなければ命を取られるのと同じ。ありがたい」と話した。 計9千平方メートルでコメを育てる。品種「あいちのかおり」を育てるため、代かきを始めようとした矢先に漏水が発生。苗に自宅の井戸水をやりながら、田植えのタイミングを待っていた。 田植えを諦めることも考えて…この記事は有料会員記事です。残り305文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

記者の弁護団「判決、社会的意義大きい」 長崎・性暴力訴訟

 報道機関の女性が取材相手の長崎市職員(故人)から性暴力を受けたとして、市を訴えた訴訟は、長崎地裁が原告の訴えを認め、市に1975万円の支払いを命じた。 判決のポイントはどこなのか。原告の中野麻美弁護士と角田由紀子弁護士が地裁前で取材に応じた。一問一答は以下の通り。――判決を受けて 主文は、長崎市が取材中の記者に対して職権を乱用して暴力をふるったことを基本的に認めた。 それを封印・隠蔽(いんぺい)するため風説を流したことについて、虚偽であると認め、長崎市は虚偽の風説を流さないよう注意する義務があったことも認めた。 その結果、記者が長年にわたり活動できない状況におかれ、その分の損害も認めた。慰謝料については500万円を認めた。 ただ、残念ながら長崎市の名…この記事は有料会員記事です。残り561文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

知床の語り部は言った 自然への畏怖、後世に残すのが使命と

 自然は人間が「消費」するだけのものではない。本質には人間を「畏怖(いふ)」させる何かがある――。そのことを示し続けた人が、知床の地にいる。 「知床の自然がなかったら、私の人生はすさんだものだっただろうね」 斜里町長として、2005年に知床の世界自然遺産登録を実現させた午来昌(ごらいさかえ)さん(85)は振り返る。 07年の町長退任後は、羅臼岳を望む自宅近くの畑で農作業にいそしむ。いまは土を相手に独りごちる日々を過ごすが、その足跡は、知床の自然保護活動の「闘士」というべき半生だ。積み上げた知床の信頼、失われた 知床の原生林を乱開発から守…この記事は有料会員記事です。残り1123文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

武蔵野市住民投票条例、廃案から再起へ 「お任せだめ」市民が学習会

 外国籍の住民に日本国籍と同じ条件で投票資格を認める内容が注目を集めた東京都武蔵野市の住民投票条例案。賛否が割れ、昨年12月に市議会で否決され廃案となった。あれから5カ月。市民たちの間で住民投票制度について改めて学ぼうという取り組みが始まった。(井上恵一朗) JR武蔵境駅前のビル多目的室に21日夜、約130人が集まった。条例案に賛成していた市民を中心にできた「住民投票条例の制定をめざす武蔵野市民の会」が主催した学習会だ。 会の代表を務める高木一彦弁護士は冒頭、条例案をめぐって右派勢力が排外的な言説を繰り返したことへの憤りを口にした。市議会の否決理由が市民への周知不足だったことに触れ、「市民全体での合意形成が必要とされるなら、市役所にお任せでよいということはない。私たちもこの課題に取り組まなければ」と学習会の趣旨を述べた。 第1回のテーマは、「なぜ住民投票制度は必要なのか」。最初の講演者は、哲学者の國分功一郎さんで、2013年に小平市の都道建設の見直しを問う住民投票に関わった経験から、その意義を語った。 「行政や議会が、民衆の望むところからかけ離れた決定を下すことはありうる。それに対して公的に、自分たちの望むところを表明する一つの手段。議会制民主主義を補完する制度として機能する」 あらかじめ住民投票条例を設けていない自治体の場合、住民から実施を求めるには有権者の50分の1以上の署名が必要となる。國分さんは、署名が集まっても大半は議会で否決されてきた現実を示し、制度設計で重要なのは「一定数の署名が集まれば、必ず住民投票が実施される制度にすること」とした。■「厳しすぎる」國分さん指摘…この記事は有料会員記事です。残り726文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

2人を照らす電車のライト、生死を分けた5秒 「考えるよりも体が」

 4月13日の午後7時ごろだった。神戸朝日病院(神戸市長田区)の理学療法士、西園龍馬さん(38)は、その日の勤務を終えて帰途についた。 仕事が立て込んで、いつもより30分ほど遅い退勤。結果的に、これが一人の人生を救うことになった。 病院前の坂を下り、神戸電鉄有馬線の踏切前まで来たときだった。 線路の上で80代の男性がうつぶせに倒れていた。遮断機はすでに下りていた。 とっさに遮断機をくぐって踏切の中へ。男性に近づくと、平日にリハビリへやってくる病院の患者だと気づいた。線路の溝につまずき、動けなくなっている様子だった。 「大丈夫ですか」。肩をたたきながら声をかけたが、男性はぐったりとして会話もままならない。 直後、ふたりを光が照らした。カーブを曲がってきた、電車のライトだった。急ブレーキの甲高い音が響く。 「このままだと死んじゃう」。男性のズボン付近をぐっとにぎり、手前に引き寄せて線路からずらした。 目の前を電車が通過した。体を移動させてから、体感で5秒ほどだった。 3両目が自分たちの前に止まった。そのとき初めて、自分も危なかったと気がついた。 乗員が駆け寄ってくるまでに男性は問いかけに応じるようになり、興奮と混乱が入り交じった表情で「ありがとう。ありがとう」と言った。 大きなブレーキ音に気がつき、近所の人や病院の事務のスタッフが集まってきた。スタッフと2人で遮断機の外に運び出した。 ちょうど1カ月がたった今月13日、人命救助への貢献をたたえる「のじぎく賞」が長田署で西園さんに贈られた。西園さんは「考えるよりも体が動いた。たまたま帰りが遅れたことが人助けにつながって良かったです」。(宮島昌英)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

勤続2年8カ月、教員免許は偽造だった 「先生」が法廷で語った挫折

 障害のある生徒らが学ぶ福井市内の特別支援学校で、2年8カ月の間、無資格の男性(27)が講師として勤務していた。男性の教員免許は偽造されていた。男性は「罪の意識は常にあった」というが、自ら誰かに打ち明けることはなかった。なぜ引き返すことができなかったのか。 男性は被告として福井地裁で裁判を受けている。問われているのは有印公文書偽造・同行使の罪だ。 起訴状によると、男性は2018年11月、パソコンや用意した角印を使って小学校教諭2種、中学校教諭1種、特別支援学校教諭1種の3通の免許を偽造。特別支援学校の当時の教頭に提出したとされる。 5月10日の初公判で被告人質問があった。そこで語られた、事件へのいきさつは次のようなものだった。 男性は14年に京都の私立大学の社会福祉学部に進学した。高校1年から福井県で自然学校のボランティアをしていた男性は、子どもとの触れ合いに楽しさを感じ、教員への夢を語る大学生の先輩の話を聞いて、教員に興味を持ったという。教員免許を持っていないのに、なぜ講師として働き続けてしまったのか。男性は法廷で経緯を説明していきました。判決は5月31日に言い渡されます。 進学先も教員になることを目指して選び、小学校教諭の免許を取ろうと通信教育の受講も始めた。両親に打ち明けられなかったこと 最初のつまずきは音楽の単位…この記事は有料会員記事です。残り1110文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル