「息子は食に関心がない」悩んだ料理研究家のパンレシピ

 料理研究家のあまこようこさん(42)は、一皿で、栄養が取れて、子どもたちが食べやすい朝食レシピを考えます。食べる意欲を引き出したい。そんな思いがあります。全国のさまざまな人たちの「朝ごはんの風景」を随時お届けします。あなたの「朝ごはん」をメール(seikatsunews@asahi.com)、ファクス(06・6201・0179)、郵送(〒530・8211 朝日新聞生活文化部・朝ごはん係)でお寄せください。             拡大する料理研究家のあまこようこさん(左)と朝ごはんのお手伝いをする蒼理くん(右)と寛人くん=東京都世田谷区 午前7時。長男の蒼理(そうり)(11)と次男の寛人(かんり)(5)が起きてくると慌ただしい朝が始まります。 蒼理には発達障がいがあります。幼い頃からかむ力が弱く、バナナをかみちぎれるようになったのは4歳。箸やさじを使うのも少し苦手です。時間が限られる朝は、ひと皿で栄養が取れて、食べやすいものにします。拡大する子どもたちが手伝って作った「ひとくちキッシュパン」。具はピーマンとベーコン。ブロッコリーのポタージュは晩ご飯の残りをあたためた ひとくちキッシュパンは、我が家の定番。簡単なので子どもたちも手伝います。4枚切りのパンにくぼみを作って、ベーコンとピーマンを具に、ケチャップで味付けした卵液を流し、チーズをかけてトースターで焼きます。もそもそした食感が苦手な蒼理でも水分があって食べやすい。もし、夜ごはんの残りの汁物があれば、あたためなおして添えます。 私の親は大阪で魚屋を、祖父母は青果店を営んでいました。幼少期は、はがれて落ちてしまったキャベツの葉なんかを切って、リアルままごとをして遊んでいました。カギっ子だったので、料理をする機会もあって、本格的に身につけたいと調理師専門学校を卒業しました。後半は、あまこようこさんの、ひとくちキッシュパンと、五目ひじきのおかずケーキを紹介します。 上京して、料理研究家のアシ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

戸籍と異なる性別のトイレ使用 取り決めがない省庁多数

 東京高裁は27日、戸籍上は男性だが女性として生きる経済産業省職員に女性トイレの使用制限をした国の対応を「違法ではない」と判断し、原告の事実上の逆転敗訴となる判決を出した。生まれた時の性別とは異なる性別で生きる「トランスジェンダー」の職員がトイレを使う場合の対応はどうしているのか。 経産省を含む12府省に取材したところ、農林水産省と国土交通省は、戸籍上の性別と違うトイレの使用を認めた例があると回答した。ただ、ほかの10府省のほとんどは「実際に申し出がないため明確なルールはない」「多目的トイレの使用も選択肢の一つ」などとした。 一方、経済界では取り組みを進める企業もある。 経団連は2017年、自分の認識する性別で働けるような職場づくりを進める提言を出した。日本コカ・コーラなど10社は今月17日、誰もが平等に扱われる職場作りを目指す「ビジネスによるLGBT平等サポート宣言」を公表。富士通は、本人の要望に応じて、性自認に基づいたトイレや更衣室の使用を認めている。担当者は「優秀な人材を会社に引きつけ、ストレスなく力を発揮してもらうために当たり前のこと」と話す。 ただ、職場で働きづらさを感じるトランスジェンダーの当事者は今も多い。 30代の時枝穂(みのり)さ…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:370文字/全文:907文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

デジタル教科書「紙と当面併用」 文科相、全面移行否定

会員記事伊藤和行、編集委員・宮坂麻子 聞き手=伊藤和行、同・増谷文生2021年5月27日 19時10分 文部科学省が2024年度の本格導入をめざすデジタル教科書について、萩生田光一文科相が26日、朝日新聞のインタビューに応じ、「紙とデジタルをしばらくは併用するのが望ましい」と述べた。24年度に全面移行する考えはないことも明らかにした。 デジタル教科書は、紙と同じ内容をデータ化しパソコンやタブレット端末で利用する。法改正で19年度から使用が可能になり、今年度から、各教科の授業時数の2分の1未満と定めていた制限が撤廃された。文科省の有識者会議は3月、小学校の教科書が改訂される24年度からの本格導入を求める中間提言を出した。 萩生田氏はこれに対し「文科省が前のめりでデジタル教科書に全面移行するかのように思われてしまっているが、そうではない」と説明。「紙や活字文化は大事で、デジタル教科書に全くなじまない教科もある。24年度の全面移行を前提に議論しているわけではない」と述べた。今年度、全国の小中学校で行う実証研究の結果などをふまえ、紙との関係や利用する教科などを検討するという。 デジタル教科書は、コロナ禍に伴い全ての小中学生に1人1台の端末が整備される「GIGA(ギガ)スクール構想」が前倒しされ、菅政権のデジタル化推進も相まって検討が早まった。萩生田氏は「デジタル教材との連携で学びの幅を広げたり深めたりできる」とメリットを挙げる一方、視力や姿勢など健康面への影響に対する懸念をふまえ、「全面的にデジタル移行さえすればバラ色の学校現場が待っているかというとそうでもない。幅広く見ながら前に進めたい」とした。 一方、国費負担で無償化され…この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。残り:4417文字/全文:5091文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

日本の貨物船、外国船と衝突 3人不明 愛媛・今治市沖

2021年5月28日 3時22分 愛媛県今治市の今治海上保安部によると、27日午後11時55分ごろ、「今治市沖の来島海峡西口で外国船と日本船が接触した」と第6管区海上保安本部(広島市)に通報があった。 同保安部によると、マーシャル諸島船籍のケミカル船ウルサン・パイオニア(2696トン、13人乗り組み)と日本の貨物船・白虎(1万1454トン、12人乗り組み)が今治市沖の来島海峡で衝突し、白虎が28日午前2時43分に沈没した。白虎の日本人乗組員のうち9人が救助されたが、3人の行方が分かっていないという。同保安部が巡視艇3隻を出して乗組員の捜索救助活動にあたっている。 ウルサン・パイオニアは25日に中国を出港し、28日午後2時に大阪港に入港予定。白虎は27日午後4時半に神戸港を出港し、28日午前5時半に福岡県の苅田港に入港予定だった。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

東電元副社長2年半ぶり法廷で語る 津波対策「合理的」

 東京電力福島第一原発事故をめぐり、東電の株主が旧経営陣5人に22兆円の支払いを求めた訴訟で、被告の一人の武藤栄・元副社長の尋問が27日、東京地裁であった。事故前に東電子会社が計算していた15・7メートルの津波予測について「信頼性がないと理解した」と述べ、当時の判断の妥当性を改めて強調した。 武藤氏は原子力・立地本部の副本部長だった2008年、15・7メートルの報告を直接受けた。この日の法廷で武藤氏は、計算のもとになった国の専門機関の地震予測「長期評価」について「担当者が信頼性がないと答えた」と説明。ただちに対策を取らず、土木学会に検討を委ねた判断についても「社内の専門家が分からないと言っている以上、社外の専門家に聞く必要があった」と述べた。 11年に事故が起きた後の心境を問われると「振り返って自問自答を繰り返す場面はあったが、あれ以外のやり方は取りにくかった。合理的な判断だったと今でも思っている」と答えた。 武藤氏が公の場で語るのは、業務上過失致死傷罪で強制起訴された刑事裁判(一審無罪)で被告人質問を受けた18年10月以来。7月には、清水正孝・元社長ら他の4被告の尋問も予定されている。(編集委員・佐々木英輔)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

働くよ、やっぱり東北で 子どもだった私たちの10年後

【動画】被災地のふるさとで新たな一歩を踏み出した若者=藤原伸雄撮影 東日本大震災から10年。この春、被災地でも多くの若者たちが就職し、人生の新たな一歩を踏み出した。あの時、まだ子どもだった彼ら、彼女らは大人となり、それぞれの決意を胸に仕事に励む。故郷に戻り、被災地の復興とともに歩み始めた若者の姿を追った。 岩手県大槌町の高木桜子さん(23)は、被災地での教育を支援をする「認定NPO法人カタリバ」の一員として、かつて自身も学んだ放課後学校「大槌臨学舎」で働き始めた。授業を終えた生徒たちの学びを支援したり、町の若者を招いたイベントを企画したりするなど、地元の中高生と向き合う日々を送る。「子どもと関わり、町の発展につながっていく仕事が出来てとてもうれしい」と話す。 2011年3月11日、高木さんは町立中学の1年生だった。高台に避難する道中ですれ違い「さっこ(高木さんのあだ名)、今日部活あるかな」と聞いてきた級友を失い、沿岸部にあった自宅は跡形もなく流された。 高木さんは中高時代、吹奏楽部でサックスを担当。チャリティーコンサートなどで他県の生徒たちと交流したり、大槌町を訪れた人たちに被災の体験や町の歴史、魅力を伝えたりするなかで、自身も成長したという。「卒業したら帰ってこよう」と心に決め、東京の大学に進学。被災地出身であることに対して心ない言葉をかけられたこともあったが、心の中にはいつも大槌町があった。 「ここには家族とか友達、震災で傷を負った方々もいる。人の変化、町の変化を、自分の目で見つめていきたい」。この町で生きていく決意を新たにしている。 宮城県女川町の木村絵美さん(25)は、同町の健康福祉課で保健師として働き始めた。病気や住民の健康管理について勉強する毎日だ。 町立中学2年生のときに被災。卒業式の準備をしていた体育館から避難所に移動する時に見た町は、真っ黒な津波に覆われていた。海沿いで電器屋を営んでいた祖父母の自宅兼店舗が流され、店にいた祖父の弟は行方不明のままだ。 看護師を目指し仙台の大学の看護学科に進学。在学中に祖父が肺疾患で他界した時、幼い頃から学校の送り迎えや帰宅後の食事の世話をしてくれた祖母の好子(こうこ)さん(80)のことが思い浮かんだ。高齢化が進むふるさとのことも気がかりだった。「地元の住民の生活を直接支援したい」と、大学院に進学し、保健師の資格を取得。就活では女川町役場しか受けなかった。 仕事後、祖母が1人で暮らす災害公営住宅に立ち寄り、毎日のように夕飯をともにする。「近くに家族がいてくれて本当にうれしい。帰ってきてくれてありがたい」と好子さん。食卓に笑顔がこぼれる。絵美さんは「おばあちゃんが元気なうちに恩返ししたい」と話した。(藤原伸雄、関田航)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

性同一性障害のトイレ使用制限、高裁「違法ではない」

村上友里2021年5月27日 22時39分 戸籍上は男性だが女性として暮らす性同一性障害の50代の経済産業省職員が、女性トイレの使用制限は差別だなどと国を訴えた訴訟の控訴審判決(北沢純一裁判長)が27日、東京高裁であった。使用を制限した同省の対応は「注意義務を尽くさなかったとは認め難い」として違法ではないと判断し、違法性を認めた一審・東京地裁判決を覆した。 原告の職員は、健康上の理由で性別適合手術は受けていないが、2010年以降は女性の服を着用するなど女性として勤務することを同省に認められた。だが戸籍上の性別が男性との理由で、勤務フロアから2階以上離れた女性トイレを使うよう同省に求められたため15年に提訴した。 高裁判決は「性自認に基づいた性別で社会生活を送ることは法律上保護された利益」と認めつつ、性同一性障害への同省の対応は「先進的な取り組みがしやすい民間企業とは事情が異なる」と指摘。原告が同省側に性同一性障害と告げた09年時は「各官庁で指針となる規範や参考事例はなく、(戸籍上で)性別変更をしていないトランスジェンダーへの対応は未知だった」とした。 そのうえで、同省が使用制限を決める際に原告や原告の主治医の意見に加え、ほかの職員の意見を聴く説明会を2回開くなどしたことを「積極的に検討、調整して決めた」と評価。使用制限を続けたことは「ほかの職員が持つ性的不安なども考慮し、全職員にとって適切な職場環境をつくる責任」を果たすためだったと指摘し、使用制限の撤廃を求めた原告の請求を棄却した。 ただ、上司が「(性別適合)手術をしないなら、もう男に戻ってはどうか」と発言したことは違法性があるとし、国の賠償責任を認めた。賠償額は一審が命じた132万円から11万円に減額となり、事実上の原告側の逆転敗訴となった。 原告側弁護士は判決後の会見で、「マイノリティーの権利を保障する議論がたくさんあるなか、極めてひどい判決だ。憤りを感じる。人権を守るべき行政機関が取り組みづらいとの理由で人権侵害することはあってはならない」と訴え、上告する方針を示した。 原告の職員は声を詰まらせながら、「まさに、ちゃぶ台返し。長年ホルモン療法を受けていることや、外見的に女性として見られることが多いなど個別の事情を高裁は考えてくれなかった」と説明。生まれた時の性別とは異なる性別で生きるトランスジェンダーについては、「職場で正当に扱われないことがある。自認する性で勤務できることが当たり前になってほしい」と話した。(村上友里)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Les conservateurs japonais bloquent un projet de loi de lutte contre les discriminations des LGBT

Manifestation en soutien aux personnes LGBTQ, à Sapporo, au Japon, le 12 septembre 2020. AP…

「ばあちゃん留守だから」「面倒」…署名偽造、各地でも

 「民意の偽造」に捜査のメスが入った愛知のリコール署名運動。地方自治法違反(署名偽造)の疑いで逮捕された4人は、佐賀市内で多数のアルバイトに偽造を指示したとみられている。動機や背景に何があったのか。 過去の偽造事件の現場を訪ねると、署名集めの情熱と「代筆」の容易さがあいまって、不正の誘惑に負けた当事者がいた。 赤城山のふもと、渡良瀬川の清流沿いに静かな町並みが広がる。群馬県の旧大間々町(現みどり市)。2005年、市町村合併がきっかけとなった町長への2度目のリコール運動で不正が発覚し、同法違反容疑で町議2人が書類送検された。 「何回行っても留守で、『めんどくせえっ』て。電話で意思確認して代わりに書いた分もある」 罰金刑を受けた元町議の男性(79)が取材に応じ、当時を振り返った。 玄関先で署名してくれた住人女性から「うちのおばあちゃん、いま留守だけど、賛成派だから」と言われて代筆した。お店に署名用紙を置き、店主が客に署名を呼びかけた。 必要数を超える6千筆以上が集まった。だが町長の異議申し立てを受けた町選挙管理委員会が調べると、同意を得ない代筆や、署名集めができる「受任者」ではない店主が署名を集めた事例などが見つかった。 「完全には偽造じゃないと思ったんだけど……」 270人分が無効とされ、必要数を割り込んだ。 「焦りがあった」「苦い思い出」と語る元町議。愛知の事件の受け止めを聞くと、「なんでアルバイトまで頼んで偽造しないといけないのかなと。あまりにも署名が集まらなかったんだと思う」と話した。 リコールを呼びかけた住民団体の元会長(74)にも話を聞いた。 「署名をもらうことに夢中になって、誰もが、きちんとやるとか、何が不正かということが、頭から抜け落ちていた」と話した。 そして「自分の所でも不正があったから言い訳がましいけど、リコールは権力者を引きずり下ろせる、民主主義の最後のとりで。なのに世間から信用されなくなってしまう。バカなことをやってくれた」と語った。 埼玉県本庄市では1965年、市長へのリコール運動をめぐり複数の逮捕者が出た。 当時の報道によると、住民票などから有権者の氏名、住所などを引き写したとされる。提出署名の8割近くが無効となった。 当時のことを知る人は少なかったが、運動員の親族の女性に会えた。今春、報道機関の問い合わせで事件を知ったという。 「逮捕歴があるとは聞いていたが、生前詳しく語ることはなかった。本人にとっては思い出したくない、苦い過去だったのかなと思う」と話した。(山下寛久、松島研人)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

仲邑菫二段、初戦落とす 囲碁棋聖戦Cリーグ

大出公二2021年5月27日 20時30分 囲碁の中学生棋士、仲邑菫二段が27日、三大棋戦の一つ棋聖戦Cリーグ初戦に臨み、溝上知親九段に黒番中押しで敗れた。今年自己最高の13連勝後の2連敗。各棋戦で勝ち進むほどに強敵と当たるようになり、正念場を迎えている。 溝上は棋聖、名人、本因坊の三大リーグ入りの実績を持つ実力者。仲邑は積極的に打ち進めたが、溝上が全局的な打ち回しで優位に立って押し切った。 仲邑は今月、棋聖戦予選で4連勝して、史上最年少の12歳2カ月でCリーグ入りを遂げた。棋聖戦はS、A、B、Cの4リーグ制を採り、Cリーグは一番下位だが、井山裕太棋聖と4リーグの棋士を併せて63人が、全棋士約480人中の上位グループに位置づけられる。 初戦を落とした仲邑だが、3勝すればリーグ残留、4勝すればBリーグに昇格する。(大出公二)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル