東京都、新たに430人感染確認 リバウンド傾向続く

 東京都は27日、新型コロナウイルスの感染者を新たに430人確認したと発表した。1週間前の20日の342人と比べて88人多く、8日連続で前週の同じ曜日を上回った。27日までの1週間平均の感染者は342・9人で、前週比は114・8%だった。  27日に確認された新たな感染者を年代別にみると、20代が107人で最も多かった。30代は74人、40代は56人、50代は54人、60代は32人、70代は35人だった。10代以下は45人、80代以上は27人だった。  都内では新型コロナのリバウンド(感染再拡大)傾向が続いている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

厚労省で「パワハラ相談員」がパワハラ、公務災害認定

 厚生労働省の職員だった男性(33)がうつ病を発症したのは、上司からの暴言などのパワーハラスメントが原因だったとして、同省が民間企業の労災認定にあたる「公務災害」に認定していたことがわかった。男性側が26日、公表した。  認定は3月2日付。男性は2017年4月、政策調整や国会対応などをする部署に異動。男性によると、着任直後から、上司から「潰してもいいの?」「死ねっつったら死ぬのか」といった暴言を受けたり、同僚の前で罵倒や無視をされたりすることが繰り返されたという。  この上司は、省内のハラスメント防止のため各課に配置された「パワハラ相談員」を務めていた。月に100時間を超える時間外労働も重なり、男性はうつ病と診断されて休職し、20年3月に退職したという。  厚労省は「個別の案件には答えられない」としている。(岡林佐和) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

春の女神すぐそこに 生きた展示と青く輝く蝶の壁に感嘆

 ソメイヨシノの咲く頃に姿を現し、「春の女神」とも呼ばれるチョウと出会える場所がある。そこには、不思議な壁があった。 拡大する青く輝くモルフォチョウの標本。来館者からは「すごい」「きれい」と驚きの声が上がった=岐阜市  メタリックの深いブルーが壁一面を彩る。青く輝く羽から「世界一美しい」とされる中南米産のモルフォチョウ。アマゾンの森では1キロ先でも飛んでいるのが分かると言われるそのチョウを、482匹も使った縦176センチ、横280センチある巨大な標本は、まさに「蝶(ちょう)の壁」だ。  名和昆虫博物館(岐阜市)の展示スペースの一番奥にあり、見る角度によって青みがかった光沢が変化する。「1匹1匹の角度を前後左右に少しずつ傾けて配置し、光の反射が異なるように仕上げています」と5代目館長の名和哲夫さん(65)は説明する。 拡大するモルフォチョウの標本の写真を撮る来館者=2021年2月28日、岐阜市、西岡臣撮影 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。 拡大する名和昆虫博物館の北側にある「記念昆虫館」。過去には標本収蔵庫として使われた=2021年2月28日午前、岐阜市、西岡臣撮影  同館は1919年に昆虫専門の… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

声を震わせ「息子の苦しみが…」 野球部員自殺の遺族

 岡山県立岡山操山高校の野球部マネジャーだった2年生の男子生徒(当時16)が2012年7月に自殺した問題で、原因は当時の監督の激しい叱責(しっせき)だとする第三者調査委員会の報告書がまとまった。原因究明を願い続けた両親は「息子と過ごした日々は戻らないが、無念に少しは寄り添えた」と語った。  「中立・公正な調査を実施してもらい、大変感謝している」。亡くなった生徒の父親は岡山市内で会見し、報告書の内容に一定の評価をした。母親は「苦しんでいたことが証明されたよ、と息子に伝えてあげたい。こうなると信じていた」と声を震わせた。  両親によると「真面目で誠実。人の話をよく聞ける子」だった。東日本大震災の際は「何かしたい」と望んでいた。「命を大切に思う子なのに、言われたことを全て受け止めようとして苦しくなったのかな」と母親は追い込まれた息子の心を推し量った。  息子を失って8年という長い時… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

少年が道で刺され死亡、トラブルの3人組立ち去る 鎌倉

 27日午前4時5分ごろ、神奈川県鎌倉市笛田1丁目の路上で、「男性が倒れているようだ」と近くの住民から119番通報があった。県警鎌倉署によると、横浜市瀬谷区の少年(18)が背中の複数箇所を刃物のようなもので刺され、病院に運ばれたが約1時間半後に死亡が確認された。少年を刺したとみられる人物の行方はわかっておらず、殺人容疑で捜査している。  署によると、少年は友人の男性(18)と歩いていたところ、乗用車に乗っていた3人組の男とトラブルになった。少年と男らとの面識はなかったという。少年とトラブルになった3人組は現場を立ち去ったが、刺したとみられる刃物は現場に残されており、同署が当時の状況を調べている。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

2階建てアパートで火災、男女が心肺停止 東京・文京区

 27日午前6時ごろ、東京都文京区千石3丁目の2階建てのアパート兼集会所から出火し、アパート一室のうち約20平方メートルが焼けた。東京消防庁によると、住民とみられる70代の男性と80代の女性が救出されたが、心肺停止の状態だという。同庁と警視庁富坂署が2人の身元や出火原因を調べている。  富坂署によると、火災があった建物は1階が地区の集会所、2階が8戸のアパートとして使われている。アパートは3戸に人が住んでいたとみられ、このうちの一室が焼けたという。延焼しなかった部屋に住む女性が煙に気づいて、119番通報した。  現場は東京メトロ丸ノ内線新大塚駅から東に約700メートルの住宅街。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

視野5%のスケートボーダーが舞う 「楽しさ伝えたい」

 スケートボードを自在に操り、宙を舞う技を決める大内龍成さん(21)の手には常に白杖(はくじょう)が握られている。小学生の時に難病の「網膜色素変性症」と診断され、現在は視野の95%が失われているという。 拡大するスケートボードの技を決める大内龍成さん=埼玉県所沢市、関田航撮影  「うまく説明できないけど、見える残りの5%が、視野の中に散らばっている感じ」。白杖(はくじょう)から伝わる感覚を頼りにさまざまな技を繰り出す。何度転んでも、あきらめない。笑顔が絶えないのは「最高に楽しいから」だ。 拡大する白杖からの感覚を頼りに段差を越える大内龍成さん=埼玉県所沢市、関田航撮影  スケートボードとは、視野が減りつつあった中学3年の頃に出会った。高校生になると、どんどん見えなくなっていく恐怖でスケートボードから心が離れたこともあったが、米国で活動する盲目のスケートボーダー、ダン・マンシーナの存在を知り、再びその魅力にのめり込んでいった。見えないという恐怖は、技が決まったときの楽しさをイメージして乗り越える。 拡大する大内龍成さん=埼玉県所沢市、関田航撮影  埼玉県所沢市にある国立障害者リハビリテーションセンターでマッサージ師の資格を取る勉強をしながら、スケートボードにいそしむ日々を送る。「朝から晩までスケボーのことばっかり考えています。学業は、劣等生です」と笑う。  スケートボードを通じて視覚障害者の認知向上と、ゆくゆくはその競技化も目指したいと話す。「目が見えないけど、楽しいこといっぱいあるよって。それを伝えていきたい」(関田航) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

兄の無実、60年信じ叩く再審の扉 名張毒ブドウ酒事件

 三重県名張市で5人が死亡した「名張毒ブドウ酒事件」から28日で60年になる。奥西勝元死刑囚は、無実を訴えながら獄中で40年以上を過ごし、2015年に病死した。妹の岡美代子さん(91)は、再審の扉を開かせようと、今も訴え続けている。  1961年3月28日夜、葛尾地区の公民館の懇親会で、農薬入りのブドウ酒を飲んだ女性17人が中毒症状を起こし、5人が死亡した。  現場にいた80代の男性は「地獄だった。思い出すとぞっとする」と振り返ったが、事件については「後味が悪い」と言葉少なだった。現場の公民館は取り壊され、別の場所に建てられている。  当時35歳だった奥西元死刑囚は逮捕、起訴された。一審は無罪。二審の名古屋高裁が逆転有罪で死刑を言い渡し、最高裁で確定した。無実を訴えて再審請求を繰り返したが、2015年10月、肺炎のため都内の医療刑務所で死亡した。岡さんは「刑を執行されず、病死したことは、せめてもの救いです」と話す。 手帳には「いいかげんしてくれよ」  遺品は、面会や支援活動を続けてきた稲生(いのう)昌三さん(82)が引き取った。世界中から届いた励ましの手紙。直筆の申立書の控え。手帳もあった。第7次再審請求で再審開始決定が出た05年4月5日は「感動」「嬉(うれ)しくて涙の面会」と喜びをつづった。3日後に名古屋高検が異議を申し立てると「残念である 又(また)いじめ もういいかげんしてくれよ」(原文のまま)。この異議申し立てにより、再審開始決定は翌年に取り消された。  兄の死後、岡さんは集まった支援者や報道陣に、か細い声で「兄を助けてやってください」と訴えた。関係者の証言が変遷したことなど、有罪判決に疑念を抱いている。「兄は『自分はやっていない』と言っていた。私もやっていないと信じている」  本人が亡くなった場合、再審請求ができるのは配偶者、直系の親族、兄弟姉妹だけ。ただ1人のきょうだいである岡さんが起こした第10次再審請求は棄却され、異議審が続いている。  事件発生から60年となる28日、名古屋市で支援団体が全国集会を開く。岡美代子さんのビデオメッセージのほか、大阪市で1995年に女児(当時11)が焼死した事件で再審無罪となった青木恵子さんらが登壇する。  午後2時から名古屋市中村区名駅4丁目のウインクあいち小ホール2。定員120人、入場無料。問い合わせは日本国民救援会愛知県本部(052・684・5825)へ。(大野晴香) 名張毒ブドウ酒事件の年表 1961年3月 事件発生   4月 奥西勝・元死刑囚を逮捕、起訴 64年12月 津地裁が無罪判決 69年9月 名古屋高裁が逆転死刑判決…

聖火よ、夢舞台へ 10年前に桃田選手迎えた夫婦の願い

 東京五輪聖火リレー2日目の26日、全国で唯一のスキー滑走によるリレーが福島県猪苗代町で行われた。小雨と霧のあいにくの天気だったが、同町出身で、フリースタイルスキー・モーグルで冬季五輪3大会連続出場の遠藤尚さん(30)が地元スキークラブの児童ら20人と一緒に鮮やかなシュプールを描いた。  ゲレンデから降りてきた聖火を特別な思いで見つめていたのは、同町でペンション「あるぱいんロッジ」を営んできた平山真さん(72)、とし子さん(60)夫妻だ。「この聖火が、あの子たちの夢の舞台までつながってほしい」  2011年4月、ペンションに旅行会社の男性が突然やってきて、こう切り出した。「バドミントンをやっている富岡高校と富岡一中の子どもたちを受け入れてもらえませんか」  両校は県や富岡町などの方針で06年からバドミントンの強化に力を入れ、全国から選手が集まっていた。だが、東京電力福島第一原発から約10キロの場所にあったため、生徒たちは原発事故後に行き場を失っていた。  「困っているなら」とその場で受け入れを決めると、5月の連休明け、35人ほどの子どもたちがやってきた。築40年の別館の畳の10室に2段ベッドを入れた。  当時、原発から約80キロ離れ… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

佐賀県警、暴行死の反省「認めていない」相談票は新しく

 佐賀県警は26日、定例記者会見で、内部文書「相談等取扱票」を4月1日から一部新しくすると発表した。福岡県太宰府市での女性暴行死事件に絡んだ一連の対応が問題視されているなかでの取り組みだが、松下徹本部長は「特定の問題点や反省点が認められたということではない」と主張している。  事件では、女性が亡くなる前に、家族が鳥栖署に相談に訪れ、被害届の提出を求めていたという。しかし相談等取扱票では、被害届提出の意思を示す欄で、「現在のところなし」のところにチェックを入れていた。  遺族は1月13日、第三者による委員会を設置し、再調査するよう求める文書を県公安委員会に提出。これに対し県公安委は2月18日、相談等取扱票の見直しなどの3項目などを記した、紙1枚の「提言」を県警に出していた。再調査には一切触れていなかった。  新しい相談等取扱票では、被害… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル