コロナ患者の転院支援へ、大阪府が新チーム 病床を圧迫

 大阪府は新型コロナウイルスの患者が一定程度回復した後、一般の病床に転院してもらうための支援に乗り出した。これまで府は入院の調整は行う一方、コロナの症状が回復した患者の転院先探しは病院任せとなっていた。退院基準を満たしても入院が続く患者もいて病床を圧迫。この問題の解消が課題となっていた。  府は20日、退院基準を満たした患者は、速やかに転院してもらうよう府内の医療機関に改めて通達した。転院基準は厚生労働省の「発症日から10日経過し、症状軽快後に72時間経過」に加えて、「重症の場合は20日」としている。  一般病床への転院を支援する専門チームは12日、感染症対策課内に立ち上げた。長期間入院する患者を把握した上で、転院先探しが難航していれば、事前に受け入れを表明している病院を紹介する。  府は感染者の症状に応じて、入… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

共通テスト平均点、下がるとの見方が…コロナで奮起?

 16、17日に初めて実施された大学入学共通テスト(第1日程)の平均点が公表された。予備校や高校関係者の間では、前身の大学入試センター試験より問題が難しくなり、平均点は下がるとの見方が強かった。だが、ふたを開ければ、大きな差がない教科が目立った。なぜなのか。  東京工業大を志望している神奈川県の田端田(でん)さん(18)は高3の5月、文系から理系に志望を変えた。昨年は思うような結果が出ず、浪人して今年に賭けた。「共通テストに変わって、点数がとりにくくなった印象はない」。東京都の中高一貫校出身で、1浪して東京大をめざす男性も「国語は保守的なスタイルで大きな変化はなかった。数学もセンター試験とあまり変わらず、去年より、よくできた手応えがある」という。  一方で教科によっては問題のページ数が増え、出題傾向が変わったため、力を発揮しきれないケースはあったようだ。英語、国語など3科目を受けた大阪府吹田市の浪人中の男性(19)は、いずれも正答率8割以上をめざしたが、自己採点では国語を除いて約7割にとどまった。「考えすぎて時間が足りなくなった」。兵庫県西宮市の浪人中の女性(19)も「どの科目も暗記だけじゃだめで、覚えた情報を使えないといけないと思った」。福岡市の私立高3年の男子生徒(17)も「出題の仕方が少し異なると感じ、戸惑った」と振り返った。  生徒の3分の1が国公立大志望という首都圏の公立高校の進路指導主任は「できる生徒は例年通り8割以上とっているが、読解力がない中下位層には、これまで以上に厳しい内容だった」と分析する。  代々木ゼミナールの佐藤雄太郎・教育事業推進本部長は、平均点が昨年並みだったことについて「問題の量が多く、読解力や判断力が問われる難しい問題と見ていたので、意外な結果」という。特に注目するのは、センター試験でもめったになかったほどの「数学Ⅱ・数学B」「生物」の平均点の高さだ。「理系志望者を中心に、この2科目が平均点以上だった受験生は強気の出願をし、逆の場合は安全志向が強まり、例年以上に二極化が進む可能性もある」とみる。  河合塾の富沢弘和・教育情報部長は「出題傾向が変わり、難しくなると前々から言われていたので、かなり準備して試験に臨んだ生徒が多かったのではないか」と指摘する。香川県の県立高教諭も「コロナ禍の逆境で危機感が募り、生徒たちが思った以上に頑張ったのかもしれない」と話す。  予備校などの模擬試験は2017、18年に実施された共通テストの試行調査を踏まえて作成された。実際の共通テストは試行調査の内容から修正されており、福岡市の福岡県立高校3年女子生徒(18)は「英語以外はセンター試験とあまり変わらなかった。模試の方がよほど共通テストっぽかった」と語る。  栃木県の県立高校の進路指導担当教諭は、生徒の自己採点のミスが多いことが気がかりだという。正確な点数を把握できないと、出願先を決める際に教員側が安全な方向に助言し、安全圏の大学に志望先のランクを落とすことになりかねない。「問題の分量が多くて見直しの時間がなく、自己採点用の解答を書き写す際のミスが多かったようだ」 大学入学共通テスト第1日程の平均点(中間集計) 教科         科目     平均点(昨年の大学入試センター試験の確定平均点) 国語(200点)   国語     116・05(119・33) 地理歴史(100点) 世界史A     46・97(51・16)            世界史B     65・79(62・97)            日本史A     50・16(44・59)            日本史B     66・06(65・45)…

アヒル農場で鳥インフル、1万2千羽を殺処分へ 千葉

 農林水産省は21日、千葉県横芝光町のアヒル農場で鳥インフルエンザが確認されたと発表した。鳥での感染力や致死性が高い高病原性の疑いがある。今季、国内では37例目の確認。  農水省や千葉県によると、この農場では食用などとして約6千羽のアヒルを飼育。20日に畜舎7棟のうち1棟で産卵率が低下し、アヒルを簡易検査したところ陽性反応が出て、遺伝子検査で感染が確定した。  農場からはこの1週間で6道府県9農場に計約6千羽のひなが出荷されており、これらを合わせて計1万2千羽を殺処分する。  出荷先の農場は次の通り(括弧内は農場数)。  北海道赤平市(1)▽宮城県角田市(1)▽茨城県古河市(2)、かすみがうら市(1)▽埼玉県行田市(1)、春日部市(1)▽大阪府松原市(1)▽奈良県御所市(1) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

大火球、東京の西の空に出現 5秒以上光り続ける

 20日午後8時半ごろ、東京の西の空に大きな流れ星である火球が現れた。火球は上弦の月と同じマイナス10等級ほどの光を放って5秒以上光り続けた。快晴の夜とあって広い範囲で観測され、朝日新聞社が長野県の東京大木曽観測所に設置しているライブカメラにも写っていた。  有志による流星観測網「Sonotacoネットワーク」に寄せられた報告では、火球は山梨県上空を南から北に飛んだ。燃え尽きた高度が高く、地上に落ちて隕石(いんせき)になっている可能性は低そうだという。  大火球は昨年7月にも関東上空に現れ、燃え残った一部が千葉県に落下して習志野隕石と名付けられた。国立科学博物館によると、これまでに習志野市や船橋市で三つが見つかっている。(東山正宜) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

家裁「非常に凶悪、刑事処分が相当」 福岡の女性刺殺

 福岡市の商業施設で昨年8月、女性(21)が刺殺された事件で、鹿児島家裁は20日、殺人などの非行内容で家裁送致された少年(15)を鹿児島地検に検察官送致(逆送)とした決定の要旨を公表した。「非常に凶悪な事案で、行為態様は危険で残忍。少年の責任は極めて重い」として、刑事処分が相当とした。  家裁は決定要旨で、少年は女性の抵抗や自首を促す言葉に激高して首などを何度も突き刺して殺害したとして、「人命をあまりに軽視した甚だ短絡的な意思決定は極めて強い非難に値する」と指摘。非行には暴力への親和性のほか、共感性や想像力の著しい欠如が色濃く表れ、「再非行の可能性は非常に高い」とした。  さらに少年が「これまで矯正教育に前向きに取り組まず、事件と向き合って反省しようとする姿勢も乏しい」とし、刑事処分で事件の結果の重大性に直面させることが、少年院送致などの保護処分よりも更生に役立つと結論づけた。  最高裁によると、14、15歳の少年による殺人は2010~19年度に14件あり、逆送は1件のみ。13件は少年院送致だった。少年法は故意に人を死なせた16歳以上については原則逆送としている。  女性の遺族は20日、福岡市内で初めて記者会見をした。19日に鹿児島家裁であった審判は母親と女性の兄が傍聴し、意見陳述で真実の究明を訴えた。母親は少年について「人の命を簡単に考えている印象を受けた。大人と同じように裁判を受け、ちゃんと罪を償ってほしい」と話した。  女性が保育園で書いた作文も公表された。題は「おかあさん」。母への感謝の言葉であふれる。「読んだとき胸がきゅんとなった。かわいくてかわいくて、当時のことを今も覚えている」。右腕が不自由な母を思い、女性は「お母さんの右腕になる」と語っていたという。伯母は「周りはいつも笑い声でいっぱいだった」と振り返った。  鹿児島地検は、少年を鹿児島地裁に起訴するか、福岡地検への移送を検討している。起訴されれば、成人と同じく裁判員裁判で裁かれる見通しだ。(横山翼、山野健太郎) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

少年の逆送「当然。真実知りたい」 福岡女性刺殺の遺族

 福岡市の商業施設で昨年8月、女性(21)が刺殺された事件で、鹿児島家裁が殺人などの非行内容で送致された少年(15)を鹿児島地検に検察官送致(逆送)する決定を出したことを受け、女性の遺族が20日、福岡市内で初めて記者会見を開いた。母親は決定について「当然のこと。(刑事裁判で)真実を知りたい」と語った。  遺族は19日の少年審判を傍聴し、母親と女性の兄が意見陳述した。審判で見た少年は「淡々と落ち着いた様子だった」。謝罪の言葉はなかったという。  審判で事件の内容を聞き、「恐ろしくなった。大人と同じように裁判を受け、ちゃんと罪を償ってほしい」と話した。審判が終わり、福岡県内の自宅に戻って仏前に手を合わせ、「ひとまず落ち着いたね」と声をかけたという。  鹿児島地検は今後、鹿児島地裁に起訴するか検討する。事件があった福岡地検に移送する可能性もある。起訴されれば成人と同じく裁判員裁判で裁かれる見通しだ。(横山翼、山野健太郎) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

PCR検査の検体を紛失 大阪市、1人分を誤って廃棄か

 大阪市は20日、新型コロナウイルスのPCR検査を行うために採取した1人分の検体を紛失したと発表した。検体採取と検査は同一の委託機関で行っているため、検体が外部に漏出した可能性は低く、誤って廃棄した可能性が高いという。  市によると、この委託機関では19日に26人分の検体を採取。その検査結果を20日に市保健所に送ったが、25人分しかなく、検体の紛失が判明したという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

入試方法を変更した70大学公表 文科省、コロナ影響

 文部科学省は20日、コロナ禍の影響で今年度に行う入試の方法を変更した70大学と変更内容をまとめ、同省のホームページ(HP)で公表した。受験生に対しては、最新の情報は各大学のHPで確認するよう呼びかけている。  各大学から15日までに報告があった内容を掲載した。それによると、一般選抜については、東京芸術大が音楽学部の複数の学科で予定していた副科のピアノ試験を中止した。志願者が新型コロナウイルスに感染するなどして受験できない場合については、静岡県立大は出願書類と大学入学共通テストの成績で総合的に審査するとし、国際基督教大や日本女子体育大などは追試を新たに設けた。  このほか、試験会場を変更したり、合格発表の方法をHPに限ったりする大学もある。詳細は文科省のHP(https://www.mext.go.jp/nyushi/index.htm)で。(伊藤和行) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

うますぎる「終電繰り上げ」鉄道写真 投稿職員の正体は

 国土交通省が20日から首都圏で始まる終電繰り上げを呼びかけるために、ツイッターへ投稿した鉄道写真が「うますぎる」と話題になっている。  最初の1枚はJR常磐線の北松戸駅を夜に通過する快速列車の写真で、13日夕方に投稿された。昨秋に撮影したという。  背景はぼやけているのに、高速で動く列車はくっきり映っている。明るさを確保するためにシャッターを開く時間を長くとりつつ、列車がぶれないようにズームレンズを動かす「ズーム流し」と呼ばれる手法で撮られたものだ。背景が動く分、躍動感が出る。  投稿されるとすぐに「写真上手くて笑う」「設定を教えて欲しい」「動画全盛の現代に、写真の存在感を示した」などと、ツイッター上で拡散された。  終電繰り上げ前日の19日夕にも、JR山手線の列車が新宿駅近くの高架橋を通る写真が投稿された。列車はくっきり映っているが、背景の新宿・歌舞伎町のネオンはぼやけている。こちらは、カメラ自体を横に振る「流し撮り」だ。  撮影したのはいずれも、国交省鉄道局危機管理室の男性職員(41)。中学1年生の時に親の一眼レフカメラを借りて以来、約30年間にわたって鉄道写真を撮り続けてきた「撮り鉄」だ。カメラ雑誌などを参考に、独学で撮り方を覚えた。普段はおもに新型コロナウイルス関連の対策を担当していて、今回はその流れで初めて写真を載せることになったという。  1枚目の写真は、「予行演習」で撮ったもの。本当の撮影目的は、この列車の1本後に通る貨物列車だったという。「予行演習の方がバシッときれいに撮れた。多くの人の生活に影響する話題なので、なんとか目を引くように思い切って選んでみました」  1枚目を投稿後は、想定をはる… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

山口の消防署員自殺、副署長のパワハラ認定 減給の処分

 山口県宇部市の宇部中央消防署員の男性が2019年1月に自殺した問題で、署を管轄する宇部・山陽小野田消防局は20日、当時の男性副署長(58)の言動が「自死職員の心情に対する配慮を著しく欠いた」としてパワーハラスメントと認定し、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にし発表した。パワハラが自殺の一因になったことも認めた。  署員だった松永拓也さん(当時27)が自殺し、職場のパワハラを示唆する内容の遺書が見つかっていた。  消防局によると、副署長は18年12月、松永さんから業務上の報告を受ける際に天井を向いて無視と受け取られる態度を取った▽19年1月に松永さんが火災出動前に消防車の備品を破損させた後、報告書の提出を求めながら重ねて口頭での説明を求めたといったパワハラをした。弁護士らからなる懲戒審査委員会の昨年10月の答申に基づき、処分を決めたという。  宇部市の篠崎圭二市長は20日に記者会見を開き、「住民の消防行政への著しい不信を招き、あらためておわびを申し上げる」と陳謝した。会見前には遺族に説明し、謝罪したという。  松永さんの遺族は代理人を通じ、「懲戒処分は人が亡くなっている事件に関するものとしてはあまりに軽すぎる。自死の原因となり、また自死後も不誠実な対応をしてきた消防幹部に対する不信感はぬぐえない」とコメントした。(山崎毅朗) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル