中学受験から想定外の撤退 息子の大学入試を見届けた母の複雑な思い

 埼玉県の薬剤師の女性(50)は今年、長男(18)の大学受験を寿命が縮む思いで見守った。 受験に向け、なかなかエンジンがかからないように見えた。1月の大学入学共通テストの結果も芳しくなく、2月の私立大の結果も不合格が続いた。 「本人の受験だ」と分かってはいたが、口出ししそうになる。そのたびにぐっとこらえる。そんなことを繰り返した。 長男が小4のころ、やむを得ず中学受験から「撤退」させた。そのことから、女性は「負い目」のような思いを抱えてきたという。 あの選択が、どんな結果につながるのか。見届けるのに覚悟が必要だった。 中学受験をせず、地元の公立中に進んだ長男。大学受験に向け、どんな道を歩んだのか。その帰結は。親子それぞれの思いとは。小3で始めた中学受験の準備 思わぬ壁 女性自身は小中高とも公立校…この記事は有料記事です。残り2191文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

医師の専門によって性暴力への理解にばらつき 研究グループ全国調査

有料記事狩野浩平 島崎周2023年7月22日 17時58分 子どもや男性、性的少数者の性暴力被害の実態を調査している研究者らが22日、東京都内で報告会を開いた。全国の医師を対象とした性暴力に関する調査結果が報告され、医師の専門によって性暴力についての理解にばらつきがあることなどが指摘された。 研究者のグループは昨年12月以降、産婦人科や泌尿器科などの学会を通じ、全国の医師に性暴力への認識や支援内容をたずねた。厚生労働省の厚生労働科学研究費(厚労科研費)を受けた研究で、男性や性的少数者の性被害にも注目した初めての試み。研究グループ代表の河野美江・島根大教授は「性被害者への医療的支援の課題を把握するとともに、医療機関の受診をきっかけに、性被害者が様々な支援につながるような仕組みも考えたい」と狙いを話す。 2018年から全国に設置されている「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」について、産婦人科医は7割以上が「知っている」と答えた一方、他の専門の医師で「知っている」は約2~3割だった。男性や性的少数者の性被害について、大学の授業や学会講演などで「学んだことがある」という回答は、多くの科で1割に満たなかった。 アンケートは3万人を超える…この記事は有料記事です。残り325文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「何年ぶりかの県外旅行、良い思い出を…」 5類移行、最初の夏休み

有料記事角詠之 照井琢見 小川裕介2023年7月22日 22時52分【動画】多くの学校で夏休み初の週末となった22日、関東甲信と東北が梅雨明けし、各地は多くの人でにぎわった=依知川和大撮影 新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置づけが「5類」に移行されて迎える夏休み。初の週末となった22日、各地の観光地は訪日観光客(インバウンド)以外にも、久しぶりの国内旅行や遠出を楽しむ家族連れらの姿が目立った。 浅草寺(東京都台東区)の周辺は人がごった返していた。日焼けした人力車の車夫たちが勧誘の声を張り上げていた。 高知市から来ていた公務員の植村明久さん(58)は、中学1年の長女(12)らと家族旅行中だった。これまでは人出を避けて県内で過ごしてきた。5類移行をうけて東京に足を延ばした。あまりの人混みに驚きつつも、「何年かぶりの県外旅行。良い思い出作りをしたい」と笑顔だった。 参道に延びる仲見世通りで人…この記事は有料記事です。残り2057文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

最大の見せ場 豪快に光の競演 4年ぶりに北九州市で戸畑祇園大山笠

遠山武2023年7月22日 23時00分 ユネスコの無形文化遺産に登録された伝統行事「戸畑祇園大山笠」の最大の見せ場、競演会が22日、北九州市戸畑区であった。競演会はコロナ禍で中止が続いていたが、4年ぶりに開催された。 夕刻、区役所前の会場に幟(のぼり)を掲げた山笠が姿を現した。大山笠と、中学生が担ぐ小ぶりの小若山笠の計8基。頃合いをみて幟が外され、一斉に提灯(ちょうちん)が組み上げられた。宵闇に1基309個の提灯が映える。高さ最大10メートルの提灯山笠が「ヨイトサ、ヨイトサ」の掛け声で豪快に練り歩くと、沿道の観衆から大きな歓声がわいた。(遠山武)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

昨年休業の京都「鴨川湯」、若い力で復活へ 地域の文化沸かす場に

 地域に愛された記憶を大切に、銭湯に新しい風を吹き込んでいく。昨秋、設備の老朽化などを理由に店を閉じた「鴨川湯」(京都市左京区)で改修工事が進む。文化の発信地を目指し、再オープンは7月29日を予定する。 場所は鴨川からすぐの住宅街。100年近い歴史があるという。湯は地下水、浴室は青が基調の細かなタイル貼りで、昭和の手仕事のぬくもりが残る。 「浴槽に湯をはって生まれる独特の雰囲気は、変えたくなかったことの一つ」。経営を引き継いだ「ゆとなみ社」(湊三次郎代表)のスタッフで、新たに店長となった丹羽悠貴さん(31)はそう話す。取材日は留守だった遠藤さくらさん(28)と、2人の店長で運営を担う。 「銭湯を日本から消さない」…この記事は有料記事です。残り843文字有料会員になると続きをお読みいただけます。#KANSAI近畿の魅力を再発見する新企画。社会・経済から文化・スポーツまで、地元愛あふれるコンテンツをお届けします。[もっと見る]Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

マックのある店舗が地元中学の全生徒を「出入り禁止」に その理由は

 相模原市内のマクドナルドのある店舗が、地元の中学校を名指しして、同校のすべての生徒を「出入り禁止」にする旨の貼り紙を店の入り口に掲げた。 「店内での中学生迷惑行為に関して、他のお客様へのご迷惑、店舗スタッフの身に危険を感じることがございます」――。21日、記者が確認した貼り紙には、こんなふうに、理由も記されていた。 この貼り紙の写真が、ツイッターなどSNS上で拡散され、議論を呼んでいる。騒ぎを受けて、店側は貼り紙の内容を見直し、22日には中学校名は貼り紙の文面からは消えたが、なぜ出入り禁止になったのか。「出入り禁止」問題をめぐって、識者の見方もさまざまです。記事後半では、法哲学とリスクマネジメントの2人の識者の見解を紹介しています。 学校は、この店から数百メートルほど離れた場所にある。同校や日本マクドナルド広報部によると、昨年度からたびたび、店内で騒ぐなどの迷惑行為を生徒が繰り返していたとして、店から学校に複数回、改善を求める連絡があった。 マクドナルド側は警察にも相談したといい、学校には警察からも指導をするよう要請があったという。店から学校への「全生徒出入り禁止」の提案 同校によると、店側が指摘し…この記事は有料記事です。残り1293文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

高知、大分両県で震度4 津波の心配なし M4.9と推定

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不登校、都内の中学生は17人に1人 受け皿は増えても選べない理由

有料記事聞き手・田渕紫織2023年7月22日 18時30分データで読む東京都の教育③ 東京都内の公立校で2021年度に不登校だった小中学生は2万1536人。統計のある1966年度以降、初めて2万人を超えた。不登校の子の割合は小学生が全体の1・3%、中学生は全体の5・7%にあたり、9年連続で高まっている。中学生は、17人に1人が不登校という計算になる。「不登校新聞社」代表理事・石井志昂さんに聞く 東京都内の公立校で不登校の子は2021年度、小学生は7939人、中学生は1万3597人いました。過去5年で小学生は2・6倍、中学生は1・6倍に増えました。 近年はコロナ禍で学校の環境が激変し、心身に影響を受けて登校できなくなった子も多かったと思います。また、メディアなどを通じて不登校が選択肢として認知され、無理をして登校する子が減ったということもあるでしょう。 中学生よりも小学生のほうが増加率は高いです。背景には、いじめの低年齢化があると思います。いじめの認知件数は、都内の学年別の統計が公表され始めた14年度は中1が最多でしたが、今は小1が最多です。記事後半では、石井さんが、いじめと、学校以外の選択肢についての現実について統計データをもとに語ります。 当事者に取材をしていると…この記事は有料記事です。残り845文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「罪深い声が核使用を求めている」 ヒロシマ賞受賞者が伝えたい危機

 現代美術で平和に貢献した作家に贈られるヒロシマ賞の第11回受賞者、アルフレド・ジャーさん(67)の受賞記念展が22日、広島市現代美術館(南区)で始まり、朝から多くの人が訪れた。展示されている9点のうち6点は「広島に捧げた」。ロシアのウクライナ侵攻などで核兵器使用への懸念が高まる中、「広島は光だ」と訴える。 ヒロシマ賞は1989年創設。3年に1度で、かつて三宅一生さんやオノ・ヨーコさんも受賞した。ジャーさんの受賞は2018年に決まっていたが、コロナ禍などの影響で授賞式や記念展は延期されていた。 ジャーさんはチリ出身で、現在はニューヨークを拠点に活動している。チリの軍事独裁政権下で芸術活動を始め、ルワンダの大虐殺や東日本大震災、原爆など社会的な問題を追い続けている。1995年には同館の被爆50周年記念展「ヒロシマ以後」に参加した。 今回の展示の目玉の一つは「生ましめんかな」。詩人・栗原貞子さん(1913~2005)の広島への原爆投下直後に生まれた代表作の題をそのまま作品名にした。 暗闇の中に9から0までの数字と「生ましめんかな」の文字が浮かび上がる。9から1までは人々の命を、0は死を表現。最後に浮かび上がる文字が惨劇の中で命を生み出すことを表現しているという。 ジャーさんは13年、東日本大震災の被災地に残された学校の黒板に「生ましめんかな」と投影する同名の作品を発表している。今回、広島のために新たに制作した。風や声も、作品に 「ヒロシマ、ヒロシマ」は広…この記事は有料記事です。残り534文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

パトカーに追跡された車が別の車に追突 別の車の運転手が死亡 横浜

西本ゆか2023年7月22日 14時44分(2023年7月22日 18時44分更新) 21日午後9時50分ごろ、横浜市港南区下永谷6丁目の市道で、パトカーに追跡されていた軽乗用車が前を走る軽ワゴン車に追突した。軽ワゴン車ははずみで街路灯にぶつかり、運転していた横浜市泉区岡津町の阿尾栄治さん(48)が頭を強く打つなどして死亡した。 神奈川県警港南署は、軽乗用車を運転していた神奈川県大和市鶴間2丁目の自称職人、伊従(いより)開容疑者(24)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の疑いで逮捕した。死亡事故を起こしたことについて「そういうことだと思います」と話し、容疑を認めているという。 署によると、伊従容疑者が運転する軽乗用車が交差点で赤信号を無視して走り去るのをパトカーが発見した。パトカーが赤色灯をつけ、途中までサイレンを鳴らして約1・4キロ追跡していたところ、伊従容疑者の車が前を走る阿尾さん運転の車に追突したという。伊従容疑者も軽傷を負った。 同署は「事実を詳細に確認したうえで適正に対処する」としている。 現場は片側2車線で、伊従容疑者の車は阿尾さんの車と右車線走行中の車との間を通り抜けようとして、追突したとみられる。(西本ゆか)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル