照らされる山鉾、通りを埋める人の波 京都・祇園祭は宵山期間に

 日本三大祭りの一つ、京都の祇園祭が、前祭(さきまつり)の宵山(よいやま)期間を迎えている。 京都市中心部には、豪華に飾り付けられた23基の山鉾(やまほこ)が並び、夕方になると駒形ちょうちんに明かりがともって山鉾を照らした。「コンチキチン」の祇園囃子(ぎおんばやし)が響き、周囲は華やかな雰囲気に包まれた。 新型コロナの行動制限が緩和されたことから、今年の宵山は山鉾の搭乗体験ができるようになるなど、4年ぶりにコロナ禍前の形で行われている。四条通や烏丸通が歩行者用道路になり、露店も並んで人の波が埋めた。前祭の山鉾巡行は17日午前9時に始まる。(西田健作)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

生活苦、トラウマ、居場所がない…彼女らが歌舞伎町の路上に立つまで

 警視庁によると、昨年までの5年間に歌舞伎町で客待ちをしたとして売春防止法違反で摘発した女性らの数は、年20~50人台で推移している。今年は4月までに18人を検挙し、いずれも大久保公園周辺で客待ちをしていた女性だという。売春を、早くお金を稼げる手段としてとらえて、検挙されても再び路上に立つ女性もいるという。 売春を続ける理由がホストクラブに通うためという女性も多い。4月には、大久保公園周辺で女性に売春の客待ちをさせたとして、ホストの男を売春防止法違反で逮捕した。男は自身が働くホストクラブの女性客に対し「生活費に困っているなら立ちんぼしてみなよ。立ちんぼで稼いだら、店でも会えるし(売掛金の)返済もできる」とそそのかしていたという。 警視庁では、新型コロナの影響で生活に困窮した女性らが路上売春するケースが増えているとみて22年4月、売春する女性を自治体などの支援へつなぐ「専門相談員」を全国で初めて設置した。女性の要望に応じて相談にのり、生活の立て直しをサポートする。1年間で15人を生活保護や医師などの支援につなげた。8割が20代だという。(藤原伸雄)「売春したくてしているわけではない」 長く新宿・歌舞伎町を取材している作家の石井光太さん(46)は、「売春する女性たちは売春をしたくてしているわけではない。一般社会に居場所を見つけられず、大久保公園など『夜の街』に追いやられている」と話す。 路上売春をする女性たちのなかには、人と話すことが苦手だったり、精神的に疾患を抱えていたりして、一般社会で生きることが難しい人がいるという。その背景には、虐待や性被害などのトラウマがあるケースもあり、社会に希望を持てずに生きている女性たちが多いと見る。 そんな女性たちが、必要とされたいという気持ちを満たされる場所として、ホストクラブやメンズコンセプトカフェなどの存在を指摘する。 女性たちは店で接客を受け…この記事は有料記事です。残り181文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

豪雨の秋田、ボートで救助続く 道路冠水で救急受け入れ停止の病院も

2023年7月15日 23時40分 記録的な豪雨となった秋田県では15日、各地で川が氾濫(はんらん)し、住宅への浸水が相次いでいる。朝日新聞が各消防本部などに取材したところ、15日午後10時半現在、死者や重傷者の情報は入っていないが、消防が河川の氾濫で孤立した住民の救助などにあたっている。周辺の道路が冠水し、救急搬送の受け入れを停止した病院もある。 五城目町などによると、同町では馬場目川など複数の川が氾濫し、住宅331棟で浸水被害が発生。消防がボートを出して住民の救助活動にあたっている。 男鹿地区消防本部管内では床下・床上浸水が19棟。住民ら計12人をボートで救出した。 能代消防署管内では浸水した住宅は35棟で、救助活動にあたっているという。 また、旭川ダムで緊急放流が行われ、中心部を流れる旭川に氾濫のおそれがある秋田市では、市消防本部に119番通報が殺到しているという。市防災安全対策課は、市内で浸水した住宅の数について、午後11時半時点で「集計中」としている。市内では夜にかけて避難者が増え、日中は59カ所開設していた避難所の数をさらに増やしている。全体の避難者の数についても、正確に把握しきれていないという。 秋田市内では、病院やホテルなどにも影響や被害が出ている。 秋田大学医学部付属病院は、周辺の道路が冠水したため、救急搬送の受け入れを停止している。病院の広報担当者は「救急車も通れず、病院のスタッフも来られない状況。せめて病棟患者だけは対応しようと救急受け入れを停止している」と話す。再開のめどは立っていない。 市中心部のあるホテルは、午後9時ごろから浸水。午後11時現在も水の流入が続いている。また、市内の「あさひタクシー」によると、同社の車両4台が水没し、午後8時半から営業をやめているという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「誰かに愛されたい」歌舞伎町路上、男性客を待つ毎日を変えた出会い

 売春目的で客待ちをしたとして、ここ数年、20~50人の女性が売春防止法違反で摘発されている新宿・歌舞伎町。そのに一角にある大久保公園の路地で、10~20代の女性たちが等間隔に立っていた。男性に声をかけられると、立ち話で交渉が始まり、マスクをずらして素顔を見せる。短いやりとりが終わると、ホテル街に姿を消した。 この路地に立ち、右麗(うる)と名乗る女性(19)が取材に応じた。 「1万5千円から3万円で、多いときは、1日に5、6人の相手をした」 右麗さんは両親を知らない。生まれてすぐに神奈川県内の乳児院に預けられた。18歳になるまで、児童養護施設や児童自立支援施設などを転々とした。好きな服も着られず、ルールに縛られるのが嫌だった。 小学5年でたばこと酒を覚え…この記事は有料記事です。残り2076文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

16日も秋田などで大雨予想 関東以西は1都16県に熱中症アラート

2023年7月15日 21時42分 気象庁によると、前線は16日にかけて東北地方に停滞する見込みで、同日も秋田県などで大雨が続きそうだ。16日午後6時までに予想される24時間雨量は、多いところで、秋田県120ミリ、岩手県内陸部と山形県100ミリ、青森県津軽地方80ミリ。 一方、16日は各地で気温が上がる見通しで、気象庁は、北海道、東北、沖縄を除く各地方の1都16県に熱中症警戒アラートを出している。東京や福岡では最高気温が36度に達する見通し。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

山陽新幹線の車内に刃物、新山口駅で停車し現行犯逮捕 けが人なし

青瀬健2023年7月15日 22時37分 15日午後7時45分ごろ、鹿児島中央発新大阪駅行きの山陽新幹線「みずほ610号」の乗客から、「刃物を持った人がいる」とJR西日本のお客様センターに電話連絡があった。 JR西などによると、通報を受け、新幹線は最寄りの新山口駅(山口市)に臨時で停車。駆けつけた山口県警の警察官が刃物を持った1人を現行犯逮捕した。県警は容疑を明らかにしていない。 新幹線は新山口駅に停車してから約20分後の午後8時15分ごろに同駅を発車した。県警とJRによると、けが人はおらず、車内に目立った混乱はなかったという。(青瀬健)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

秋田で記録的大雨 河川氾濫で「緊急安全確保」、明日も新幹線運休

井上怜2023年7月15日 18時48分 東北地方に停滞する前線の影響で、秋田県内では15日、記録的な大雨となった。秋田市内では川が氾濫(はんらん)し、同市は正午すぎ、避難情報で最高のレベル5にあたる「緊急安全確保」を4538世帯に出した。 気象庁によると、秋田県八峰町では24時間の降水量が202・5ミリと観測史上最多を記録。平年の7月の1カ月分の雨量を超えた。能代市や男鹿市、秋田市でも24時間の降水量が観測史上最多となった。 秋田県内では複数の河川で氾濫危険水位を超えている。県によると、秋田市を流れる太平川が15日午前11時すぎ、同市広面地区で氾濫した。市は付近の4538世帯9060人に緊急安全確保を出した。五城目町も15日正午、河川の増水により164世帯335人に緊急安全確保を出した。能代市の檜山川も氾濫しているという。 秋田地方気象台によると、強い雨は16日にかけて続く恐れがある。(井上怜)秋田新幹線、16日も盛岡―秋田間で運休 JR東日本秋田支社によると、大雨の影響で、秋田新幹線は盛岡―秋田間で15日午前から運転を見合わせた。計38本が運休し、約7390人に影響が出た。 16日は、盛岡―秋田間で終日運転を見合わせるほか、東京発着の計3本のこまち号も運休する。在来線では、奥羽線や羽越線などの一部区間で終日運転を見合わせる。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

福岡市東区で男性死亡、胸に刺し傷 通報した妻もけが

2023年7月15日 19時14分 15日午後1時45分ごろ、福岡市東区八田4丁目の住宅から「夫が倒れて冷たくなっている」と110番通報があった。駆けつけた警察官が、住民の蓮山明弘さん(65)が胸に刺し傷がある状態で倒れているのを発見し、病院に搬送されたが約2時間後に死亡が確認された。 東署によると、通報した妻もけがをしており、通報直前まで気絶していたと話しているという。妻も病院に搬送されたが意識はあるという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「70年前、ジャニー氏から自室で性被害」俳優の服部吉次さんが証言

 ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に87歳で死去)の性加害問題をめぐり、俳優の服部吉次さん(78)が15日、東京都内で記者会見を開き、70年前に家に出入りしていた喜多川氏から性被害を受けていたと語った。 服部さんは、「別れのブルース」「東京ブギウギ」「青い山脈」など昭和歌謡の大ヒットメーカーで国民栄誉賞を受賞した作曲家の故・服部良一さんの次男。会見には、小学校からの同級生も同席し、同様の性被害を受けていたことを話した。 服部家と喜多川氏のかかわりは、戦後まもなく、父・良一さんが歌手の笠置シズ子さんを連れての米国公演を、喜多川氏らに手伝ってもらったことが縁だという。 服部さんによると、喜多川氏は朝鮮戦争に従軍後に日本の米国大使館関係の仕事をしていると聞いていたという。服部さんが幼いころ、PX(米軍基地内の売店)で買ったチョコレートやアイスクリームなどをもってよく服部さんの自宅に来ていた。両親は「キー坊」と呼んでかわいがっていた。 服部さんが小学2年、8歳のとき。喜多川氏が家に泊まっていくことになり、2階の服部さんの部屋で一緒に寝ることになった。 布団に入ると、喜多川氏が肩からマッサージを始め、そのうち下着の中に手を入れてきた。性器をさわられ、口淫(こういん)されたという。肛門(こうもん)性交もされそうになった、と服部さんは振り返った。 翌朝、姉に話したところ、「やめて。そんな気持ち悪い話」などと言われ、以降、家族には話さなかった。 服部さんは「(当時は)暴力を受けたという感じはしなかった」。性被害は2年半続き、計100回ぐらいあったという。 会見に同席した同級生の横浜…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「逆にありなんじゃない?」 ゆるくフラットにユーチューブで震災を

 「近藤日和、どんちゃんでーす」 「清水葉月。あだなは、はーちゃんです」 宮城県石巻市で一緒に暮らす25歳の近藤さんと29歳の清水さんは毎月、ユーチューブで動画をライブ配信している。 番組名は「ゆるくフラットに震災について語る会」で、通称「ゆるフラ」。2人のトークに寄せられる視聴者のコメントを拾いつつ、ときにはお菓子をつまみながら、おしゃべりを繰り広げる。 5月11日のテーマは「震災と娯楽」だった。 避難所では硬い床で寝ており整体師が来てくれたらありがたい、避難所に花などの彩りがあるとうれしい――。そんなやりとりから、話題は避難所での支援のあり方に移っていく。 「みんな頑張り続けちゃう。考えたくないんだよね、目の前の現実」 「衣食住ってすごい大事。でもそれ以外のことも言っていい」 「被災者だから楽しんじゃいけないみたいな。そんなことない」 「ゆるく」と言いつつ、会話は熱を帯びていった。話せない体験「誰の『地雷』を踏むか…」 12年前、近藤さんは市立門…この記事は有料記事です。残り1463文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル