クマ2匹から挟み撃ちも九死に一生 演歌で鍛えた声量、4年ぶりに

 JR福島駅(福島市)から車で30分ほど。果樹園と住宅が点在するのどかな地区に、男性(74)は70年以上暮らしてきた。いまは、一人暮らしの身だ。 5日午後4時半ごろ。男性が母屋の勝手口から屋外に出て、約4メートル離れたトイレのドアノブに手をかけようとした時だった。 突然、トイレがある建物の脇から黒い物体が音もなく現れた。 「ぬいぐるみ?」「にしては大きすぎる」 目が合った。 体長約1メートルのツキノワグマだった。 静かに向かってくるのを、持っていた杖で追い払おうと試みた。後ろに転倒、そこに… すると、建物の逆側から、今度は半分ほどの体長の子グマが現れた。 親子とみられるクマに両側から挟み撃ちにされ、追い込まれた男性は、思わず後ろに倒れ込んだ。 親グマが爪を立てて覆いかぶさってきた。額を2カ所引っかかれ、両手首にも3カ所、爪が当たった。 「死ぬかもしれない」「あー! あー!」 そう感じた時、とっさに言葉…この記事は有料記事です。残り638文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「きょうのおんどく!」かけがえない思い出 投稿すると、つながった

 たどたどしい声で、つまずきながら、小3の息子が昔話を1話、読み終える。 へとへとになった息子に、料理をしながら聞いていた女性は声をかけた。 ――ママ、○○くんの声が大好き。毎日聞きたいな。 息子は照れくさそうに笑う。「うん、いいよ。よんであげる」 十数年前のこと。大阪市に住む50代の女性にとって、食事の準備は親子のかけがえのない時間だった。 当時、息子は言葉で自分の気持ちを表現するのが苦手だった。友達とけんかしてしまうこともあった。SNSで投稿 思わぬ「再会」へ 学校の担任教師に相談してみ…この記事は有料記事です。残り1018文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

京王井の頭線沿いのアジサイが見頃 2万4千株、斜面強化の狙いも

細沢礼輝2023年6月10日 18時30分 京王井の頭線(渋谷―吉祥寺)の線路脇に植えられたアジサイが見頃を迎えている。ピンクや青など色とりどりの大輪が、乗客らの目を楽しませている。 京王電鉄によると、アジサイの植栽が始まったのは1990年ごろ。景観の向上だけでなく、斜面に植物を根付かせることによって、雨による斜面の崩落を防ぐ狙いもあったという。 現在では約2万4千株に増え、新代田―東松原駅間や、西永福―浜田山駅間などが見どころだ。アジサイを描いたヘッドマークを付けた車両も1編成用意され、23日まで走るという。(細沢礼輝)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

国会議員が「脅迫ビジネス」 ユーチューブが生んだガーシー容疑者

 前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)が、動画投稿サイトで著名人らを繰り返し脅迫した疑いで逮捕された。警視庁の捜査で、容疑者側が脅迫行為を含む動画で計1億数千万円を得ていたことが判明。捜査関係者は「もはや脅迫ビジネスだ」と指摘する。 Tシャツ姿の東谷容疑者がカメラに向かい、早口でまくし立てる。複数の芸能人の名前を挙げ、親しいとアピールする。一方で複数の男性の名を出し、詳しい根拠は示さないまま断定口調で言った。「極悪非道なことをしています」「最後通告です」「やってきたことを晒(さら)します」 動画投稿サイト「ユーチューブ」で2022年4月までに公開された動画だ。東谷容疑者は、滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)で撮影したこの動画で、デザイナーの男性を脅迫したとする暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)容疑などで今月4日、警視庁に逮捕された。22年2月と8月にも、ユーチューブ上で俳優と実業家を脅迫した疑いが持たれている。8月は参院議員だった。 捜査関係者は「逮捕の根拠には、口には出せないようなひどい言葉も含まれている」と明かす。被害者のデザイナー男性「事実無根」 デザイナーは4日、「私に関する配信内容が事実無根であったことが一日も早く明らかになることを希望いたします」とのコメントを出した。 東谷容疑者の動画発信の裏では、多額のお金が動いていた。 ユーチューブで発信する人は、企業が運営会社側に出す広告料などの一部を受け取る仕組みがある。捜査関係者によると、東谷容疑者側には22年4~8月、運営会社側から1億円余りが振り込まれていた。 捜査の中で、東谷容疑者に「便乗」して稼いでいた人が少なくとも数十人いたことも判明した。 東谷容疑者の動画は、一度発信された動画を編集して再投稿する「切り抜き動画」の素材としても知られていた。再投稿した人も広告料などの一部を受け取れるためだ。 東谷容疑者らは、300~500人規模のグループLINEを作って切り抜き動画の作成を促し、得られた収入の半分を指定口座に振り込むよう求めた。数千万円が容疑者側に支払われていたという。 合計1億数千万円のお金は、東谷容疑者の知人が実質管理する合同会社の口座に集約され、容疑者のほか、個人や法人の複数の口座に流れていた。同庁は協力者がいたとみている。 3日夜、ドバイ。東谷容疑者は突然、UAEの当局者に囲まれて拘束され、空港に送られた。日本の警察がUAE当局に引き渡しを要請した1週間ほど後のことだった。 警視庁の捜査関係者は言う。「海外からの不法な発信で金を得るのは許されない。SNSでの発信の場が増え、起こるべくして起こった事件。これはゴシップではなく、もはや『脅迫ビジネス』だ」(山口啓太、福冨旅史)過激動画で稼いだ1億数千万円 ユーチューブ側の対応は 東谷容疑者は、ユーチューブ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

羽田空港の接触事故、2機とも翼の一部が損傷 距離を見誤った可能性

有料記事平岡春人 田渕紫織2023年6月10日 20時00分【動画】羽田空港滑走路で航空機同士が接触か=平野 真大撮影 10日午前11時ごろ、羽田空港の誘導路付近で、タイ国際航空683便と台湾のエバー航空189便の航空機2機が接触し、ともに機体の一部が破損した。国土交通省によると、両便にはそれぞれ264人と207人の乗客・乗員が乗っていたが、けが人はいなかった。現場付近の滑走路は約2時間にわたり封鎖され、同日午後5時時点で265便に遅れが出た。タイ航空683便とエバー航空189便が接触 国交省によると、タイ国際航空機の右主翼の先端部分が、誘導路に止まっていたエバー航空機の左水平尾翼に接触。いずれの機体も管制官の指示に従って離陸の準備中だった。関係者によると、タイ国際航空のパイロットがエバー航空の機体との距離を見誤った可能性があるという。事故後、乗客は3時間ほど機内で待機となった。 朝日新聞が羽田空港に設置しているライブカメラの映像には、停止していたエバー航空の機体の横をタイ国際航空の機体が通過し、その後すぐに停止する様子が映っていた。「機体の一部が折れて…」 エバー航空機に乗っていた横…この記事は有料記事です。残り339文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「サ活」で水死 北欧風小屋式サウナ、冷水浴で池に入り 栃木・日光

2023年6月10日 20時27分 10日午前10時25分ごろ、栃木県日光市瀬尾のサウナ施設従業員から「客がサウナの後、池に入り上がって来ない」と119番通報があった。 今市署によると、埼玉県蓮田市の公務員の男性(25)が病院に運ばれたが、死亡が確認された。水死だった。 同署によると、男性は計4人で施設を訪れていた。池は北欧風小屋式サウナのすぐ近くにあり、冷水浴に利用されていた。引き揚げられた場所の水深は約3メートルという。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

西村経産相、3県の漁協と面会 原発処理水海洋放出に理解求める

 東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出計画をめぐり、西村康稔経済産業相は10日、宮城、福島、茨城の各県を訪れ、漁業関係者と意見交換して理解を求めた。西村氏は面会後、記者団に「厳しいご意見をいただいた。意思疎通を密にして、丁寧に引き続き説明したい」と語った。 政府と東電は、処理水を今夏にも放出する方針を示している。一方、2015年に福島県漁業協同組合連合会に「関係者の理解なしには、いかなる処分もしない」と文書で回答しており、漁業関係者の反対は根強い。 経産省によると、西村氏が処理水についての意見交換で宮城と茨城を訪れるのは初めて。 水戸市で茨城沿海地区漁連の関係者と面会した西村氏は「第一原発の廃炉を進めるにあたり、海洋放出は避けては通れない。風評被害があり得る前提で政府をあげて対応したい」と理解を求めた。これに対し、同漁連の飛田正美会長は「国の風評対策は我々の要望と大きくかけ離れている。海洋放出には断固反対」と訴えた。 面会後、西村氏は記者団に…この記事は有料記事です。残り192文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

震度1~5弱を93回観測 鹿児島・トカラ列島、2年前には住民避難

 鹿児島県のトカラ列島近海で地震活動が活発化し、間もなく1カ月になる。5月13日に十島村の中之島で震度5弱、口之島で震度4を観測し、その後の27日や6月1日にも震度4を観測した。梅雨期とも重なり、気象台や研究者は「ゆるんだ地盤に大雨が降れば、土砂災害の危険が増す」と注意を呼びかけている。 地震は5月11日から活発になり、月末までに震度1以上が93回観測された。最大震度となった13日の震源は口之島の南東沖で深さは約12キロ。 福岡管区気象台は「南北方向に引っ張られた正断層型の地震で、ユーラシア大陸からつながるプレート内で発生した」と解説する。太平洋側などで起きる大地震としては、大陸のプレートとその下にもぐり込む海のプレートの境界で起きるタイプが知られるが、今回はメカニズムが異なる。 鹿児島大学大学院の仲谷幸浩特任助教は「比較的まとまった地震活動がある地域で、当分は注意が必要」と話す。今後いったん収束するように見えても、盛衰を繰り返すことがあり、しばらくは大きな揺れへの備えが必要だと指摘する。「短期間の収束、予想できない」 トカラ列島近海では2021…この記事は有料記事です。残り377文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

子育て中のオランウータン逝く 10年かけて夫婦になり3頭産む

 スマトラオランウータンのスーミーが、4月29日に死んだ。千葉県の市川市動植物園へやってきて31年。10年かけて夫婦関係を築き、3頭の子をもうけた。最後まで子育てにいそしんだ。「夫婦でのんびりとした老後を過ごさせてあげたかった」と園関係者は目を潤ませた。 スーミーは推定35歳。人間の年齢だと60歳くらいという。4月18日から食欲不振になり、一時回復の兆しがあったが、再び体調が悪化した。死因は敗血症による多臓器不全だった。 1992年、オスのイーバンとともに、姉妹都市のインドネシア・メダン市からやってきた。推定4歳。すぐに同居が試みられた。だが、スーミーはイーバンを一方的に攻めたて、2頭の関係は一気に冷え込んだ。 園はイーバンに自信を持たせ…この記事は有料記事です。残り577文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

Z世代が使う「蛙化現象」って? 流行語から見える今どきの人間関係

有料記事福岡龍一郎 江戸川夏樹2023年6月10日 17時00分 10代から20代半ばのZ世代を中心に「蛙化現象(かえるかげんしょう)」という言葉が流行している。実は心理学用語だが、意味を変えて、友人と恋愛について語るときに使われるようだ。一体、どんな意味? 東京都の女性会社員(26)がマッチングアプリで知り合った男性と初めての食事に出かけた時のことだった。 趣味も合い、会話もほどよく盛り上がった。 「これから関係が発展するのかな?」 そんな期待を持ち始めたとき、「事件」は起きた。ささいなことに…… 会計にあたり、レジの前で相…この記事は有料記事です。残り2112文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル