苦しい家計「うちら超かわいそう」 受験生の娘は夏期講習諦めたけど
どうしたって目に入る。 《偏差値65》 《S判定》 インスタに同級生が模試の結果をあげていた。 「うわぁ、ヤバっ」。焦っていた。14歳、中学3年の夏を過ぎても思ったように成績は伸びなかったから。 この女子生徒の3年間の中学校生活は、平らでも、真っすぐでもなかった。ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大と、もろに重なった。 初めての緊急事態宣言が出た2020年4月、中学1年になった。入学式ができた頃には夏服だった。 コロナは女子生徒を1人で育てる母親(49)の仕事を直撃した。正社員だったが、残業を制限され20年の年収は約220万円に急落した。コロナ前の半分以下になった。元夫からの養育費はない。「お母さん、これじゃ無理」 女子生徒はこのころ、母親から家計の窮状を説明されたのを覚えている。 紙に収入と支出の数字が並ぶ…この記事は有料記事です。残り2215文字有料会員になると続きをお読みいただけます。こぼれ落ちる子どもたち虐待、貧困、性被害……。大人がつくった支援制度からこぼれ落ち、困難に直面している子どもたちがいます。今の国会では、「こども家庭庁」の設置法案などの審議が始まり、子ども政策の転換点を迎えます。今後、子どもたちに救いの手が届くのでしょうか。リアルな声とともに伝えます。[もっと見る]Source : 社会 - 朝日新聞デジタル