京都市の日本料理店「御料理はやし」でのおせちの調理風景 各地で正月の準備が進む30日、京都市上京区の日本料理店「御料理はやし」では、おせちの調理が大詰めを迎えていた。 二段の重箱に盛り込む献立は、伝統的な三十品あまり。調理場では棒だらや煮しめを炊きあげては冷まし、きんとんにはゆり根を混ぜて、と段取りよく仕事は進む。広間には重箱が並び、田作りのイワシの頭の向きを1匹ずつそろえるなど、盛りつけは絵を描いていくようだ。 京都のまちにもやっと年末らしいにぎわいが戻ってきた。店主の林亘(わたる)さん(67)は、「おせちは新年の朝一番に、『おめでとう』というあいさつとともにあるもの。そこにふさわしくとだけ考えています」。 料理人に、家族や料理が好きで手伝いに来る人も加わった総勢40人での仕事は深夜まで続き、大みそかに客へと手渡される。(編集委員・長沢美津子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地上50メートル、アトラクション停止 客2人降りられず ひらパー
2022年12月30日 21時59分 30日午後9時前、大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」の従業員から「アトラクションが上で止まって動かない」と119番通報があった。枚方寝屋川消防組合によると、地上約50メートルから垂直降下するアトラクションが頂上付近で止まり、乗客2人が降りられなくなっているという。 ひらかたパークのホームページによると、この日は午後8時まで営業。同組合によると、従業員は「メンテナンスしても動かないので、消防で対処できないか」と通報してきたといい、乗客が長時間、地上に取り残されている可能性があるという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「A5」イコール「おいしい」とは限らない 牛肉の評価に新指標
有料記事 編集委員・大村美香2022年12月30日 17時30分 A5ランクの牛肉といえば、最高級の評価で高値で取引される。だが脂肪交雑(サシ)を重視し肉牛の改良を重ねてきた結果、A5ランクが年々増え、今では等級の中で最多になった。行き着くところまで行き着いた霜降り追求ばかりでなく、食味性でも評価しようと、脂肪の質や赤身を重視した新指標を採り入れる動きが盛んになっている。 すき焼きの老舗「人形町今半」(東京都中央区)牛肉購買部の久田茂・副部長は毎週月曜日、東京食肉市場に出向く。同社が展開する飲食店、精肉店などで使う牛肉を仕入れるためだ。 奥深い味でコクがある、黒毛和牛の雌であることは必須条件だが、銘柄や産地は考慮しない。「A5、A4といった格付けも、味の良さとは必ずしも一致しません」 最も重視するのは脂の質だ。キメの細かさ、テリ、クリームかかった色。他に肉の色や、脂と肉のバランス、枝肉の形などをチェック。仕入れは久田さん1人が担当し、年間で約2500頭分を買い付ける。 仕入れた肉は、すべて味見し改めて「極上」「特上」「上」の3段階に区分。社内での使い方を決め、どの店でも牛肉の味にブレがないようにする。 久田さんは12、13年ほど前から、牛肉の味の濃さやコク、香りが薄れているように感じるという。「サシ偏重の改良を続けてきて、見栄えのよいサシが入る血統を重視してきた影響ではないかと思えるのです」 新たな指標として注目されるのは、脂肪の質。記事の後半では、牛肉のおいしさを客観的に測る指標は作れないのか、専門家に聞きました。 ■和牛は75%がA5かA4… この記事は有料記事です。残り1270文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍前のにぎわい戻る 師走の買い出し、東京・上野のアメ横
松田果穂2022年12月30日 18時10分 年の瀬の30日、東京・上野のアメ横商店街は正月用の食材を買い求める客らでにぎわった。約400店が軒を連ねる通りには「ウニもイクラも全部千円」「近くで見ていって」と威勢の良いかけ声が飛び交った。 アメ横商店街連合会は、27~31日の人出を160万人ほどと見込んでいる。昨年までの2年間は新型コロナの影響で100万人前後に落ち込んだが、今年はコロナ禍前の2019年末に匹敵する混み具合という。 鍋用のカニを買いに来たという東京都豊島区の男性(70)は「今年は久しぶりに息子夫婦と孫と一緒に過ごせる。準備に精が出ます」と、大きな買い物袋をうれしそうに抱えていた。(松田果穂) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都で新たに1万4525人の感染確認、死者21人 新型コロナ
東京都は30日、新型コロナウイルス感染者を新たに1万4525人確認したと発表した。前週の同じ曜日より2807人少ない。60~90代の21人の死亡も発表した。 30日までの週平均の感染者は1万6823・6人で前週(1万6638・0人)の101・1%だった。30日の新規感染者の年代は30代の2675人が最多で、40代2631人、20代2609人など。65歳以上は1490人だった。発表人数以外に、医師の陽性判定を受けていない感染者も少なくないとみられる。 病床使用率は55・2%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の重症者は前日より2人減って46人だった。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
200年以上の伝統が自分の代で絶える 9代目の「鬼師」が見る光
光野錦松さん(70)は「鬼」をつくる職人だ。だから「鬼師」を名乗る。 愛媛県今治市菊間町の伝統工芸、菊間瓦は独特の「いぶし銀」で知られる。 菊間で江戸時代から200年以上続く窯元の家に生まれた。代々、鬼瓦をつくるのを本業としてきた窯元「錦松工房」を営む。 2022年も、翌年のえと「卯(うさぎ)」の置物を瓦粘土で作った。師走に入り、顔なじみの客らが買い求めていく。 いま、鬼瓦を作る機会はほとんどない。仕事の9割は置物などの工芸品。「鬼」を作らない鬼師となって久しい。 ところが、頼みの綱の置物の需要も先細っている。後継者はいない。工房の鬼師は、9代目の自分で絶える。 光野さんは大学を卒業し、東… この記事は有料記事です。残り1623文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「30年の約束」を国は守るか 除染土が残れば、ふるさとは遠のく
福島の復興のため、30年間の我慢だ――。 門馬好春(65)は白い防護服をまとって大熊町の実家に立ち寄るたび、自分にそう言い聞かせてきた。 生まれ育った木造平屋の実家は、東京電力福島第一原発の敷地境界から内陸に100メートルほど。いまも中間貯蔵施設の敷地内に残っている。周辺には原発事故後、福島県内を除染して出た土などが入った黒いフレコンバッグが積み上がっていった。 福島県内各地から運び込まれた汚染土に埋まっていくふるさと。それでも、汚染土は搬入開始から30年以内に福島県外で最終処分される約束のはずだ。 中間貯蔵施設内に土地を持つ門馬らは地権者会を結成し、県外処分の実現などに向けて、説明会で意見したり、用地契約の団体交渉にあたったりしてきた。 門馬は3人きょうだいの末っ子だった。 幼いころは沼でドジョウを捕まえ、山でとったハツタケ入りのごはんが好物だった。 夏は家族で畑の葉タバコをとって干し、秋はコメを収穫する。冬になると、父は東京に出稼ぎに行った。 お金はあまりなかったが、「ひもじい思いはしなかった」。豊かな自然が当たり前にある。それが、ふるさとだった。 ふるさとの景色が変わった そんな景色は、門馬が10歳… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アベマのW杯生中継 2千万の同時視聴を支えたエンジニアの熱き闘い
有料記事 聞き手・松田果穂2022年12月30日 15時30分 アルゼンチンが36年ぶり3度目の優勝を果たしたサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会。 インターネット放送局「ABEMA」(アベマ)は、サッカー史に刻まれることになった大会全64試合を無料で生中継した。PK戦にもつれ込んだ日本―クロアチアの試合では一時2300万人以上が視聴するなどアクセスが集中した。そんな状況でも映像をスムーズに届けた舞台裏では、どんな闘いが繰り広げられていたとみられるのか。コンピューターネットワークに詳しい東京大情報理工学教育研究センターの関谷勇司教授に聞いた。 2千万人が同時視聴 「とんでもないこと」 ――アベマのクロアチア戦生配信、どう見ましたか。 テレビでも視聴率が20%を超えることは今時ほとんどない中で、日本の人口の約2割が見ていたことになりますね。それだけインターネットの動画配信がメジャーになってきたということだと思います。しかも、あれだけの規模の配信を支えるには、それなりの技術も必要です。外から見ていたエンジニアの同業者たちは、選手たちの奮闘と同じくらい、これはこれで熱い闘いとして見守ったことと思います。 ――今回の配信を支えた技術は、どれくらいすごいものなのでしょうか。 日本だけで2千万人以上が同時に配信を見ている状況はとんでもないことで、おそらく初めてのことです。世界規模で見ても例がない。トラブルなく配信するためには、お金も技術も必要です。それをできる自信が、今回のアベマにはあったのでしょう。エンジニアたちの努力のたまものでもあったと思います。 ――そもそも、従来のテレビ… この記事は有料記事です。残り2175文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ロボットやAIは「社会の鏡」 エリカの愛想笑いが映し出したものは
人が笑うと、返事をしながら笑い返してくれる――。そんな会話ロボットを、京都大の研究グループが開発した。ロボットは人が動かす道具ではなく、自ら動いて人に寄り添う存在になるかもしれない。 同大大学院の情報学研究科には、女性の姿をしたアンドロイド(人型ロボット)「ERICA(エリカ)」がいる。9月下旬、研究を担う井上昂治助教がエリカと向かい合い、「以前から行きたいと思っていたお店にずっと並んでいたら、実はオープンが次の日でした。ははは」と話しかけると、エリカは「そうなんですね、ふふふ」と愛想笑いで返事をした。 うなずきながら相づちをうつ様子は、機械にしては自然に映るが、返事はどこかそっけない。なぜなら、エリカは人が話す内容を理解して返事をしているのではなく、あくまで相手の笑い声に反応して笑っているだけだからだ。 それでも、台本のせりふのように笑う従来のロボットとは異なり、相手に合わせて笑うロボットの開発は世界でも類を見ない試みだった。 笑うエリカは英BBCなど海外のメディアで次々に取り上げられ、河原達也教授は「機械をツールとして捉える海外の人には、ロボットが笑うというのは最先端だったのだろう」と反響に驚いた。 ◇ エリカは、人間の操作を受けず、「自律的に人と対話ができるロボット」をめざして、アンドロイド研究の第一人者である大阪大の石黒浩教授と、音声認識が専門の京大の河原教授らが2015年に開発した。 ①老若男女問わず対話相手として受け入れやすいのは成人女性、②人は人間よりロボットとの対話の方を好むことがある、といった先行研究を踏まえ、CGで合成した女性の姿でデザインされている。 エリカの「愛想笑い」をめぐってはSNSなどで批判も出ました。こうした問題とどう向き合うべきかも記事の後半では取り上げています。 エリカに搭載された対話用の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
82歳の母親を殴って殺害した疑い、無職の53歳男を逮捕 大阪府警
2022年12月30日 11時24分 母親を殴って殺害したとして、大阪府警は30日、吹田市岸部北3丁目の無職高島慎太郎容疑者(53)を殺人容疑で逮捕し、発表した。高島容疑者は「母親の顔面を殴った」と供述しているが、殺意は否認しているという。 吹田署によると、高島容疑者は同日午前0時ごろ、自宅で母親の光子さん(82)の顔面を数回殴打して殺害した疑いがある。高島容疑者は酒を飲んでおり、何らかの原因でけんかになったとみられるという。 同署と市東消防署によると、高島容疑者は同日午前0時10分ごろ、「母親が死んでいる」と自ら119番通報。救急隊が駆けつけたが立ち入りを拒まれたため、直後に到着した警察官とともに室内を確認したところ、光子さんが仰向けで倒れていたという。光子さんは心肺停止の状態で、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル