20日午後6時20分ごろ、東京都品川区豊町6丁目の古物買い取り店「おたからや中延駅前店」の女性店長から、「強盗に入られた」と110番通報があった。刃物を見せて現金を要求した男に5千円札1枚を渡そうとしたところ、何も取らずに逃げたという。警視庁は強盗未遂事件として男の行方を追っている。 荏原署によると、店長は午後6時ごろ、客を装って来店した男に包丁のような刃物を見せられ「金を出せ」と脅された。店長は店の奥に行き、手提げ金庫を開けたところ中には小銭しかなかったため、自分の財布から5千円札1枚を取り出して「これだけです」と告げたところ、男は「そんなんじゃ買い取りできないだろ」「病院代を稼がないといけない」などと言い残して立ち去ったという。 男は身長175センチくらいの中肉、サングラスに黒いフードをかぶっていた。現場は都営浅草線中延駅から約100メートルほどの商店街の一角。(御船紗子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
老朽原発の美浜3号機、差し止め却下 大阪地裁「安全性に問題なし」
有料記事 森下裕介、松浦祥子 野口陽、岩沢志気2022年12月20日 21時17分 運転開始から40年超の老朽原発として稼働中の関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)を巡り、地元住民らが求めた運転差し止めの仮処分について、大阪地裁(井上直哉裁判長)は20日、却下する決定を出した。住民側は大阪高裁に即時抗告するかを検討する。 2011年の東京電力福島第一原発事故を教訓に、原発の運転は原則40年とするルールができた。だが、原子力規制委員会の運転延長認可を通れば、最長20年間延長できるという例外規定に基づき、美浜原発3号機は延長が認められた。住民側は「老朽化で重大事故が起きる可能性が高まっている」などと訴え、運転の差し止めを求めていた。 決定は、関電が新規制基準に沿い、40年超の延長で求められる特別点検や劣化状況評価の実施などの対応を行い、原子力規制委から延長を認められたと認定。「40年以上経過していることをもって、新規制基準が定める対策以上に安全性を厳格、慎重に判断しなければならない事情は認められない」と判断した。 また、想定される最大の揺れである「基準地震動」が引き上げられたことについて、関電側は耐震補強工事を行い、機器などのばらつきや不確かさを保守的に考慮しているとし、安全性に問題はないとした。 住民側は、周辺自治体が想定する避難場所や避難経路には大飯原発や高浜原発周辺が含まれるなど避難計画には複数の不備があり、安全性を欠くとも主張していた。だが、決定は、複数の原発で同時多発的に安全機能を失う恐れは「想定しがたい」として、退けた。 決定後、住民側は大阪市内で記者会見を開いた。弁護団長の元民事裁判官、井戸謙一弁護士は「規制委の判断を踏襲する、中身のない決定だ。司法の役割を放棄した」と語った。申立人の一人で、福井県若狭町の石地優さん(69)は「事故があったら、住民と従業員をどう避難させるのか疑問だ。負けたことは残念でたまらない」と話した。(森下裕介、松浦祥子) 運転差し止めだったら「すごく痛い」 岸田政権が「原発回帰」を進… この記事は有料記事です。残り813文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都、2万513人の新型コロナ感染確認 4カ月ぶりの2万人超
東京都は20日、新型コロナウイルス感染者を新たに2万513人確認したと発表した。1日あたりの新規感染者数が2万人を超えたのは約4カ月ぶり。前週の同じ曜日より713人多い。 20日までの週平均の感染者数は1万5985・7人で前週(1万3738・7人)の116・4%だった。20日の新規感染者の年代は40代の3517人が最多で、30代3351人、20代3201人など。65歳以上は2081人だった。 病床使用率は52・6%。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の重症者は前日から7人増えて44人だった。 20日は50代~90代の20人の死亡も発表された。このうち90代の女性は自宅療養中だった。11日にコロナ陽性と診断され、軽症のため自宅療養をしていたが、17日に容体が急変。保健所が都に入院調整を依頼したが亡くなった。がんを患っていたという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新幹線「のぞみ」丸ごと貸し切りOKに 「全席分の料金よりお得」
小川崇2022年12月20日 18時00分 JR東海は、東海道新幹線「のぞみ」を貸し切りにできるサービスの販売を始めた。1両単位でも1編成丸ごとでも利用できるという。団体旅行や企業の研修などで活用してもらい、コロナ禍で落ち込んだ需要の掘り起こしにつなげる。 東京―新大阪間の「のぞみ」が対象で、首都圏(東京・品川・新横浜)から名古屋、京都、新大阪の各区間で利用できる。グリーン車を含む一部の号車を1両単位、または1編成(1~16号車)で貸し出す。液晶モニターや音響設備のほか通路に敷くレッドカーペットを用意し、イベントなどにも対応する。商品を扱うJTBによると、貸し切り料金は通常の座席の合計分より安いという。 JR東海によると、これまで個別に貸し切りの対応をすることはあったが、本格的な商品化は初めて。目的地への移動時間を有効活用できるとして、同社の金子慎社長は「旅の価値全体を上げるような使い方ができればいい」と話した。 JR東海は今年3月以降、のぞみの運行開始30周年を記念し、1両の無料貸し切りイベントを3回開いた。約800件の応募があり、結婚式や卒業旅行などに利用されたという。(小川崇) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
1キロ歩き何も買えず 食べたのはチョコだけ 大雪で立ち往生の現場
大雪の影響のため、新潟県内の各地で19~20日にかけて相次いだ車の立ち往生。巻き込まれた人たちはどう過ごしていたのか。 20日正午過ぎ、柏崎市の国道8号で発生した立ち往生。車中で待機しているというタクシー運転手、林三千男さん(66)が、朝日新聞の電話取材に応じた。 19日の午後6時ごろ、長岡市内で「柏崎市まで行きたい」という客を乗せた。 在来線の多くが運休となったため、同じような長距離の帰宅客が市内にあふれていた。 「国道8号がだめでも、ほかの道を使えばなんとかなるはずだ」 だが、通行止めの高速道路や… この記事は有料記事です。残り745文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
阻む大雪、数メートル進むのに2時間 「なぜ同じことが」憤る運転手
北陸地方を襲った大雪の影響で、新潟県柏崎市の国道8号で19日に車の立ち往生が発生した。市中心部を東西に走る国道8号は20日朝、新潟市方面に向かう渋滞は解消された一方、富山方面への車線では動かない車列が延びていた。 卵18トンをトラックに積んだ菅原光太さん(45)は、19日朝に巻き込まれた。富山県黒部市の加工場に向け、新潟市を未明に出発。普段使っている北陸道が大雪の影響で通行止めだったため、国道8号を通った。動けなくなっている車は車輪が空転していたという。 脇道は除雪が進んでおらず… この記事は有料記事です。残り514文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
3年ぶり、渋谷に「青の洞窟」 代々木公園まで800メートルの幻想
井手さゆり2022年12月20日 15時00分 東京・渋谷の公園通りから代々木公園内のケヤキ並木までの約800メートルを、約60万個の青色LED電球で彩る「青の洞窟 SHIBUYA」が3年ぶりに開かれている。午後5時に一斉に点灯すると、都会の一角に幻想的な景色が広がる。 通りの一部には光を反射する「光沢マット」が敷かれ、実際の洞窟でみられる水による光の照り返しを再現しているという。 24、25日には、専用端末に手書きしたメッセージや絵がボードに光で大きく映し出される巨大クリスマスカードも登場する。 25日まで毎日午後5~10時に点灯している。(井手さゆり) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コンビニに「行方不明の女の子?」 女性店員は過去の経験からピンと
12月1日の夜、コンビニ店員の原田菜々美さん(19)は、レジから1人の少女に目を止めた。 パンフレットやチラシを手につかみ、かごには大量の弁当や飲み物。未成年に見え、季節に合わない薄着姿だった。 ふと、その顔に見覚えがあることに気づいた。「行方不明の子じゃないか?」 この日の夕方、大阪府警は、知的障害のある10代の少女が前日に大阪市内で家族とはぐれ、行方不明になっていると発表。顔写真を公開して情報提供を呼びかけていた。 ツイッターで少女の情報を求める府警の投稿を、原田さんはコンビニバイトの休憩中に見ていた。 店は、行方不明になった場所から15キロほど離れた堺市の幹線道路沿い。「ひとりでここまで来られるかな」と不思議に思ったものの、目の前の少女の服装は投稿の内容と同じだった。 レジで少女と間近に向かい合うと、顔立ちがはっきり見え、間違いないとわかった。驚きはしたが、冷静に「寒くないですか」「お金はありますか」と尋ねると、「持ってない」と返ってきた。 店長の今村晃清(てるきよ)さん(36)には「行方不明の子かも」と伝えていた。やり取りを聞いた今村さんは、すぐに府警に通報した。 2人は少女を店内のイートインスペースに座らせ、商品のココアや水、おにぎりを渡した。少女は落ち着いた様子で口にした。 30分後、警察官が到着した… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道室蘭沖で3人乗り漁船が転覆 1人死亡、1人が心肺停止
2022年12月20日 12時00分 20日午前0時18分ごろ、北海道室蘭市のチキウ岬灯台の南東約27・8キロの沖合で、第11松光丸(9・68トン、函館市・南かやべ漁協所属)が転覆した、と近くの漁船から第1管区海上保安本部に通報があった。室蘭海上保安部によると、乗組員3人のうち1人が死亡、1人が心肺停止の状態で見つかった。 室蘭海保によると、3人のうち2人は漁船に救助されたが、函館市の工藤昭彦さん(60)は搬送先の同市の病院で死亡が確認された。50代の男性乗組員は生命に別条はなかった。また20日朝、船内で松原保光船長(82)が心肺停止の状態で見つかった。 第11松光丸はスケトウダラ漁をしていた。事故当時は西の風15メートル、波は2・5メートルの高さで荒れていたという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ミートボールの会社社長の「SOS」 仕事も育児も、老舗は変わった
「イシイのミートボール」で知られる創業77年の食品メーカー「石井食品」(千葉県船橋市)。創業家出身で5代目社長の石井智康さん(41)は、3歳の娘と暮らす父親として、社内改革の先頭に立つトップとして、多忙な日々を送る。仕事も、育児も、いっぱいいっぱいの時――発信したのは「SOS」だった。(小林祝子) トントントン、コトコトコト……。太平洋に面した南房総の千葉県いすみ市。光あふれる朝、畑が広がるのどかな地に立つ一軒家の台所に、野菜を刻む音が響く。包丁を握るのは、石井さんだ。 午前7時、娘と2人の食卓に、炊きたての玄米ごはん、大根やナス、青菜など野菜たっぷりのみそ汁、納豆やのりが並ぶ。もちろん、自社で作るミートボールも。「朝は時間との闘い」と石井さん。2年前に売り出したタレのない「朝ミートボール」は、食べこぼしで子どもの服が汚れず、皿洗いも楽になるようにと生まれた商品。石井さんも開発にかかわった。食べ終わると、急いで身支度を済ませ、娘を近くの保育園へ連れて行く。電車で本社へ向かい、社長としての一日が始まる。 仕事は基本的に午前9時から午後5時まで。会食は断っている。退社後は保育園に直行して娘と帰宅。夕飯を一緒に食べて絵本を読んだりお話ししたりして、お風呂に入れ、寝かしつける。在宅勤務も活用しながら、平日はこんな日々を送る。 IT企業のエンジニアを経て2017年に石井食品に入社し、18年から社長を務める。働く妻と二人三脚で仕事と育児の両立を目指していたが、2021年の夏、妻を病で失った。以来、娘と2人暮らしだ。社長ならお手伝いさんがいて……と思われそうだが、シッターもほとんど頼まない。 「SOS」ためらわない 子連れ出勤も とはいえ食品工場は土曜日も稼働し、出張もある。そんな時は、ためらわずにSOSを出す。抱っこひもに娘を入れて出勤すると、社員は温かく迎えてくれた。出張や、保育園のお迎えに間に合わない時は、都内の姉や、隣の市に住む妻の姉を頼る。 助っ人は他にもいる。近所の子育て仲間だ。リモートワークの定着もあり、自然豊かな住環境と都心への通勤が両立できる房総エリアは近年、子育て世代に人気の移住先の一つ。石井さんも数年前、妻の体調を考えて東京から移ってきた。さらにはSNSコミュニティーにSOSを出すことも。仕事が立て込んで困った時、コロナで自宅隔離が必要になった時、石井さんはすぐ「誰か助けて」と発信した。すると、ベビーシッターや買い物を引き受けてくれたり、心配して様子を見に来てくれたりと、誰かが必ず助けてくれた。 「仕事と育児の両立は夫婦2人でも厳しいのに、シングルのいま、支えてくれる人たちがいるのは本当にありがたい」。いつか、自分にできることで恩返しをしたいと思う友人たちだ。 育児と働き方改革に生きた IT企業での教え 「困った時は抱え込まず、できるだけ早くSOSを出せ」。石井さんの暮らしを支えるこの言葉、実はIT企業時代の教訓だ。今の社内改革にも生かされている。 石井食品に入った5年前、カ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル