東京都のモニタリング会議に参加する小池百合子知事=2021年8月26日午後1時12分、東京都新宿区の都庁 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、東京都の小池百合子知事が、記者団の取材に応じないケースが目立っている。都庁に入退庁する際に発生する「ぶら下がり取材」を、24日の退庁時から26日午後までに5回連続でスルー。コロナ対策のトップである小池知事の姿勢に対し、都庁内からも説明責任が欠けているとの声が出ている。 26日午後6時ごろ。小池知事は待ち構える記者団に呼びかけられたが手を挙げるだけで足早に素通りし、迎えの公務車に乗り込んだ。 小池知事がぶら下がりをスルーし始めたのは、24日の退庁時からだ。この日は、子どもたちに東京パラリンピックを見せる「学校連携観戦」について、コロナの感染状況に配慮して、江東区や江戸川区が急きょ中止を発表。学校連携観戦を推進してきた小池知事の反応に注目が集まっていた。 24日の登庁時にぶら下がり取材に応じる小池百合子知事=2021年8月24日午後2時25分、東京都新宿区の都庁 コロナの感染が広がり始めた昨春以降、小池知事は原則、入庁時と退庁時の1日2回、ぶら下がり取材に対応。当日の感染者数の知事としての受け止めを語り、都民への不要不急の外出を控えるよう呼びかけるなどしてきた。その様子をテレビが生中継することも度々あり、知事の発信力にもつながっていた。 ■追加質問 答えず立ち去るこ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:269文字/全文:779文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「私の時間止まったかのよう」 女性殺害1年、母が手記
板倉大地2021年8月26日 21時26分 福岡市の商業施設で女性(当時21)が当時中学生の少年(16)=殺人罪などで起訴=に刺殺された事件から1年が経つのを前に、女性の母親が26日、代理人の弁護士を通じて手記を公表した。「悔しくて悲しくて、苦しくなる長い一年でした」などと悲痛な思いがつづられている。 女性は昨年8月28日夜、福岡市中央区の商業施設「MARK(マーク) IS(イズ) 福岡ももち」1階の女子トイレで刃物で刺されて死亡し、少年が殺人容疑などで逮捕、起訴された。捜査時に少年は「包丁を持っていることに気づいた女性に騒がれたので、殺すつもりで刺した」と容疑を認め、現在は公判前整理手続きが進められている。 「悔しさと怒り、どこに向ければ」 母親は「事件以来、私は時間が止まってしまったかのようにあの日のことが頭に浮かび、娘が生まれた日のことや、幼いころの成長過程を思い出し、思い出すたびに悔しくて悲しくて、苦しくなる長い一年でした」と振り返った。「泣いてばかりだと娘から『しっかりしなさい!』と叱られる気がして、なんとか気持ちを落ち着かせて、日々、日常生活を送っています」。 少年に対しては「未成年ということで名前も顔も公表されないのは犯人の将来を考えてでしょうか。娘は将来を奪われました。私たち遺族は犯人がこれからも生きていくことが許せません」「このまま社会復帰したらもっと恐ろしい事件を起こすと思います」「極刑にして頂きたい」と激しい怒りをぶつけた。 また、少年が少年院を仮退院した直後に事件を起こしたことや、商業施設の当時の警備態勢などについて言及し、「事件のことを考えると疑問ばかりが頭に浮かんできます」「考えれば考えるほどつらくなるばかりで夜も眠ることができません。娘はどんなに怖かったことでしょう」「この悔しさと怒りをどこに向ければ良いのか分かりません」とやるせない気持ちをつづっている。 そのうえで改めて事件を振り返り、「近い将来、きっと出会うはずであった娘の旦那さん、生まれてくるはずであった孫たちまでも奪われた気持ちです。犯人を絶対に許せません」と記した。 また手記の最後は「娘の友人や、私の友人、知人、周りの方々が弔問に訪れてくださり、温かい言葉をたくさんいただいています。そのことで心強くなり、これからも何とか頑張って行きたいと思います」と結んだ。(板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新宿区と文京区のガス供給停止、集合住宅2棟を除き復旧
武田啓亮2021年8月26日 21時31分 東京都新宿区と文京区内の一部地域で、21日からガスの利用ができなくなっていた問題で、東京ガスは26日、供給が止まっていた6562戸のうち、6449戸(98・3%)が復旧したと発表した。残る113戸については、復旧のめどがたっていないという。 同社によると、ガスの供給停止が続いているのは文京区関口1丁目の集合住宅2棟、計113戸。26日中に全ての復旧作業を完了させる計画だったが、敷地内のガス管の形状が複雑なため、作業が難航しているという。ガスが利用できない世帯に対しては、個別に宿泊施設を手配するなどの対応を取っている。 今回のトラブルの原因について同社が調べたところ、新宿区山吹町内に敷設されていたガス管が破損しているのがみつかり、そこから東西1キロ、南北400メートルの範囲のガス管内に水や土砂が流れ込んでいたという。周囲の水道管から漏れた水が入り込んだ可能性があり、都水道局などとともに調べている。(武田啓亮) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
学校観戦は「特別に扱われすぎ」 千葉知事、批判に反論
小木雄太2021年8月26日 21時32分 千葉県の熊谷俊人知事は26日、定例会見で、東京パラリンピックの学校連携観戦プログラムに医師らから批判が出ていることを問われ、「一つでもリスクを下げたいと医療現場の方が思うのは当然」としつつ、「正直申し上げて、五輪とパラが世間に特別に扱われすぎている」と反論した。 政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長が国会で学校観戦に慎重論を述べたことについて、「尾身会長も、あまり報道されないがパラ観戦の感染リスクは低いと言っている。今やることで違ったメッセージになるというメッセージ論の話をされている」と説明。「8月も学童保育で多くの子どもが共同生活を送っている実態がある。(それらと)パラ観戦がどうリスクが違うのか、全ての人たちが客観的に受け止めて、評価をして、そして報道も含めて対応するべきだというふうに思います」と主張した。 熊谷知事はパラ観戦を「パラアスリートのプレーを間近に見ることで、共生社会や障害者福祉の理解を広げる重要な教育機会」との立場。パラ観戦で辞退が相次いでいることには、「パラ観戦の大前提として保護者の同意に基づいて、市町村、学校で判断できるようにという考え方なので、それぞれ現下の感染状況の中で、それぞれの保護者の方々が選択をされた。それぞれの判断で選べる、これが大事」とした。(小木雄太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「IR参入めぐり飲食接待」文春報道 横浜・副市長否定
2021年8月26日 22時07分 横浜市の平原敏英副市長が2016年、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業への参入を目指していたとする企業から複数回、飲食接待を受けたと26日発売の週刊文春が報じた。これを受け平原氏が報道陣の取材に応じ、1回同席したことは認めたが、便宜供与はしていないと否定した。 週刊文春は、平原氏が16年3~10月に計4回、横浜市内の料亭でこの企業幹部を含め4~6人で会食し、代金計約61万円は企業側が負担したと報道した。 これに対し平原氏は最初の会食のみ出席を認め、元市議(故人)に呼ばれたと説明。「(先方の)会社の名前も顔かたちも思い出せない」とし、利害関係者かどうかわからなかったとしている。 また記事は、16年6月の会食でみなとみらい21地区の容積率緩和など未公表情報を漏らした疑いがあると指摘。平原氏はこの会食の記憶はないとし「緩和のことを検討したことすらない」とした。市は容積率緩和は実施されず、検討した事実はないとして26日、週刊文春に抗議し訂正を求めたとしている。 平原氏は16年4月、都市整備局長から副市長に就任した。都市整備や道路、港湾行政などを担当し、20年4月に再任されている。 22日投開票の横浜市長選ではIR誘致反対を訴えた新顔が、誘致を推進した現職らを破り初当選した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小田急刺傷の容疑者再逮捕へ 「一番切れる包丁使った」
東京都世田谷区を走る小田急線の車内で乗客10人が重軽傷を負った刺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職の対馬悠介容疑者(36)=川崎市多摩区=が、「自宅にあった一番切れ味の良い包丁を使った」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は勾留期限の27日、別の乗客に対する殺人未遂と銃刀法違反容疑で再逮捕する方針。 捜査関係者によると、再逮捕容疑は6日午後8時半ごろ、成城学園前―祖師ケ谷大蔵間を走っていた快速急行(10両編成)で、事件を起こすために包丁(刃渡り約20センチ)を所持し、乗客の50代女性を切りつけて殺害しようとしたというもの。女性は腹部あたりにけがを負った。 車内の防犯カメラには、対馬… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:488文字/全文:797文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「あらゆるレベルで抗議」 米軍のPFOS放出で日本側
会員記事 国吉美香、松山尚幹2021年8月26日 20時20分 沖縄の米海兵隊は26日、発がん性が疑われる有機フッ素化合物のPFOS(ピーフォス)を含む水を、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)から下水道へ放出したと発表した。米側から放出計画の打診があり、日米間で対応を協議している最中だった。外務省や防衛省、県は「米軍の対応は一方的」などとして強く抗議し、中止を求めた。 9時すぎ、米軍から「9時半ごろから放出する」メール 県によると、26日午前9時5分、「9時半ごろから排水処理システムで処理された水を放出する」との米軍からのメールを受信した。外務省への一報も、県と同様だった。その後、県には午前10時14分、沖縄防衛局から「午前9時半ごろに放出した」と連絡があった。 放出計画は、米側が日本側に打診していることを地元紙などが7月上旬に報じ、沖縄県は防衛局に問い合わせて内容を確認。米側は日本政府や県に対し「汚染水は業者に委託し処分してきたが財政負担が大きい」と理由を説明し、「飲料水レベルまで下げて下水道に流す」と安全性を強調した。 これに対し、県などは安全性が確認されるまで放出しないよう要求。宜野湾市議会は、従来どおり米軍の責任で処分するよう求める意見書と決議を全会一致で可決していた。 米軍は発表文で、適切に処理し、汚染はほぼ除去できていると説明した。放出総量は沖縄防衛局から県に伝えられた情報では、約6万4千リットル。 県や外務省、防衛省、県から… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1949文字/全文:2551文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大河内祥晴さん死去 次男がいじめ自殺、撲滅訴え活動
2021年8月26日 20時20分 1994年に当時中学2年だった次男がいじめを苦に自殺し、その後、いじめをなくそうと講演活動などを続けてきた愛知県西尾市の大河内祥晴(おおこうち・よしはる)さんが24日、膵臓(すいぞう)がんで亡くなった。75歳だった。葬儀は26日に営まれた。 大河内さんは各地の学校などで講演を続け、いのちを大事にすることやいじめをなくすことなどを訴えてきた。2019年7月に岐阜市立中学3年の男子生徒がいじめを苦に自殺した問題では、対策委員会の副委員長を務めた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
勇気ある怒りの校長「僕は大阪市長よりも自分に怒った」
今年5月、「公教育はどうあるべきか真剣に考える時が来ている」という文章から始まる、ある提言がSNSで全国に広がった。書いたのは、大阪市立木川南小学校の久保敬校長。今月、市教育委員会から文書訓告を受けた。教員生活37年のベテランがなぜ、なにに怒ったのか。それは「勇気がなかった自分への怒り」だったという。 ――松井一郎市長宛てに、実名で提言を出そう、と考えたきっかけは何だったのですか。 「新型コロナで、子どもたちの権利が軽視されていると感じたことです。昨年は、一斉休校の遅れを取り戻すために夏休みが短縮されました。感染予防のために学校生活を制約されながらも、詰め込まれたカリキュラムを必死にこなしているけなげな子どもから、これ以上余裕を奪ってはいけない、と僕は思っていました」 「そこに今年4月、市長が突然、オンライン学習へ切り替えるという方針を出した。通信環境や保護者のサポートの差など課題が多いのは明らかでした。『市民の声』という制度で意見も出しましたが、何も変わらない。憤りに背中を押される思いで、子どもを生きづらくしているいまの社会や教育への批判も含めて文書を書き、市長に直接、郵送しました。先輩3人に『こんなん送りました』とメールしたのがきっかけで、SNSにあげる人も出てきて、全国的に知られることになりました」 ――ひとりの校長の発言が、なぜここまで広がったのでしょう。 「できもしない方針を出す市の態度に、多くの保護者や市民が疑問を抱いたことが一番の要因だったのではないでしょうか。政治のやり方を批判すると『反日教育』と言われかねない怖さを感じている教員も少なくない。そういう人が自分の気持ちを代弁してくれた、と受け止めたのかもしれません。全国どこでも、教育の独立性が損なわれていることの表れとも感じます」 文句は「退職まではやめとこ」と思っていたが ――「市長への怒りの提言」だと話題になりました。 「ええ。でも、僕が怒っていた相手は市長ではなくて、自分だったんです」 ――どういうことですか。 記事後半では、久保校長の提言は「理想論では?」と問いかける記者に対し、教育者として忘れられない一つの出来事を答えられます。クラスで頼りにしていたしっかり者の女の子からの「えこひいきや」という痛烈な一言がありました。また、大阪市教委から文書訓告を受けたことへの思い、松井市長からの「提言は社会の現場を知らない」という反発についても語られます。 「なんだか学校がおかしいこ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
懐かしの硬券切符はいかが? 北海道拓殖バスが限定販売
2021年8月26日 17時30分 北海道・十勝地方を中心に運行している北海道拓殖バス(音更町)が、創立60周年記念乗車券の販売を始めた。かつて幅広く使われていた昔懐かしい厚紙の「硬券乗車券(切符)」を再現。限定100枚で販売している。 同バスでは下車時に料金を支払う一般的な方式のほかにも、帯広駅前バスターミナルなど3カ所で、比較的長距離区間の支払いに便利なように、一般路線バスの切符も販売している。1990年代初めごろまでは硬券切符を使用していたが、道内のメーカーが製造をやめたことなどに伴い、現在は、薄い紙の切符になっている。 今回、創立60周年を機に、「懐かしくて、記念として残るものを」と硬券切符の再現を企画した。 記念乗車券は、帯広駅から観光地の然別湖(鹿追町)行きで、1650円。本州で現在も硬券切符を作るメーカーを探し出し、地紋が並ぶ往時のイメージをそのまま再現。昭和時代と同じ活版で印刷するなど細部にもこだわった。名刺サイズ二つ折りの台紙には、同社の60年のあゆみや路線図などが掲載されている。 販売は、帯広駅前バスターミナルのみで、100枚限定。実際に使用することも出来る。同社営業課は「昔を知っている方には懐かしく、若い方にはこういう時代があったことを感じてもらえれば」と話している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル