山本孝興2021年8月16日 11時17分 停滞している前線の活動が活発になり、16日は九州で再び激しい雨となっている地域がある。大雨は17日にかけて続く見通し。11日からの記録的な大雨で、西日本から東日本では土砂災害や河川氾濫(はんらん)の危険性が高まっており、気象庁は厳重な警戒を呼びかけている。 気象庁によると、15日にいったん南下した前線は再び北上し、20日ごろまで日本付近に停滞する見込み。16日は九州付近で、17日は西日本から北日本の広範囲で雷を伴った非常に激しい雨が降るおそれがある。 16日午前9時までの6時間雨量は、熊本県天草市84・5ミリ▽同県宇城市76・5ミリ▽鹿児島県阿久根市63・5ミリ▽長崎市63・5ミリなど。すでに九州や中国地方では記録的な大雨が降っており、佐賀県嬉野市では降り始めからの雨量が16日午前6時時点で1032・5ミリと、平年の8月の4倍近い雨量となっている。 17日午前6時までの24時間の予想雨量は多いところで、九州北部250ミリ▽九州南部200ミリ▽四国120ミリ。18日午前6時までの24時間では九州北部と東海200~300ミリ▽九州南部、四国、中国、近畿、関東甲信100~200ミリ▽北陸100~150ミリ▽東北50~100ミリ。(山本孝興) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「嫁を助けて」声あげる女性 住宅に土砂、母子3人死亡
会員記事 依光隆明、佐藤靖、松下和彦2021年8月16日 12時23分 西日本から東日本まで各地で11日から降り続いた記録的な大雨により、長野県や長崎県で少なくとも4人が死亡した。このほかに3人の遺体が確認されており、大雨との関連を調べている。また、広島県と長崎県でそれぞれ2人、熊本県で1人の計5人が行方不明になっている。 国土交通省によると、15日正午時点で西日本を中心に全国15府県で44件の土砂災害が起きた。16日午前8時40分時点で長野、福岡、佐賀の3県では土砂災害警戒情報が発表されている。 長野県岡谷市では15日早朝、住宅に土砂が流入し、女性(41)と次男(12)、三男(7)が亡くなった。 長崎県雲仙市では13日未明、土砂崩れに巻き込まれた女性(59)が死亡し、夫(67)と娘(32)が行方不明に。西海市では14日夜に用水路周辺で女性民生委員(70)ら2人が倒れており、死亡が確認された。 佐賀県小城市でも14日夜、増水した川の排水作業にあたっていた男性作業員(75)が機械に体を挟まれ、死亡した。熊本県では錦町の男性(76)の行方がわからなくなっており、県警などは増水した球磨川に転落した可能性があるとみて捜索している。 広島県では安芸高田市の70代の男性が外出したまま帰宅せず、14日にも田んぼの様子を見にいった東広島市の80代の男性の行方がわかっていない。 長野・母子3人死亡 「仲のいい兄弟だった」 大雨に見舞われた長野県岡谷市では崩れた土砂が住宅に流入し、母子3人が亡くなった。知人らは、その死を悼んだ。 「ゴーッというすごい音がした。飛行機が落ちたような音だった」。現場近くに住む女性は、当時の様子をこう振り返る。15日午前5時過ぎ、県道沿いに並んだ商店と住宅2軒の裏の斜面が崩れたとみられ、土砂がうち1軒に流れ込んだ。 消防団員の119番通報を受… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:820文字/全文:1582文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
戦没者追悼式、遺族は92人のみ 配偶者の参列途絶える
【動画】全国戦没者追悼式=代表撮影 終戦から76年の15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。都内は新型コロナウイルスの緊急事態宣言中のため、参列者数を昨年以上に絞り、過去最少の185人となった。戦没者約310万人を悼み、平和の継承を誓った。 付き添いも含めて遺族92人のほか、天皇、皇后両陛下や首相らが参列した。正午の時報に合わせ、1分間の黙禱(もくとう)を戦没者に捧げた。 天皇陛下は「おことば」で昨年同様に「過去を顧み、深い反省」を盛り込み、「再び戦争の惨禍が繰り返されぬこと」を切に願うと語った。コロナ禍についても「私たち皆がなお一層心を一つにし、力を合わせてこの困難を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います」と述べた。 菅義偉首相は式辞で、「今日、私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません」と語り、「戦争の惨禍を、二度と繰り返さない、この信念をこれからも貫いてまいります」と不戦を誓った。 1993年の細川護熙氏以降、歴代の首相は式辞で、「深い反省」や「哀悼の意」などの言葉で近隣諸国への加害責任を述べてきたが、第2次安倍政権以降は言及されておらず、菅首相も触れなかった。 遺族代表で追悼の辞を述べたのは、兵庫県の柿原啓志さん(85)。父親の輝治さんが中国で戦病死した。 遺族の参列者数は近年は5千人前後だったが、新型コロナウイルスの感染が拡大した後の昨年も遺族の参列を絞り、193人だった。1963年から続く追悼式で、今回初めて戦没者の配偶者の参列がなかった。 今年は、東京都が宣言下という昨年になかった事態を受け、22府県が参列を断念し、参列できた遺族はさらに少なくなった。遺族の最年長は北海道の長屋昭次さん(94)で、最年少は東京の宇田川英吾さん(16)。 都内に来られない人たち向けに、厚生労働省は動画配信サイト「YouTube」で生配信する対応をとった。 会場では感染対策として座席の間隔を1メートル確保したほか、国歌斉唱は行わず、演奏のみにした。管楽器は使用しなかった。(久永隆一、小手川太朗) 天皇陛下のおことば(全文) 本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。 終戦以来76年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。 私たちは今、新型コロナウイルス感染症の厳しい感染状況による新たな試練に直面していますが、私たち皆がなお一層心を一つにし、力を合わせてこの困難を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います。 ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。 砂上の国家 満州のスパイ戦 – プレミアムA 1932年、中国・東北部に建国された「満州国」。 その満州国 をめぐり、日本とソ連はスパイ戦を繰り広げました。 1960年代初めに収録された、旧日本陸軍の元将校らの証言録音を改めて分析。 その攻防に迫りました。 【ドキュメンタリー】砂上の国家 満州のスパイ戦 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東大研究棟で火災、1人軽症 実験用の薬品を保温中か
2021年8月15日 13時10分 15日午前9時5分ごろ、東京都文京区の東京大学本郷キャンパスの薬学系総合研究棟から出火し、10階建ての建物のうち2、3階の約70平方メートルが焼けた。30代の男性警備員が煙を吸い病院に搬送されたが、症状は軽いという。 警視庁本富士署によると、出火した場所とみられる2階の一室では、実験用に加熱した化学薬品が器具で保温され続けている状態だったという。 別の実験でこの部屋を訪れた男子学生が非常ベルの音で出火に気づき、119番通報した。署は詳しい出火原因を調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
DV対応、テロ抑止…AIは警察の活動を一変させるのか
事件捜査や警備などの警察活動に、人工知能(AI)をどう役立てることができるのか。警察庁が実証実験を通じて、その可能性と課題を探っている。一定の効果が確認され、実用化が見えてきたものもある。 数十種類の車の画像データをAIに学習させ、現場周辺の防犯カメラ画像に映った車の静止画を分析すると、可能性が高い順に候補の5車種を順位付けする――。 そんな実証実験は2019年度に始まった。車の画像から車種を割り出す目的で、一定の精度が得られたという。今年度は対象の車種を1千前後まで拡大。動画のデータを解析して探すべき車種を選びだし、その車種が映っているシーンを抽出する仕組みを試す。 資金洗浄(マネーロンダリング)が疑われる取引情報の分析では、金融機関などから届け出があった情報のうち、実際に事件の摘発につながった例をAIが学習。ほかの情報を分析し、注意すべき度合いをスコアで判定して優先順位を付ける。19年度の実験では効率的な分析ができたといい、警察庁は今年度中に実用化したい考えだ。 一方、大規模イベント会場の警備で人混みの中から不審な点を探す実験では問題点が見えた。 会場周辺にいる群衆の模擬映… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1887文字/全文:2389文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋篠宮ご夫妻、パラ選手団の結団式を視聴 16~22日
2021年8月16日 7時00分 天皇、皇后両陛下や皇族方の予定を毎週更新します。皇室の方々は様々な行事や式典、宮中祭祀(さいし)などで多忙な日々を送っています。紙面では掲載しきれない公務も紹介します。 宮内庁は8月16~22日の予定を発表した。秋篠宮ご夫妻は17日、東京パラリンピック日本選手団の結団式をオンラインで視聴し、ビデオメッセージでおことばを寄せる(表記は宮内庁発表に準じます。予定は変更されることがあります)。 皇嗣家(秋篠宮ご一家) 8/17(火) 秋篠宮ご夫妻 宮邸(東京2020パラリンピック競技大会日本代表選手団結団式をオンライン視聴) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひんやり 泡の口どけ コーヒーのイタリアンアイス
コーヒーのセミフレッド=合田昌弘撮影 記事の後半で、作り方のポイントを動画でご覧いただけます ごはんラボ コーヒーのセミフレッド 今週からは「スイーツ」の4回シリーズです。外出しにくい暑い夏、巣ごもりのおともにひんやりスイーツを手作りしてみてはいかがでしょうか。初回は、有馬邦明シェフにインスタントコーヒーを使ったセミフレッドを習います。 セミフレッドとは、イタリアでよく食べられる、アイスの一種。泡立てた生クリームや卵白を使ってふんわり軽い食感を出すのが特徴です。イタリアではエスプレッソで作りますが、今回はどこでも手に入るインスタントコーヒーを使いました。水分が多いと凍ったときにコーヒーと生クリームの2層に分かれてしまいますが、水分が含まれていないインスタントコーヒーならその心配もありません。仕上げに塩を少し加えれば、味が引き締まります。 サブメニューはヨーグルトと卵白でさっぱりとした仕上がりに。今回はモモを加えましたが、他のフルーツでもOKです。食事中のお口直しにもぴったりです。(小林未来) コーヒーのセミフレッド 材料(6~8人前)と道具 料理監修:有馬邦明さん(パッソアパッソ) □ 生クリーム 200ml □ 砂糖 80g □ 卵黄 2個 □ インスタントコーヒー 小さじ1 □ 泡立て器 【作り方】 ①ボウルに卵黄を入れ、分量の砂糖から大きなスプーン1杯程度をすくい卵黄と混ぜる。インスタントコーヒーも合わせて混ぜる。小鍋に湯を沸かし、火を止める。その上に卵黄の入ったボウルをのせ、湯煎しながらさらに混ぜる。 湯煎することで溶けやすくなる。熱くなりすぎると卵黄が固まるので湯煎は火を止めた状態で行う ②冷たい生クリームを別のボウ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1052文字/全文:1690文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大型化するイベント、「適正サイズを」 石川智久さん
語る東京五輪⑤ コロナ禍の中で開かれた東京五輪は、感染対策で無観客となり、国内外からの大規模な集客を前提としたイベントのあり方に一石を投じた。今回の経験を3年半余り後に控える大阪・関西万博にどう生かしていくべきなのか。日本総合研究所マクロ経済研究センターの石川智久所長(46)に語ってもらった。 ――今回の五輪は何を残したと考えますか。 「イベントの力を再認識できました。反対派も多かったですが、開会式の視聴率は6割近く。開会式では約1800台のドローンが地球儀などを描き、いまも新技術で感動を生み出せることを証明しました。競技を通じて日本の若者の頑張りも示せました。『終わったコンテンツ』だと言う人もいますが、決してそうではありません。今でも普遍的なメッセージを残せるというのが正直な感想です」 「トータルでは開催してよかったと思いますが、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みがきちんと実現できなかったのは課題です。女性蔑視発言などが明らかになり、多様性や調和(ダイバーシティー&インクルージョン)に本気でないのではと感じました。差別のない世の中をつくりたいのかどうかが見えませんでした。多くの弁当も廃棄されました。反省しないといけません」 ――コロナ時代のイベント開催にどんな影響をもたらしましたか。 「イベントの適正サイズを考えるきっかけになりました。イベントは放っておくとどんどん大型化しますが、大きければよいのかという問題があります。例えばコロナ後にパンデミックが再び起きた時、海外の客に来てほしくても、国内中心にパッと切り替え、海外はオンラインで楽しんでもらう。不測に備える『コンティンジェンシープラン(危機対応計画)』が大事です。バーチャルで味わうことで、リアルでも見に行きたいと思ってもらえる仕掛けも必要です」 東京五輪の後に日本で控える大型イベントが、2025年の大阪・関西万博です。SDGsや経済効果を掲げるなか、五輪の教訓を踏まえてどう臨むべきなのか。石川さんの考え方を聞きました。 ――今回の経験を万博にどう生かすべきですか。 「万博はSDGsの祭典とし… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「父殺すところ見られたので」母殺害 容疑で次男再逮捕
板倉大地、杉山あかり2021年8月15日 13時32分 福岡市西区の住宅の冷蔵庫から夫婦の遺体が見つかった事件で、福岡県警は15日、母親を殺害したとして次男の松本淳二容疑者(59)=死体遺棄、殺人容疑で逮捕=を殺人容疑で再逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 県警によると、淳二容疑者は6月20日夜ごろ、自宅で母の満喜枝さん(当時87)の首を電気コードで絞め、業務用冷蔵庫に入れて21日早朝までに窒息死させた疑いがある。 淳二容疑者は20日、父親の博和さん(当時88)にトイレの介助を頼まれたことに腹を立て、博和さんの寝室で電気ポットのコードで首を絞めて殺害。次いで、その場面を目撃した満喜枝さんの首もコードで絞めたという。淳二容疑者は「父親の殺害を見られたので殺した。1人で残すのがかわいそうだった」と話しているという。 淳二容疑者は両親と3人暮らしだった。満喜枝さんは車いすを使い、博和さんが6月中旬に自転車で転倒したため、以降数日間は淳二容疑者が食事などの世話をしていた。大学を中退して以来、博和さんとは確執があったといい、「介護を頼まれるたびに見ていたアニメを中断するのが面倒だった。大学を中退した際に叱責(しっせき)され、いつかやってやろうと思っていた」と話しているという。(板倉大地、杉山あかり) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
民家に土砂 8人救出、男児ら3人心肺停止 長野・岡谷
2021年8月15日 13時34分(2021年8月15日 13時34分更新) 15日午前5時過ぎ、長野県岡谷市川岸東3丁目の住宅の裏側にある斜面が崩れて土砂が屋内に流入し、在宅していた8人のうち5人が巻き込まれた。岡谷市によると、5人は駆けつけた消防に救出されたが、3人が心肺停止の状態だという。西日本を中心に大雨が降り、長野県でも記録的な大雨となっていた。気象庁は引き続き厳重な警戒を呼びかけている。 同市によると、心肺停止になっているのは当時住宅の2階にいた40代女性と10代男性、10歳未満の男児。他の40代男性と10代男性の2人は軽傷で、ほか3人にけがはなかったという。 現場はJR川岸駅前で、商店と民家が道沿いに並ぶ。近くを中央道が通っており、一帯は土砂災害警戒区域(イエローゾーン)に指定されている。 15日午前10時40分までの72時間雨量の最大値をみると、全国計42地点で観測史上最多を更新しているが、このうち9地点を長野県が占めた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル