2021年8月13日 9時10分(2021年8月13日 9時48分更新) 気象庁は13日午前8時45分、広島県に大雨特別警報を発表した。過去に経験したことのないような大雨となっており、土砂災害や浸水などの何らかの災害がすでに発生している可能性がきわめて高いという。「命の危険が迫っているため、直ちに身の安全を確保しなければならない状況」だとして最大級の警戒を求めている。 対象市町村は広島市。大雨特別警報は、大雨の警戒レベルで危険度が最も高い「5」に相当する情報で、住民は避難所へ行くことにこだわらず、川や崖から少しでも離れた頑丈な建物の上の階などへの避難が必要となる。外へ出ることも危険な場合は、崖から離れた2階以上の部屋に移動するなど、少しでも命が助かる可能性の高い行動をとることが重要だ。 広島市の安佐北消防署によると、13日午前9時30分ごろ、広島市安佐北区安佐町飯室の鈴張川で、近くの住民から「ピンクの軽乗用車が川に流された」と119番通報があった。車に人が乗っていたかは不明といい、消防隊員が確認に向かっている。 広島市は鈴張川が氾濫(はんらん)危険水位を超えたため、13日午前8時40分、避難情報の中で最も危険度が高い「緊急安全確保」(レベル5)を出した。対象は安佐北区鈴張、飯室の計73世帯159人。 安佐北区役所によると、13日午前9時の時点で、鈴張地区の26世帯45人が地元の特別養護老人ホームに避難している。また、広島県道宇津可部線の2カ所で土砂崩れが起き、通行止めになっている。 広島市はこの他、午前9時現在で安佐北区、安佐南区、佐伯区の計1万4429世帯2万9778人に避難指示(レベル4)を出している。 広島市の北に位置する広島県安芸高田市は午前8時15分、多治比川周辺の2548世帯5149人に緊急安全確保を出した。北広島町も午前8時19分、千代田地区の2253世帯4835人に緊急安全確保を出した。 島根県雲南市では大雨の影響で、市内を流れる三刀屋(みとや)川の水位が午前8時に氾濫(はんらん)危険水位の2・9メートルに達した。雲南市は河川の氾濫(はんらん)や家屋の浸水の危険があるとして、同市三刀屋町の一部139世帯394人に避難指示を出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
練る、踏む、切る うどんのコシの秘密、自由研究に
湯川うらら2021年8月13日 10時00分 讃岐うどんのコシの秘密に迫る自由研究キットを、香川県琴平町の製麺会社「大庄屋」が発売した。小学生の家庭で人気を集め、発売1週間で千セット超が売れた。 讃岐うどん販売店「大庄屋」(香川県琴平町)が発売した「うどんのコシ自由研究キット」=湯川うらら撮影 練って、踏んで、熟成させて、延ばして、切って、ゆでる。職人さながらのコシのあるうどん作りを90分で体験できる「うどんのコシ自由研究キット」(税込み864円)だ。 うどん粉などの材料に加え、「レポートの書き方」も付いている。麺棒はラップの芯で代用可能だ。 大庄屋の専務取締役の山地英登さん(42)は「自宅でうどんのことを学べて、お昼ご飯にもなる。親御さんもきっと大助かりですよ。うどんを作る楽しさを知って、讃岐うどんのことをもっと好きになってほしい」。 記者は地元の小学生にキットに挑戦してもらい、完成したうどんを味わってもらった。 「うどんのコシ自由研究キット」を使って讃岐うどん作りに挑戦する子どもたち=2021年8月8日午前11時2分、高松市、湯川うらら撮影 うどん作りは初めてだったという1年生の大野葉月さん(6)=高松市=は「踏むのが楽しかった。自分で作ったうどんはおいしい」。3年生の新里柚晴(ゆずは)さん(8)=同=は「お店のよりも柔らかかったけど、おいしかった。コシを出すのは難しいと思った」。 大庄屋(電話0877・75・5980)のオンラインショップ(https://osyoya.stores.jp/)などで販売している。(湯川うらら) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中学生が水路転落死、遺族が提訴へ「事故と向き合って」
静岡市清水区の県が管轄する事業地の排水路で、2018年、男子中学生が滑り落ちて死亡した事故で、遺族が県に約1千万円の損害賠償を求める訴訟を起こすことがわかった。中学生の母親(49)は提訴理由を「県に安全対策が不十分だった事実と向き合ってほしい」と説明している。 提訴するのは、同区の中学1年、朝日佳一朗君(当時12)の遺族。国家賠償法に基づき、17日にも静岡地裁に提訴する。 事故は18年6月27日に発生した。県警などによると、佳一朗君は、同級生と遊んでいた際、急斜面に設けられたコンクリート製の排水路(落差約25メートル、長さ約63メートル)を滑り落ち、頭を打って死亡した。事故当時、付近に柵などはなく、自由に立ち入ることができたという。 遺族は、事業地を管理する県中部農林事務所が排水路の危険性を把握して、付近への立ち入りを防ぐ対策をとるべきだったと指摘。排水路の安全対策を求めた農林水産省の通達などを根拠に、事故の発生は、何の安全対策もしなかった同事務所の瑕疵(かし)によるものだと主張する方針だ。 事故をめぐっては、19年6月、安全対策を怠ったとして、県警が同事務所の所長(当時)ら6人を業務上過失致死の疑いで書類送検したが、静岡地検はいずれも嫌疑不十分で不起訴処分とした。 「事故の予見可能性を立証する証拠がない」。検察側の不起訴理由の説明に納得できなかった両親は弁護士に相談。現場付近の住民や通行人にアンケートを実施した。その結果、応じた54人のうち40人が排水路のすぐそばまで行ったことがあると回答した。 誰でも危険な場所に入ることができた。アンケートで得られた結果を新たな証拠として、両親は昨年8月、6人への不起訴処分を不服として静岡検察審査会に審査を申し立てた。今年4月、同審査会は「不起訴相当」と議決。証拠上は事故の予見性があったとは言えないとしたが、「(農林事務所に)安全に対する意識が不足していたのではないかと思われる」との意見を付けた。 提訴にあたり、佳一朗君の母… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:659文字/全文:1512文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ずぶぬれの小学生から「助けてください」 動いた元警官
杉山あかり2021年8月13日 10時19分 川遊び中におぼれた小学低学年の女児を助けたとして、福岡県大野城市の下川弘喜さん(69)に7月30日、春日・大野城・那珂川消防組合消防本部から感謝状が渡された。下川さんは元警察官。水難救助の経験はなかったが、素早く川に入って幼い命を救った。 7月10日午後4時ごろ、下川さんは買い物に行く途中だった。同市牛頸2丁目の河川近くの駐車場に車をとめようとすると、川の方向から髪の毛までずぶぬれの小学生の女児が泣きそうな表情で近づいてきた。 「何かあったに違いない」。川へ向かいながら話を聞くと「助けて下さい。友達が溺れています」。 浅瀬に見えたが、入ると胸まで水につかった。「どこにいるの?」。声をかけながら進むと「助けて」とかぼそい声が聞こえ、浮いたり沈んだりしている女児が見えた。両手で抱きかかえ川岸に上がると、女児は安心したように泣き出したという。女児は2人の友人と川遊び中に溺れたとみられ、けがはなかった。 表彰式には、春日署の岡村成生署長らが出席。同消防本部の吉光和彦消防長は「勇気ある行動で貴い命を救うことができた」。下川さんは「助けなければという一心だった」と話した。(杉山あかり) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
軽トラが6メートル落下 ごみがクッション、命は無事
藤谷和広2021年8月13日 10時23分 柏市の市北部クリーンセンターで10日、ごみ捨てに来た軽トラックが約6メートル下の「ごみピット」に転落した。運転していた市内福祉施設の70代男性職員は肋骨(ろっこつ)を骨折したが、命は無事だった。ピットは深さ約11メートルあるが、5メートルほどの厚さでごみがたまっており、クッションの役割を果たしたとみられる。 ピットは焼却炉に入れる前のごみをためておく施設。市によると、軽トラックは投入口の手前の高さ約22センチの車止めを乗り越え、転落した。ブレーキとアクセルを踏み間違えたことが原因という。(藤谷和広) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「新聞載りたい!」5歳で英検準2級合格 母との勉強法
なんとしても新聞に載りたい!――。そんな思いで英語の学習に励み、5歳で実用英語技能検定(英検)準2級(高校中級程度)に一発合格した児童がいる。日本英語検定協会によると、5歳での合格は「相当めずらしい」という。児童は英語だけでなく、ほかの外国語にも興味があり、「いろんな国の人と友だちになりたい」と夢を膨らませている。 大阪府枚方市の小学1年生、延百合華(のぶゆりか)ちゃん(6)は1歳半のときに、市内のインターナショナルスクールに通い始めた。母の舞さん(34)は「学生時代、英語は苦手科目だった。子どもには英語に幼い頃からふれ合って欲しかった」と話す。 スクールでは、ミックスルーツの子どもらに囲まれながら、英語で歌を歌ったり、おしゃべりしたり。2歳ごろから徐々に自宅で英語を話すようになった。大好きなディズニーのアニメ映画「ライオンキング」も自ら日本語から英語に音声を切り替えて楽しむようになった。 3歳からは私立の幼稚園に通… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:548文字/全文:966文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特高に追われた幼少時代 母の思い支えた父のノート
赤いポロシャツやスカートに身を包んだ女性たちが手をつなぎ、国会を取り囲んだ。2015年6月。安保法制に反対する抗議活動だ。赤い服装は、アイスランドで1970年代、「女の平和」と銘打って女性の地位向上を訴え、赤いストッキングをはいてデモをした運動にちなんだ。 呼びかけたのは、元中央大教授の横湯園子さん(82)。赤いスーツで先頭に立った。「初対面でも『その赤い服、すてきですね』というのがあいさつ代わりで、ぐっと距離が近づきました」と話した。 大学時代、60年安保反対のビラ配りをしたが、運動の先頭に立ったことはなかった。しかし2013年以降、特定秘密保護法や安保法制の成立を目の当たりにし、いてもたってもいられなくなった。幼いころの記憶がよみがえったからだ。 41~45年ごろ、母の芹沢きみさんに連れられ、静岡県内を三十数回引っ越した。母が特別高等警察(特高)から逃れるための潜伏生活だったことは、後で知った。 軍国主義が広まった戦前・戦中にも、反戦を訴えたり、体制に異を唱えたりする人たちがいました。その足跡をたどると、思想や信条を自由に口にできない戦争の実相の一つが見えてきます。記事後半では、横湯さんの母が特高に追われることになった理由や、逃亡生活で負った心の傷を癒やした亡き父のノートの言葉などを紹介します。 2歳から5歳にかけての記憶… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1296文字/全文:1733文字 知る戦争 平和への思いを若い世代へ託そうと、発信を続ける人がいます。原爆や戦争をテーマにした記事を集めた特集ページです。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
逃亡したソ連兵、はじめは重宝 「裏切り者」への仕打ち
「私はあなたの名前を知っている」 1938年6月14日、東京・九段にある陸軍将校の親睦組織「偕行社」の一室で、参謀本部ロシア班の少佐と最初の握手を交わしながら、男はそう切り出した。暗殺者を警戒し、建物の外では憲兵が周囲を見張っていた。 男の名はゲンリフ・リュシコフ。スターリン政権で秘密警察を統括する内務人民委員部(NKVD)の極東局長のほか、ソビエト最高会議代議員などを兼任する大物だった。 だが、6月13日、副官ら数人と満州東部の琿春(こんしゅん)に近い国境地帯を視察中に、突然、単身歩いて国境を越え、日本の傀儡(かいらい)国家、満州国へ亡命した。当時、ソ連で粛清の嵐が吹き荒れていた。NKVD幹部までが次々と罪に問われ、身の危険を感じたためとされる。 リュシコフは1時間後には、国境警備隊から特務機関に身柄を引き渡され、翌14日、特別機で東京へ移送された。 尋問にあたった少佐が戦後、アメリカ人歴史家の故アルビン・クックス博士に当時の状況を語っていた。そのインタビュー音源が残っている。 「どうしてあなたは僕を知っているんだ」と問う少佐に、リュシコフは「あなたを、僕はずっと監視していた」と答えたという。1935年2月から2年余り、少佐はモスクワで大使館付武官補佐官として情報活動に従事したが、当時リュシコフは、NKVD配下の秘密警察幹部として、少佐らを隙あれば取り込む役回りだった。 「私はどういう評判だったか?」。尋問が進んで雑談に移ったころ、少佐が尋ねると、リュシコフは「あなたには本当に困った」と、不満を蒸し返したという。 秘密警察が仕向けた女性を、少佐が次から次へと取り換えたためだった。「それでね、女を固定させることができないって言うんですよ」。「ハニートラップ」への対抗策として、上官から「1人の女と3度以上付き合ってはいけない」と命じられていたと、少佐は語る。 日本軍が重用した3人の亡命兵。しかし、彼らが待ち受けた運命は過酷でした。 【テーマ動画】砂上の国家 満州のスパイ戦 持ち込んだ機密書類を提供し… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
愛知・三重で感染最多更新 名古屋市の入院調整に危機感
東海3県では12日、新型コロナウイルスに956人が感染したと確認された。 愛知県703人(うち名古屋市302人)、三重県131人はいずれも過去最多で、感染拡大が止まらない。 2日連続で最多を更新した三重県はこの日、14日から全県の飲食店に午後8時までの営業時間短縮を要請することを決めた。 岐阜県も122人で2日連続で100人を超えた。 急増を受け、愛知県の大村秀章知事は12日、名古屋市や春日井市など12市町村が対象の「まん延防止等重点措置」区域を来週にも見直す考えを示した。 県内の感染者は30代以下が6割超となっており、大村氏は「若い人が動いているから感染が広がっているのは明らか。お盆での行動の自粛、変容をお願いし、その間にワクチン接種を進めたい」と述べた。 また、全国で動きがある緊急事態宣言の要請については「よく検討すべきで、まずは重点措置でしっかりと規制、抑制を図りたい」と慎重な姿勢を示した。(大滝哲彰、小林圭) 名古屋市では7月末以降、新型コロナウイルス感染者の入院調整の状況が一変した。新しく入院する感染者が1日数人程度から20人前後まで急増している。 「医師と判断してから折り返… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:688文字/全文:1197文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
滋賀で新たに164人感染 過去最多を更新
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