2021年8月6日 17時09分 大量の覚醒剤をナッツ缶に隠して密輸したとして、警視庁はいずれもベトナム国籍で職業不詳の30代の男2人を覚醒剤取締法違反(営利目的共同輸入)の疑いで逮捕し、6日発表した。黙秘しているという。 組織犯罪対策5課によると、逮捕されたのは群馬県伊勢崎市粕川町の自称グエン・ズィ・ドゥック容疑者(39)ら。6月27日、覚醒剤約10キロ(末端価格約6億円相当)を米国から東京都台東区のビルの一室に航空便で送った疑いがある。覚醒剤はナッツ缶に封入してあり、東京税関羽田税関支署が発見したという。 警視庁は7月、覚醒剤の受け取り役だった2人を麻薬特例法違反(規制薬物としての所持)容疑で逮捕していた。米国のベトナム人組織が関与したとみている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内感染者数、累計100万人超す 8日間で10万人増
国内で新型コロナウイルスに感染した人の累計が6日、100万人を超える見通しとなった。1日当たりの新規感染者数が1万人を超える日が続いており、感染拡大は急速に進んでいる。 感染者数の累計は、70万人から80万人までは約6週間、さらに90万人に到達するまでは約4週間かかっていた。だが、7月29日に90万人を超えて以降、100万人に達するまでは8日間。5月には、18日間のうちに60万人から70万人まで増えて感染拡大のペースが上がったが、今回はそれよりも速いペースで10万人増加したことになる。 米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、世界での累計感染者数は2億人を超えている。 【動画】分断の五輪 ―コロナ下のTokyoでー Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女性選手の報じ方は「おじさん向け」 変えていくために
「多様性と調和」をテーマに掲げる今回の東京五輪。組織委員会の会長だった森喜朗氏が女性蔑視発言で辞任したのを機に、組織委には「ジェンダー平等推進チーム」ができた。国連児童基金の教育専門官(休職中)で、チームのアドバイザーに就いた井本直歩子さんは、日本のスポーツを巡る報道の多くが性別によって偏りがあり、「女性アスリートが純粋に選手として報じられないことが多い。ステレオタイプを壊していきたい」と会見で発信した。その思いを聞いた。 ――今回、「ステレオタイプを壊していきたい」と発言されたのはなぜでしょう。 オリンピック以外の日本の女性アスリートの報道は、ルッキズムの傾向が多分に含まれていると思います。メディアの種類によりますが、容姿や私生活についての話題が多い。注目してもらうことももちろん必要なのですが、アスリートとして何がすばらしいのか、競技性のところが、伝わってこないことが多い。特に男性と比べると、フェアではないと感じます。女性アスリートの競技性にもっと焦点を当て、ありのままの姿を見せることで、私たちの中にはびこる「女らしさ」というジェンダーのステレオタイプを崩せる部分は多分にあると思うんです。 ――「男性選手と比べてフェアではない」とどのような部分で思いますか。 男性選手には聞かないのに、女性には聞く質問があります。子持ちの男性アスリートには子どもの話は聞かないのに、「ママアスリート」にはその質問がいつもついて回る。 また、例えばプロゴルファーの松山英樹選手と渋野日向子選手を比べてみると、松山選手にはプライベートな質問はしませんよね。でも渋野選手の場合はスマイルとかお菓子の報道が多い。ジェンダーバイアスがかかっていると思います。ゴルフは男性のファンが多く、男性の記者が男性に向けて書いていて、「おじさん向け」になっているのかなと。 ――男性向けのスポーツ報道は、日本特有でしょうか。 プライベートなことを大きく… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1904文字/全文:2728文字 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ママだから夢を断念? 主婦が始めたワーキングスペース
育児に追われる日々、預け先も簡単には見つからない。子どもも家族も笑顔で、女性が「ごめんなさい」と思うことなく、自分らしい仕事に挑戦できる場はないのか。そんな思いに突き動かされた女性が始めた託児付きワーキングスペースが、名古屋にある。 名古屋市千種区の地下鉄星ケ丘駅から歩いて5分。空色が目を引く2階建ての「アッチコッカ」は、女性向けの託児付きワーキングスペースだ。元イタリアンレストランで、バーや本格的な厨房(ちゅうぼう)も借りられる。 ただスペースを貸し出すにとどまらない「おせっかい」が特徴だ。イベントや教室の開催、起業など様々な利用者のニーズに合わせ、細やかな「伴走」を提供する。集客やPRの方法、屋号を一緒に考えることもある。 料理教室、ヨガ、スタイリスト、英語教室……。2016年以来、約50人がここで自らの事業をスタートさせた。 ワーキングスペースを立ち上げた片岡敦子さんには強い思いがありました。なぜ「アッチコッカ」という名前なのでしょう。記事後半で紹介しています。 加藤みなみさん(39)も、ここで事業を始めた1人だ。 子育ての経験から、「ママが… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1433文字/全文:1850文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
吉永小百合さん、原点は9歳 「朗読は反核署名」
広島に原爆が投下されて、6日で76年。被爆者の救済はいまだ議論が続けられ、東京電力福島第一原発の事故の収束も見通せない。この夏には「震災復興の象徴」とされた東京五輪が、コロナ下で開かれている。そんな「今」を、30年以上にわたり反核の詩を朗読してきた俳優の吉永小百合さんは、どう見ているのか。 ――原爆詩を朗読するきっかけは映画出演だったと聞きます。 「21歳のとき、大江健三郎さんの『ヒロシマ・ノート』の一つのエピソードを映画化した『愛と死の記録』という作品に出演しました。4歳で被爆した青年が恋人と幸せになろうとしていたのに、白血病を発症して亡くなってしまう。その1週間後、恋人は後を追う――というお話です」 「撮影はちょうど8月、広島で。平和記念公園や原爆ドームでも撮り、私の中に強く印象が残りました。でもすぐに朗読の活動につながったわけではないんです。詩の朗読を始めたのは、1980年代になってからでした」 ――テレビドラマ「夢千代日記」に出演されたころです。 「広島の原爆で胎内被爆した主人公の女性・夢千代を演じました。ドラマは足かけ4年続き、放送後、被爆者団体の方たちから、平和集会で原爆の詩を朗読してほしいという依頼を受けたんです。いただいた20編ほどのなかから、自分が読みたい詩を選びました。中学のころ、教科書で峠三吉(とうげさんきち)や原民喜(はらたみき)の原爆詩を学びましたが、これほどたくさんの詩があるのかと初めて知りました」 「朗読してみると、自分自身の胸がなにかこう熱くなった記憶があります。実際に声を出して、あのとき被爆した方たちの思いが自分のなかに入ってきたという感じでしょうか。いままで感じたことがなかった感情でした。それで、朗読を続けてきました」 ――原爆や平和への思いは、演じることで強くなったのですね。 戦争に原発事故、コロナ禍…。この地球でみんなが人間らしく生き、命を終えるために大事なことは。吉永小百合さんと考えました。 「20代で俳優として演じた… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:3210文字/全文:4002文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
被害者衣服付着のDNA型、容疑者と一致 神戸高2殺害
2021年8月6日 11時11分 神戸市北区の路上で2010年10月、近くの私立神戸弘陵高校2年の堤将太さん(当時16)が刺殺された事件で、堤さんの衣服から検出されたDNA型が、事件当時17歳だった愛知県のパート従業員の男(28)=殺人容疑で逮捕=のものと一致したことが、捜査関係者への取材でわかった。 逮捕容疑は10年10月4日午後10時45分ごろ、神戸市北区筑紫が丘4丁目の路上で、堤さんの体を刃物のようなもので複数回刺すなどして殺害したというもの。捜査関係者によると、男は容疑を認めているという。 兵庫県警によると、堤さんは事件直前、当時中学生だった女性と自動販売機付近に座って話していた。10メートルほど離れたところに座っていた人物が突然襲ってきて、路上でもみ合いになったという。堤さんの服から検出されたDNA型はこのときに付着した可能性がある。堤さんはその後、約70メートル離れた横断歩道上で倒れているのが見つかった。 一緒にいた女性は当時、「知らない男だった」と話していたという。 捜査関係者によると、男は事件当時、現場に近い神戸市北区に住んでおり、その後愛知県に転居したとみられる。現在は自宅近くでパートとして働き、勤務先施設の店舗の売り上げをまとめるなどの仕事をしていたという。 男のものとみられるSNSでは数年前から、写真を加工するソフトのノウハウを紹介したり、加工した写真を投稿したりしている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2年ぶりの山形花笠まつり かけ声なし、演舞は野球場で
三宅範和2021年8月6日 11時23分 会場は野球場、踊り手はマスク着用で「ヤッショ、マカショ」の掛け声はなし――。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった「山形花笠まつり」が5日夕から、2年ぶりに異例の態勢で始まった。7日まで。 例年は3日間通じて山形市中心街を練り歩くパレードが、市内の野球場「きらやかスタジアム」での演舞(5、6日)と、街中での小規模な演舞イベント(7日)に変更。参加団体の公募も取りやめ、主催者が指定した団体にしぼった。 その中で山形大学の運動部でコロナのクラスター(感染者集団)が発生し、同大学の花笠サークル四面楚歌(そか)が出演を辞退。踊り手は5日が4団体約330人、6日は5団体約350人になった。例年は1日当たり50~60団体、約5千人が参加していた。スタジアムの観客は、県内在住者限定で予約制とした。 参加団体一つ、花笠舞踊団の常任理事で踊りを披露した日本舞踊指導者の花柳優梓(ゆうあずさ)(本名・白岩貴子)さん(46)は「球場で踊ることを実現してくれた人たちに感謝したい。でも、伝統をつなぐためにも来年以降は街頭パレードが復活してほしい」。一塁側スタンドで観覧した山形市の60代の女性は「沿道からだと踊り手がすぐ行ってしまうが、じっくり踊り全体を見ることができて、これも良いと思った」と話した。(三宅範和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
同性カップルも一緒に住宅ローン 金融機関で対応広がる
同性のカップルが、夫婦と同じように2人で一緒に申し込める住宅ローンが増えている。LGBTQ(性的少数者)への理解の広がりを受けた動きで、金融機関にとっては顧客の間口を広げるねらいもある。 りそな銀行は先月16日から、同性のカップルが互いに連帯保証人になってそれぞれがお金を借りる「ペアローン」や、1人が契約者、もう1人が連帯保証人となって収入を合算して審査を受けるローンの扱いを始めた。いずれも、借り入れ可能な総額が増えるなどのメリットがあるという。 従来これらのローンは、法律婚をした夫婦などでないと利用できなかった。同性のパートナーであることは、2人の関係や生活上の義務などを定めた合意契約や任意後見契約に関わる公正証書などで確認する。広報担当者は「できるだけ多くの方に役立ててほしいと考えた」と話す。 こうした動きの背景には、L… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:517文字/全文:888文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ほぼ「密」、ビール片手大声で声援 札幌市で五輪競歩
会員記事陸上 岡田昇、鈴木剛志、榧場勇太、角拓哉、能田英二、斎藤徹2021年8月6日 6時15分 東京五輪の男子20キロ競歩が行われた5日の札幌市の目抜き通り沿いの歩道は、レースを見守る人でほぼ「密集状態」になった。新型コロナの感染の波が再び襲うなか、沿道での観戦自粛が呼びかけられたが、日本選手が優勝争いに加わる白熱したレース展開に、大声で声援を送る人もいた。 発着点そばの札幌駅前通の歩道には高さ1・8メートルほどの黒い幕が張られ、スタートが見えないようにされた。発着点がのぞき見える大通公園に面した商業ビル「大通ビッセ」2階には、スタートの午後4時半に40人ほどが集まった。市内の30代会社員男性は「コースが決まった時からここで見ようと決めていた。地元に五輪が来たのだから少しでも見たかった」。 大会組織委員会は北海道や札幌市の要請に応じ、競歩とマラソンで沿道での観戦自粛を呼びかけることを決めた。コースと歩道の間にバリケードを設けて空間をつくり、人が密集しないようにした。「感染自粛」のプラカードを持ったスタッフがあちこちに立ったものの、レース前からものものしい雰囲気に包まれた。 レースが始まると、立ち止まる人が増えた。バリケードの前でスマホカメラを掲げたり、選手に拍手を送ったりする光景が外周1キロの沿道全域に瞬く間に広がった。スタッフの呼びかけを聞き入れる人はほぼいなくなった。 北側の折り返し地点近くで観… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:786文字/全文:1352文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
忽那医師「自宅死増加の恐れ」と警告、外れた予測とは?
緊急事態宣言が出ているのに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続きます。「これまでにはないスピード」と表現される「第5波」は、いつまで続くのか。流行の収束はみえているのか。7月に大阪大に移った、忽那(くつな)賢志医師に4日、オンラインで話を聞きました。 ――5波はどこまで拡大するのでしょうか。 新規感染者の増加率が減っていません。いまの時点で、いつがピークになるのかよめません。 東京都内のコロナ向けのベッドは6千床近くありますが、今後もこのペースで新規感染者が増えれば、ベッドが間に合わなくなるでしょう。 ワクチン接種と変異株、競争するように ――5波の特徴は? ワクチン接種を終えた高齢者らの感染割合が減り、重症化もしなくなっています。ワクチンの効果を感じる一方、変異株による重症化リスクは高くなっているとみています。 未接種の40代、50代の感染割合が増え、この世代が重症化しています。 世界規模でみてもいま、ワクチン接種と変異株、どちらが先をいくのか。競争のような面があります。 変異していない従来のウイルスならば、いまこんなに感染者や重症者が増えなかったかもしれません。 入院制限で「自宅死」増加の恐れ ――政府が、感染急増地域の入院を重症化リスクの高い人らに限定する方針を出しました。 中等症の人が入院して肺炎がみつかり、治療薬レムデシビルを使うといった機会を逃し、重症化する人が増えるのではと心配されます。 いままで入院できた人が自宅で療養することになり、自宅で亡くなる人が増える可能性があります。 酸素吸入が必要になった人を早くみつけ、入院してもらうというしくみをつくらなければなりません。 ■誰もが重症化しうる… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル