遠藤美波2021年7月13日 12時00分 トヨタ・レクサスなど高級車を繰り返し盗んだとして、兵庫、大阪の両府県警の合同捜査本部は、堺市中区の金取引業、銭谷明容疑者(32)=公判中=ら男女15人を窃盗などの疑いで逮捕、追送検して一連の捜査を終えた。捜査関係者への取材でわかった。 捜査本部は、このグループが近畿圏を中心に約160台の自動車盗に関わり、7億円超の被害を裏付けたとしている。 捜査関係者によると、銭谷容疑者らは2019年3月~20年6月、大阪、兵庫、愛知など6府県で、トヨタのレクサスやプリウスなどを盗んだ疑いがある。うち27件(被害総額約1億円)について、窃盗などの罪で起訴された。 メンバーのLINEのやりとりや供述などから、銭谷容疑者はグループの指示役で、暴力団の関与もあるとみている。 電子鍵代わりに「ガラケー」でエンジン起動か 捜査関係者によると、銭谷容疑者らのグループは、従来型の携帯電話、いわゆる「ガラケー」を悪用して自動車盗を重ねていたという。 特定の型のガラケーのプログラムを改ざんし、車内のコンピューターと接続することで、スマートキー(電子鍵)で動かすタイプの車のエンジンを起動できるようにした、と捜査本部はみている。 カーセキュリティー会社「ミラージュ オートアラーム」(奈良県天理市)によると、スマートキーの電子的な防犯システムを破る手口は増えているという。対策として、スマートキーの仕組みと連動しない防犯装置を加えることが望ましいとしている。(遠藤美波) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
30年に海陸30%を保護区に 生物多様性の次期目標案
川田俊男2021年7月13日 7時00分 国連の生物多様性条約事務局は12日、生態系の保全や種の多様性を守るために2030年に向けて各国が取り組む新しい目標案を公表した。世界の陸域と海域の30%以上を保護区にすることなど21項目を盛り込んだ。今年10月に中国で開かれる生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で、各国が交渉する土台となる。 10年に名古屋市で開かれたCOP10では、20年までの目標として陸域の17%、海域の10%を保護区にするとした「愛知目標」を定めた。今回の30年に向けた次期目標案は、愛知目標の達成を前提に20年目標から陸域で約2倍、海域で3倍に引き上げることになる。ほかに侵略的外来種の侵入や定着を少なくとも50%削減し、影響を減らすことなども掲げた。 6月に英国で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)では、日本を含む先進国が30%目標に合意。COP15では、新興国や途上国を巻き込んで合意できるかどうかが焦点の一つになる。途上国支援を含め、対策のための資金を年間2千億ドル(22兆円)に増やすことなども目標案に盛り込んだ。(川田俊男) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
リモート?それとも出社? どうするコロナ下の新人教育
コロナ禍でテレワークが普及する中、新入社員の育成をめぐって企業の対応がわかれている。感染対策のためオンラインでの勤務を認める企業がある一方で、出社に戻したところも出ている。 「最近ミスをしてしまって」「1年目はいっぱい失敗したほうがいいよ」 7月上旬、スマホゲームの開発などを手がけるエイチーム(名古屋市中村区)のオフィス。今春に入社したグループの新入社員21人のうちの1人、新宅(しんたく)璃子さん(23)が、先輩社員の成田美月さん(25)に相談していた。 新宅さんは研修を終え、5月にマーケティングなどの部署に配属された。周りの社員に追いつこうと、必死になって仕事を覚えている最中だ。「慣れないことが多くて、先輩にフォローしてもらっています」 エイチームは現在、社員にテレワークを推奨しているが、新入社員は緊急事態宣言中を除いて原則出社としている。人事部の担当者は「会社の雰囲気を肌で感じてもらうとともに、先輩社員とのつながりを大事にしてもらうため」と説明する。 昨年は新入社員にもテレワークを徹底。仕事は回ったが、業務以外で先輩社員と関係を築く機会が乏しかった。先輩の仕事を目で盗んだり、社会人としての所作を身につけたりするのに課題があったという。 新宅さんは「テレワークだと先輩が忙しい時に話しかけてしまったり、他部署の人と接点を持ちづらかったりする。顔をつきあわせて仕事した方がスムーズに進められます」と話す。 主要グループ会社で417人の新入社員が入社した中部電力も、事務職の新入社員は出社を原則としている。地域の営業所に配属される場合が多く、テレワークでは難しい業務があることや、「同僚とコミュニケーションをとりながら、肌で仕事を覚えてほしい」(広報)ことが理由という。 一方、約60人が入社したミ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:530文字/全文:1295文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中学校教諭が覚醒剤所持した疑い 市教育長「前代未聞」
2021年7月13日 9時01分 覚醒剤を所持したとして、青森署は11日、青森県むつ市脇野沢の中学校教諭、藤田恭平容疑者(36)を覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。藤田容疑者はむつ市内の中学校に勤務している。 署によると、藤田容疑者は11日午前11時50分ごろ、青森市内のインターネットカフェの駐車場に止めていた車内で、小袋に入った覚醒剤を所持していた疑いがある。一緒に注射器も所持していた。 むつ市教育委員会によると、藤田容疑者は勤務態度に問題はなかったという。阿部謙一教育長は11日夜、「前代未聞の事件が発生した。大変遺憾であり、お騒がせする結果となったことについて心からおわびを申し上げる」などとするコメント出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発事故の避難勧奨解除「適法」 808人の訴え退ける
村上友里2021年7月12日 20時17分 東京電力福島第一原発事故で局所的に放射線量が高くなった「特定避難勧奨地点」の指定を国が解除したのは違法だとして、福島県南相馬市の住民ら808人が国に解除取り消しなどを求めた訴訟の判決が12日、東京地裁であった。鎌野真敬裁判長は、「権利侵害があったと認められず違法ではない」として住民側の請求を退けた。 市内152世帯を同地点に設定した政府は2014年、年間積算被曝(ひばく)線量が20ミリシーベルトを下回るとして解除。その後に税金減免などの支援を打ち切った。 判決は、指定の解除は帰還を強制していないと指摘。「国は1ミリシーベルト以下にする義務がある」との原告の主張には「法的義務はない」とした。(村上友里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
集団接種中止の大阪市 「どんどん供給されると思った」
会員記事 本多由佳、浅沼愛2021年7月13日 6時00分 国からの新型コロナウイルスワクチンの供給不足をめぐり、大阪市はニーズが高い診療所などでの個別接種を継続するため、区民センターなどでの集団接種を取りやめる。政府方針に沿って接種の迅速化に取り組んできたが、方針転換を迫られた形だ。 松井一郎市長は12日の記者会見で、「市民の皆さん、接種にご協力いただいた医療従事者や関係者の皆様に、混乱を招き、大変ご迷惑をおかけしました」と陳謝した。 6月下旬~7月上旬の1週間あたりの配送量は、約1700カ所での個別接種向けに17万~18万回分、約40カ所の集団接種向けに4万回分だった。松井市長は「個別接種のニーズが高いので、個別接種を残すと判断した。ワクチンは個別接種分だけでも足りないので、集団接種の再開のめどは立たない」との認識を示した。 その上で、「接種態勢をどん… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:662文字/全文:1019文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大声だめ・自由時間なし…コロナ禍でプール再開の工夫
皆さんの身近な困りごとや疑問をSNSで募集中。「#N4U」取材班が深掘りします。 コロナ禍の水泳授業はどうしたらいいのか。する学校としない学校、判断の違いは何か――。プールの季節を迎え、困り事や疑問をSNSで募る「#ニュース4U」取材班に、教員や保護者からそんな声が寄せられた。学校現場では、感染防止や指導方法に苦心している。 6月下旬、大阪市港区の市立磯路小学校で、今年度初めての水泳授業が行われた。「わぁ!」「水がきれい」。2年生2学級の児童約50人がはしゃいでプールサイドに並ぶと、すかさずマスクを着けた担任教諭が「大きな声は出さないで」。昨年度は感染対策で1~4年生は水泳授業を中止。入学して初めてのプールに興奮する児童に、教諭は目を配り続ける。 例年だと水泳授業は2学年合同で実施するが、密を避けるために今年は1学年のみで行う。「顔を水面につけてみましょう」と教諭が指示すると、そっと顔を沈める児童もいれば、水をバシャバシャする児童も。児童はマスクを着けないため、間隔を保って同じ方向を向くよう指示。密着しないよう指導し、授業の最後に設けていた「自由時間」もなくした。 糸井利則校長(59)は「水泳授業で泳力をつけることは、夏の水の事故を防ぐ上でも大切。着替えや授業中の感染対策を徹底して続けていく」と話す。 水泳授業する?しない? 現場で判断 学校の水泳授業についてスポーツ庁と文科省は、地域の感染状況を踏まえ、プールの塩素濃度の管理や2メートル以上の間隔を保つなどの感染防止策を講じた上で、実施するかどうかを現場で検討するよう求めている。 大阪市や京都市、岡山市は今年度、市立小中学校の水泳授業を原則実施する。大阪府教育庁は学校に判断を委ねた。 ある府立支援学校では「水中で介助が必要な生徒も多く、近距離での指導や身体接触は避けられない」と多くの教員が反対したが、6月下旬から始めたという。校長は「生徒が水に慣れ、危険性を学ぶためにも水泳授業は必要。工夫しながら続けていきたい」と話す。 コロナ禍の水泳授業、どんな工夫が必要? 記事の後半では、水泳授業での感染対策について専門家が提言。制限がある中で工夫を凝らした水泳授業に取り組んだ学校の例や、専門家に聞く「家でできる効果的な水泳の練習方法」について紹介しています。 また、京都市は水泳授業を実施するが、夏休み中のプール開放は中止。大阪市は学校に判断を任せている。 水泳授業での感染対策につい… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
首相が熱海の被災現場視察「激甚災害に匹敵する対応を」
笹山大志2021年7月12日 20時19分 菅義偉首相は12日、静岡県熱海市で発生した土石流被害の現場を視察した。その後、記者団の取材に応じた首相は、発達した雨雲が帯状に連なる「線状降水帯」について、「発生を予測するための資機材や開発を思い切って前倒しで進めたい」と述べた。 首相は被災現場の視察後、避難所となっている市内のホテルで被災者から話を聞いたほか、川勝平太知事らから被害状況の説明などを受けた。 首相は記者団とのやりとりでは、賃貸住宅などを行政が借り上げる「みなし仮設住宅」や風評被害対策などの要望について「できることはすべてやる方針だ」と前向きな姿勢を示した。 一方、国からの補助金が上乗せされる激甚災害指定の要望について「それに匹敵するような対応は政府としてしっかりやっていきたい」と述べた。内閣府によると、被害状況の調査が終わっておらず、復旧にかかる費用が指定の基準を満たすか現時点で不明だという。(笹山大志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道滝上町の山林に遺体、ヒグマに襲われた可能性も
川村さくら2021年7月12日 21時14分 北海道警によると、北海道滝上町滝ノ上原野の山林にある林道沿いで12日、性別不明の遺体が見つかった。道警紋別署はヒグマに襲われた可能性もあるとみて、捜査を進めている。 署によると、12日午後2時ごろ、林道を通行した人が「人が倒れていて、死体のようだ」と通報した。遺体を確認したところ、頭部に傷があり出血が確認されたほか、そばには動物のフンが落ちていた。フンが何の動物のものなのかは特定できていないという。衣類や靴は着用しており、持ち物のリュックなどから山登りに訪れていた人とみられる。遺体の状況から死後1カ月以内だとみている。 署はクマに襲われた可能性もあるとして捜査を進めている。現場は国道273号の浮島トンネルから、浮島湿原方向へ3キロほど進んだ場所。(川村さくら) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東海3県で54人感染 愛知は「厳重警戒措置」スタート
新型コロナウイルスの国内感染者は12日午後8時現在で、新たに1506人が確認された。東海3県では12日、新たに54人の新型コロナウイルス感染が確認された。愛知県42人、岐阜県8人、三重県4人。 愛知県では1週間前の月曜(21人)、2週間前の月曜(20人)より新規感染者が増え、「明らかにリバウンド傾向」(大村秀章知事)だ。インドで確認された感染力が強い変異株(デルタ株)などの「L452R」の変異があるウイルスに感染した人は、この1週間で新たに7人確認され、累計55人となった。 県は12日、名古屋市など4市対象の「まん延防止等重点措置」が11日で終了したのを受け、県独自の「厳重警戒宣言」に基づく措置を始めた。東京五輪終了後の8月11日まで県全域の飲食店に午後9時までの閉店を求める。人流を抑えるため、県をまたぐ移動の自粛も求める。大村氏は「特に首都圏や五輪開催地は控えてほしい」と呼びかけた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル