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「悲劇が誰にも起きぬよう」ウィシュマさん一周忌法要で遺族が訴え

山下寛久2022年3月6日 19時40分 名古屋出入国在留管理局での収容中に死亡したスリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の一周忌の法要が6日、遺骨が安置されている愛知県愛西市の明通寺で営まれた。 ウィシュマさんは収容中に健康状態が悪化し、昨年3月6日に亡くなった。参列者約40人は、死亡が確認された時刻にあたる午後3時25分に黙禱(もくとう)。スリランカ仏教の僧侶が読経する中、花を捧げ、手を合わせた。 ウィシュマさんの妹、ポールニマさん(27)は法要後のあいさつで、「姉の悲劇が誰にも起きないよう、再発防止の対策を求めたい。最後まで頑張るので応援してほしい」と話した。 また、入管での外国人の処遇改善などを訴えるデモが全国各地であった。名古屋駅前でのデモに参加した大学2年本間鮎美(あゆみ)さん(20)=同県長久手市=は「責任を追及し、入管行政を根本から変える必要があることを社会全体の問題として考えたい」と話した。(山下寛久)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

太宰府天満宮で平安絵巻 重点措置最終日に2年ぶりの開催 福岡

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「男児に正座させ説教」と飲食店から通報 児相は「虐待の兆候なし」

 住宅の床下に男児(5)の遺体を遺棄したとして、埼玉県警は、母親で派遣社員の柿本知香容疑者(30)=埼玉県本庄市本庄3丁目=ら3人を死体遺棄容疑で5日逮捕し、6日送検した。いずれも容疑を認めており、捜査関係者によると「3人で穴を掘って埋めた」と話しているという。 捜査1課によると、ほかに逮捕されたのは柿本容疑者と同居していた無職の丹羽洋樹(34)と内縁関係にある無職の石井陽子(54)の両容疑者。3人は共謀し1月中旬ごろ、本庄市内の住宅の床下に柿本容疑者の息子の遺体を遺棄した疑いがある。住宅には元々、丹羽容疑者らが住んでおり、昨年1月ごろから柿本容疑者と男児が同居するようになったとみられる。 本庄市役所から今月2日、「母子家庭の子どもの安否確認ができない」と県警に連絡があった。県警が3人への事情聴取に基づき、住宅を調べたところ、1階和室床下の土の中から仰向けの状態で遺体が見つかった。県警は死亡の経緯を調べている。 本庄市によると、男児は昨年…この記事は有料会員記事です。残り385文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

分散スタート、応援は拍手で ウィズコロナの試金石 東京マラソン

 新型コロナの感染拡大が収まらない中、東京マラソン(東京マラソン財団主催)が6日、開催された。一般ランナーの参加は3年ぶり。出走権利のある2万5千人のうち1万9188人が参加した。参加者全員がPCR検査で陰性を確認し、3回に分けてスタートし、大規模な市民マラソンで「ウィズコロナ」が可能か試金石の大会となった。 スタート地点の都庁前では午前7時のゲート開門に合わせ、ランナーが次々と集まり始めた。参加者は大会10日前から発熱の有無など体調を専用アプリで報告し、PCR検査の検体を事前に提出して陰性であることが参加条件とされた。東京都品川区の会社員男性(49)は「感染の不安はゼロではないが、ここには陰性の人しかいないはず」。走る際はマスク着用義務はないが、「身を守るために着けて走る」と話した。 沿道での応援は自粛を要請されたが、繁華街では人だかりができた。応援の自粛を求めるプラカードを持っていたボランティアの宮川千春さん(47)は「やっぱりカードだけでは防ぎきれないのかも」。ただ、大声を出す人は少なかった。10キロ地点の御徒町付近では、江東区の自営業の女性(50)が手をたたいて夫を応援していた。「本当は少し寂しい。やっぱり大きな声の方が気持ちが届くと思うから」。声援の代わりに横断幕やうちわなどの応援グッズを使う人も多く見られた。 走り終えたランナーはどう感…この記事は有料会員記事です。残り156文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ウクライナ人が集会 「人類とロシアの戦い」 郷里が原発近くの女性

 ロシアによるウクライナへの侵攻が止まらない中、福岡県内に住む約30人のウクライナ人たちが6日昼、福岡市・天神の警固(けご)公園で抗議集会を開いた。国旗やプラカードを掲げ、「人がたくさん死んでいる。戦争やめろ」と訴えた。 ともに福岡市に住むウクライナ人の主婦、倉富オリガさん(43)と会社員のディミトロ・ファイズリンさん(35)が友人を中心に呼びかけた。2月27日に初めて天神で集会を開き、今回は2回目。ファイズリンさんは「日本にいる私たちにできることは、ウクライナで起きている戦争について知ってもらい、募金などの支援の輪を広げること」と話す。 SNSで知って参加した同県大野城市に住むモデルのマリアさんは母親がウクライナ人。幼い頃に1年間、母の故郷の西部テルノピリで過ごしたことがある。 数年前まで福岡市に住んでいた友人の男性が首都キエフで暮らしており、ロシアが本格的な侵攻を始めた2月24日にSNSで安否を気遣うメッセージを送ったが、返事がなかった。3日後、男性の母親から、ロシア軍の爆撃で男性が亡くなったと連絡があったという。 マリアさんは「ウクライナで起きていることは日本と無関係じゃない。深刻な状況を知って欲しい」と訴える。 福岡市の主婦、井手口ナタリさん(39)は西部のジトーミル出身で、実家の近くが空爆され、幼い頃から知っている一家が亡くなり、60代の両親が住む実家の窓も衝撃でガラスが割れたという。 今後、電気やガスが止まると、両親が寒さに耐えられなくなるのではないかと心配する。「今の状況に言葉が出てこない。ウクライナだけの力ではロシアを止めることは難しい。日本にも力を貸して欲しい」と話す。 福岡市在住の主婦、浅田イバンナさん(34)の実家がある北西部のバラシュには原子力発電所がある。 ロシア軍が4日に南東部のザポリージャ原子力発電所を砲撃すると、家族は実家の地下室に避難したという。 「原発が攻撃され、福島や広島、長崎のような悲劇が起きるのではないかと恐れている。この戦争はウクライナとロシアの戦争ではなく、人類とロシアの戦いだ。戦闘ではなく、外交的に決着することを望んでいる」と話した。(山崎毅朗)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

色とりどりの「花のじゅうたん」広がる 千葉・南房総

【動画】千葉・南房総の花畑が咲き誇っている=依知川和大撮影 房総半島の南、千葉県南房総市千倉町の白間津の集落で「花のじゅうたん」が広がっている。 農家が植えたベニジウムやポピー、ストック、キンセンカなどが咲き誇っている。年明けからの寒さで例年より開花が遅く、今が見頃だ。 散策や写真撮影が人気だが…この記事は有料会員記事です。残り63文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

車が大破、5人搬送うち幼児1人が死亡 街路樹に衝突か 大阪・吹田

2022年3月6日 13時36分 6日午前4時10分ごろ、大阪府吹田市千里丘西で、「白いワンボックス車が大破している」と通行人から110番通報があった。府警捜査員らが駆けつけると、歩道上にフロント部分が大破したワンボックス車がとまっていた。車内には男女5人が乗っていたとみられ、全員が病院に搬送された。4人は意識があったが、幼児1人に意識がなく、死亡した。 吹田署によると、乗っていたのは20~30代の男女2人、2歳前後と5歳前後の女児2人、死亡した0~1歳前後の幼児の計5人とみられるという。 現場は片側1車線の直線道路で、周辺の歩道柵や歩道上の街路樹に衝突した跡があった。署では単独事故とみて詳しい事故状況を調べている。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

三陸道が開通 でも…「美しい夜明け」ではない 組合長の新たな試練

 日の出直後の午前6時47分。1台の大型トラックが、昨年12月に全線開通した三陸自動車道の下安家大橋(岩手県野田村)を通過していった。 三陸道は、仙台市と青森県八戸市の間の沿岸部359キロを結ぶ。災害に弱かった国道45号に代わる幹線道路として、素早い復旧活動や広域流通を可能にすると期待されている。【連載】色 想う2011年3月11日、真っ黒な津波が押し寄せ、街は灰色と化しました。目に映る色は同じでも、心に焼き付く色はそれぞれ違います。11年の想(おも)いを「色」に込めて伝えます。 しかし、橋のたもとでサケ・マスの孵化(ふか)場を管理する下安家漁業協同組合の組合長、島川良英さん(65)は浮かない顔だ。「復興で道路ができて、区切りかもしれない。しかし今は不安しかない」 震災の津波に加え、2016…この記事は有料会員記事です。残り304文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

被災農家の再建に、新規就農の夢に…「アスパラガスで挑戦」広がる

 豪雨で被災した農家の再建や、新しく農業を始める人の足がかりに注目されている作物がある。一度植えれば長期間繰り返し収穫でき、価格も安定しているアスパラガスだ。失敗のリスクが低く、初心者にも適しているとされ、経験者は「努力すれば、しっかり見返りがある」と語る。新規就農者を励ます「希望の光」として期待は大きい。 2017年7月、九州北部豪雨に見舞われた福岡県朝倉市杷木(はき)地域。県特産のイチゴ「あまおう」を育てていた農業金子耕三さん(65)は「500坪のイチゴ畑を大雨で失った」。 自慢のブランドが消失し、一時は廃業も考えた。だが、増改築した自宅の借金もあり、再起に挑む決意をした。選んだのがアスパラだった。 多年生のアスパラは、いった…この記事は有料会員記事です。残り1832文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「僕は部落生まれ」語るためらいと覚悟 それでも差別の実態伝えたい

 兵庫県の被差別部落に生まれ育ったノンフィクションライターの角岡伸彦さんは部落差別という概念自体が「本来あってはならない存在」だと語ります。自らの体験に基づき、差別のない社会をめざす思いを聞きました。 部落差別とは、かつての賤民(せんみん)が集住していたとされる部落(同和地区)に住む人に対する差別です。僕は被差別部落や部落民という概念自体が「本来あってはならない存在」だと思っています。差別がなければ存在しなかったわけですから。 差別がなくなるのを待つか、それとも自ら明らかにするか。両極の間で、部落の人たちは揺れ動いてきました。「人の世に熱あれ、人間に光あれ」と結ばれる水平社宣言から100年。日本初の人権宣言と言われ、社会のあらゆる人権問題の克服に向けた原点となってきました。誰にも潜みうる差別の心を溶かす「熱」と、すべての人を等しく照らす「光」を手にできるのか。人間の尊厳を重んじる宣言の精神を改めて見つめます。 水平社宣言を僕なりに解釈す…この記事は有料会員記事です。残り1572文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル