ニュース

女児虐待死から5年、「今なら心愛さんを救えますか」の問いに市長は

 千葉県野田市の栗原心愛(みあ)さん(当時10)が2019年1月、父親の虐待を受けて亡くなった事件を受け、市は再発を防ぐための条例を1日から施行した。何が変わったのか。鈴木有市長(67)に聞いた。事件から5年かかった「虐待防止条例」施行 ――市の虐待防止条例について教えてください。 「虐待に対応する職員は直接問題に関わり、精神的な負担が重い。定期的に異動せざるを得ないため、当時を知る職員が減り、風化する懸念がある。条例は職員の仕事を明文化し、具体的に動ける、実効性のある内容にした。通告があった場合は24時間対応する」 ――虐待の疑いがある事案を発見した人は通告することを責務としました。 「連絡するどうか迷う人もいる。市役所に来た人に声をかけ、相談しやすくする。罰則はないが、罰則があるから連絡するというのは問題。罰則は作らない」 「心愛さんが亡くなる3カ月ほど前に『市長と話そう集会』という企画で会い、『どんな仕事をしているんですか』と質問された。直接話したので、つらい。風呂でシャワーの冷たい水に触れるたび、『これをずっと浴びていたのか』と思い出す。職員とは一緒にいろいろと考えてきた」「今なら心愛さんを救えますか」 野田市長の答えは ――条例の施行まで5年かか…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

父親による10歳児虐待死事件からきょうで5年、祖母がコメント

 千葉県野田市の栗原心愛(みあ)さん(当時10)が2019年1月、父親の虐待を受けて亡くなった事件から24日で5年が経った。 命日を迎えるにあたって、心愛さんへの傷害致死罪などで懲役16年の判決が確定した父親の勇一郎受刑者(46)の母親が支援団体を通じて事前にコメントを出した。内容は以下の通り。     ◇      気にかけて下さっている皆様に心より感謝申し上げます。 5年目ですが、特別『節目』という感覚はありません。姿は見えなくても、心愛ちゃんが私たち家族の一員であることに変わりはなく、例年通り、クリスマスやお正月も一緒にお祝いをしてきました。 これからも、ずっと一緒に歩んでいきたいと思っています。中学生になった心愛ちゃんを見たかったです。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

避難所で持て余される古着や本 善意がミスマッチとならないために

 その善意、送る前に確かめて――。 能登半島地震の被災地に向け、生活用品や食料などが次々と送られている。しかし、過去の災害では、被災者のニーズに合わない物資が大量に届く「ミスマッチ」も起きた。29年前の阪神・淡路大震災でこうした経験をした人から、SNSを通じて読者と記者がつながる#ニュース4U取材班に投稿が届いた。 「古着は、必要とした人がいたかどうか疑問でした」。東京都の女性(63)は振り返る。 当時住んでいた兵庫県芦屋市で被災した。子どもが通う小学校が避難所となった。空き教室には、古着の詰まった段ボールが放置されていた。 「善意で送られた物でも、被災者がみんな古着を必要としているわけではない。ショックでした」。引き取り手のない古着の「その後」は分からないという。個人による物資の支援が本当に役に立っているか。最近、日本図書館協会が公式サイトで呼びかけた内容は話題になりました。 「被災地、特に避難所に直接…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

ダイハツ不正で32万台をリコール キャストとピクシスジョイ

朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written…

名神高速、関ケ原IC付近で車の立ち往生相次ぐ 積雪の影響か

 この冬一番の寒気が流れ込んだ影響で24日、岐阜県内でも大雪が降り、名神高速道路で車の立ち往生(滞留)が相次いでいる。下り線の米原ジャンクション(JCT)間―養老JCT間、上り線の関ケ原インターチェンジ(IC)―米原JCT間で滞留が続いている。 中日本高速道路(NEXCO中日本)によると、同日午前9時10分ごろ、名神高速下り線の関ケ原IC付近で、トレーラー2台が雪の上でタイヤが空転する「スタック」の状態になった。車線を塞ぎ、後方には進めなくなった車両が約6・6キロまで延びているという。上り線でも、関ケ原IC付近でハイエースが自力では動けなくなり、その後ろに車両が5・5キロほど連なり、立ち往生している。 24日午後1時半時点で、名神高速上下線の栗東湖南IC―岐阜羽島IC間で通行止めとなっている。(良永うめか)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

高速バスなど3台からむ事故、乗客ら複数人に軽傷 新潟県の関越道

 24日午前8時35分ごろ、新潟県湯沢町土樽の関越道上り線で「大型バスと大型トラックが衝突する事故があった」と110番通報があった。県警高速隊によると、高速バスにトラックが追突するなど3台がからむ事故が発生。バスの運転手と乗客、トラックの運転手ら計22人のうち、複数人がけがをしたという。いずれも軽傷とみられる。 現場は湯沢インターチェンジ(IC)付近で、事故当時は雪が降っていた。事故や降雪の影響で午前10時半現在、上り線の湯沢IC―水上IC間が通行止めになっている。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

アニメ「ラブライブ」の聖地 沼津の水族館が2月で閉園、老朽化で

 アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」ファンの「聖地」としても知られる静岡県沼津市内浦重寺の水族館「あわしまマリンパーク」が、2月12日で閉園することになった。水族館を運営する淡島マリンパークが22日夜、ホームページ上で発表した。 同水族館は駿河湾に浮かぶ無人島「淡島」にあり、1984年に開業した。周りの海で生息する生き物を展示・飼育する「淡島水族館」や、国内外の希少なカエルなど50種類以上を常時展示している日本最大級の「カエル館」などがあり、アシカショーが人気だった。 「ラブライブ!サンシャイン!!」では、カエル館や同じ島内にある淡島ホテルが、スクールアイドルグループ「Aqours(アクア)」のメンバー2人の実家のモデルとして登場したことで、アニメ放映開始の2016年以降、作品の聖地として県内外や海外からも多くのファンが訪れるようになった。 そのため島へ渡るための連絡船を「ラブライブ!サンシャイン!!」仕様のラッピング船にしたほか、謎解き型体験イベント「リアル脱出ゲーム 孤島の水族館からの脱出」など様々なコラボレーション企画が催されてきた。 淡島マリンパークは、閉園理由について「老朽化した設備が日々の営業に耐えられなくなる日も近い」と説明。「誠に無念ではございますが、本年2月12日をもちまして閉園させて頂くことになりました」とした。関係者によると、コロナ禍で減少した来館者の回復が遅れていた。また、壁や配管など施設の老朽化に加え、光熱費や船の燃料代の高騰なども響いたという。 そのうえで「残り少ない営業となりますが、最終3日間はバースデーイベントも開催いたします」とし、最後の来場を呼びかけた。飼育している動物の引き取り先や従業員の処遇も未定で、職員の一人は「私たちも発表直前に知らされたので、これからのことは何も分からない」と話し、対応に追われていた。 突然の発表に、同水族館のSNSには「家族との思い出が多いので残念。新しい形での再スタートに期待している」「船上から眺める富士山も大好きだった。ここでしか体験できない魅力を持つ素晴らしい水族館だった」などと惜しむ声が次々と寄せられた。(南島信也)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

能登の被災地支援に、東北大が「方言パンフ」作成 震災の経験生かし

 能登半島地震の被災地支援に役立ててもらおうと、東北大学方言研究センターが、意味を誤解しがちな能登地方の方言などをまとめたパンフレットを作成し、ホームページで公開している。 「支援者のための知っておきたい能登方言 Ver.1」で、聞き取りにくい発音や知っておくと便利な方言などを2ページにわたって紹介。 「シ・チ・ジ」が「ス・ツ・ズ」に聞こえることがあるとして、「梨(なし)→ナス」「口(くち)→クツ」「知事→ツズ」といった具体例のほか、「ムケンタマ・ムケンボ(ひたい)」「シリイビ(小指)」など、医療や介護で必要になる体の名称などを記した。 同センターは東日本大震災が…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

虐待、長引く児相の一時保護 在所日数が全国最長の千葉、新たな課題

 千葉県野田市の栗原心愛さん(当時10)が父親の虐待で亡くなった事件を受け、県内の児童相談所への通報件数は増え、各機関が再発防止に取り組んできた。一方、被害に遭った子どもの保護期間が長期化する課題も浮かんでいる。「ここまでしないといけないのか」 母親が児相から突きつけられた条件 県内に住む女性(42)は2020年2月、当時小5の息子と小1の娘が児童相談所に一時保護された。 原因は父親の娘への身体的虐待だった。言うことをきかない娘の頭を父親がたたくことがあった。手が顔に当たって少し腫れたとき、学校で娘が「お父さんとお母さんにたたかれた」と言い、その日のうちに連絡を受けた児相職員が学校で娘を一時保護した。その後、息子も保護した。 父親は傷害罪で略式起訴され、母親は虐待事実がなかったと判断された。 2人の子どもが一時保護されてから約1カ月後、解除を望む母親に児相側が提示したのは、母親と子どもが父親との関係を断つという条件だった。 結婚していると居場所がわかる戸籍を見られるため、調停制度で離婚した。ローンで購入したマンションを売却し、父親が知らない場所に引っ越して子どもの転校手続きをした。思い出の品を捨て、父親につながりそうな人脈も絶った。 「ここまでしないといけないのか」 離婚までする必要があるとは…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「除菌志向」進む日本 「無敵の人」を「無敵」でなくすのは相互接触

識者に聞く京アニ事件③ 評論家・與那覇潤さん 36人が死亡した京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)への判決が25日、京都地裁で言い渡されます。こうした事件を再び起こさないために、何ができるのか。識者とともに考えます。 日本近現代史に詳しい評論家の與那覇潤さんは、自身も過去にうつで離職した経験があります。現代日本のどんな潮流が事件に結びついたのか、聞きました。    ◇ 《自分の人生を振り返ったとき、下着泥棒も、強盗もそう。人とのつながりが完全になくなったときに犯罪行為に走るという共通点があるんです》(青葉被告、昨年9月14日の被告人質問で) 36人を殺害し、32人を負傷させた青葉被告は、理解不能なモンスターと見なされてもやむを得ません。しかし裁判の記録に接したとき、冒頭に引用したような発言に衝撃を受けました。 「小説を盗用された」という妄想から凶行に及んだ被告が、自分のことは意外なほど冷静に把握していた。逆に言えば、一定の理性が備わっていたにもかかわらず、犯行を抑えられなかった。どこかで止められなかったかと思うと、言葉にできないむなしさを覚えます。秋葉原殺傷や安倍氏銃撃との共通点 青葉被告自身が認めるように…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル