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小学生の妹弟残して母は出て行った 学校行かず、支援学級へ送り迎え

 「お母さんが出ていって、今、家で妹と弟と3人なんだ」 昨年6月、東京都内で経済的に厳しい家庭の子を支援する団体が開く居場所に来ていた中学2年(当時)の男子生徒(15)が、打ち明けた。 母は持病の精神疾患の症状が悪化し、「入院するから」と言い、2、3日前に家を出た。生徒と小学生の妹と弟は自宅に残された。 支援団体の50代の女性は言葉を失ったが、「大変だったね。とりあえず様子を見に行かせて」と言った。きょうだいの送り迎えで自分は遅刻、先生にも言えず その日のうちにスタッフが家を訪ねると、部屋中にごみがたまり、生徒と妹と弟は部屋の隅で過ごしていた。 生徒はひとり親家庭で、母が…この記事は有料会員記事です。残り1488文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

電車内で足を投げ出し怒声、威嚇… おびえる乗客、そのとき職員は

 東京都内を走る京王線の電車内で、乗客17人が重軽傷を負った事件から約1週間後となる今月上旬の夕方、東京都心と横浜を結ぶ東急東横線の各駅停車の車内で、男性客が他の乗客に怒鳴り散らしていた。 男性はシートに座ったまま両足を前に投げ出し、両脇には大きなポリ袋を2、3個置いていた。近くに座った人、ドア付近に立つ人を次々と威嚇していく。帰宅の時間帯にさしかかり、6、7人が座れるシートの大半は埋まっていたが、男性がいたシートだけほとんど誰もいなくなった。 多くの乗客が視線をそらしたり、うつむいて携帯電話を見たりしてやり過ごした。同じ車両から下車する子どもが小声で母親に「なんで怒るのかな」。おびえた様子だった。「停車します」日吉駅でアナウンス、そして…… 記者が偶然、居合わせた。10月31日夜に東京都調布市内を走る京王線の車内で、男が刃物を使うなどして17人が重軽傷を負った事件が頭によぎった。 記者が乗ってから数分後、電…この記事は会員記事です。残り1929文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

電車内の犯罪対策「最も難しい」 地下鉄サリン事件以降も残る課題

 東京都調布市内を走る京王線の車内で乗客17人が重軽傷を負った事件から14日で2週間。鉄道の安全対策の現在地について、関西大社会安全学部の安部誠治教授(交通政策論)に聞いた。     ◇ 鉄道の安全対策については、脱線などの事故防止、地震や津波などの自然災害対策、人為的な犯罪対策の三つの視点が必要だ。 事故防止や自然災害対策については、乗客ら107人が亡くなった2005年のJR宝塚線(福知山線)の脱線事故、阪神大震災や東日本大震災などの経験を経て、鉄道会社も資金を投じて対策を練ってきた。最後に残ったのが最も難しい犯罪対策だ。 1995年の地下鉄サリン事件をきっかけに、鉄道各社はゴミ箱を撤去したり、透明化して不審物を発見しやすくしたりするなどしたが、それ以上の対策はとられていない。 過去、深刻な列車火災事故が相次ぎ、これに対してかなり対策が講じられてきた。不燃性の材料を使った車両の整備などだ。また、痴漢対策として女性専用車両も設けられた。しかし、今年8月の小田急線、先月の京王線で発生した刺傷事件のような非常事態への備えは必ずしも十分ではない。 非常警報装置(非常ボタン)も、痴漢の発見や気分が悪くなった人のためのSOSとして使われるのが主な利用方法だ。非常ボタンを押すと、車掌につながるものもあれば、車両自体を止めてしまうものもある。様々な種類の車両があるため、鉄道会社でマニュアルもばらばら。統一した対策がなく、乗客もどうしたらいいのかわからないというのが現状だ。 在来線は駅間も短く、満員状態になることもあるため、乗務員が車内を巡回することが難しい。監視カメラも導入されつつあるが、非常事態の覚知は非常ボタンに頼らざるを得ないのが現状だ。密室の車内で起きる刃物事件などを100%防ぐのは難しいが、被害を軽減するため、鉄道会社で非常ボタンの使用方法から避難行動まで、統一したマニュアルを整備することなどを検討して欲しい。 自然災害対策の一環ではあるが、三重から和歌山を結ぶJR西日本の紀勢線は、特急列車の座席の網袋に津波が来た時の避難方法を記したリーフレットを入れている。航空機内の安全リーフレットのようなもの。緊急時に、乗客の避難を円滑に行うための手段だ。事件に備えて、このようなマニュアルを列車の見えるところに貼るなど、一歩一歩できることをやらなければいけない。 また乗客は、この機会に自分が通勤や通学で乗る電車だけでもいいので、非常ボタンがどこにあるのか確認して欲しい。(聞き手・江戸川夏樹) あべ・せいじ 52年生まれ。専門は交通政策、公益事業論。著書に「踏切事故はなぜなくならないか」(編著)。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

あの日、庭から消えたCBX400F 無口な父へ10年越しの恩返し

 大きな背中を、ぎゅっとつかむ。「大丈夫か」。振り向いた父にそう声をかけられ、大きなヘルメットをかぶったままうなずく。その瞬間、排気音とともに風を切って加速していく。 埼玉県寄居町に住む伴場(ばんば)優真(ゆうま)さん(25)の幼いころの記憶に、父の寛さん(44)のバイクは鮮明に刻まれている。若いころ、地元暴走族のメンバーだったという父。材木店で職を得て、家族を持っても、愛車「ホンダCBX400F」に乗り続けていた。滑らかなフォルム、エンジン音がお気に入りのようだった。 だが優真さんが中学校進学直前のある日、いつもピカピカだった赤と白の車体が、庭先から消えた。 「バイクは?」 その問いに答える代わりに…この記事は有料会員記事です。残り749文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

都立高入試、男女別定員廃止でどうなる 英語スピーキングテストも

 東京都立高校の入試が変わろうとしている。長年続いた「男女別定員枠」が次の2022年度入試から段階的に廃止され、今の中学2年が受ける23年度入試からは「英語スピーキングテスト」の点数も加点される。高校入試が変わりつつあるなか、首都圏の中学受験者数は今回も増えそうだ。(編集委員・宮坂麻子) 中3は、本格的に志望校を決める時期を迎えようとしている。12月15日から、首都圏の私立高校の「入試相談」が解禁。東京や神奈川などでは、中学側が志望校へ成績などを提示し、併願または単願で出願した場合の合格の可能性などを探る学校も多いからだ。 これに先立ち、都教育委員会は9月末、来年の都立高校(全日制普通科)の一般入試では、男女別定員枠のある全校で定員の1割を男女合同にすると発表した。翌年以降も男女合同の枠を拡大し、最終的に都道府県立高校で東京だけに残る、男女別定員枠を廃止する方針だ。男女別定員廃止、中位校志望者に影響か 中学の進路指導に、影響はあるのか。 都内の中学の進路指導担当教…この記事は有料会員記事です。残り1957文字有料会員になると続きをお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

青森山田中サッカー部員ら18人乗ったバスが追突事故 4人軽いけが

2021年11月13日 15時28分 13日午前3時20分ごろ、神奈川県山北町の国道246号で、青森市の私立青森山田中学校サッカー部の生徒が乗ったマイクロバスが、駐車中のトレーラーに追突した。バスには男性運転手(23)のほか、部員ら計18人が乗車しており、うち14、15歳の部員3人と監督の男性(36)が顔や足などに軽いけがをした。 松田署によると、現場は片側2車線の道路で、左側車線に駐車していたトレーラー後部の右端部にバスが追突した。トレーラーの運転手にけがはなかった。バスの運転手は「遠くの道路案内の標識に気をとられた」と説明しているという。バスは静岡県御殿場市での合宿のため、青森市を12日午後6時ごろに出発していた。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

非常通報装置「押して」 斉藤国交相、鉄道の安全で協力呼びかけ

磯部征紀2021年11月13日 15時30分 鉄道の車内で乗客が襲われるなどの事件が相次いでいることを受け、斉藤鉄夫国土交通相は13日、東京都江東区の東京メトロの訓練施設を視察し、車内の非常通報装置の使用について国民に協力を求めた。 斉藤氏はこの日、通報装置やホームドアの操作方法など安全対策について説明を受けた。視察後に報道陣の取材に応じ、電車に乗車した際にはまず非常通報装置の場所を確認し、非常事態に遭遇した際にはちゅうちょなくボタンを押すように求めた。「すでに押した人がいても押して欲しい。複数回押されればいち早く非常事態を知らせることができる。安心して鉄道を利用するには乗客の皆様の協力も必要です」などと述べた。 京王線の事件で起きた、車両のドアとホームドアの位置が約2メートルずれた状態も施設内の模擬駅や訓練用の車両で再現され、その状態からドアで避難した場合の状況も確認した。 斎藤氏は「ホームドアが開いていれば比較的安全に外に出られると感じた。(京王線の事件では)ホームドアに足をかけていた人もおり、その時点で開ければ転落事故につなったかもしれず難しい判断だったと思う」と話した。(磯部征紀)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

遠出しないアウトドア、コロナ下で人気 関連グッズや施設も好調

 自宅内やベランダを使った「おうちキャンプ」、折りたためるいすを持って公園や河川敷でのんびりと過ごす「チェアリング」――。外出を控えたコロナ禍を経て、遠出をせずに、自宅や身近な場所でアウトドアに親しむ人が首都圏で増えている。調理やファッションにアウトドア用品を採り入れる人も多く、気軽にアウトドア体験ができる施設も人気を集めているようだ。 東京都内の男性会社員(41)は昨春の1回目の緊急事態宣言中、自宅マンションの1室を「キャンプ場」にした。家具が何もない5畳ほどの部屋に毎朝、キャンプ用のいすやテーブルを「設営」し、家族で食事したり、在宅での仕事場所にしたり。「自宅でもキャンプの雰囲気を楽しんでいます」 子どもの通う小学校が休校になり、家で子どもを飽きさせないための工夫として始めた。緊急事態宣言が全面解除された後の先月、久しぶりに家族で都外のキャンプ場に出かけたが、いまも家で調理器具や家具にキャンプ用品を活用する。男性は「家でも楽しく過ごせる。今後も続けるつもり」と話す。「おうちキャンプ」関連商品、昨年より問い合わせ増 アウトドア用品を手がけるス…この記事は会員記事です。残り1768文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

【マンガ動画】火災への備えは大丈夫? 空気が乾燥する冬は要注意

2021年11月13日 11時00分【マンガ動画】火災への備え 自分も地域も 空気が乾燥する冬は火災に要注意だ。2016年には新潟県糸魚川市で大火が発生した。また、大地震が起きれば同時多発的に火災が発生し、消防の対応が追いつかないこともある。高齢者世帯が増えていることもあり、地域で支え合うことが求められている。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

鹿児島の養鶏場で鳥インフル確認、3万羽超を殺処分へ 今季2例目

白石昌幸2021年11月13日 11時26分 鹿児島県は13日、同県出水市の養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザ(H5亜型)の感染を確認したと発表した。県は同日午前5時から、この養鶏場で飼われている採卵鶏約3万8500羽の殺処分を始めた。農林水産省によると、国内の養鶏場では秋田県に次いで今季2例目、九州では今季初となる。 農林水産省は専門家らを現地に派遣し、感染経路などの調査を始める。県によると、12日午前10時半に農協から「養鶏場で1カ所にまとまって8羽が死んでいる」と、県家畜保健衛生所に通報があった。県が死んだ鶏などの遺伝子検査をして、H5亜型と判明した。 県が設定した鶏や卵の移動制限区域内(3キロ圏内)には23農場・約91万1千羽、搬出制限区域内(3~10キロ圏内)には96農場・約461万8千羽の計約552万9千羽が飼育されている。県は制限区域付近に消毒ポイントを6カ所設け、通行車両の消毒を始めた。(白石昌幸)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル