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バス乗ろうと…勤務終了2分前に退勤 市教委が8人処分

 繰り返し勤務時間終了前に退勤したり、代理でタイムレコーダーの打刻をしたりしたとして、千葉県船橋市教育委員会は、市教委生涯学習部の課長補佐級の女性ら職員8人を処分し、10日発表した。帰りのバスの時間に間に合わせるためだったという。  市教委によると、8人は市内にある出先の同じ職場に勤めていた2013年4月~今年1月に4人が316回~8回、勤務時間終了(午後5時15分)の約2分前に退勤。6人が5時15分以降に代理でタイムレコーダーに打刻していた。  市教委は、316回不正退勤していた課長補佐級の女性(59)を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分とし、14回不正退勤し、代理打刻もしていた元同部職員の男性(27)と、233回不正退勤の会計年度任用職員の女性(64)を文書による訓告、5人を厳重注意とした。給与については、3人からそれぞれ約13万7千円~約250円の返還を求める。  職員たちが勤める施設は、市内でも交通が不便な地域にあり、退勤時間直後に最寄りのバス停から出るバスは午後5時17分発で、次発は30分後。17分発のバスに乗るため、この職場では数年前から不正が常態化していた。市教委が別の職員の勤務相談をしている中で発覚したという。  次発のバスまで職場にいても、「残業」とするにはその都度手続きが必要という。市教委は「職員の都合で施設の開館時間や出退勤時間をずらすことはできない」としている。(平井茂雄) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「犬が中に」 民家火災、焼け跡から1人の遺体 福岡

 11日午前8時ごろ、福岡市博多区千代4丁目の住宅から火が出ていると、近くの人から119番通報があった。県警によると、2階建て住宅が全焼し、焼け跡から性別不明の1人の遺体が見つかった。近隣の住宅3棟にも延焼し、近くの女性が体調不良を訴えた。  博多署によると、全焼した住宅には、50代の女性が一人で暮らしており、連絡が取れていないという。消防によると、火は約7時間後に消し止められた。  近所に住む30代の男性は、火元とみられる住宅の女性から消防車を呼ぶように頼まれ、激しい炎が上がっているのを見た。住人の女性は「犬が家の中にいる」と言っていたが、その後行方がわからなくなったという。署は遺体の身元の特定を進めている。(川辺真改、島崎周) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

進まぬ帰還、住民は2割 切り札は住民の思いと遠く

 住民を戻すことが大きな目標だった福島の復興が転機を迎えている。東京電力福島第一原発事故で出された国の避難指示は約7割の地域で解かれたが、地元で暮らす人は事故前の2割弱にとどまる。国や福島県は「外」から住民を呼び込む政策にかじを切りつつあるが、先行きは見通せない。 「地域コミュニティーは崩れかけている」  福島第一原発の南西約10キロ、福島県富岡町の下千里地区。耕されなくなった田んぼは雑草が生え、家が解体されたままの更地があちこちにある。  バラ農園を営む山本育男さん(62)は、近所の人が町に戻らない現実に肩を落とす。「夜、明かりがともった家が少なく、外は真っ暗。寂しいよね。元の地区の姿は取り戻せない」  原発事故で町全域に避難指示が… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

津波で亡くなったシングルマザー 残された息子はいま

 大切な人、住み慣れた町を一瞬にして奪われたあの日から10年が経ちます。残された人たちは苦悩を抱えながら、互いに支え合い、生きてきました。  私たちは、家族の歩みをカメラで記録してきました。写真には、それぞれが見つめる「あなた」への思いが詰まっていました。 特集企画「生きる、未来へ」3月11日、発生から10年となる東日本大震災。愛する人を失った悲しみ、住み慣れた土地に戻れない苦しさ……。さまざまな思いを抱え、歩んできた3家族を通して、被災地のこれまでを振り返る。 特集企画「会いたい、会わせたい」東日本大震災から10年。行方不明者はなお2500人を超え、今も家族を捜す人たちがいる。遺体の身元捜査を続ける警察、身元が分かっているのに引き取り手がない遺骨……。「会いたい」「会わせたい」。人々の思いが交錯する  2011年5月、6歳の佐々木颯(そら)さんと出会った。颯さんの母、加奈子さん(当時33)は津波に流され、不明のままだった。震災の3年前、離婚後に埼玉県から実家のある岩手県山田町に戻り、保険の外交員をしながら颯さんを育てていた。「颯ちん、おいで」。帰宅すると家で待つ颯さんを必ず抱きしめた。  母に会えない寂しさから「俺も津波に流されたらママに会えるかな」と祖父の正男さん(70)、祖母の悦子さん(69)を戸惑わせた。夜、「ママは本当に帰ってこないの?」と声をあげて泣いた。「声をあげて泣いたのはあの時の一度きりだけ」。悦子さんは振り返る。  「いつまでもこのままにしておくわけにはいかない」。7月、正男さんらは加奈子さんの死亡認定の手続きをした。8月16日、お盆の送り火の花火で、颯さんは母を見送った。「お盆が終わったからママは天国へ帰るんだよ」と正男さんが言うと、颯さんは急に黙り込んだ。「ママ、バイバイ」。絞り出すように颯さんは加奈子さんに語りかけた。花火から立ちのぼる白い煙が夜空に消えていった。 拡大する昨年は加奈子さんとした送り火の花火。「お盆が終わったからママは天国へ帰るんだよ」「ママ、バイバイ」。8月16日、颯さんは祖父の正男さんと2人で夜空に加奈子さんを見送った=2011年  DNA鑑定で判明した加奈子さんの遺骨が9月、自宅に戻ってきた。遺骨が納められた小さな箱を前に、「ママが家に帰ってきた」と言い聞かせながら、颯さんは目から涙をこぼした。母親の「死」を懸命に受け入れようとしているように、悦子さんには見えた。  翌年3月、納骨を終え、遺骨は… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

名古屋の公園にネコの死骸相次ぐ 計11匹、県警が捜査

 名古屋市名東区の公園で、死んだ野良猫が相次いで発見された。何者かに殺された可能性があり、愛知県警名東署が動物愛護法違反の疑いも視野に調べている。  捜査関係者によると、同区猪高町の猪高緑地の池で6日、死んだ猫が3匹浮いているのが見つかった。この池と同緑地内で11日までに計11匹の死骸が確認された。目立った外傷はなく、近くには猫のえさの空袋などがあったという。  9日に現場を訪れた名古屋市の動物愛護センターの担当者は「池に浮いたり沈んだりした2匹を見つけた」と話す。猫の世話をしているボランティアらによると、付近では約30匹の猫がいたが、現在は数匹しか見かけなくなったという。ボランティアの女性は「避妊や去勢手術をして面倒をみてきたのに、たくさん死んでしまって悔しい思いです」と話した。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

自然物の美しさ、ありのままに表現 イッセイミヤケ

 イッセイミヤケが2021年秋冬コレクションを映像で発表した。「生まれたままで」をテーマに、石や貝殻、卵といった自然物の美しさを表現した。  デザイナーの近藤悟史は、うずらの卵を撮った写真集を見て「まるで宇宙のようで、生々しい強さを感じた。静かだけれど内面が強い、タイムレスな服を作りたいと思った」と話す。ひとえに卵といっても、白いものもあれば、黄や茶色がかったものもある。そうした自然のありのままの色や形をとり入れたいと、無染色のウールのコートやオーガニックコットンを使ったセットアップなどを提案した。  京都の職人による「墨流し」の技で石を表現したシャツやワンピースもある。水面に染料をたらし、丸く広がった模様をうつしとった。また、プリーツが曲線になったトップスやパンツは、水の波紋のようにも見える。  近藤は「これまでは海外や美術館などに出かけることで様々なインスピレーションを受けてきたが、コロナ下で職場や家族と向き合う時間が多かった。自然や生地、洋服の1着1着と対話し、今回は抽象的なムードよりもリアリティーを追求した」と言う。(神宮桃子) Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

10年目、よみがえってきた母との思い出 18歳の誓い

 新型コロナウイルスの感染防止対策で一般の参列者の入場が制限され、がらんとしたホールに、高校3年生の声が響く。「家にはお母さんがそろえてくれた机や家具があります。家にはお母さんの思いがいっぱいあり、僕たちはその中で毎日を生きています。それだけで、安心します」  福島県南相馬市の三浦光(ひかり)さん(18)は11日、市の追悼式で遺族代表として、母の浩美さん(当時36)への思いを語った。  震災が起きたときは小学2年生だった。内陸部の学校は大きな揺れに襲われ、悲鳴が飛び交った。当時の記憶は、おぼろげだ。それでも、父の良幸さん(63)や3歳年上の兄と帰宅したとき、浩美さんの姿がなかったことは覚えている。  浩美さんは曽祖父らを避難させ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

沿岸163キロ、春まだ遠く コロナで苦境の三陸鉄道

 10年前の津波で破壊され、橋脚だけが残った岩手県宮古市の閉伊(へい)川にかかる橋で1分間、三陸鉄道の「感謝のリレー列車」が止まった。  11日の午後2時46分。ポワーン、と警笛が4秒ほど響く。立ち上がった30人弱の乗客は海側に向かって、頭を下げた。  あの日から8年を経てつながった岩手県沿岸163キロのリアス線を、4時間半かけて走る特別列車。「大切な人に想いを寄せて」と書かれた列車内では、駅長ら5人の社員が交代で当時を語った。堤防や防潮堤に遮られながら、車窓の向こうには濃い青い海と雲一つない水色の空が広がる。  中村一郎社長も「全国の皆さんの支援、つながりでここまで復興することができました。改めて多くの皆さんとのつながりをこれからも大事にしながら、この鉄道、三陸地域に少しでも貢献できるように頑張ってまいりたい」とあいさつした。  客の半数以上は県外から。毎年… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちらSource : 社会 - 朝日新聞デジタル

午後2時46分、列島で祈り 「後世まで」と誓う遺族

 日本社会を揺さぶった東日本大震災から11日、10年がたった。関連死を含め死者・行方不明者は2万2192人。東京電力福島第一原発の廃炉作業は遅れ、4万1241人がいまも避難生活を送る。地震のあった午後2時46分、全国で犠牲者への追悼の祈りが捧げられた。  震災は、日本の人口が減少に転じた後、初めての巨大災害だった。約32兆円が投じられたが結果的にインフラ偏重となり、なりわいやコミュニティーの再生といったソフト面に課題を残した。震災後も全国で激甚災害が相次ぎ、新型コロナウイルス感染症も猛威を振るう。財源が限られる中、首都直下地震や南海トラフ地震といった次の大災害に備え平時から持続可能な地域の将来像を考えておく必要性が増している。  今年で最後となる政府主催の追悼式は11日、東京都千代田区の国立劇場で開かれた。新型コロナの影響で2年ぶりの開催となり、例年より招待者数が絞られた。劇場には、「東日本大震災犠牲者之(の)霊」と書かれた標柱と献花台が設けられ、岩手、宮城、福島3県の花々で彩られた。天皇、皇后両陛下、菅義偉首相、遺族代表ら計約210人が参列し、震災が起きた午後2時46分に合わせて黙禱(もくとう)した。  菅首相は式辞で、犠牲者に哀悼の意を表し、「災害に強い国づくりを進めていく」と誓った。天皇陛下は、復興を実感する一方、被災地には様々な課題が残っているとして、「誰一人取り残されることなく、一日でも早く平穏な日常の暮らしを取り戻すことができるように、復興の歩みが着実に実を結んでいくよう、これからも私たち皆が心を合わせて、被災した地域の人々に末永く寄り添っていくことが大切」と述べた。  被災3県の遺族代表もそれぞれの思いを語った。  両親を含め11人の親族が津波で犠牲になった岩手県の佐藤省次さん(71)は、震災からの10年間を、「色々な思いが交錯する長いようでまた短いような複雑な思いが駆け巡る歳月」と振り返った。  宮城県の荒川航(こう)さん(16)は震災の記憶が薄れてきているものの、「若い世代ができることは、風化し始めている東日本大震災の記憶を改めて呼び起こし、後世までその事実をつないでいくこと」と誓った。  福島県の斎藤誠さん(50)は、津波で当時5歳だった次男翔太くんを失い、原発事故による避難も強いられ、「原発は一度暴れると人間の手に負えなくなり、復旧に時間がかかり、ふるさとに戻れない人を作り出すことを忘れないでほしい」と語った。  被災者代表として、岩手県宮古市の旅館女将近江智春(ちはる)さん(40)は、「悲しみは決して癒えることはありませんが、私たちの手で大好きなまちを守り、未来に向けて進んでいきたい」と誓った。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

元十両力士を逮捕 池袋駅で乾燥大麻を所持した疑い

 大麻を所持したとして、警視庁が大相撲の十両力士だった元若麒麟(わかきりん)、鈴川真一容疑者(37)を大麻取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕したことが11日、池袋署への取材でわかった。同庁は認否を明らかにしていない。  池袋署によると、鈴川容疑者は8日、東京都豊島区のJR池袋駅構内で、微量の乾燥大麻を所持した疑いがある。警察官の職務質問を受け、その際に「自分のものではない」と床に投げ捨てた器具に乾燥大麻が残っていた。器具は大麻を砕くためのものだったとみられるという。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル