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熊本30度の真夏日、福岡・大阪も夏日 各地で11月の最高気温更新

 3連休最終日の5日、東~西日本の各地で気温が上がり、熊本市では11月の最高気温を114年ぶりに更新し、30・0度の「真夏日」を記録した。同じく更新した福岡市も29・3度、大阪市も46年ぶりに更新して27・9度と、西日本を中心に多くの地点で、最高気温が25度を超える季節外れの「夏日」となった。 気象庁によると、同日午後4時時点、全国120地点で11月の最高気温(タイ記録を含む)を更新した。東京都心も夏日に迫る23・7度まで上昇した。(中村瞬)Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

アパレル起業「生きた証しを」 26歳から闘病、親に秘していた思い

 「Re」という名の、小さな小さなアパレルブランドがあった。 肌触りのいいボタンダウンのシャツ、パジャマのように着られるワンピース、サルエルタイプのイージーパンツ。貝ボタンやテーパードの袖、刺繡(ししゅう)のロゴにもこだわりがある。何年も持ち続けたくなる服たちだ。 「Re」は2018年、当時32歳だった大村泰さんが、仙台でたった一人で立ち上げた。 皆からはヤスと呼ばれた。服とサッカーが大好きで、いつも周りに人がいる。そんな若者だった。 神戸大大学院を出て、東京のIT企業で働いていた26歳のとき、白血病を発症。仙台の実家に戻り、骨髄移植に伴う合併症で闘病を続けながらの起業だった。 お気に入りだったブランドのデザイナーに意匠を頼み、生地メーカーや縫製工場とも自ら交渉した。資金は会社員時代の蓄えをあてた。商品ができあがると、フェイスブックなどで宣伝。店舗ではなく、バーやレストランを臨時に借りて、販売会を開く形をとった。 神戸で、東京で、仙台で。仲間がふらりと立ち寄って、服を選び、気に入って知り合いに教えた。それが「Re」の流儀だった。軌道に乗せる 神戸転居の直後に…… ブランドをいよいよ軌道に乗…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「お父さんの遺骨」探し南の島へ 82歳、戦没者遺児の終わらぬ戦争

 太平洋戦争で出征した父を失い、国内外で旧日本兵の遺骨収集活動を続ける女性がいる。岡山県笠岡市の秀平良子さん(82)。7月には激戦地だった南太平洋のパラオで35人分を探し出した。 父は帰らぬままだが「私たち戦没者遺児にとっては、すべてが父の遺骨」。そんな気概が自身を突き動かす。 7月17日からの約2週間、パラオのアンガウル島へ。国から遺骨収集を受託した一般社団法人「日本戦没者遺骨収集推進協会」のメンバーとして、約20人で訪れた。同島では約1200人の旧日本兵が死亡したとされる。丁寧に泥を落とす、写真やたばこケースも 今回は米公文書館の資料で358人の埋葬が確認されている28メートル四方の砂地で着手した。重機は使わず、現地のボランティア十数人も加わってスコップで1~2メートル掘り起こすと姿を現した。 高温多湿の土地柄のせいか…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

阪急京都線に33日間だけの幻の駅 「新京阪電車研究家」が探った

 33日間だけの「幻の駅」が、大阪府吹田市にかつてあった。その駅は、阪急京都線について書かれた数冊の本に登場する。一体、どこにあったのか――。 ある男性が、この謎に迫った。阪急京都線沿線にある京都府大山崎町で生まれ育った、林宏祐さん(32)。本職は、フリーでコンベンション運営の仕事をしている。そして、阪急京都線をかつて運行していた「新京阪鉄道」にひかれ、「新京阪電車研究家」と名乗っている。 林さんがずっと気になっていたという幻の駅。それは「吹田観音前駅」だ。 書物を調べると、ある本には、臨時駅として「上新庄―相川間に設けられた」と書いてあった。 ただ、阪急京都線の上新庄駅と相川駅は、いずれも大阪市東淀川区で、吹田市ではない。 さらに駅間は1キロほどと短い。この距離で臨時駅を設けるだろうか。 深まる謎。林さんは東京の国立公文書館まで行き、臨時駅設置の届け出書類を確かめることにした。 新京阪鉄道の書類を片っ端から見た。 見つけた――。「吹田観音前駅」の届け出だ。 1941(昭和16)年のものだった。 設置は3月10日から4月1…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

古いフィルムから「よみがえる声」 視力を失った監督と娘の「革命」

 車いすに乗った母と、車いすを押す娘がレッドカーペットの上を歩いていた。約1万人の大歓声に包まれるなか、病気で目が見えない母は懸命に手を振って応える。娘の目には涙が浮かんでいた。 母とは、在日朝鮮人2世の映画監督、朴壽南(パクスナム)さん(88)=神奈川県茅ケ崎市。娘は、長女の麻衣さん(55)だ。 10月、韓国・釜山で開かれたアジア最大級の「釜山国際映画祭」の最終日。2人が監督を務めた新作映画「よみがえる声」が、ドキュメンタリー競争部門で最優秀賞を受賞した。 「この作品を見た瞬間、ある存在を破壊する力を感じた」 映画「ゆきゆきて、神軍」などの代表作があり、映画祭で審査委員を務めた原一男監督は授賞の発表でこう述べた。 「よみがえる声」は、壽南さんがかつて撮影した在日1世らの証言映像をデジタル化し、その過程をまとめた映画だ。 壽南さんの自宅には、16ミリフィルムで約40年前から撮りためてきた約50時間に及ぶ膨大な映像が保管されていた。 広島と長崎で原爆被害に遭った朝鮮人、徴用工、朝鮮人元軍属、日本軍の「慰安婦」にされた女性……。 12歳の時に広島で被爆し…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

住宅火災で焼け跡から2人の遺体、3人が救急搬送 神奈川・南足柄

 5日午前6時ごろ、神奈川県南足柄市千津島で、「隣の家から火が出ている」と近隣の住民から119番通報があった。松田署や小田原市消防本部によると、志村孝治さん(48)方木造2階建て住宅が全焼し、焼け跡から志村さんの妻の恵美さん(45)と、性別年齢不詳の2人の遺体が見つかった。このほか、志村さんと次男(16)、長女(11)の3人がけがをして病院に救急搬送されているという。3人は命に別条はない。 署によると、住宅には家族5人が住んでおり、10代の長男と連絡が取れていないという。署は遺体の身元の確認を進めている。 現場は、小田急線開成駅から約2・5キロの住宅と田畑が入り交じった地域。Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「なんで置いていくの」学習帳ちぎった手紙、30年後の母の「返信」

 ガサッ。 関西地方にある古びた木造アパートのドアノブに、ポリ袋が引っかけられた音が聞こえる。 お母さんが週に一度、帰ってきた合図だ。 周りの大人に聞くと、仕事以外の時間は男性の家にいるらしい。 袋の中にはわずかな食料。食べ盛りの子ども3人にとって、おなかがいっぱいになる量じゃない。 だから、小学3年の長女は小学1年の弟と一緒に、部屋に落ちている小銭を何度も探し集めた。 15円を握りしめて、近くのパン屋さんへ。パンの耳を買い、4歳の妹と3人で分け合った。 薄暗い6畳2間には、似つかわしくないほど立派な仏壇があった。 本当におなかがすいた時、引き出しにあるお布施用の現金にも手を付けた。お母さんに気付かれると、ひどく叱られた。 少し前に離婚したお父さんにお金をもらいに行ったり、公園でベンチに座るおっちゃんたちの話し相手になって、飲み物を買ってもらったりもした。 こんなにひもじいのに、お母さんはなんで帰ってこないんだろう。 国語の授業で書いた詩を、お母さんが褒めてくれた時は、うれしかったな。 字なら気持ちが伝わるかも。 学習帳をちぎった切れ端をたたんで、手紙を書いた。 『なんでお母さんは私らを置いていっても平気なの?』 『(宗教の)教えとはちがうことをしているんじゃないの?』 20通以上、お母さんが必ず確認する仏壇の引き出しに入れた。 手紙は毎回なくなっていた。でも、返事は一度もなかった。 そんな暮らしが1年近く続いたあるとき、妹が「パンの耳、あきた」と泣き出した。たたかれたドア、その先にいた人は パン屋に並ぶ色とりどりのジ…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

「子どもの選択肢とチャンス増える」元旭丘高校長が見る公立中高一貫

 これまで公立の中高一貫校(連携型を除く)がなかった愛知県で2025年度から、県立高校4校に付属中学が設けられることになった。4校はいずれも伝統校で、児童や保護者の関心は高い。公立校で中高一貫教育をする意義や選考方法の特徴について、県教育委員会教職員課管理主事や旭丘などの県立高校長を歴任し、愛知の教育事情に詳しい杉山賢純(まさずみ)さん(佐鳴予備校最高顧問)に聞いた。内申点争いにもまれないで…と思っている保護者に朗報 ――愛知県で新しく中高一貫教育が始まろうとしています。この動きをどう見ますか。 やはり日本が長年停滞するなかで、未来を切り開いていく人材を公教育を通して責任を持って育てていこうということではないかと思います。 愛知では、旭丘が尾張地方の、岡崎が三河地方の雄として堂々と構えており、明和、津島、半田、刈谷もレベルの高い学校です。いまアクションを起こして、トップ校に追いつき、追い越せという意気込みがあるのでしょう。 ――公教育で中高一貫教育を導入する意義は何でしょう。 選択肢が増える、ということだと思います。 これまではその学区の公立中…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

欠員増加に募る危機感…「出る杭を伸ばす」愛知で始まる公立中高一貫

 愛知県で初めての併設型公立中高一貫校が2025年度から始まろうとしている。導入の背景や狙い、課題を探った。 10月29日。県立明和高校(名古屋市東区)に新設される付属中学の説明会が、ポートメッセなごや(同市港区)で開かれた。午前9時の開場直後から保護者や児童が続々と集まった。 県教育委員会によると、想定を超える申し込みがあり、当初2回の予定を3回に増やしたという。 県内初の併設型の公立中高一貫校とあって、保護者や児童の関心は高い。導入の背景に何があったのか。 時は2021年。県立高校長や公立中学校長らが集まり「県立高校再編将来構想」が話し合われた。 当時、県教委の教育長として議論の中心にいた長谷川洋さん(県労働協会理事長)は、背景に危機感があったことを明かす。 「県立高校が選んでもらえないという深刻な状況のなか、県立高校の在り方を根本的に見直す必要があった」 県立高校の欠員は16年度から徐々に増え、21年度には2600人を超えた。「生徒に合わせて、学校も変わる必要がある」 どうしたら県立高校の魅力を高めることができるのか。 議論で浮かび上がったのは…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

私たちがシイラを有名にする 湘南のシェフを動かした小学生のはがき

 シイラの竜田揚げ、シイラのポアレ、シイラのカレー……。 神奈川県平塚市の飲食店で、「シイラ」を使ったメニューが、同時多発的に登場している。仕掛けたのは小学6年生の子どもたちだ。聞き慣れない魚をマグロやサーモンのようにメジャーな存在に。そんな願いを込めたプロジェクトだ。 「私たちはシイラを食べたときのおいしいという感動と笑顔を広めたいです」「そちらで扱っていただきたく、お手紙を送らせていただきました」 フランス料理店「H×M(アッシュエム)」のシェフ幸野真也さん(36)は昨冬、こんなはがきを受け取った。 差出人は、近くにある市立港小学校の子どもたち。はがきに印刷されたQRコードを読み取るとメールアドレスが表示された。 「協力できるかもしれない」と返信すると、先生と子どもたちが店にやってきた。 シイラはスズキ目シイラ科に分類される大型魚だ。ハワイでは「マヒマヒ」の名で親しまれている。店を訪れた子どもたちが訴えたことは 子どもたちは、地元・相模湾…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル