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千葉の地域中核病院 2700万円収賄容疑で元総務課長逮捕

有料記事近藤咲子 上保晃平2023年3月7日 22時30分 千葉県東金市の地域中核病院・東千葉メディカルセンター(MC)の医事業務の委託契約をめぐり、業者に便宜を図った見返りに現金計2700万円を受け取ったとして、千葉県警は7日、MCの元総務課長久米忠之容疑者(46)=懲戒解雇・千葉市花見川区=を収賄容疑で、医療関連会社「メディカルサポート」(千葉市美浜区)の代表取締役桑田久雄容疑者(62)=千葉市美浜区=を贈賄容疑で逮捕し、発表した。県警は80人態勢の捜査本部を設置し、癒着の解明を進める。 県警によると、久米容疑者は2019年9月~20年10月、MCが発注する医事業務の委託契約をめぐり、メディカル社に便宜を図った見返りに、複数回わいろとして計2700万円を受け取った疑いがある。 県警は桑田容疑者の逮捕容疑は贈賄罪の公訴時効(3年)を踏まえ、20年4月~10月に計1200万円を渡した疑いとした。贈賄容疑の業者 課長について「決断を下していた人」 銚子市や関係者によると、久米容疑者は2011年5月~12年2月ごろ、銚子市立病院総務課に勤務し、同病院の医療事務を受託するメディカル社の桑田容疑者と面識を持ったとみられる。 桑田容疑者は22年2月、朝…この記事は有料記事です。残り985文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

沖縄復帰50年「基地はなぜ動かないのか」などに優秀賞

 新聞やテレビなどの優れた報道を表彰する市民団体「メディア・アンビシャス」(代表=上田文雄・前札幌市長)の2022年の表彰式が4日、札幌市内であった。朝日新聞からは活字部門で、「国『拉致問題の本 充実を』/司書困惑 図書館の自由揺るがす『依頼』」がアンビシャス賞に、沖縄復帰50年にあわせて掲載・配信した「復帰50年 基地はなぜ動かないのか」が優秀賞に、それぞれ選ばれた。 22年は沖縄の日本復帰から50年の節目の年だった。「復帰50年 基地はなぜ動かないのか」の取材班を代表して式にオンライン出席した木村司・前那覇総局長は「沖縄ではなく、沖縄以外の日本全国で基地が大幅に縮小されたのが沖縄の復帰50年だったが、義務教育で教わった日本の歴史からは、そうした戦後史は欠落している。沖縄の状況は、日本社会がもたらしたもの。沖縄を報じるとき、日本社会そのものを問う姿勢が大事」と振り返った。 また、加速度的に進む安保論議にふれて「新たな沖縄への負担が仕方がないかのような議論が改めて広がっているが、一つ一つ丁寧に解きほぐし、背景や構造を読み解く姿勢がメディアに問われている」と語った。 沖縄の復帰50年関連では、映像部門で、テレメンタリー 報道特集番組「復帰50の物語」(QAB琉球朝日放送)▽ドキュメント「還らざる日の丸~復帰50年 沖縄と祖国~」(RBC琉球放送)も優秀賞に選ばれた。 「国『拉致問題の本 充実を』/司書困惑 図書館の自由揺るがす『依頼』」の取材班代表、大阪社会部・宮崎亮記者は「変だな、気持ち悪いなと感じる感覚を大事にしてそれを放置しない。しっかりと取材して事実関係をつめて結果を記事として社会に共有する。こういう地道な作業が果たすべき役割だと今回の受賞を機に改めて心に刻んでいます」と語った。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

総理大臣になりたかった LAから発信する日本の男女格差へのなぜ

 日本の総理大臣になりたい――。子どもの頃にそう願っていた福田真宙(まそら)さん(24)はいま、米ロサンゼルスを拠点に映画プロデューサーとして活動する。仕事の傍ら、インスタグラムを使って選択的夫婦別姓や「生理の貧困」といった問題を分かりやすく伝えるキャンペーンも展開している。福田さんが、日本のジェンダー格差に思うこととは――。 ジェンダー平等で、日本は世界水準から大きく遅れをとっています。それは、私たちの思考や日常にどのような影響をもたらしているのでしょうか。3月8日の国際女性デーに際し、記者が「いま、このテーマを、この人に」と思う相手に話を聞きました。 ――「総理大臣になりたい」と思ったきっかけは。 幼い頃から人前に立ったり、仲間をまとめたりすることが得意でした。新聞を読むのも好きです。小学生の頃、米国でオバマ大統領が誕生したのをみて、「めちゃくちゃかっこいい、私もああなりたい」とあこがれた。その後、日本には大統領はいないと知って、総理大臣になると決めました。 ――日本に女性総理は誕生していません。 子どもながらに「なぜ女性の総理はいないんだろう」と不思議でした。 私は「できない」と言われたら、かえって挑戦したいと思う性格。週4日労働制にしたり、一つの仕事を2人で負担して、お互いがカバーし合えたり……。自分が総理大臣になったら、こんな政治をしたいと思ったことを「政策ノート」にもまとめました。なぜ、しずかちゃんとドラミちゃんは… ――米国では女性の政治家が近年、急増しました。どうご覧になりますか。 日本で、女性政治家の数がまったく増えていないので焦りを感じます。「女性はこう振る舞うべきだ」といった社会全体の価値観を反映した結果、女性の政治家が少ないのだと思います。 日本語を学ぶ友人と「ドラえもん」をみました。登場人物全員が警察官に扮する話で、「のび太くん、スネ夫くん、ジャイアンは外で見回りに。しずかちゃんは交番に残って、ドラミと事務をよろしくね!」というセリフがあったんです。 「みんなで警察官になったのに、なんでしずかちゃんは事務の仕事をさせられるんだろう」と疑問に思いました。 日本のジェンダー格差は、米国からどのように見えているのでしょうか。「現状を確認しよう」とインスタで始めたキャンペーンについても、詳しく聞きました。 思えば、日本で幼い頃から触…Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

きっかけは医師からの電話 女子大学生タリウム殺害、容疑の男は黙秘

 京都市北区の女子大学生が死亡し、大阪府警が同市左京区の不動産賃貸業、宮本一希容疑者(37)を殺人容疑で逮捕した事件は、大学生が搬送された病院の医師による通報が発覚のきっかけとなった。府警は大学生の吐いた物や尿から致死量のタリウムを確認し、容疑者による混入とみている。容疑者は逮捕後、黙秘しており、府警はタリウムの入手経路を調べている。 「女性が搬送された。事件かもしれない」。昨年10月12日午後、大阪府内の医師から、府警に通報があった。女性は、立命館大3年生の浜野日菜子さん(21)。出身地の大阪府内の病院に運ばれたが症状が重く、総合病院に救急搬送された。通報したのは総合病院の医師で、浜野さんは3日後に死亡した。 司法解剖で死因は重篤な呼吸不全と分かる。浜野さんが吐いた物や尿から検出されたのがタリウムだった。捜査関係者によると、成人の致死量(約1グラム)を優に超える量だった。 本格捜査に乗り出した府警は、病院に搬送される直前の10月11~12日の動きに着目。捜査線上に浮かんだのが、11日に浜野さんと会っていた宮本容疑者だった。浜野さんはアルバイト先で容疑者と知り合い、容疑者の運営会社のイベントにもスタッフとして参加していた。 宮本容疑者は地元では資産家…この記事は有料記事です。残り899文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

難民申請の繰り返しは「乱用」なのか 「帰国した瞬間、逮捕」の恐怖

 難民申請中でも外国人を母国に送り返せるようにする入管難民法の改正案が、今国会に提出されることになった。何度も繰り返される難民申請は、送還逃れの不当な乱用なのか、それとも不適切な認定審査の裏返しなのか。「難民鎖国」と批判されてきた日本のあり方が問われている。(田内康介、平山亜理) 「送還忌避者」――。出入国在留管理庁は、強制退去処分を受けても帰国しない外国人をそう呼ぶ。 在留期間を過ぎても日本に残る人は約5万8千人(2022年7月時点)に上る。こうした不法残留者や、不法就労者、重大犯罪で有罪になった人は、強制退去処分になれば多くは応じるが、「帰国したくない」と送還を拒む人が21年末時点で3224人いる。「法律が改正されたら自分や家族はどうなるのか」――。「送還忌避者」と呼ばれる人たちの生の声も通して、改正案の是非を考えます。■ピーク時は年間2万件の申請…この記事は有料記事です。残り2247文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

諫早湾「開門調査を」 漁業者が農水省に申し入れ 最高裁決定受け

 長崎県の国営諫早湾干拓事業をめぐり、開門を命じた確定判決の「無力化」を最高裁が認めたことを受け、漁業者側は7日、農林水産省を訪れ、改めて開門調査などを求める申入書を手渡した。 申入書ではほかに、赤潮によるノリ漁の被害を救済することや、赤潮の頻発は堤防の締め切りが原因だと認識することも要望した。 申入書を受け取った野中厚副大臣は、「裁判ではなく話し合いで有明海再生を図る。色々あるとは思うが、意見交換し、共に歩んでいきたい」と述べた。同省によると、最高裁決定が出た後に、農水相談話で呼びかけた「話し合いの場」の設定は、この日は具体的に決まらなかったという。 弁護団の堀良一事務局長は「話し合いを始める時は、なぜ開門が必要なのかを含め、お互いに利害状況を出し合うところから始めたい」と話した。 ノリ漁師の大鋸(おおが)武…この記事は有料記事です。残り179文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

北海道大の日本史で出題ミス 渋沢栄一に関連する問題 全員正解に

2023年3月7日 18時30分 北海道大は7日、2次試験前期日程で出題ミスがあったと発表した。ミスがあったのは地理歴史の日本史。渋沢栄一らによって設立された紡績工場の会社名を問う問題で、設立年号が間違っていた。この問題については受験生全員を正解とする。2月25日の試験後、出題者が問題を見直して気づいたという。 日本史は総合入試文系と文学部に出願した計253人が受験した。配点は公表していない。有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

よそから来て被災地の市議 「復興支援」から「日本の未来」が理念に

現場へ! 飛びこんで12年⑦ 「ともに歩んだ12年 現職市長」/「さあ、『復興の先』にかじを切れ!」 東日本大震災から12年を前にした2月上旬。岩手県陸前高田市のあちこちに看板が立っていた。市長選の最終盤だった。 震災直前に初当選した「現職」は復興を率いた。「新顔」はUターンの元農林水産省職員で復興後を訴えた。投票で、新顔の「復興の先」が選ばれた。 「市議会の中と外で受け止め…この記事は有料記事です。残り1291文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

4800人で「1、2、3、ダーッ!」アントニオ猪木氏のお別れの会

伊藤恵里奈2023年3月7日 14時52分 元プロレスラーで参院議員も務め、昨年10月に79歳で亡くなったアントニオ猪木(本名・猪木寛至(いのきかんじ))さんのお別れの会が7日、東京都墨田区の両国国技館で開かれた。プロレス界から政界まで、猪木さんゆかりの著名人やファンら4800人が参列し、悼んだ。 トレードマークの赤いマフラーをイメージした式壇の上段に、猪木さんの写真が飾られた。その下には、金色の「闘魂」の文字が掲げられていた。 式典の開始前の会場には、ファンの「猪木~」などの叫び声が会場に響いた。映像で猪木さんの足跡を振り返った後、ゆかりの人たちがあいさつをした。 元首相の森喜朗さんは「あの世でも闘魂たくましく、国を見守ってください」と話し、藤波辰爾(たつみ)さんは、新日本プロレス旗揚げ時などを振り返り、「あなたは私の永遠の師匠であり、不滅のヒーローです」と語った。ほかにもレスラーの棚橋弘至さんや実況などを担った古舘伊知郎さんらがあいさつをした。 海外からは、猪木さんと対戦したレスラーのドリー・ファンク・ジュニアさんと、タイガー・ジェット・シンさんのビデオメッセージが送られた。 式典は、猪木さんの「1、2、3、ダーッ」というかけ声を会場全員で叫んで終了。その後、参列者たちは式壇のリングに献花をした。 プロレスファン仲間3人と参列した東京都港区の上原俊也さん(60)は「40年来のファン。猪木さんが数々の苦難を乗り越えていく様子に、いつも励ましてもらった。今はありがとう、としか言いようがない」と話した。(伊藤恵里奈)有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル

あの日届かなかった感謝状 12年後、子どもたちが果たす「恩送り」

 2月6日に起きたトルコ・シリア大地震では5万人以上が犠牲になり、いまも大勢の人が避難生活を強いられている。 仙台市立北仙台小(青葉区、菅沢美香子校長)で6年生を教える多田智恵子先生の頭には、12年前の出来事がよみがえっていた。 当時、同市若林区の海のそばにあった荒浜小で、やはり6年の担任だった。東日本大震災の津波に襲われ、水に囲まれた校舎で、児童と凍える一夜を過ごした。家族を亡くした教え子もいる中、避難生活を支え、卒業式で送り出した。 2カ月後、校舎が使えなくなった荒浜小が間借りしていた別の小学校に、1通の感謝状が届いた。 その前の年の2010年、中…この記事は有料記事です。残り997文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 - 朝日新聞デジタル