「中学生でトランペットをこれほど自在に吹けるのは驚きだ」 青森県八戸市立白銀中2年の成田侑愛(ゆめ)さん(14)は、藤崎町で1月28日に開かれた県管楽器ソロコンテストで、出場した小学生から社会人まで計81人の奏者の中から、最優秀グランプリを獲得。審査員に、そう絶賛された。 演奏したのは「フライング・トーナル」。高音が続き、音程を保つのが難しい曲だが、華やかな音色で観客を魅了した。 「高い音もしっかりと当てにいくことができた。緊張したけれど、良い演奏ができてうれしい」と話す。 演奏を始めたのは小学3年の時。アニメ映画「天空の城ラピュタ」を一緒に見ていた父が、主人公の少年がトランペットを演奏する場面で、「このシーン、好きなんだ」と話したのがきっかけで、自分もやってみようと思ったのだ。 初めて吹いた時から自由に音階を奏で、周囲を驚かせた。小、中学校では吹奏楽部に所属してさらに腕を磨き、演奏を褒められることも多かった。 だが、ここ数年はコロナ禍でコンテストが相次いで中止になり、実力を試せない日々が続いた。 ようやく昨年、日本管弦打楽… この記事は有料記事です。残り409文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小澤征爾さんの「OMF」今年も 指揮者にスター・ウォーズの音楽家
遠藤和希2023年2月9日 12時44分 音楽の祭典「セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)」が、今年は8月19日~9月6日に長野県松本市で開催される。9月の公演には、世界的指揮者の小澤征爾さんと交流を深めてきた作曲家で、「スター・ウォーズ」などの映画音楽を手がけたジョン・ウィリアムズ氏を指揮者に迎え、8月の公演では市民ら100人規模の合唱団も舞台に立つ。 OMFは1992年に始まった「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」が前身。小澤さんが総監督を務め、2015年にOMFと改称された。 8月25日と27日の大型公演で「サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)」の指揮を務めるのは、フランス出身の気鋭の指揮者、ステファン・ドゥネーブ氏。実行委員会によると13年のオペラでフェスティバルに初出演したドゥネーブ氏は、20年のOMFに出演予定だったが新型コロナの影響で中止に。満を持しての出演になるという。 続く9月2日には、小澤総監督と半世紀にわたって親交を深めてきた米国のウィリアムズ氏がSKOを指揮する。 実行委広報担当の関歩美さんは「昨年は3年ぶりの開催で、『待っていたよ』と声をかけてもらうなど温かく受け止めて頂いた。今年も国やクラシック音楽界などのコロナ対応指針に沿って運営する」と話した。 今年のOMFの詳細は随時発表され、6月10日からチケットが販売される。(遠藤和希) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
物価高のバレンタイン でも金額「気にしない」 今年のトレンドは…
チョコレートをあげる相手が時代のトレンドとともに変わるバレンタイン。物価高が広がるとともに、コロナ禍が落ち着きつつある今年は、どんなチョコが人気なのか。 東京・銀座の百貨店「松屋銀座」では1日から、催事場に約80ブランドのチョコを集め、特設売り場を設けている。その約半数が、国産の原材料を使用したり、国内のパティシエが作ったりしたものだ。 同店の担当者は「チョコレー… この記事は有料記事です。残り789文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「何も終わっていない」知床事故、追悼式に寄せる家族らの思い
北海道斜里町沖で発生した観光船「KAZUⅠ(カズワン)」の沈没事故から1年となる4月23日に、犠牲者の追悼式を開くことになった。地元住民や被害者の家族らはその日に思いをはせるが、いまだ6人の行方がわからず、事故の捜査や原因調査は続く。 1月31日、斜里町内で「4・23 知床遊覧船事故被害者追悼式 実行委員会」が開かれた。この日は最初の会議。町や地元の商工、観光、漁業関係者らが出席した。 「ご家族などと相談しながら進めたい」との委員会側の方針で、会議は冒頭から非公開で進められた。 地元関係者らによると、この日の会議では、式を町と実行委員会が共催することを決めた。参列者は約150人を想定。カズワンの運航会社「知床遊覧船」の関係者ら当事者の参列は見送られる予定で、慰霊碑の建立は追悼式後になる見込みという。 委員会では、犠牲になった人たちに追悼の意を示すことに加え、同じような事故を二度と繰り返してはいけないという決意を示すことを目的に掲げる。事故1年を単なる節目ではなく、風化を防ぎ、原因究明や再発防止を徹底する契機にしたいという。 それだけに、追悼式に対する地元関係者らの思いは強い。 「家族に言われた声が忘れられない」 漁業関係者の男性は「これだ… この記事は有料記事です。残り875文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
協定結ばず運転手に残業させる 北海道のバス会社 労基署が是正勧告
協定を結ばずに従業員に残業させていたとして、千歳相互観光バス(本社・北海道千歳市)が、苫小牧労働基準監督署から是正勧告を受けていたことがわかった。勤務間の休息時間などをめぐり労使が対立し、協定を結ぶメドは立っていない。対立が長引けば、ストライキに発展する可能性もあり、千歳市は「労使できちんと話し合ってほしい」としている。 労働基準法では原則「1日8時間、週40時間」を超えて社員を働かせる場合、会社と労働者の代表との間で「三六協定」を結ぶ必要がある。だが、本社事業所では会社が提案した退職金の大幅削減案などをめぐり労組が反発し、昨春に協定が失効した。 その後も、仕事を終えてから次の始業までに一定の休息時間を設ける「勤務間インターバル」の拡充や人員不足の解消をめぐり、労使間の対立が続く。 同社は1月、苫小牧労基署から残業をさせる場合は三六協定を結ぶように是正勧告を受けた。だが歩み寄りは見られず、いまも違法な状態のままだ。 札幌地域労組千歳相互バス支… この記事は有料記事です。残り476文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
フィリピンから移送の2人、航空機の座席はシートで遮蔽 記者が同乗
特殊詐欺グループの幹部だった疑いが持たれている渡辺優樹(38)、小島智信(45)両容疑者を乗せたフィリピン発の航空機に記者も同乗した。 日本時間の9日午前0時20分ごろ、マニラのニノイ・アキノ国際空港。襲撃に備えた防弾チョッキとみられる黒いベストを着た2人は、移送のために派遣された警視庁の捜査員らとともに航空機に乗り込んだ。 機内では最後尾にある3列シートとその前列の中央席に縦に並んで座らされ、左右を捜査員が固めた。機体が離陸すると渡辺容疑者はパーカのフードをかぶったまま額を前の席の背もたれにつけ、小島容疑者は自席にもたれかかって前方の様子をうかがっているような状態だった。 しばらくしてこの一角は緑のシートで遮られ、ほかの乗客からは見えなくなった。 同2時18分ごろに機体が日本の領空に入り、その約5分後に警視庁が取得していた窃盗容疑の逮捕状が執行された。逮捕時の様子をうかがうことはできなかったが、大きなトラブルはなかったようだ。 着陸に伴い、緑のシートが取り外された。記者の席から見えた小島容疑者は、他の報道陣や乗客を気にしている様子だった。 航空機は同4時50分ごろに羽田空港に着陸。2人はフィリピンを出国した際に着ていた黒色のパーカ、薄緑色のTシャツのまま捜査員に囲まれながら到着ゲートに現れ、うつむき気味に歩いて空港を後にした。(御船紗子 山口啓太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
災害時の安否不明者 家族の同意なくても原則氏名公表へ 国が指針案
災害時に、家族などの同意がなくても安否不明者の氏名を原則公表するとした防災の指針案を内閣府がこのたびまとめ、8日から意見募集(パブリックコメント)を始めた。こうした指針を国が示すのは初めて。捜索が必要な人を特定し、速やかな人命救助につなげる目的がある。3月中旬に正式決定し、4月から全国の自治体に指針に沿った対応を呼びかける方針。 被災した可能性があって安否が確認できない人の氏名の公表は、自治体ごとの条例に差があり対応が分かれていた。ただ、2021年に静岡県熱海市であった土石流災害では、発災後に県が安否不明者の氏名を公表したことで、救助が必要な人の早期絞り込みにつながる例があった。 指針案では、発災後72時間… この記事は有料記事です。残り193文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪談合、地検が重視する「一覧表」 捜査山場で電通が迫られた選択
有料記事 金子和史 川嶋かえ2023年2月9日 7時00分 東京五輪・パラリンピックを舞台にした談合事件は、大会運営の中核を担った組織委員会の元次長と広告最大手「電通」幹部らの逮捕に至った。明らかになったのは、五輪に携わる公の意識に欠けた組織委に、電通が加担して作り上げた「出来レース」だった。大規模なスポーツ大会の国内開催が今後も相次ぐ中、透明性の確保と着実な運営の両立が問われている。 「今回の談合は、発注者である組織委と業界最大手の電通が一緒になって主導したという点に尽きる」。捜査関係者はそう語る。 東京地検特捜部は昨年7月、電通OBの組織委元理事をめぐる汚職事件で、電通や広告大手「ADKホールディングス」などを幅広く捜索。この時点で基礎資料を押収して談合疑惑を把握し、ADK側からは談合を認める供述も得た。 11月、汚職捜査を終えるとすぐに談合に本腰を入れ、電通を再捜索するなどした。電通は捜査に全面協力した汚職事件では逮捕者が出なかったが、談合では直接の容疑対象になった。 今回適用された独占禁止法の「不当な取引制限」が成立するには、①他の業者と意思の連絡(合意)をして②互いの事業活動を拘束(相互拘束)し、③一定の取引分野で競争を制限したという立証が必要になる。 特捜部や公正取引委員会が重視する証拠が、組織委と電通が作った一覧表だ。 容疑対象となったテスト大会… この記事は有料記事です。残り1868文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特急「はるか」12日終日運休、「くろしお」の一部も 線路工事で
松永和彦2023年2月9日 7時00分 大阪市北区の「うめきた」エリアで3月に開業するJR大阪駅地下ホームの関連工事のため、JR西日本の特急「くろしお」の一部区間と特急「はるか」が2月12日、終日運休する。地上の線路を新しい地下の線路に切り替える作業を実施する。大阪駅近くの一部の道路も通行止めになる。 線路の切り替え工事は、11日午後10時ごろに始まり13日早朝まで続く予定。「くろしお」は、京都―天王寺間が12日終日運休になる。和歌山方面は天王寺駅で折り返して運行する。「はるか」は、全区間(野洲―関西空港)が12日終日、運休する。 道路は、JR大阪駅西側の「なにわ筋」で約300メートル(浄正橋交差点北側)が、11日午後10時から13日午前6時まで通行止めになる。 切り替え工事が終わった後は、「くろしお」と「はるか」は地下の線路を走行するようになる。JR西日本によると、地下ホーム横を通過するため、一足早く新しいホームを目にすることもできるという。(松永和彦) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海外での臓器移植を無許可であっせん容疑 NPO法人理事を逮捕
独自 2023年2月9日 1時46分 無許可で臓器移植をあっせんしたとして、警視庁は8日までに、横浜市に事務所を置くNPO法人「難病患者支援の会」理事の菊池仁達容疑者(62)=横浜市=を臓器移植法違反(無許可あっせん)の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。両罰規定に基づき、同法人も同じ容疑で書類送検する方針。 捜査関係者などによると、菊池容疑者と同法人は厚生労働大臣の許可を得ていないにもかかわらず、海外に渡航して臓器移植を希望する日本人患者に対し、摘出した他人の臓器の提供をあっせんした疑いがある。同法人があっせんした移植が行われた海外の病院では、手術後に合併症を引き起こすなどして死亡したり重篤な症状になったりするドナーや患者がいたという。 同法人は2007年の設立。ホームページでは「腎・肝・心臓・肺移植の海外渡航に関する支援及び情報提供が私たちの活動」とうたっている。ただ、今年1月には新規患者の対応は3月末で終了するとしていた。 日本臓器移植ネットワークによると、日本国内の100万人あたりのドナー数は0・62で、米国(41・88)やドイツ(11・22)など世界各国に比べて臓器の提供件数が少ない。特に待機者の多い腎臓移植は約15年待ちだとしている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル