【A Scene】傷だらけのウルトラマン~息子が「連れて帰る」と言ったわけ~〈本編は記事後半にあります〉=諫山卓弥、西田堅一撮影 しろつさん(45)を初めて取材したのは3月上旬。 岩手県花巻市在住で、大のウルトラマン好きだ。 聞かせてもらったのは、ひとり息子・はるたくん(4)とのエピソード。 家族でリサイクルショップに立ち寄った際、はるたくんがウルトラマンの人形を見つけたときのことだ。 ソフトビニール製で表面の塗装がはげており、値札には税込み200円と書かれていた。 しろつさんも気づいていたが、何とも思わずスルーしていた。 はるた君に「帰ろうか」と声をかけると、そのウルトラマンを「連れて帰りたい」という。 「ボロボロだけどいいの?」と尋ねたら、こんな答えが返ってきた。 「だって、このウルトラマンはたくさん戦って、みんなを守ってケガだらけなんだよ。かわいそうだから連れて帰る」 自分は見て見ぬふりをして通り過ぎた人形に、そんな思いを抱いていたのか。 うれしくて目の前がにじみ、買って帰ることにした。 自宅に着くと、はるたくんは大事そうにウルトラマンの体をなでていた。 しばらくしたら横に寝かせて、体にばんそうこうを貼って「治療」が始まった。 自分の布団で一緒に眠る姿が可愛かった――。 そんな話を聞かせてもらい、書いた記事だった。 半年後に自宅を訪ねて それから約半年が経った8月下旬。しろつさんの自宅を訪ねた。 約束の3時間ほど前に新幹線の最寄り駅に到着し、昼食を食べていた時に、しろつさんからLINEでメッセージが届いた。 「予定通りですか?」 すでに到着していると返すと、返信があった。 「いま車に乗ってるんで拾いに行きますよ。ぜひ一緒に寄ってもらいたい場所があるんです」 向かった先で見せてもらった… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
妙見祭で3年ぶりに「亀蛇」が駆ける 熊本・八代のユネスコ文化遺産
今村建二2022年11月23日 18時57分 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されている熊本県八代市の妙見祭の神幸行列が23日、3年ぶりにあった。コロナ禍で中止が続いていたが、笠鉾(かさぼこ)や神輿(みこし)など多彩な出し物が街ににぎわいを呼んだ。 市中心部の塩屋八幡宮から八代神社(妙見宮)に向け、40の出し物が朝から出発。時折、雨が強く降ったため、九つの笠鉾のうちの七つを含む11の出し物が行列を取りやめた。そのほかは予定通りに進み、八代神社近くの砥崎河原(とさきのかわら)では演舞が披露された。 妙見神を乗せてきたと伝わる想像上の生き物「亀蛇(きだ)」(愛称ガメ)は、「ホイホイ」と観客がはやし立てるのにあわせて、ぐるぐる回ったり、川の中を勢いよく駆けたり。そのたびに歓声がわき上がった。 約390年の歴史がある祭りは、もともとは八代神社の秋の大祭。江戸時代中期に神輿のほかに、華やかな飾りがついた笠鉾などが加わるようになった。ちょうど100年前から八代神社と市中心部の間の6キロを行き来するようになった。(今村建二) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
覚醒剤入りの飲み物与え、娘にわいせつ行為 撮影も 母に実刑判決
茶井祐輝2022年11月23日 19時00分 10代の娘に知人の男と一緒にわいせつな行為を繰り返し、その様子を動画撮影したなどとして、監護者わいせつや児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)などの罪に問われた女の判決が22日、大津地裁であった。大嶋真理子裁判官は「信頼を寄せていたであろう母親から被害を受けた苦痛は甚大だ」と述べ、懲役3年6カ月(求刑懲役4年6カ月)を言い渡した。 判決によると、女は知人の男(49)=同法違反罪などで公判中=と共謀して2020年6月、男の自宅で当時11歳の娘にわいせつな行為を行い、携帯電話で動画撮影して保存した。22年3月にも、当時13歳の娘に同様の行為を繰り返した。 大嶋裁判官は、母として監護すべき立場にありながら、男の求めに応じ、娘に覚醒剤を混ぜたコーヒー牛乳を飲ませるなどして強度のわいせつ行為に及び、動画撮影までしたとし「人格を踏みにじる卑劣極まりない犯行だ」と指摘した。 また、娘が嫌がってもやめず、積極的に犯行に関わったとも言及。好意を寄せていた男との関係を続けたいため、求めに従っていたとし「動機や経緯にくむべき事情は見当たらない」と実刑の理由を説明した。 公判では被害者保護のため、被告の名前や住所、年齢は非公開で審理された。(茶井祐輝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長野県、4328人が新たにコロナ感染 1日あたり最多 死者は5人
長野県と長野、松本両市は23日、新たに計4328人の新型コロナウイルス感染を発表した。1日あたりでは過去最多。これまで最多だった16日の3821人を507人上回った。死者の発表は長野市の5人だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「一人でも救いたい」 人知れず備えた病院 知床の観光船事故
「一人でも助けたい。その思いはみな同じだった」。知床半島沖の観光船事故は、医療が脆弱(ぜいじゃく)な地域で起きた。潤沢とは言えない態勢下で、命を救うために人知れず備えた病院があった。=敬称略 4月23日午後4時すぎ、小清水赤十字病院(北海道小清水町)に消防から連絡が入った。 「遭難者の受け入れは可能ですか」 2時間半ほど前、約70キロ離れた知床半島沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が消息を絶っていた。 次々に遭難者が搬送された場合、現場に一番近い斜里町国民健康保険病院では対応しきれなくなることを想定しての打診だった。 その日の当直は、偶然にも救命救急医が入っていた。 驚きの光景、目にした看護師長 土曜日の午後で勤務者は少な… この記事は有料記事です。残り1211文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
堂安律を支える尼崎のソウルフード 「試合ではライオン、店では…」
「めざすはW杯優勝」 「生まれ変わったら、アメリカ大統領になりたい」 数々のビッグマウスと、強烈なシュートで知られる、サッカー日本代表FWの堂安律選手(24)。 「試合ではライオン、お店では子ネコみたいなもんやね」 兵庫県尼崎市のてっちゃん鍋「やすもり」を営む西原龍雄さん(55)は言う。 堂安選手は「尼崎の心そのものやね」 堂安さんが小学生の頃から通っている、1973年創業の老舗だ。阪神尼崎駅近くのガード下にあり、「コ」の字カウンターに円盤鍋が並ぶ。 堂安選手は幼少の頃は体が小さく、両親や年上の兄弟らのかげに隠れ、目立つ存在ではなかったという。 一方で、小学生のときにセレッソ大阪ユースの入団試験に落ちたときは、黙々と近くの広場で練習していた負けん気の強さも持っていたという。 プロになってからも、海外に移籍した後もオフ初日に、必ずやって来る。 常連客の写真撮影に気さくに… この記事は有料記事です。残り734文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
携帯に「サギです!」 待ち受け画面を警視庁作成、還付金詐欺防止で
増山祐史2022年11月23日 18時30分 高齢者らに電話でATMを操作させて送金させる「還付金詐欺」の被害が増える中、警視庁練馬署が被害防止を呼びかける携帯電話の待ち受け画面を作り、署員らが23日、練馬駅でダウンロード用のQRコード入りのチラシを配った。同署は「電話する直前に詐欺だと気づく最終兵器となってほしい」と話す。 待ち受け画面は9種類。「その電話 サギです! 犯人の口座に振り込むことになりますよ!」「ATMで還付金は戻らない」などと訴えている。アンドロイド端末やiPhone(アイフォーン)に対応しており、同署ホームページ内にある「活動レポート一覧」のページからもダウンロードできる。 同署管内の10月末までの特殊詐欺被害は56件(前年同期比20件増)で、被害額も約9200万円(同約3400万円増)と深刻化している。中でも還付金詐欺の被害が多いという。 武沢善直副署長は「家族も一緒になって待ち受け画面の設定に協力して欲しい」と呼びかけた。(増山祐史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
藤井聡太五冠うなるか、竜王戦の勝負めし 天然マダイ茶漬けやイカ丼
小川裕介2022年11月23日 14時35分 将棋の8大タイトルの一つである第35期竜王戦の第5局が、25、26日に福岡県福津市の宮地嶽神社で開催される。それを前に、棋士らに提供される「勝負めし」など27品が実行委員会から発表された。地元が誇る天然マダイを使った茶漬けやスイーツなどで、将棋ファンをうならせてきたトップ棋士を、味でうならせることができるか。 今回の竜王戦は、藤井聡太竜王=王位・叡王・王将・棋聖と合わせ五冠=に、広瀬章人八段が挑戦している。藤井竜王は昨秋、4連勝で竜王のタイトルを獲得し、史上最年少となる19歳3カ月で四冠を達成。今回のシリーズ成績も3勝1敗と好調を維持し、初防衛に王手をかけている。 勝負めしはタイ茶漬けのほか、イカ丼やイカバーガーなど10品。勝負おやつは、玄界灘に沈む夕日が織りなす「光の道」をイメージしたチョコムースや玄米おはぎなど10品をそろえ、勝負ドリンクには福津産あまおうを使ったイチゴミルクなど7品。勝負めしは昼食時、勝負おやつは午前10時と午後3時に出される予定だ。 実行委の担当者は「忙しい棋士に観光する時間はなく、食べ物を通して『おいしい福津』を感じてもらいたい」と話す。(小川裕介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会の2世、被害救済法案「実態と乖離」 教団の手法に変化
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を受け、政府が今国会の成立を目指す悪質な寄付勧誘行為を規制する新法をめぐり、信者の親を持つ「宗教2世」たちが23日、東京都内で記者会見を開いた。「現実の被害実態と救済しようとする被害者像に乖離(かいり)がある」と指摘し、内容の再検討を求めた。 会見には、ツイッターやユーチューブで被害について発信する宗教2世の山本サエコさん(仮名)ら5人が、オンラインを含めて参加した。 政府が示した新法の概要では、寄付の影響で扶養を受けられなくなった子どもや配偶者が、本人の取り消し権を代わりに行使して寄付先に請求できるとする。しかし、山本さんらは、すでに扶養を外れ、独立した2世は救済の対象にならないほか、高額な献金をしていても扶養義務の限度でしか取り戻せないなどと指摘。「実効的な救済にはほど遠い」とした。 また新法概要には、禁止とな… この記事は有料記事です。残り231文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
太宰府天満宮に仮殿、「森」が浮かぶ斬新デザイン 来春から3年間
福岡県太宰府市の太宰府天満宮は22日、来年5月から始める本殿の大改修中に、本殿のかわりとなる「仮殿(かりでん)」の完成予想図を発表した。屋根に樹木の茂る斬新なデザインで、約3年間、参拝客を迎える。 1591年に再建された本殿は金箔(きんぱく)や漆で装飾され、国の重要文化財になっている。菅原道真公は誕生日が6月25日、命日が2月25日で「25」に縁が深く、25年ごとに式年大祭をしている。道真公の没後1125年となる2027年の式年大祭を前に、約3年かけて明治期以来の本殿大改修にあたる。 改修中は本殿にすっぽり覆いをかけることから、年間1千万人もの参拝客を迎えるための仮殿を建てようと、西高辻信宏宮司が建築家の藤本壮介さん(51)に設計を依頼した。藤本さんは大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーを務めている。 本殿のすぐ手前につくる仮殿… この記事は有料記事です。残り352文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル