国連の自由権規約委員会が日本の人権状況に関する勧告で、入管施設での対応改善などを求めたことを受け、マイノリティーの支援者団体などでつくる連携組織が7日、東京都内で記者会見を開いた。全体的には肯定的な評価を示して、日本政府に勧告内容の実施を求めた一方、団体側の状況報告を国連側が踏まえなかったと考えられる内容もあったとし、「残念」とも述べた。 千代田区で会見を開いたのは「人種差別撤廃NGOネットワーク」(事務局・東京都中央区)。勧告は、入管の収容施設で2017年~21年に3人の収容者が死亡したことを重視。適切な医療の提供など施設での処遇の改善を求めた。また病気などを理由に一時的に収容を解かれた「仮放免」状態の外国人らについて、就業の機会を設け、収入を得られるようにする必要があるとした。 勧告に向け、団体側は国連に国内の状況を情報提供してきた。「素晴らしい勧告で、これほど(勧告内容が)クリアに出たのは初めて」と全体的には前向きに評価した。一方、技能実習制度については、実習生が強制的な帰国を余儀なくされたり、妊娠や出産の際に苦境に立たされたりした例があると国連には報告した、とした。勧告は「独立した苦情処理機関の設置」「強制労働の被害者に関する認定手続きの強化」などを日本政府に求めたが、この問題に関わる団体は「もう少し具体的に踏み込んでくれれば、状況を改善する追い風に出来た」と指摘した。 記者会見では、ヘイトスピー… この記事は有料記事です。残り305文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
軽乗用車がバイクに衝突、歩行者をはね1人死亡1人意識不明 大阪市
2022年11月7日 23時30分 7日午前9時43分ごろ、大阪市東淀川区南江口3丁目の三差路で、軽乗用車が、横断歩道の前で止まっていた原付きバイクに衝突し、更に横断歩道を歩いていた2人をはねた。はねられた無職吉田治夫さん(71)=同区=が病院に搬送され、死亡が確認された。原付きバイクに乗っていた林勇希さん(28)=同区=は頭を打って意識不明の重体。はねられたもう1人の男性は軽傷だった。 大阪府警は、車を運転していたネパール人で大阪市西淀川区の飲食業の男(48)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕した。男もけがをして入院したことから、府警は男を釈放し、容疑を過失運転致死傷に切り替えて調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空き家で火災、放火容疑で男逮捕 焼け跡から白骨遺体 富山県高岡市
2022年11月7日 23時35分 7日午前4時50分ごろ、富山県高岡市高陵町の木造2階建ての空き家が燃えていると119番通報があった。1時間半後に消し止められたが、焼け跡から白骨化した遺体が見つかった。県警高岡署は司法解剖し、死因や身元の特定を進める。 署は同日、この空き家に侵入し、床にガソリンをまいて放火した疑いがあるとして、火災現場近くに住む自称アルバイト店員、近藤拓馬容疑者(33)を非現住建造物等放火と邸宅侵入の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。署は「今回の放火によって亡くなった遺体ではない」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
黄金色のトンネル、音楽と光に揺らめく 昭和記念公園のイチョウ並木
山本裕之2022年11月7日 20時30分 国営昭和記念公園(東京都立川市、昭島市)の「かたらいのイチョウ並木」が黄色く色づき始めている。 長さ約300メートルにわたって植えられた約100本のイチョウが、午後4時30分から午後8時30分まで、音楽と様々な光が連動したライトアップされている。 黄金色に輝く、イチョウのトンネルの中を、コロナ対策でお互いの距離を取りながら、たくさんの人が散策をして、深まり行く秋を楽しんでいた。 11月27日(日)まで夜間ライトアップは開催される。問い合わせは042・528・1751の国営昭和記念公園管理センターまで。(山本裕之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京漬物「千枚漬け」の作業が最盛期 昔ながらの手法を再現
立冬の7日、京漬物「千枚漬け」の伝統的な漬け込み作業を、「大安(だいやす)」(京都市左京区)が公開した。 千枚漬けは、薄切りにした聖護院かぶらの漬物で、京都が発祥。大安は作業が最盛期を迎えるこの時期に、昔ながらの手法を再現している。 同市伏見区にある同社の「本社工房」で、はっぴ姿の職人たちが、かんなでかぶらを厚さ2・6ミリの薄切りにし、木製のたるの中に重ねて塩をふる下漬けを行った。3日間寝かした後、昆布と調味液に2日間漬け込む上漬けをして完成する。通常は機械でスライスしているが、それ以外は今も手作業だという。 千枚漬けはお歳暮の定番で、観光客のお土産としても人気だ。同社の大角安史社長(49)は「コロナ禍で大きな打撃を受けた。今年こそは例年並みを目指したい」と話した。(西田健作) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
保育園の現場「未検査」、コロナ禍で急増 問題の指摘数は高止まり
有料記事 中井なつみ、田渕紫織2022年11月7日 20時50分 保育園が適切に運営されているか、年に1回以上、自治体職員が現場を確認することが児童福祉法施行令で義務づけられている「実地検査」(指導監査)について、新型コロナウイルスが拡大した2020年度以降、実施できなかった認可保育園の数が急増したことが、朝日新聞の自治体アンケートでわかった。未実施の施設は19年度は760件ほどだったが、コロナ禍の20、21年度は3千前後にのぼった。一方、実地検査を受け、問題が見つかった園に示される「文書指摘」の数は同時期に2千~3千件台で推移し、重大事故につながるような事案も多く見つかっていた。 待機児童対策として保育園が急ピッチで整備されたが、送迎バスの園児置き去りなど保育をめぐる問題が続く中、識者からは「保育の質を保つために実地検査は不可欠。コロナ禍でどう続けるか急ぎ検討するべきだ」との声があがる。 朝日新聞は政令指定市、東京23区、昨年4月時点で待機児童が50人以上だった計62自治体に、過去3年度で実地検査を行えなかった園の数や、実地検査の結果を聞いた。東京都大田区は目黒区、渋谷区は全てもしくは一部回答しなかった。 文書指摘は保育士の配置不足が多数 アンケートによると、実地検… この記事は有料記事です。残り1893文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
臨場感楽しめるスタンド、非対称の両翼にブルペン 日本ハムの新球場
【動画】映える天然芝、ダルも大谷も出迎える新球場公開=北海道日本ハムファイターズ提供、能田英二撮影 来シーズンからプロ野球・北海道日本ハムファイターズの新本拠地となる「エスコンフィールド北海道」(北海道北広島市)が完成間近となり、このほど球場内の一部が報道陣に公開された。開閉式屋根付きの球場としては国内初となる天然芝が魅力なだけでなく、新球場ならではの特色も垣間見えた。 球場内でひときわ目を引くのは、左翼側にある「TOWER 11(タワー・イレブン)」だ。11はファイターズから大リーグへと巣立ったダルビッシュ有、大谷翔平が在籍時に付けた背番号。大勢が通過する1階のコンコースに2人の投球フォームの壁画を用意した。縦5・5メートル、横7メートル。渋い色調で描かれた2人の真剣なまなざしに圧倒される。 球場を案内したファイターズスポーツ&エンターテイメントの小川太郎部長は「彼らの既成概念を打破するようなとりくみ、革新性、先進性など、いろいろな形で体現してきたことをリスペクトしている」。タワーにイレブンと名付け、象徴的な場所に壁画を常設した理由を語った。 壁画はアーティスト集団「OVER ALLs」が10日間で描いた。球場の各所にアートコンペで採用した若手作家の作品を展示する計画もある。 アートに限らず、新球場はこれまでの球場の概念を覆すような、多様な観戦体験を提供することをめざす。 「タワーイレブン」の最上階… この記事は有料記事です。残り622文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
心で撮影する全盲の「写心家」 単独で3カ月の海外撮影旅行へ
「全盲の写真家が、欧州とアジアへ単独で撮影旅行に行く」という知らせを同僚からもらった。が、一瞬理解できなかった。視覚を失った全盲の人が視覚芸術である写真を撮影できるのか。記事にできる話題なのか。疑問を抱えつつ、北海道名寄市まで会いに行った。 この写真家は大平啓朗さん(43)。山形大学の大学院生だった24歳のとき、薬品の誤飲で視神経を損傷、明暗も分からない完全失明となった。 道の駅のカフェで、向かい合って座った。 「両手をパーにして、前に伸ばしていただけますか」と大平さん。 大平さんも手を伸ばし、私の手に触れた。手持ちのコンパクトデジタルカメラをこちらに向け、カシャッ。戸惑う私が写った。 小学生のころからコンパクトカメラを操り、高校では写真部員。「自分でモノクロフィルムを暗室で現像、焼き付けたりしていた。写真少年でした」 誤飲したのはメタノール。致… この記事は有料記事です。残り1709文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佐川急便社員、顧客女性に電話で付きまとい 面識なしで「会いたい」
吉沢英将2022年11月7日 17時36分 勤務先の顧客の女性に繰り返し電話をかけて付きまとったとして、警視庁は宅配大手「佐川急便」社員の男(38)=東京都北区=をストーカー規制法違反容疑で逮捕し、7日発表した。男は容疑を認め、「女性と仲良くなりたかった」と話しているという。 麻布署によると、男は東京都港区内の営業所に勤務。同社の顧客で管轄外に住む女性の携帯電話に、9月5~11日、私有の携帯電話から8回にわたって非通知で電話をかけ、「会いたいからデートをしよう」と言ったほか、ひわいな言葉をかけるなどのストーカー行為をした疑いがある。2人に面識はないという。 女性の携帯電話には、逮捕容疑となった8回の電話以外にも約30回の非通知の着信があった。 男は数年前から今回の被害女性を含む複数の女性に対し「数え切れないくらい電話をした」と供述。自宅からは顧客データを印字した紙も見つかったといい、同署は、男が顧客データから女性を抽出し、同様の電話を繰り返していたとみている。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
お金?性欲?消えない「なぜ」 座間事件の被告、一度だけ荒らげた声
「どんなモンスターなんだろう」。そんな思いで臨んだ初めての接見では「普通の人」に見えた。ただ、9人もの殺害を「普通」に語る態度には違和感があった。 20年余りの弁護士人生で、大森顕さん(51)は120件以上の刑事弁護に携わってきた。接見時には泣き叫ぶ人や、言葉を発してくれない人もいる。 だが、2017年12月30日に接見した白石隆浩容疑者(呼称は当時)はその殺害方法、遺体の解体手順を明瞭かつ詳細に、そして淡々と語っていった。 そんな白石容疑者と、この日から約3年にわたって向き合うことになる。 弁護人解任を続けた容疑者の求めは… 事件が発覚したのはその2カ月前。神奈川県座間市のアパート一室で、15~26歳の男女9人の遺体が見つかった。遺体は解体され、一部はクーラーボックスに入れられていた。逮捕されたのが、この部屋の住人の白石容疑者だった。 当初から犯行を認めて事件の全容を詳しく供述した白石容疑者は、自分の意に沿わずに取り調べで黙秘を勧めるなどした2人の弁護人を相次いで解任した。 そんな中、弁護士会から国選弁護人になるよう要請を受けた大森さんは「腹をくくる気持ちで引き受けた」。黙秘することを拒み、「争点を作らないでほしい」と求めてきた白石容疑者に対し、「弁護人として何もしないまま、自分の被告人が死刑判決を言い渡されるのを法廷で聞くことはどうしてもできない」という思いを内に秘めて応対することにした。 開示された証拠は8千点 「検察が提出した証拠については無条件ですべて同意してほしい」。白石被告はそう語っていた。 極刑が予想される中、弁護を引き受けた大森さん。被告の要求とは反対に、死刑回避のための弁護活動を始めます。そして、決裂したまま裁判に突入していきました。 白石被告の場合、起訴された… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル