ボールパークに映える天然芝――。来春からプロ野球北海道日本ハムファイターズの新本拠地となるエスコンフィールド北海道(北海道北広島市)が3日、報道陣に公開された。 工事は全体の95%が終了。天然芝の野球場は各地にあるが、開閉式屋根を備えたものは日本初となる。公開時はあいにくの雨で屋根は閉じられたが、センター後方のガラス壁からの外光で、緑の芝生、茶色いアンツーカー部分、スタンドに設置が済んだグレー色の客席がコントラストを描くように鮮やかに映えていた。 芝は寒冷地に適した「ケンタッキーブルーグラス」を採用。芝の総面積は約7600平方メートル。2020年5月から千歳市の畑で育て、幅76センチ、長さ7メートルのロール状に切り出して運搬した。10月3~7日の5日間で張り、養生しているところだ。地中には地温コントロールシステムを設置し、日中は日光で育て、夕方以降は「グローライト」と呼ぶ人工光を当てて、強く育てる。 寒冷地で屋根付き、しかも越… この記事は有料記事です。残り232文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本一に輝いた高校ダンス部、ヘアドネーションへ断髪した部員の思い
医療用ウィッグの材料として髪を寄付するヘアドネーションに、この夏の高校ダンス日本一に輝いた大阪府立久米田高校ダンス部が参加した。大胆に揺らした髪とともに、勝ち取った栄光。髪を提供した部員たちの思いとは。 同府岸和田市にある同校の武道場で10月17日にあった断髪式には、3年生のダンス部員8人が参加した。 2年半かけて腰あたりまで伸ばした髪を、毛先から約30センチのところで何束にも結び、美容師たちが一束ずつ丁寧に切っていった。 「別人みたい!」 「あったものがなくて違和感しかない」 後輩たちに見守られながら髪を切った3年生部員たちは、みるみる変わっていく自身の姿を見て、恥ずかしそうに笑い、喜んだ。 久米田高校ダンス部では髪を「衣装の一部」と考えて、入学以来、部員全員が伸ばし続けるのがならわしだ。長い髪は、メンバーが同じ動きをする「ユニゾン」の際に、統一感を高める欠かせない武器にもなる。 そんなダンス部が、ヘアドネーションを始めたのは2018年のことだった。 「この髪と一緒に戦ってきた」 脱毛症や抗がん剤治療の副作… この記事は有料記事です。残り488文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
幹線道路で車から女性転落死 逮捕の男「口論になった」 札幌白石署
札幌市白石区の幹線道路で2日早朝、女性が走行中の車から転落し、後続車にひかれて死亡した事件で、北海道警札幌白石署は2日夜、女性が乗っていた車を運転していた自称アルバイト従業員、森谷元気容疑者(29)=札幌市厚別区青葉3丁目=を、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)と道路交通法違反(救護措置義務違反、事故不申告)の疑いで逮捕し、発表した。 死亡したのは、札幌市豊平区豊平3条9丁目、職業不詳、森ひかるさん(23)。 署によると、森谷容疑者は森さんが車から転落した後現場から走り去り、戻ったが森さんを救護せず立ち去った。その後、札幌市内の警察署に出頭した。森谷容疑者と森さんは面識があり、車内で口論になったと供述しているという。 現場は白石区を東西に走る道… この記事は有料記事です。残り302文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
王将社長射殺事件、工藤会系事務所を家宅捜索 住宅街に機動隊員が列
2022年11月3日 13時34分 「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72)が2013年12月に射殺された事件で、京都府警と福岡県警の合同捜査本部は3日、福岡県春日市にある特定危険指定暴力団・工藤会系組事務所を家宅捜索した。 捜索したのは、殺人などの疑いで逮捕した田中幸雄容疑者(56)が幹部を務める組事務所。午前9時に捜査員と機動隊員計約40人が組事務所に入った。捜索は約2時間で、プラスチックケース3箱分を押収した。 捜査本部によると、組事務所は組長の自宅を兼ねる。住宅街の一角にあり、周辺には小中学校や公園がある。 付近の住民によると、事務所前に乗用車が停車しているときには、ぶつからないよう慎重に運転しているという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ユネスコが認めた山車文化 伝承だけでない無形遺産の「使命」とは
2016年にユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された国内33の「山・鉾(ほこ)・屋台行事」。その3分の1が東海3県に集まる。愛知県犬山市の元市長で犬山祭保存会の石田芳弘会長(77)は、3県の保存団体によるネットワークづくりをシンポジウムなどで呼びかけている。独自の伝統を誇る祭りの連携が必要という。そのわけを聞いた。 ――3県ネットの準備会が発足したそうですね。 この10年、学校法人至学館コミュニケーション研究所で所長を務め、祭りの果たす役割を考察しています。昨年9月に愛知県半田市で日本の祭りの未来を考えるシンポジウムを開いた際、保存団体に集まってもらい、定期的に意見交換することで合意しました。今年8月の第2回会合では「ユネスコに登録された祭りは、他の祭りとは違う使命があるのではないか」と提案しました。 人と人との出会いをつくる祭り ――祭りの役割や使命とはどのようなものですか。 祭りは人と人との出会いをつくり、コミュニティー(地域社会)を成立させます。一粒一粒がばらばらな砂のような社会を粘土のようにくっつける機能があり、地域を団結させる。ローカリズムが可視化されたようなものです。 少子高齢化が進み、無形文化遺産となった祭りも保存・伝承が課題と指摘されますが、むしろ活用を呼びかけたい。日本文化の力をまちづくりに生かし、地域経済を支援する。古い山車や屋台を修理して長く引き継ぐのはもちろん重要ですが、登録されたのは「無形」の文化遺産です。祭りを受け継いできたコミュニティー力こそが、ユネスコに認められたと考えています。その力を生かしたい。 時代や社会の変化に対応しながら、どうやって祭りを維持、発展させるか。石田さんは地元の犬山祭で、今年から新たな仕組みを導入したといいます。 ――連携が必要というのは? 2005年愛知万博(愛・地球博)で、愛知県内17市町から山車100台が長久手会場に集結しました。当時も保存団体同士が連携するという発想はありませんでしたが、犬山市長だった私は万博を機に、県内の山車文化を世界に発信しようと呼びかけました。 こうした取り組みは難しいか… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
79歳妻を海に突き落とした疑い 殺人容疑で夫逮捕「介護に疲れた」
大宮慎次朗、足立朋子2022年11月3日 11時19分 車いすの妻を海に突き落として殺害したとして、神奈川県警大磯署は3日、大磯町生沢の無職藤原宏容疑者(81)を殺人容疑で逮捕し、発表した。容疑を認め、「介護に疲れていた」という趣旨の話をしているという。 署によると、藤原容疑者は2日午後5時半ごろ、同町の大磯港で、妻の照子さん(79)を舗装された岸壁から海に突き落とし、殺害した疑いがある。夫婦は2人暮らしで、照子さんは足が不自由なため、普段から車いすを使っていたという。藤原容疑者は照子さんを散歩に誘い、車で港まで連れて行ったとみられる。 直後に海に浮いた人を見つけた町の職員が110番通報。同7時ごろに同町の別の場所で暮らしている長男から「父親が母親を突き落とした、と話している」と署に通報があり、藤原容疑者が関与した疑いが強まったという。 夫婦と同じ団地に住む女性(42)は、藤原容疑者について「気さくな方で、10年以上は寝たきりだという妻をよく車で送り迎えしていた。懸命に妻に寄り添っていて、そんな様子はなかったのですが、悩んでいたのでしょうか」と話した。(大宮慎次朗、足立朋子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
松野官房長官「国民の生命・財産を守り抜く」 北朝鮮ミサイル発射で
2022年11月3日 11時25分 北朝鮮による複数の弾道ミサイル発射を受け、松野博一官房長官は3日午前10時半ごろから記者会見した。「北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の可能性があるものを含むミサイルを日本海方面に発射した」と説明。北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議し、非難したと明らかにした。現時点では被害は確認されていないという。 松野氏は、国連安全保障理事会を含め、米国、韓国、国際社会と緊密に連携して対応すると強調。「国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き情報の収集・分析および警戒監視に全力を挙げる」と述べた。ただ、北朝鮮のミサイル発射の意図、今後の動向については「断定的にお答えすることは差し控えたい」とした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「しちゃえば?」で結婚 鉄道タレント鈴川絢子さんを結ぶ秘境駅
訪れた人が書き込む「思い出ノート」には、2012年3月4日の日付で、こう記されている。 「Suzu 18切符で小旅行。ロケじゃないよ。タモリくらぶに出て結婚する」。 鉄道好きで知られる吉本興業所属のタレント、鈴川絢子さん(31)はその日、静岡、愛知、長野3県の境にあるJR飯田線の小和田(こわだ)駅(静岡県浜松市)にいた。同行していたのは同社の女性社員と、動画スタッフで同じく鉄道好きの七野浩史さん(38)。新幹線とJRの「青春18きっぷ」を使い、東京から訪れた。 鈴川絢子さん 千葉県出身。吉本興業所属。2013年からユーチューバーとしても活動し、チャンネル登録者数は99万人にのぼる。鉄道関連を中心とする動画を投稿し、子連れでの鉄道旅や、プラレールなどのおもちゃ紹介が人気を集めている。 何げなく書いた「結婚する」 駅を出て3分。近くの天竜川のほとりを散策しながら写真を撮影し、再び駅に戻った。鈴川さんが思い出ノートに書き込んだのはそのときだ。タモリ倶楽部への出演は「タレントとしての夢」だったが、仕事中心の当時は意中の人はいなかった。小和田駅が縁結びの駅として知られていたから、なにげなく書いた。 小和田駅は1936年に開業した。かつて集落があったが、56年に近くで佐久間ダムが完成し、そのほとんどが沈んだ。 JR東海によると、現在の1日あたりの乗客数はわずか4人。車が通れる道はなく、最寄りの集落まで徒歩で約1時間かかる。駅の周りには、製茶工場の廃屋や、オート三輪「ミゼット」の廃車体が残され、寂しさを際立たせる。秘境駅探訪で知られる牛山隆信さんが毎年まとめている「秘境駅ランキング」の2022年度版では、堂々の全国3位だ。 そんな秘境駅が一躍有名になったのが93年、当時の皇太子さま(現天皇陛下)と小和田(おわだ)雅子さん(現皇后陛下)のご成婚だった。読みが異なるものの、「小和田」の駅名を目当てに全国から人が押し寄せた。駅で結婚式を挙げるイベントもあり、新郎新婦の送迎に臨時列車「小和田花嫁号」が走った。「小和田発ラブストーリー」と書かれたヘッドマークが、今も古びた駅舎に飾られている。 思い出ノートを書き終えた鈴川さんは、同行の2人と帰りの飯田線に乗っていた。ふと、女性社員が冗談まじりに言った。 「あなたたち、鉄道好きでお似合いだし、結婚しちゃえばいいじゃん」 各駅停車の車内で 七野さんは笑って聞いていたが、鈴川さんはまったく違う受け取り方をしていた。「確かにそれ、いいかも」。趣味が同じで、話が合い、ネット配信の仕事も共通している。考えれば考えるほど、ぴったりの相手に思えてきた。 終点のJR豊橋駅(愛知県豊橋市)に着くころには、いつのタイミングで結婚するか話し合っていた。七野さんも、鈴川さんの一見頼りなさそうに見えて芯がしっかりしたところに、心をひかれ始めていた。 「各駅停車の飯田線のなかで… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
外来スズメバチ、本土定着阻止へ正念場 福岡で初の「毒餌」駆除作戦
福岡県に特定外来生物ツマアカスズメバチが侵入した。本土への定着を阻止できるか、正念場だ。現場に迫った。 「見たことがない動きをするなあ」。福岡市東区の住宅地。趣味でニホンミツバチの養蜂を営む造園業の石谷統冶(のりよし)さん(82)は4月下旬、巣箱の近くで、ミツバチを異様な動きで捕まえるスズメバチを見かけた。 在来種のオオスズメバチやキイロスズメバチもミツバチを襲いに来るが、巣箱にとまっているものを狙うことが多い。 異様な動きのスズメバチ 異様な動きのスズメバチは、飛行中のものを素早く確実に仕留めていた。スマホで画像を検索すると、ツマアカスズメバチとそっくり。これが今年最初に発見された女王バチだった。 【動画】福岡市東区でみつかった特定外来生物ツマアカスズメバチの巣=上野高敏・九州大准教授提供 5月6日には約6キロ離れた福岡県久山町の養蜂場で2匹目が発見された。 ツマアカスズメバチは韓国や欧州で急速に拡散する外来種。国内では長崎県・対馬で定着している。石谷さん宅は、外国船が出入りする箱崎ふ頭やコンテナターミナルから直線距離で4キロほど。今年になって韓国などから貨物にまぎれて侵入したとも考えられる。だが、新たに侵入が確認された場所で、春先のほぼ同時期に離れた場所で2匹が見つかったことはなかった。 「2匹は、昨年侵入した女王バチから生まれた2世代目ではないか」 ツマアカスズメバチに詳しい九州大の上野高敏准教授(天敵昆虫学)は、女王バチが侵入したのは昨年で、営巣を見逃してしまった可能性を疑った。 巣からは秋に次世代の女王バチが大量に旅立ち、越冬に成功した女王バチは春に新たに巣づくりを始める。他にも巣があるおそれがある。 高さ10メートル近いサクラの木の上に 予想は的中した。上野准教授の調査で、働きバチの活動が活発になる8月になって、久山町と篠栗町の山林や養蜂場計6カ所で、延べ70匹以上の働きバチが見つかった。本土では最大の危機的状況だ。これを受け、環境省も9月に緊急調査を実施。発見場所周辺に約700個の捕獲器を置き、2週間で働きバチと雄バチ計約30匹を捕まえた。 発見状況や個体の追尾から、巣が複数あることは確実になった。ただ、ツマアカは在来スズメバチより高い所に巣をつくるため、飛行ルートも高く、見失いやすい。「少しずつ距離を詰める地道な作業」を積み重ね、上野准教授は9月28日、福岡市東区でついに巣を1個発見した。高さ10メートル近いサクラの木の上で、枝や葉に覆われ、地上からは気づきにくい。約40センチと小ぶりの楕円(だえん)球状で、次世代の女王バチはまだ巣の中に育っていなかった。 巣がありそうな地区は他に3カ所あるという。巣は未確認だが、10月に入って見かける働きバチの数が減った。「在来スズメバチの巣と思って人が駆除したか、何らかの理由で自然に巣が壊れた可能性もある。だが、まだ気づいていない巣があるかもしれず、油断はできない」とみる。 環境省も9月下旬から、久山町と福岡市東区の計3地区で、匂いでおびき寄せた個体のゆくえを追いかける巣の探索調査を始めた。連日5人ほどの調査員で探したが発見できず、10月10日ごろに打ち切った。 「定着すると本州に広がるのも時間の問題に」 全ての巣を発見できない中で期待を集めるのが、環境省が10月上旬から実施に踏み切った「化学的防除」だ。殺虫成分を混ぜた餌を巣に持ち帰らせ、仲間に分け与えることで巣を全滅に追い込む作戦。巣のありそうな場所の近くに3週間、「毒餌」のわなを100個ほど仕掛けた。 毒餌は、全国の港などで発見… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
狙ったのは消防士のSNS映え 大学生が防火衣をデザインしたら
相模原市消防局と相模女子大の学生たちが連携して、学生デザインのオリジナル「防火衣(ぼうかい)」が完成した。 炎や高熱などの脅威にさらされる実際の火事現場では使えないが、斬新なデザインと色合いが目を引く。 意識したのは「SNS映え」だという。 オリジナル防火衣をつくったのは、学芸学部生活デザイン学科の1~3年生6人。 4月から角田千枝教授(被服構成学)の指導で8着を作製した。 耐久性や耐熱性に優れ、強度もある通常の防火衣と同じ難燃性素材を使った。 通常の防火衣は銀色や濃紺だが、鮮やかな色づかいが特徴だ。 「消防のことを知ってほしい」がきっかけ 作製を前に学生たちは女性消… この記事は有料記事です。残り718文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル