昨年11月に99歳で亡くなった作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんは、出身地の徳島市で文学塾「寂聴塾」を続けていた。その塾生たち約20人が16日、市内のホテルで「寂聴さんを偲(しの)び、語る会」を開いた。思い出を語り、阿波踊りを踊って寂聴さんを送った。 寂聴さんは1981年1月、ふるさと徳島の文化の発展につなげようと、寂聴塾をはじめた。当時58歳。毎月、京都から足を運び、65人の塾生に文学や仏教のことを語った。文章の書き方も教えた。「寂聴連」という阿波踊りの連をつくり、塾生たちと踊った。 この日、会場には寂聴さんの写真や寂聴連の提灯(ちょうちん)が飾られた。黙禱(もくとう)のあと、塾生たちが1人ずつ、寂聴さんの本で好きな作品や印象深い言葉、エピソードを語った。 徳島市で中学の教員をしていた生長(おいさき)まちさん(68)は「本物を見なさい」という言葉が忘れられない。中学校の子どもたちに寂聴さんの言葉を聞かせてあげたいと思い、頼んだ。寂聴さんは忙しいなか引き受けてくれ、9年間で3回、中学校に来てくれた。「切に生きるという言葉も好き。心豊かに生きていきたい」と話した。 徳島市の那賀川眞理さん(6… この記事は有料会員記事です。残り532文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
保育中に5歳児不明に、川で発見されたが死亡 事件事故両面で捜査
2022年4月16日 21時13分 16日午後0時半ごろ、広島市西区の保育園から園に通う男児(5)の姿が見えなくなったと110番通報があった。園の関係者らが捜したところ、午後2時40分ごろ、同区小河内町2丁目の太田川放水路で男児が横たわっているのを発見。病院に運ばれたが、約1時間後に死亡が確認された。 広島西署によると、男児はこの日午前から登園しており、目立った外傷はないという。署は事故と事件の両面で経緯を調べている。現場はJR広島駅から西に約4キロの川岸付近で、近くには住宅街などが広がる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大分の陸自演習場で米海兵隊の実弾射撃訓練始まる 過去最大規模
在沖縄米海兵隊による実弾射撃訓練が、陸上自衛隊日出生台(ひじうだい)演習場(大分県由布市、玖珠町、九重町)で16日始まった。27日まで。今年で本土復帰50年となる沖縄の負担軽減が名目。今回は支援部隊を含め大隊規模の約320人が参加する過去最大規模となり、偵察型ドローンや高機動ロケット砲システムも初めて持ち込まれた。一方で米軍は説明せず、訓練も非公開とし、住民の不安は強まっている。 午前8時43分。演習場内に白煙と「ドン」という砲声があがった。しばらくしてさらに大きな着弾音が響いた。 訓練の監視を続けている市民… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
議事録削除の発言、SNS投稿はNG? 賛否割れた議会の決議とは
議会で取り消された発言をSNSに書き込むのは慎重に――。東京都西東京市議会が3月定例会で、こんな決議案を可決した。賛否は割れ、野党系議員から「特定の行為を狙い撃ちしたもの」と疑問の声があがる一方、提案した自民会派は「あくまで一般論」と強調。SNS発信をめぐり、さらなるルール作りを求めている。 可決された「市議によるSNS等の投稿に関する決議」は、自民会派幹事長の稲垣裕二市議が提出。市議によるSNSなどの発信は、憲法が保障する表現の自由で保護されるとまず説明。そのうえで、「市民に誤解を与えないような表現を心がけるべき」だとし、議会で取り消された発言について、「私見を交え、公開することは慎重でなければならない」とした。 稲垣市議は提案で、手続きを経て取り消された議会中の発言は、規則により議事録に掲載されないと指摘。取り消すべき理由に配慮したものだとし、「発言の取り消しがあった事実をSNS上に取り上げるだけならまだしも、SNS投稿者の私見も交え、これ(発言内容)を公開することは、議会制度そのものの信頼を揺るがしかねない行為」などと訴えた。 この提案を巡る質疑で、複数の野党系議員から「特定の人物や案件を指したものではないか」との指摘が上がった。先立つ予算特別委員会で自民会派市議の発言取り消しがあり、その内容を無所属の市議1人が自身のSNSで、私見を交えて公開していたためだ。 この無所属市議は「私のこと… この記事は有料会員記事です。残り862文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
34歳ナイスネイチャに寄付の輪 ウマ娘効果続き、6時間で目標達成
有馬記念で3年連続3着になるなど、GⅠレースで活躍した元競走馬のナイスネイチャ。16日に34歳の誕生日を迎え、プレゼントの代わりに引退馬たちへのサポート費用を募る「バースデードネーション」が始まった。 昨年は、スマートフォン向けゲーム「ウマ娘」効果で、寄付額が目標の18倍に。今年は目標額を引き上げたが、開始から6時間で達成し、関心の高さは続いている。 ナイスネイチャは、人間の年齢では100歳近い高齢だ。現在、生まれ故郷の北海道の牧場で余生を送っている。 ナイスネイチャを所有する認定NPO法人「引退馬協会」(千葉県香取市)は、引退した競走馬の余生をサポートしており、今年のドネーションを寄付プラットフォーム「Syncable」(https://syncable.biz/campaign/2506)で受け付けている。 引退馬たちが乗馬など次の舞台で活躍できるよう再調教する費用850万円(5頭分)を募ると、16日午前9時の開始から6時間で目標を達成。さらに3頭分をサポートできるよう1360万円に引き上げた。Syncableによると、目標額を達成しても期間中は寄付できる。 沼田恭子代表理事は「おだやかな余生を一頭でも多くの引退馬に過ごしてほしい」と話す。 引退馬への支援は年々広がっ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
生活道路でも地域トップクラスの事故 オープンデータで危険明らかに
【動画】みえない交差点 Premium A × A stories 「みえない交差点」 警察庁が公開する約68万件の人身交通事故のデータを分析したところ、生活道路にあるような小さな交差点でも、その都道府県でトップレベルの数の事故が起こっている場所がいくつもあることがわかった。 道路政策や都市計画に詳しく、今回の分析の監修を担った埼玉大学大学院の久保田尚教授(交通工学)に話を聞いた。 ――今回の分析で、信号や名前が付いていないような小さな交差点で多くの人身事故が発生していることが浮かび上がりました。 生活道路が危ないという課題感は実は広く知れ渡っていました。国や県、警察などが対策に取り組んでいるものの、生活道路自体があまりにも膨大にあるので、その中のどこから対策を講じていくべきかという課題がありました。 ――これまで把握しにくかったのはなぜですか。 例えば交差点の場合、頻繁に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
憲法前文の穴埋め、選択肢に正解の「自由」なし 中学入試問題にミス
同志社国際中学(京都府京田辺市)は15日、今年1月に実施した入試の社会科で出題ミスがあり、採点をやり直して2人を追加合格としたと発表した。 ミスがあったのは、憲法前文の1文目を簡単にした文章の空欄3カ所を選択肢の言葉で埋める問題。 空欄の一つは「(1)のもたらす恵み」の(1)。選択肢の「平和」を正答としていた。正しくは「自由」。だが、選択肢に「自由」はなかった。 入試問題集を出している出版社から今月9日に指摘を受け、発覚した。 全ての穴埋めが正解すると加… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「天国に一番近い里」 島根県邑南町、高齢者だけの集落に春が来た
水面に赤、黄、緑が映える。ハナモモと菜の花が咲き誇り、のどかな里山に春がやってきた。ここは中国山地の片隅。10人ほどが暮らす小さな集落は年に1度、多くの人でにぎわう。(文・田中奏子、写真・上田潤) のどかな春の里山に色鮮やかなハナモモと菜の花が共演した=島根県邑南町 山奥の小さなトンネルを抜けると、そこは桃源郷だった。 棚田が広がるのどかな山里に、2300本を超える赤と白のハナモモや、黄色い菜の花が咲き誇る。緑一色の山道から、視界が一気に色づいた。 通り沿いの看板には、こうあった。「天国に一番近い里 桃源郷 川角(かいずみ)」 川角集落に掲げられた「桃源郷」の看板=島根県邑南町、上田潤撮影 ここは島根県邑南町(おおなんちょう)。広島との県境の中国山地に位置する。町の人口は約1万人で、過疎化が進む。 なかでも標高400メートルにある川角集落は7世帯10人ほどにまで減り、一番の「若者」が70代。そんな限界集落を一躍有名にしたのがハナモモだった。 住民たちが植え始めたのは2007年。発案者は集落で生まれ育った日高忠正さん(87)だ。最初は観光客を呼び込もうと思ったわけではなかった。 後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や、会員登録すると応募できるプレゼントもあります。今回は島根県邑南町の特産品セットです。 「このままじゃ、生活するも… この記事は有料会員記事です。残り918文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
懐かしのレトロ自販機、世代超え群馬で人気 「はかなさ」が心打つ?
ボタンを押すと出てくるのは飲料でなく食品――。ここ数年、一風変わったフード系自動販売機が注目を集めている。長引くコロナ禍もあり、非対面や非接触で購入できるのがメリットのようだ。各地の実情を探った。(編集委員・小泉信一) 硬貨を入れ、しばらく待つと温かいうどんやハンバーガーが取り出し口から出てくる。「レトロ自販機」と呼ばれるフード系自販機を取り扱った飲食スペースが群馬には各地にある。 伊勢崎市富塚町の国道沿いに店を構える「自販機食堂」もその一つ。元は食品加工会社「ミトミ」が自社の新商品を試験販売する場所だった。「食堂」になったのは2014年11月。昭和の雰囲気を懐かしむ中高年だけでなく、SNSなどで存在を知った若者が珍しがって買いに来る。 「機械の維持管理は大変だが、昔ながらの自販機はそれ自体が昭和の面影や香りを漂わせている。いつ壊れてもおかしくないはかなさもあり、それがお客様の心に響くのではないか」 店長の都丸佳津行(かつゆき)さん(52)はそう語る。「幻のハンバーガー」と呼ばれる「グーテンバーガー」を扱う自販機は1975(昭和50)年ごろの製造という。 無人で24時間営業。コロナ禍で対面販売が避けられるようになったことも、人気の理由のようだ。てんぷらうどん(330円)の麺やつゆは自家製。神奈川県から時々来るという男性は「ゆったりとしたアナログ感がたまらない。ゆでたてに近い食感も魅力です」。 きのこカレーや猪豚のもつ煮も キャンパーに人気 人口の少ない町や村でも、フード系自販機は活躍している。 四方を深い山々に囲まれた県西部の上野村(人口約1100人)。地域活性化事業の一環として村を貫く国道沿いに設置された。 扱っているのは、地場産の農畜産物を使ったレトルト食品。昨年7月から24時間稼働しており、きのこカレー、まいたけおこわ、いのぶた(猪豚)のもつ煮などがイラスト入りの箱に入っている。 「村にはコンビニはなく、早朝や夜間に営業している店も少ない。地元の人だけでなく、村に遊びに来るキャンパーにとっても重宝がられている」 自販機を設置した会社社長の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ふるさと納税返礼品「貼れる」んです 宮崎県門川町の作戦
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