北海道旭川市で2021年3月、市立中学校2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)が凍死体で見つかり、母親が過去にいじめを受けていたと訴えている問題で、市教育委員会の第三者委員会は27日、いじめがあったことを認める中間報告を遺族側に伝えた。詳細は近く公表する予定という。 第三者委員会は同日夕、広瀬さんの母親や代理人弁護士と面会し、いじめとして認定した6項目について説明した。市はこれまで「いじめは認定できなかった」としてきたが、昨年4月に死亡に関する報道が出ると、第三者委での調査を決定。関係する児童・生徒や教職員らから聞き取り調査をしてきた。 広瀬さんの母親らによると、広瀬さんは中学入学後、同じ学校や他校の生徒らから、コンビニでおごらされるようになったり、わいせつな写真や動画も求められたりするようになった。広瀬さんは転校したが、不登校となり、SNSで「いじめられていた」と訴えていた。昨年2月、ネットの知人に死ぬことを示唆して自宅を出て、1カ月後に公園で遺体で見つかった。凍死したとみられている。 第三者委員会は、いじめの有… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地裁判決は被告への「不意打ち」 東京高裁が審理やり直し命じる
新屋絵理2022年3月27日 17時00分 被告が反論できない争点で有罪を導いた判決は「不意打ち」で法令違反だ――。東京高裁(大善文男裁判長)で15日にあった控訴審判決はそう述べ、傷害事件の審理のやり直しを命じた。 被告の男(31)は2020年4月、男性が車の前にいるのに、自身が運転する車を発進させてけがを負わせたとして傷害罪で起訴された。被告は「男性に気が付かなかった」と無罪を主張していた。 一審・東京地裁判決は、車の同乗者の証言などから、被告は男性に気付かなかったと被告側の主張を認めた。ただ、男性とは別の男性が車の前付近にいたと指摘し、被告が「人に接触するかもしれない」と認識しながら車を発進させたと判断。起訴状にある男性ではなく別の男性にけがを負わせようとしたとして、懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。 高裁「一審の手続きに法令違反」 これに対し、弁護側は「争点になっていない部分で判断された」として控訴した。 二審判決は、起訴状が示していない別の男性に被告が気づいていたと一審が判断した点を問題視。この点について被告側が意見を述べる「防御権」を与えずに審理したことをふまえ、「一審判決は被告に不意打ちを与えた」と判断した。 そのうえで、起訴内容と判決の認定事実が異なる場合は起訴内容を変更しなければならないとし、「一審の訴訟手続きは判決に影響を及ぼす明らかな法令違反がある」として審理のやり直しを東京地裁に命じた。(新屋絵理) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪で3493人感染 前週より585人増、6人死亡 新型コロナ
大阪府は27日、府内で新たに3493人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。前週の同じ日曜日(20日)より585人多い。 また、3月12~26日にかけて、60~90代の男女6人の死亡が確認された。府内の感染者は延べ78万1147人、死者は計4606人となった。 コロナ以外の疾病で重症病床での治療が必要な人を含めた府内の重症病床(615床)の使用率は19・5%、軽症中等症病床(3320床)の使用率は37・9%だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡市でソメイヨシノ満開 開花と並び全国で最も早く
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「力でねじ伏せるな」被爆地広島から米大使へ、ウクライナに危機感
岸田文雄首相と米国のエマニュエル駐日大使が26日、広島を訪問した。ロシアのウクライナへの軍事侵攻で核兵器使用への危機感が高まる中の被爆地訪問となり、首相と駐日米大使を迎えた広島の人たちは、危機の回避や核兵器廃絶につながるよう願いをかけた。 広島市の松井一実市長は駐日米大使らと平和記念公園を散策した。その後記者団に「政治的な事情は色々と難しいことがあったとしても、核兵器のない世界をめざすという(エマニュエル氏の)個人としての思いが強いことは確認できた」と述べ、「バイデン大統領には被爆地訪問をし、被爆の実相を見届けてほしい」と求めた。 緊迫化するウクライナ情勢に向き合う米国について「力でねじ伏せる処理だけはやめていただきたい。原爆を使うことがあってはならないと実感していただき、それを踏まえた政治をやってほしい」と話した。 湯崎英彦・広島県知事もエマニュエル氏と岸田首相らの献花に同行した。「核兵器使用を絶対に容認しないという国際社会の圧力となり、ロシアに核兵器使用を思いとどまらせることにつながることを願っている」とコメントした。 エマニュエル氏を平和記念資… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
友人が9・11で犠牲に…未修者から弁護士へ 法科大学院が広げた道
質・量ともに豊かな法曹を作っていくという司法制度改革の理念の下、法科大学院が開設して19年目を迎える。その現実の姿は当初描かれた理想の姿とはほど遠いが、法科大学院を修了した法律家が様々な領域で活動している。最終回の連載第6回は、最前線で奮闘する3人の思いを描く。 ギリシャ神話の女神「テミス」は両手にてんびんと剣を持つ。司法の公正さと正義を表す象徴だ。 法科大学院開設1年目となった2004年春、5767人が入学した。その中の一人に、土居聡(41)がいた。 土居は関西外国語大外国語学部英米語学科を卒業し、関西学院大の法科大学院に入学。その後弁護士資格を得て、今は児童相談所の機能を持つ「和歌山県子ども・女性・障害者相談センター」で働く。 「児童相談所の仕事は子どもが安心して暮らせる方法をチームで考えるということだと思います。時には子どもの生命や安全を守るため、ちゅうちょなく権限を行使しなければならない場面もあるし、逆に権限を乱用しないように注視しておく必要もある。そのためには法的な知識が必要で、この仕事にずっと関わり続けたいと考えました」 土居が弁護士を目指すきっかけを作ったのは、大学4年生の時の1年間の留学先での経験だった。米・テキサス州の大学で出会った教授は、弁護士として障害者の権利を守る立法にかかわった経験を語り、当事者が声を上げて権利を獲得していく歴史を教えてくれた。教室では学生が活発に自分の意見をいい、土居のどんな発言にも反応し、もり立ててくれた。 「日本では味わったことのない経験でした」 「人生の選択肢を広げてくれた」 人権を守る弁護士の仕事に次… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
記者が目撃、港を埋めるイワシ、イワシ 東北で相次ぐ大量漂着の怪
【動画】川を埋め尽くすイワシの大群。釣り人は次々に釣り上げていた=東野真和撮影 青森、岩手両県の海岸に昨年末以降、大量のイワシが漂着している。海岸に打ち上げられるだけでなく、三陸海岸では生きたまま押し寄せている。急激な海水温の低下に伴い、イワシの群れが「仮死状態」になってしまうことが原因とされる。ただ、今年なぜ、となるとよくわからないようだ。 釣り名人は2、3時間で100匹以上 「あちこちでイワシの大群が押し寄せている」。地元の漁業関係者から聞きつけ、記者は23日朝、岩手県釜石市の支局から車で10分ほどの漁港に向かった。 驚いた。同じ方向を向いた無数の銀色の線が、10メートルほどの川幅一面を埋めているのだ。釣り糸を垂れている近くの住民らに聞くと、3月中旬からこつぜんと現れたという。 糸を垂らすというより、針に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
脱線した東北新幹線、移送作業始まる 撤去完了は4月2日ごろを予定
小川崇2022年3月27日 11時09分 JR東日本は27日、福島県沖であった最大震度6強の地震で脱線した東北新幹線の移送作業を始めた。作業用車両で牽引(けんいん)し、白石蔵王駅(宮城県白石市)まで運んだ。撤去の完了は4月2日ごろになる見通しだという。 脱線現場は白石蔵王駅の南西約2キロの付近。27日はまず、ジャッキでレールに戻す作業がすでに完了している先頭車両を含めた2車両を連結し、牽引車で同駅まで移送した。 地震の影響で17両中16両が脱線していたが、24日現在で、9両をレールに戻し終えており、移送作業に入った。脱線幅が大きい一部の車両は、今後クレーンを使って線路に戻す作業をする予定だという。 脱線直後の不通区間(那須塩原―盛岡)では、電柱や高架橋などの損傷が約1千カ所見つかっている。 JR東は、復旧作業で郡山―一ノ関間は終日運転を見合わせており、4月2日ごろには郡山―福島間、同4日ごろには仙台―一ノ関の運転を再開させる予定。全線運転再開は4月20日前後を目指す。(小川崇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長崎・浦上天主堂に響くハーモニー 3年ぶり若手男女のコンサート
米田悠一郎2022年3月27日 11時30分 合唱の若手演奏家を育成するプロジェクト「JCAユースクワイア」(全日本合唱連盟、朝日新聞社主催)の参加メンバーによるコンサートが26日、長崎市のカトリック浦上教会(浦上天主堂)であった。 全国から選ばれた10~20代の男女35人が、日本ラトビア音楽協会会長で合唱指揮者の松原千振(ちふる)氏の指揮で、ラトビアの民謡や、長崎の潜伏キリシタンの歌とキリスト教の聖歌を題材にした組曲などを披露した。 新型コロナウイルスの感染拡大で2020年以降中止され、3年ぶりの開催となった。当初はラトビアの作曲家エリクス・エシェンヴァルズ氏を招く予定だったが、コロナ禍で来日できなかった。 メンバーたちは集まった客を前に、柔らかいハーモニーを目いっぱい響かせた。ソプラノを担当した磯部里奈さん(23)は「涙を流しながら聞いてもらえて、こちらも涙が出そうになった。今後は語りかけるように歌いたい」と話した。(米田悠一郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「まだ続けるんですか」と税理士は言った 老舗和菓子店は決心した
「令和」で名をはせる太宰府天満宮の参道で地元に愛されてきた老舗和菓子店が、苦境に陥っている。幕末志士ゆかりの木造店舗を改修したのに、長引くコロナ禍で客足が戻らず、なかなか借金を返せない。「まだ店を続けるんですか」。税理士に言われ、店をたたむことも考えた。だが、お得意さんたちの言葉に背中を押され、生き残りをかけた挑戦を始めることにした。いつかまちに活気が戻る日を待ちながら。 「太宰府天満宮御用達」をかかげる「梅園(ばいえん)菓子処」(福岡県太宰府市)。ぎゅうひに若草色のそぼろをまぶした「うその餅」は、菅原道真公ゆかりの鳥にちなんだ銘菓。吉田茂元首相や川端康成も好んだという卵風味の「宝満山」や、和三盆でつくる「飛梅(とびうめ)」は、皇室にも献上された。機械化はせず、支店も出さず、一つひとつ手作りしている。 「3代にわたってご愛顧くださるお客様もいる。私たちだけの問題じゃない。この味をつなげていきたい」。3代目社長の佐藤真理さん(51)は力を込める。 店は佐藤さんの祖父が1948年に開いた。手作りの優しい味は地元の人たちに愛され、観光客や修学旅行生、海外の客にも人気だった。特に2019年春は「令和」ゆかりの地として太宰府が注目され、観光客が急増。佐藤さんと夫の弘人さん、両親を中心に、従業員十数人フル稼働でお菓子を作り続けた。 だが翌春、状況は一変。人があふれていた参道は、しんと静まりかえった。 戸惑いつつも、その夏、店の改修に踏み切った。借りている築180年余の木造建築は、かつて「泉屋」という旅籠(はたご)だった。土佐の志士の定宿で、坂本龍馬の盟友、中岡慎太郎が泊まった記録も残る。市の歴史的風致形成建造物に指定されているが、かなり老朽化していた。 忙しくない今がチャンス、1… この記事は有料会員記事です。残り895文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【5/10まで】記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル