新型コロナウイルス対応の「まん延防止等重点措置」が、大分、沖縄、山口の3県で解除された。ただ感染が収まったとは言えない中、21日から営業時間の短縮を元に戻したり、営業を再開したりした飲食店からは、不安の声が漏れる。 全国有数の温泉地として知られる大分県別府市。21日は平日でもあり、観光客はまばらだった。だが駐車場には、まだ重点措置が適用されている県のナンバープレートをつけた車が多かった。福岡市から友人4人で訪れた会社員男性(25)は「大分は重点措置が解除されたので、仕事の休みに合わせて来ました」。 別府市の明礬(みょうばん)温泉にあるうどん店「明礬うどん」は、重点措置の間は午後8時までにしていた営業時間を午後9時までに戻し、酒の提供も始めた。だが女将(おかみ)の平田弘恵さん(54)は「マスクをしていない県外からの客もいて、常に不安に感じている。県内での(1日あたりの新規)感染者はまだ数百人単位で出ており、解除は早かったと思う」と話す。 別府市によると、観光客は2019年が833万人だったが、20年は442万人とほぼ半減。外国人客の割合も約20%から約4%に落ち込み、観光関連産業の苦境は続いている。 このうどん店では感染拡大防… この記事は有料会員記事です。残り800文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
暴力団と明かさず組事務所購入か 山口組系組長ら詐欺容疑で逮捕
2022年2月21日 21時30分 愛知県警は21日、指定暴力団6代目山口組の直系組織「竹中組」ナンバー2で傘下組織組長の村上茂徳容疑者(43)=名古屋市東区=ら男2人を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。 ほかに逮捕されたのは、傘下組織組員の小縣裕史容疑者(44)=北名古屋市。村上容疑者は容疑を否認し、小縣容疑者は「黙秘します」と話しているという。 捜査4課によると、2人は2016年1月、小縣容疑者が暴力団員であることを隠して名古屋市北区の4階建てビルを約2100万円で購入した疑いがある。ビルは村上容疑者が組長を務める組織の事務所として使用していたという。 この組織は名古屋市内に事務所を構えていたが、2014年に火事で焼失。新たな事務所を探していたという。 竹中組は、山口組の竹中正久4代目組長の出身組織で、兵庫県姫路市に本部がある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
暴風雪に見舞われた北海道 80台以上絡む多重事故で1人死亡
【動画】北海道の暴風雪 網走では視界がなくなるほどの状態に=神村正史撮影 発達した低気圧などの影響で、北海道内は21日、各地で暴風雪に見舞われた。吹雪が発生した場所で多重衝突事故など4件が起き、男性1人が死亡。鉄路や空路も大きく乱れた。22日も局地的に大雪になる見込みで、JR北海道は札幌駅発着の全列車を始発から運休する。気象庁は猛吹雪による交通障害などに注意を呼びかけている。 道警によると、21日の未明から朝にかけ、暴風雪が原因とみられる人身交通事故が4件発生した。 北斗市の函館江差自動車道の北斗中央インターチェンジ(IC)―北斗追分IC間の上り線では午前7過ぎ、「多重事故が起きた」との通報が相次いだ。80台以上が絡んでおり、17人が病院に運ばれ、同市富川2丁目、大工吉田信一さん(67)の死亡が確認された。 事故発生当時、現場付近は風雪で視界不良となる「ホワイトアウト」の状態だった。渋滞に巻き込まれた車両を含めて100台以上が動けなくなった。 北斗市白川でも午前8時20分ごろ、乗用車2台が正面衝突したと110番通報があった。1人が病院に搬送された。 午前4時55分ごろには当別町の札幌大橋で、タンクローリーなど7台がからむ事故が起きた。30代と50代の男性2人が胸などに軽傷を負った。 室蘭市本輪西町の国道37号では午前7時45分ごろ、乗用車同士が正面衝突。接触を避けようとしたトラックや乗用車など約10台が道路から脱輪し、渋滞が約4時間発生した。60代女性が腕などを負傷した。 雪の影響で交通機関も大きく乱れた。 JR北海道によると、札幌駅発着の列車を中心に計1096本が運休した。このうち札幌と新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」は計148本だった。 JR北は22日の運行について、札幌駅発着の全列車を始発から運行を見合わせると発表。利用客の多い千歳線の札幌―新千歳空港間の除雪作業を優先して進める。順調にいけば、同区間で昼ごろから1時間に2本程度の運行ができる可能性があるとしている。そのほかの路線の運転再開は見通しが立っていない。 札幌駅発着の列車は、6日の大雪の際も運休や遅れが相次ぎ、運行中の列車29本が駅などで立ち往生したため除雪作業の妨げとなった。JR北は、21日は計画運休によりトラブルが起きていないとし、島田信明・運輸部長は会見で「今回はすぐに除雪に取りかかれる。(22日中の)運転再開をめざす」と述べた。 一方、新千歳空港は21日朝から、2本ある滑走路を交互に使用しながら除雪作業を続けた。北海道エアポートによると、午後7時半現在で新千歳発着の羽田、成田、関西便など計180便が欠航。航空各社によると、22日も新千歳以外の道内発着便の一部で欠航が決まっている。天候次第で、欠航便がさらに広がる見通しだという。 気象庁によると、21日午後5時現在の最大瞬間風速は、えりも岬42・2メートル、網走市32・9メートル、浦河町31・5メートルなど。石狩市浜益では、2月の観測史上最大となる29・6メートルを記録した。 札幌市南区の小金湯では、6時間降雪量の最大値が29センチに達し、昨冬までの2月の最高値を超えた。このほか羅臼町で26センチ、遠軽町で25センチの雪が降った。 札幌管区気象台によると、強い冬型の気圧配置は22日も続く見込み。同日夕方にかけて、日本海側南部を中心に発達した雪雲が流れ込み、局地的に大雪になるおそれがあるという。 22日に予想される最大風速は日本海側で20メートル、太平洋側、オホーツク海側で20~15メートル。22日午後6時までに予想される24時間降雪量は、いずれも多い所で、日本海側50センチ、太平洋側40センチとなっている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「お客さん来てもらいたけど、不安も…」コロナ重点措置解除の島根県
新型コロナウイルス対応のまん延防止等重点措置が5県で解除された。島根県で、措置期間中に「休業」の貼り紙が貼られていた繁華街や観光地では、不安と期待が入り交じった声があがった。 松江市東本町のスナック「黄昏(たそがれ)」の松浦登喜子さんは期間中、娘と2人で営む店を完全に閉めていた。県内に重点措置が適用されたのは今回が初めて。客足は完全に遠のくと予想したのが大きな理由だが、感染者数が増え続ける中での営業にリスクも感じていたためだ。 現在、県内での感染拡大は比較的抑えられているが、全国的には連日多くの感染者が発表される中での解除。「本当は延長してもらいたかったくらい。お客さんには来てもらいたいけど、不安もある。気持ちは複雑で、当面はぴりぴりしながら店を開くことになると思う」 多くの観光客でにぎわう出雲… この記事は有料会員記事です。残り247文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「次回は眉毛ケアね」 殺害の女性、約束かなわず 保険金1.5億円
大阪府高槻市の民家で昨年7月、この家で一人暮らしをする女性(54)が浴槽内で死亡しているのが見つかり、大阪府警は女性に縛られたような痕があったことなどから殺害されたと断定し、殺人事件として捜査を始めた。 大阪府警によると、死亡した高井直子さん(当時54)は、母親が老人ホームに入所した7~8年前から、大阪府高槻市内の木造2階建ての住宅で1人で暮らしていた。高井さんは大学卒業後、地方銀行に勤め、死亡した時は都市銀行のグループ会社の事務社員だった。 20年近く高井さんの髪を切っていた地元の理容師の80代女性によると、最後に訪れたのは亡くなる1カ月前の6月中旬。「認知症の症状が進んでいる」などと母の体調を案じていたという。 女性は「直子さんはとても人… この記事は有料会員記事です。残り406文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「受け子」役の中学2年生を逮捕 Tシャツ、短パン姿でだます?
横山輝2022年2月21日 20時30分 特殊詐欺の手口でお年寄りから現金をだましとったとして、警視庁は横浜市の中学2年の少年(14)を詐欺容疑で逮捕し、21日発表した。被害者から金品を受け取る「受け子」役とみられ、調べに対し、「おれがやったことに間違いない。遊ぶ金がほしかった」などと話しているという。 小金井署によると、少年は昨年8月4日、別の人物と共謀。東京都立川市の80代女性に息子を装って、「送金カードを間違ったところに送ってしまった。お金が必要だ」などと電話をかけ、現金80万円をだまし取った疑いがある。息子の「上司の家族」を名乗って、女性宅を訪ねたとみられる。少年は野球帽をかぶり、Tシャツと短パン姿だったという。 この日、女性が帰宅した同居の息子と話をして、被害が発覚した。警視庁は被害届を受理。別の特殊詐欺事件の捜査の過程で、少年が女性をだました可能性が高いことを把握したという。 中学生が特殊詐欺の受け子として逮捕されるのは、全国でもそう多くない。警視庁は、詐欺グループの誘いに乗らないよう注意を呼びかけている。(横山輝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広島大で3回目職域接種始まる 国立大で最初、山梨大も同日に
広島大東広島キャンパス(広島県東広島市)で21日午前、学生や教職員らを対象にした新型コロナウイルスワクチンの3回目の職域接種が始まった。当初は3月に始める予定だったが、国が接種間隔を縮める方針を示したため、前倒しした。広島大によると、全国の国立大で最も早い接種開始になるという。21日夕には山梨大も3回目職域接種を始める。 広島大では昨年6~8月に1、2回目の職域接種を実施した。この日は2回目接種から6カ月以上経過した約400人が接種を受けた。ワクチンはモデルナ製を使用し、広島大の医師が問診し、看護師と歯科医師が接種を担う。東広島キャンパスと広島市南区の霞(かすみ)キャンパスで3月中旬までに約2万人の接種を見込む。すでに約1万2千人の予約が入っているという。 岡本百合・保健管理センター長は「オミクロン株が猛威を振るっているので早めに接種を始めたいと思っていた。万全の体制で臨みたい」。接種を受けた大学院統合生命科学研究科1年の小池遼太さん(23)は「3回目も早く受けた方が周りも安心すると思った。いつも通っている場所で受けられるのは便利だ」と話した。 近畿大(本部・大阪府東大阪市)は21日、3回目の職域接種のインターネット予約の受け付けを始めた。28日から、今春卒業予定の学生や退職予定の教職員への接種を始め、4月には一般学生らに対象を広げる。 使用するワクチンはモデルナ製で、ピーク時には1日最大1200人に接種する予定という。近大の担当者は「実験やゼミなど対面式のほうが効果的な授業を安全に実施できるよう、接種を進めたい」と話す。(宮城奈々) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サッカーなら障害を超えられる 一緒にゴール目指し 子どもたち躍動
現場へ! まぜこぜ社会 前へ① 昨年のクリスマス。東京都多摩市のフットサルコートで、障害児と健常児がまぜこぜになってサッカーを楽しむイベントが開かれた。歓声を上げながらコートを走り回る。障害の有無など忘れてしまう躍動感だ。 「ウォーキングフットボール」の部で、歩行器を駆使して懸命にボールを追う少年がいた。相模原市の高校1年生、中村康佑(こうすけ)さん(16)。脳性まひのため車椅子生活を送りつつ、地元の障害者サッカーチームに所属している。母・美希さん(44)は「とにかくサッカーに夢中。張り切っていますね」。満面の笑みだ。 2016年から日本障がい者サッカー連盟(JIFF)が開催する「インクルーシブフットボールフェスタ」。障害者サッカーの7競技団体やJクラブと連携し、障害の有無に関係なくサッカーを楽しめるプログラムを準備した。 回を重ねるごとに参加者が増え、今回は102人。協力するJクラブも最多の8チームだった。JIFFの山本康太・事務総長が目指すものを語る。「サッカーを楽しみたい障害者にしっかり入り口を示すこと。そしてJクラブが体験を持ち帰り、インクルーシブ(すべてを包みこむよう)な場を地域に作ることです」 地域に根ざした活動に力を入れるJリーグの鈴木順・社会連携室長も「共生社会を目指すことも重要な地域貢献。取り組みが進んで欲しい」。期待を寄せる。 一つの形が、FC東京が小学生を対象に19年に始めた「スマイルサッカー教室」だ。月に1度、毎回定員20人を超える申し込みが続く。延べ283人の参加者は個性豊かだ。健常児も障害児もいて、不登校の子、サッカーをあきらめた子もいる。 発端は、19年春にJIFF… この記事は有料会員記事です。残り743文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あの天下人への道、ここから タワマンも目立つ駅前に歴史あり
タワーマンションも目立つJR高槻駅(大阪府高槻市)。駅の北口から北を向くと、見えるのが上宮(じょうぐう)天満宮の大鳥居だ。 天神の馬場。写真奥の上宮天満宮をまたぐように立つのが大鳥居=2022年2月10日、大阪府高槻市天神町1丁目、茶井祐輝撮影 大鳥居の一帯はかつて「天神の馬場」と呼ばれていた。高槻市立しろあと歴史館館長の西本幸嗣(こうじ)さんによると、馬場とは乗馬の練習をする土地を指す言葉で、西に人馬が休憩できる芥川宿があったことに加え、上宮天満宮が「天神様」の別名を持つ菅原道真をまつることにちなんでいるという。 上宮天満宮の参道と西国街道が交わり、交通の要衝でもあった。440年前、この場所まで約200キロの道のりを1週間ほどで走破した人物がいた。 羽柴(豊臣)秀吉だ。明智光… この記事は有料会員記事です。残り705文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
保育園の昼寝中、触ってきた隣の男児 されたことは性暴力と気づいた
保育園のころだった。甲信越地方の40代の女性は、同級生に体を触られた記憶が今も頭から離れない。 保育園の教室に敷かれた昼寝用の布団で、寝られずに仰向けで天井を見つめていた。 薄暗く照明が落とされた部屋は静まりかえっていた。 子どもへの性暴力第6部⑦ イラスト・朝岡遊 子どもたちの心身とその後の人生を脅かす性暴力について考える企画「子どもへの性暴力」第6部は、子どもたちの間で起こる性暴力について取り上げます。 隣に寝ていた男児が手を布団の中に入れてきた。 「先生に言うなよ」 怖くて誰にも言えなかった被害 その手は下半身をはうとパン… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル