熊本県芦北町の自宅で死産した双子の遺体を放置したとして死体遺棄罪に問われた、ベトナム国籍の技能実習生レー・ティ・トゥイ・リン被告(22)の控訴審判決が19日、福岡高裁であった。辻川靖夫裁判長は一審・熊本地裁判決(懲役8カ月執行猶予3年)を破棄し、懲役3カ月執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。被告側は無罪を主張し、上告する方針。 判決によると、リン被告は2020年11月15日ごろ、芦北町の自宅で死産した男児2人の遺体を段ボール箱に入れて粘着テープで封をし、自室の棚の上に置いて遺棄したとされる。 控訴審判決では、リン被告が遺体を放置したとされる期間が約33時間だった点について、「通常の葬祭もその程度の期間が経過することはありうる」と指摘。「葬儀の義務を履行するべき相当の時間を過ぎていたとはいえない」とし、葬儀の準備期間としては一定程度の時間が経過していた、とした一審判決の認定には法令適用の誤りがあるとして破棄した。 また、リン被告が遺体を丁寧にタオルで包み、段ボール箱に入れて保管した行為から「死を悲しみわびる心情があった」とする一方、「死体を隠す意思や他者が発見することを困難にする行為があった」として死体遺棄罪の成立は認めた。 量刑については「周囲に相談する機会が十分にあった」と指摘する一方、「被告は妊娠により実習ができなくなり、家賃などを支払えず帰国させられると考えていた。妊娠、出産を隠そうと犯行に及んだことには、一定程度酌むことのできる事情がある。下限に近い刑にした上で執行猶予とするのが相当」とした。 ◇ 控訴審判決を受けた、リン被告のコメントは以下の通り。 私の無罪の主張のため、皆が支援してくださって、心より感謝申し上げます。私の無罪の主張が認められず、大変残念です。 私は、子どもの遺体を捨てたり、隠したりしていません。この判決には納得できないので、最高裁判所へ上告して、無罪を実現したいと思います。これからも応援よろしくお願いします。 「私の無罪の主張が認められず、大変残念です。この判決には納得できない」。判決後、福岡市内で記者会見したリン被告は手元のメモを読みながら、日本語で語った。 公判を通じてリン被告は、妊… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国に220万円支払い命令 陸自パワハラ自殺めぐる訴訟 熊本地裁
大木理恵子2022年1月19日 21時28分 自殺した陸上自衛官の遺族が、教官の指導が自殺の原因だったとして、国と当時の教官2人に計約8100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、熊本地裁であった。中辻雄一朗裁判長は違法な指導があったと認め、国に計220万円の支払いを命じた。 判決は一方、教官の指導は2日間のみで自殺の予見はできなかったとした。教官2人への請求については、公務員の職務上の行為だったとして退けた。 判決後に会見した原告側の板井俊介弁護士は「死亡に対する責任を否定した判決。原告としてはその点を絶対に許すことができない」と話し、控訴する意向を示した。被告側の陸自西部方面総監部広報室は「判決内容を精査しているため、回答は差し控える。判決を受け止め、パワーハラスメントなど同種事案の再発防止に努めていく」とコメントした。 自殺したのは陸上自衛隊西部方面隊に所属した男性陸士長(当時22)。2015年10月、陸曹に昇進するため教育隊に入隊し、約3カ月間教育を受けることになった。入隊から間もない同月7日に自殺。両親が19年7月に提訴していた。教官2人は既に停職の懲戒処分を受け、自殺は公務災害に認定されている。 判決によると、男性教官の一人は15年10月6日夕、男性の胸ぐらをつかんだ。別の男性教官はそれを知りながら放置し、同日夜に男性に対し「お前のようなやつは殺してやりたいくらい」と発言した。 判決はこれらの言動を「違法な指導」とし、この指導が「一つの要因として適応障害を発症し、自殺に至った」と認めた。その上で、国は安全配慮義務に違反したとして、慰謝料など計220万円を支払うよう命じた。 男性の両親は「(判決は)被告から指導を受けたのが2日間だけで、1日のうちに短時間に行われたものだからという理由で、学生が自死してしまうことがわからなかったといいます。弱い立場の者を精神的に追い込んで追い詰めれば、当然、死んでしまうことはあり得ることを軽視した本日の判決は、とても受け入れられません」とのコメントを出した。(大木理恵子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「SL冬の湿原号」蒸気機関車が故障 ディーゼル機関車で代用へ
佐野楓2022年1月19日 21時30分 冬の風物詩として釧網線の釧路―標茶間で運行する「SL冬の湿原号」について、JR北海道は19日、使用している蒸気機関車(C11―171号機)の1月の運行(22、23、28、29、30日)を、故障のためディーゼル機関車に置き換えると発表した。 JR北によると、試運転のため15日に蒸気機関車を車両基地から釧路駅まで走行させた際、車両前方の蒸気室から不規則な排気音が出た。運転を中止し調べたところ、蒸気を動力に変える部品が破損し、蒸気が漏れ出ていた。部品は昨年の検査で交換したもので、詳しい原因を調べている。 JR北は2月以降の運転日の指定券発売は見合わせており、今後の運転計画や指定券発売日は決まり次第発表する。 ディーゼル機関車への置き換えに伴い、座席指定料金は1680円から530円へ引き下げる。購入済みの指定券で旅行する場合は、旅行終了後に差額を払い戻す。蒸気機関車の運転中止を理由に旅行を中止する場合は、手数料なしで料金を払い戻す。 運転区間や時刻、座席位置や社内サービスに変更はない。(佐野楓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
現職市長、選挙中にコロナの感染判明 選挙活動を離脱 23日投開票
福島県南相馬市は19日、門馬和夫市長(67)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。門馬氏は23日投開票の市長選に立候補しており、選挙戦を離れる異例の事態となった。 市や門馬氏の選挙事務所によると、19日、事務所スタッフの感染が判明。門馬氏は午前10時ごろから選挙カーで市内を遊説していたが、スタッフの感染連絡を受けてPCR検査をしたところ、陽性だったという。 選挙事務所によると、選挙カーの同乗者ら12人は自宅待機とした。選挙活動は支持者らが引き継ぎ、選挙カーで遊説するという。 南相馬市長選は、再選を目指す門馬氏と、前職で返り咲きを狙う桜井勝延氏(66)の一騎打ち。前回も同じ顔ぶれで、201票差で門馬氏が初当選した。(佐々木達也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
島根県が5市町の小中学校に休校要請 22~31日まで
島根県は19日、新型コロナウイルス感染者が急増している県内5市町に対し、すべての小中学校を休校にするよう要請した。期間は22~31日の10日間。 対象は浜田市、出雲市、益田市、江津(ごうつ)市、邑南(おおなん)町。県によると、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が50人以上となる自治体を目安にしたという。 要請に対し、浜田、江津の両市が全学年を休校とする一方、益田市は低学年の児童の居場所の確保や、高校受験を控える生徒への配慮から対象を小学4年~中学2年に限定。自治体によって対応はわかれた。 また、県は対象の5市町にある県立高校についても、1、2年生を対象に出校停止とするよう県教育委員会に求めた。3年生は入試や就職活動があるため、対象外としている。(清水優志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元ゴルフ場のスーツケースから人の胴体 死体遺棄容疑で捜査
津布楽洋一2022年1月19日 19時08分 19日午後0時半すぎ、栃木県日光市長畑で、人の胴体が入ったスーツケースが見つかった。頭部や下半身は見つかっていない。年齢や性別は不明で、栃木県警は死体遺棄事件として捜査している。 県警によると、スーツケースはかつてゴルフ場の敷地だった場所にあった。縦約70センチ、横約60センチで、遺体は頭部と両腕、腰から下が切断された状態だった。胴体は段ボールなどに包まれた状態でスーツケースに入っていたといい、2メートルほど離れた場所では肉片が入ったスポーツバッグもあった。 身元が分かるようなものはなく、県警は捜査本部を設けて捜査する。(津布楽洋一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アパート火災で1人の遺体、住人の男性と連絡取れず 兵庫・伊丹
2022年1月19日 19時13分 【動画】兵庫・伊丹で火災=三澤泰博撮影 19日午後2時50分ごろ、兵庫県伊丹市梅ノ木1丁目のアパート「双葉荘」付近から出火。伊丹署や消防によると、木造2階建て延べ約400平方メートルの一部が焼け、1階の一室から性別不明の1人の遺体が見つかった。この部屋に一人で住む70代男性と連絡が取れていない。 このアパートには5世帯5人が暮らしているという。煙に気づいた近隣住民が119番通報した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府、過去最多の約6千人感染 新型コロナ、2日続けて最多更新
大阪府の吉村洋文知事は19日、府内で新たに約6千人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。1日あたりの新規感染者は18日の5396人を上回り、2日続けて過去最多を更新した。「まん延防止等重点措置」の政府への要請に向けた京都、兵庫両府県知事との協議の場で明かした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
阪急梅田駅のAI端末、お店も乗り換えも案内 関西弁もわかる
朝倉義統2022年1月19日 16時00分 阪急電鉄が、大阪梅田駅に設置している人工知能(AI)の案内端末の利用を呼びかけている。端末は新型コロナウイルス対応で、画面に触れずにすむ非接触型。音声対話の仕組みだ。 優しい声で画面の中から対応してくれるのは、キャラクタースタッフの小石川彩さん。指を画面に近づけたり、話しかけたりすると、運行情報や乗り換え、駅構内の案内はもちろん、同駅周辺の複雑な地理やお店などについても丁寧に教えてくれる。 2階中央改札と3階改札のコンコース東側の2カ所に設置。日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語に対応していて、関西弁なども認識できるという。昨年7月から実証実験をしてきたが、緊急事態宣言の影響などを受け、問い合わせの内容や傾向のデータをさらに集めて、音声認識率や回答精度を高めるため、3月末まで延長したという。 今月12日からは、端末の側面に小石川さんの大きなパネルを取り付け、利用を呼びかけている。同鉄道の広報担当者も小石川さんも「体験してみてね!!」。(朝倉義統) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道の感染は過去最多1170人 オミクロン拡大で初の1千人超
北海道内で19日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1170人確認された。新規感染者数が1千人を超えたのは初。これまでの過去最多は昨年5月21日の727人。 新規感染者数は前週(12日=197人)の5倍超となった。年明け以降、感染力が強い変異株「オミクロン株」が急拡大している。新たな死者は旭川市で1人が確認された。 保健所設置4市(札幌、旭川、函館、小樽)の新規感染者数は、札幌650、旭川40、函館46、小樽28。 こうした状況を受け、鈴木直道知事は19日夕に緊急で記者団の取材に応じ、感染状況や今後の対策について説明する。(榧場勇太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル