【兵庫】日本語の教え方、教えます――。こんなキャッチフレーズで外国人に日本語を教える人材を養成している神戸市のNPO法人「実用日本語教育推進協会(THANK’s)」が、今年度の井植文化賞を受賞した。外国語ができなくても指導できるよう育成するのが特徴だ。講座を修了した人は2005年の設立以来1500人を超え、在留外国人を地域で支えている。 昨年11月下旬、HAT神戸(神戸市灘区)内にあるTHANK’sの事務所。10人ほどの受講生が「基礎コース」(全6回)の最後の講座に臨んでいた。 この日は神戸大大学院に通う中国人留学生の賈元東(ジャユアンドン)さん(31)を招き、「○○します」を「○○しています」に直す「て型」を教える練習をした。「読みます」を「読んでいます」に、「書きます」を「書いています」のように動詞を活用させるやり方だ。多くの外国人にとって「て型」はつまずきやすい大きな壁だという。 賈さんは大学では英語を使っている。この事務所で週3回開かれている日本語教室「サロン」が日本語に触れる貴重な機会だ。 受講生たちは、動詞の活用に苦労する賈さんを励ましたり褒めたりしながら、ゆっくり会話を繰り返す。「完璧を求めないで」「楽しく学ぶことが大事ですよ」。講師の女性が受講生らに助言していた。 外国人たちは、文法や会話の… この記事は会員記事です。残り789文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
バズった、クジラのフルコース動画「大大大満足」 おいしさ知って
【千葉】南房総市のJR内房線・和田浦駅の近くにある民宿「四季の宿じんざ」には、最近新しい客が増えている。 きっかけは、宿泊客が昨年3月に「ユーチューブ」に投稿した動画だ。「大大大満足の夕食です」「恐るべし南房総!」などのテロップと共に、テーブルいっぱいに並べられたクジラのフルコースが映し出されている。 房総特産の「くじらのたれ」、「ベーコン」「お刺し身」「カツ」「竜田揚げ」「にぎりずし」「ハリハリ鍋」「南蛮漬け」「ステーキ」――。視聴回数は8万回近くにのぼった。 民宿を経営する石井英毅(59)は「初めてクジラの刺し身を食べた人は『柔らかくてくせが無く、おいしい』と喜んでくれる」と笑う。「料理は少しずつ、品数豊かに。様々なクジラのおいしさを知って欲しい」と思いを語る。 □ □ クジラ解体は凄惨 それでも小学生に見学させた理由 「じんざ」は1965年、石井の父が始めた。88年ごろから、調査捕鯨によるいろいろなクジラ肉が手に入るようになった。「関東唯一の捕鯨基地の和田浦でクジラを名物料理にしよう」と石井ら民宿や飲食店経営者ら約30店が集まり、96年に「和田町くじら食文化研究会」を結成した。料理の種類を増やすなど鯨食文化の普及に努めてきた。 「ツチクジラは和田浦のソウ… この記事は会員記事です。残り1304文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
冬もキャンプ人気「空気澄んで星がきれい」 雪でビール冷やして飲む
コロナ禍で密にならないキャンプの人気が高まるなか、北国では雪や寒気をものともしない「冬キャンプ」を楽しむ人も増えている。秋田県北秋田市の北欧の杜(もり)公園は5日から、「冬キャンプ」の受け入れを始めた。これまで10月末でキャンプ場を閉鎖していたが、冬もキャンプをしたいという利用者の声に応えた。 1人で過ごすソロキャンプに訪れた秋田市の高井宏樹さん(51)は、駐車場からほど近いキャンプスペースに道具を運び込んだ。5日の積雪は約80センチ。1時間ほどかけてテントを立てるスペースを除雪した。暖房用のまきに火をつけた後、パークセンター(総合窓口)であった餅つきを見学した。 キャンプ歴は2年ほどだが、ほかのキャンプ場で冬キャンプは経験済みだ。 「冬は空気が澄んで星がきれいに見える。好きなものを食べて飲んで自然が満喫できます」と冬キャンプの魅力を話す。夜は、雪で冷やしたビールで鍋と焼き肉を楽しむという。 北欧の杜公園には、トレーラーハウスやキャンピングカーサイトを備えたオートキャンプ場がある。冬は水道やトイレが使えなくなるため、これまでの営業は4月下旬から10月末までだった。ところが、利用者から冬場の開設を望む声が多かったことから、パークセンターに隣接する「みんなの休憩所」周辺を開放することにした。 公園を管理する北欧の杜パー… この記事は会員記事です。残り262文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広島県で新たに619人感染、3日連続で最多更新 中心部は人出減る
「まん延防止等重点措置」が適用された広島市中区の繁華街・流川では、臨時休業で明かりを消した店舗が多く、人出もまばらだった=2022年1月9日午後6時14分、上田潤撮影 [PR] 広島県内では9日、新たに619人の新型コロナウイルス感染が発表され、3日連続で過去最多を更新した。この日から広島市や福山市など13市町では「まん延防止等重点措置」の適用が始まった。 オミクロン株、いま分かっていること 重症度やワクチン効果を解説 新規感染者の内訳は、広島市404人、呉市43人、東広島市36人、福山市32人、廿日市市20人、三原市16人、府中町14人、三次市10人、大竹市8人、江田島市7人、海田町、尾道市各5人、世羅町3人、大崎上島町2人、竹原市、府中市、庄原市、坂町、北広島町、安芸太田町各1人、県外在住者8人(山口県3人、東京都2人、埼玉県、大阪府、香川県各1人)。 一方、3連休の中日となったこの日、広島市中心部の人出は前日よりも減っていた。NTTドコモのまとめによると、広島本通商店街などがある広島市中区紙屋町周辺の9日午後3時現在の人出は、前日比11・6%減だった。同エリアでは今月5日から連日、前日比3・4%~17・4%の幅で減少している。また広島駅周辺でも9日、前日比で13・7%減った。(比嘉展玖) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三重の12歳、英語珠算競技大会で優勝 難関の暗算10段も昨年合格
臼井昭仁2022年1月10日 8時25分 「スタートウイズ ナインミリオン(願いましては900万なり)……」。英語で読み上げた7~14ケタの数字をそろばんで計算する英語読み上げ算。昨年12月、名古屋市であった英語珠算競技大会で三重県志摩市の鵜方小学校6年、鈴木蒼亜(そあ)さん(12)が小学生の部で優勝した。昨年は難関の暗算10段の合格も果たしている。 同大会には、東海地方を中心に小学生から一般の159人が参加し、うち小学生は119人。100万の位から十兆の位までの七つの数字が英語で読み上げられ、そろばんを使って足したり引いたりする。計算能力に加え、聞き取る力も必要だ。 鈴木さんは同じ日、3秒間に15回現れる3ケタの数字を暗算して答える「フラッシュ暗算」でも優勝している。 志摩市阿児町にある関西珠算学院で5歳からそろばんと英語を学んでいる。「始めてみたら楽しくて夢中になった。電卓を使わなくてもすぐに計算できるし」と鈴木さん。週5日通い、冬休みや春休みには6時間、8時間にも及ぶ「特練」もある。 昨年7月にあった全国珠算教育連盟主催の検定試験では最高段位、暗算10段に合格している。5593人中15人という狭き門だった。「中学校に入っても続けて、全国大会でもっと優勝できるようにしたい」と意欲を燃やしている。 関西珠算学院では、他にも鵜方小6年生の小川詩巴(うたは)さん(12)と同、北野心葉(このは)さん(12)が暗算10段に合格している。学院長の大屋雅世さん(46)は「忍耐力、集中力もさることながら、結果を出すため努力をするという姿勢が素晴らしい」とたたえている。(臼井昭仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上野の双子パンダ、12日からの公開へ練習 人に見られても大丈夫?
本間ほのみ2022年1月10日 8時48分 上野動物園(東京都台東区)で昨年6月に生まれた双子のジャイアントパンダ、オスの「シャオシャオ(暁暁)」とメスの「レイレイ(蕾蕾)」。公開に向けて人に見られる練習を始めた。職員らが双子のいる部屋の前に立って声を出すなどしたが、気にするそぶりはなく「公開は大丈夫そう」という。 園は4日、194日齢になった双子を公開した。2頭とも体重は13~14キロになった。1日のうち、まだ寝ている時間の方が長いが、起きている時は活発に動き回っている。昨年12月29日から室内展示室の前に職員らが出入りして、公開の練習をしている。最大で約10人が立って身ぶり手ぶりをするなどしたが、2頭とも落ち着いていたという。 園で双子のパンダが誕生したのは初めて。母親のシンシンと職員で手分けして2頭を育て、生後4カ月以降はシンシンがひとりで2頭と過ごしている。2頭の成長は順調で、双子でじゃれたり、木に登ったりしている。生後6カ月近くになる頃には、個性も出てきた。シャオシャオはやんちゃで好奇心旺盛。レイレイはマイペースという。 公開は12日から3日間限定で行われる。(本間ほのみ) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
玉本晴英さん死去 元原爆症認定訴訟広島原告団副団長
2022年1月9日 9時00分 玉本 晴英さん(たまもと・はるひで=元原爆症認定集団訴訟広島原告団副団長)8日、老衰で死去、91歳。通夜、葬儀は家族のみで行う。喪主は長男泰之さん。 1945年8月6日、広島の爆心地から約2キロの広島市吉島羽衣町(現・中区)の学徒動員先で被爆。70歳を過ぎて大腸がんと診断され、原爆症認定を申請したが、当時の認定基準で却下された。07年に原爆症認定集団訴訟に加わり、広島原告団64人を束ねた。国は08年4月、原爆症認定基準を改定。09年8月6日、集団訴訟を終結させるとした確認書に麻生太郎首相(当時)と被爆者側が署名した調印式に立ち会った。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
入管に長期収容、外国人2人が国提訴へ 国連人権理事会WGが意見書
裁判などによる審査がないまま出入国在留管理庁の施設に収容されたのは国際人権規約に違反するなどとして、難民申請中の外国人の男性2人が計約3千万円の損害賠償を国に求める訴訟を東京地裁に近く起こす。2人の収容については、国連の作業部会が同規約に反すると指摘したのに対し、政府は「事実誤認」と反論している。違法性の判断は、日本の司法の場に持ち込まれる形になった。 原告は、イラン国籍のサファリ・ディマン・ヘイダーさん(53)とトルコ国籍のデニズさん(42)。 訴状によると、サファリさんは1991年、デニズさんは2007年に、ともに母国での迫害を逃れて来日した。難民申請は認められず強制退去処分となり、10年以上にわたって仮放免と再収容を繰り返された。収容期間は計約4~5年で、ストレスから自傷行為もしたという。他の収容者と同様に、収容期間を告げられないまま収容されて精神的苦痛を負ったとし「収容の合理性、必要性を満たさないことは明らかだ」と訴えている。 2人から通報を受けた国連人権理事会の「恣意(しい)的拘禁作業部会」(WG)は20年、2人が仮放免後に再び収容されたことなどは「必要性がなく恣意的だ」と指摘。収容の期限の定めや収容判断に司法審査がないとして、日本政府に対し、法的拘束力はないものの、2人への賠償や出入国管理法の見直しを求める意見書を送った。2人の弁護団によると、WGが日本の入管収容を規約違反と結論付けたのは初めてという。 日本政府が反論「WGは入管制度を理解していない」 これに対し出入国在留管理庁は21年、2人の収容は仮放免中の条件順守状況や行動など個別の事情を適切に評価したものだとの意見を公表。司法の審査や救済の機会が提供されていたとも主張し、「(WGの意見書は)日本の入管制度を正しく理解せず、明らかな事実誤認に基づくもので国内外に誤解を生じさせる」としてWGに異議を申し立てたと明らかにした。 現在、仮放免中のデニズさんは取材に「生きるために日本に逃げてきたが、収容され死にたい気持ちになった。日本が国連のルールを守らないのはおかしい」と話した。サファリさんは「外国人も同じ人間として対応するよう入管に変わってほしい」と述べた。(村上友里) 改正案は見送り、研究者「国際社会と対話を」 入管法改正案は昨年の通常国会に提出されたが、スリランカ国籍の女性が施設収容中に亡くなった問題で批判が集まり、廃案となった。政府は、今年の通常国会でも提出を見送る方針だ。 改正案の主なポイントは、強… この記事は会員記事です。残り348文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「息子が起きないので起こして…」 不急な110番通報、全体の2割
2022年1月10日 5時00分 全国の警察が昨年1~11月に受理した110番通報は784万6738件で、前年の同じ期間よりも19万1944件(2・5%)多かった。10日の110番の日に合わせて警察庁が発表した。全体の約2割は緊急対応が必要ない通報だったという。 警察庁によると、事案別では交通事故・違反などの「交通関係」が最も多い251万8293件で、全体の3割強を占めた。前年からは5・4%増えていた。 通報全体のうち、151万6082件は警察官による緊急対応が必要ない通報だった。 具体的には、聖火リレーの交通規制について教えてほしい▽息子が起きないので警察官に電話で起こしてもらいたい▽コロナ対策のため入院中の妻と面会ができない――といった内容が含まれていた。 事件事故などの急を要する案件に迅速に対応するため、不急のものは「警察相談専用電話(#9110)」を使うよう警察庁は呼びかけている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
来年はこの目に故郷が映るかも 双葉ダルマ市 福島・いわき市
井手さゆり2022年1月9日 9時00分 東京電力福島第一原発の事故により避難した福島県双葉町の人たちが多く住む同県いわき市の復興公営住宅「勿来酒井団地」で8日、「双葉ダルマ市」が始まった。9日まで。 原発事故後も町民有志らが開いてきたが、昨年は新型コロナの影響で中止となり、2年ぶりの開催となった。双葉町は今年、帰還困難区域の一部の避難指示解除を目指していて、避難先での開催は最後になる見通し。 この日、団地内の広場には露店が並び、顔が青色で縁取られた双葉ダルマを買い求める人たちが朝から多く訪れた。昼過ぎには、無病息災や商売繁盛などの願いを込めた「巨大ダルマ引き」が行われた。 主催する「夢ふたば人」の中谷祥久会長(41)は「避難先で暮らす町民が集まれる祭りなので、今年は開催できてよかった。復興スピードも速くなり、来年はおそらく祭りは町に戻るので、それに向かって僕らも協力していきたい」と話していた。(井手さゆり) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル